JPH0443460Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は容器内に収納した贈答品等の内容物
が外部から透かして見えるようにした包装容器に
関する。

（従来技術） 従来より、包装容器として、透明合成樹脂製薄
板で形成した筒状胴体に対して蓋体と底板を組合
せた構成の包装容器が実用されている。

この種の包装容器は、一般に贈答品等の包装に
使用され、透明な筒状胴体部分を透かして内容物
（商品）が外部から見え、店頭に展示しては、展
示効果を高め、また、内容物に埃等の付着による
汚れもなく、贈り主に届けられた後も、そのまま
置物として装飾品としての意匠的効果も高くする
ものである。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上記する透明な筒状胴体を有する包
装容器において、従来の筒状胴体部分は、弾性変
形可能な合成樹脂製薄板により全長に亘つて同一
径に作られ、また、これに組合せられる蓋体及び
底板は、厚紙や、簡単には外力で変形しない適度
の硬さのある合成樹脂等で作られていて、筒状胴
体と一体で容器としての形態を安定させるもので
ある。

上記するように筒状胴体がその全長に亘つて同
一径である場合、これに組合せる蓋体及び底体の
側胴部に、例えば、厚紙製の同一径の紙管を用い
るなると、普通、蓋体の側胴部に対して筒状胴体
上端部を内嵌させる蓋体の冠着構成とされるた
め、底体側胴部に対しても筒状胴体下端部が蓋体
同様に内嵌する構成を採らざるを得なくなる。

つまり、蓋体と底体は同一径をなす紙管の一端
を面板で封鎖した同じ形態のものを使用すること
になる。

上記する構成の容器形態において、筒状胴体上
端部に脱着される蓋体に対しては特に問題はない
が、筒状胴体下端部に対して結合を要する底体
は、その側胴部に筒状胴体下端部が内嵌されて、
筒状胴体表面に底体側胴部を重ねた状態で両者間
に何等かの結合手段を講じなければならなくな
る。即ち、最も簡単な結合手段として、接着テー
プを底体側胴部縁と筒状胴体間に巻装貼着して結
合を図ろうとする場合、底体側胴部端縁では筒状
胴体表面間に側胴部厚に相当する段差が出来るの
で、この段差のある部分に接着テープを貼着する
には、接着テープに皴を生じる等して作業がしに
くいばかりでなく、外観を著しく損じるようにな
る。

この考案は上述の点に鑑みなされたものであつ
て、透明な筒状胴体に対して厚紙製の同一径の紙
管を用いた蓋体と底板とを組合せ、筒状胴体と底
体の結合も接着テープにより外観を損じることな
く簡単にした包装容器を提供することを目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） 上記の問題点を解決するためのこの考案の要旨
とするところは、透明合成樹脂製薄板で 形成し
た筒状胴体と、厚紙等の資材で形成され、筒状胴
体上端部に脱着自在に冠着される蓋体と、同じく
厚紙等の資材で形成され、筒状胴体下端に固定的
に結合される底体からなり、蓋体と底板の側胴部
は同一径をなし、且つ底体には嵌合廂を設け、前
記、筒状胴体は、その上端部に比較して下端部を
極く僅かに大径とするテーパ状に形成し、筒状胴
体上端部を蓋体側胴部に内嵌するようにし、且
つ、筒状胴体下端部に底体の嵌合廂を内嵌して底
板側胴部端縁と筒状胴体下端縁とを略同一面上で
突き合わせ、この突き合わせ縁部上に接着テープ
を巻装貼着して結合したことを特徴とする包装容
器にある。

（作用） 上記構成からなるこの考案は、下端部に比べて
僅かに小径とする筒状胴体上端部は蓋体の側胴部
に内嵌して蓋体は冠着され、また、上端部に比べ
て僅かに大径とする筒状胴体下端部には底体側胴
部端より突出して設けた嵌合廂が内嵌して底体側
胴部端縁と筒状胴体下端縁とを略同一面上で突き
合わせ、この突き合わせ縁部に接着テープ等を巻
装貼着して結合部において段差のない結合とな
る。

また、厚紙等からなる同一径の紙管を側胴部に
用いた蓋体と底体とは、筒状胴体を外して両者の
組合せだけでも包装容器を構成する。

（実施例） 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図はこの考案の全体斜視図、第２図は一部
を欠除した縦断面図である。

図において、１は透明合成樹脂製薄板で形成し
た筒状胴体で、この筒状胴体１は、その上端部１
ａの直径laに比較して下端部１ｂの直径lbを極く
僅かに大きくして全体としてテーパ状に形成され
る。

２は厚紙等の資材で形成され、筒状胴体上端部
１ａに脱着自在に冠着される蓋体で、その側胴部
３に紙管を用い、該紙管の一端を面板４で封鎖し
てなり、側胴部内に筒状胴体上端部１ａが内嵌さ
れる。

５は蓋体２と同じく厚紙等で資材で形成され、
筒状胴体下端部１ｂに固定的に結合される底体
で、この底体側胴部６の蓋体側胴部３と同一径の
紙管が用いられ、該紙管の一端はー面板７で封鎖
し、他端には内筒を内嵌固着してその一部を側胴
部６より突出させて嵌合廂８を形成している。そ
して、この嵌合廂８を筒状胴体下端部一ｂに内嵌
して底体側胴部縁と筒状胴体縁とを突き合わせ、
この突き合わせ縁部上に接着テープ９を巻装貼着
して結合している。

上記構成において、内容物を収容するには、内
容物を底板５上に載置した状態で、後から筒状胴
体１を被せて底体５と結合し、蓋体２を冠着する
か、内容物を収容する前に、底体５と筒状胴体１
とを結合しておいて、内容物を収容して蓋体２を
冠着する等して使用する。

こうして、収容された内容物が取り出された後
で、筒状胴体１を必要としない時は、これを底体
５から外し、底板５の嵌合廂８を蓋体側胴部３に
内嵌して第３図に示すように、蓋体２と底板５と
の組合せで、通常の紙管からなる容器として使用
も可能とするものである。

（効果） この考案は上記の如く構成したことにより、次
のような効果を奏する。

(1) 透明合成樹脂製薄板で形成した筒状胴体は、
その上端部直径に比較して下端部直径を極く僅
かに大きくして全体としてテーパ状に形成し、
筒状胴体下端部に厚紙等の資材で形成した底体
の嵌合廂を内嵌して底板側胴部縁と筒状胴体縁
とを略同一面上で突き合わせ、この突き合わせ
縁部上に接着テープを巻装貼着して結合するか
ら、該接着テープには皺等が生じることなく奇
麗に貼着されて外観を損じることがなく、ま
た、接着テープの貼着作業も至つて簡単に出来
る。

(2) 蓋体側胴部と、底体側胴部に、同一径の、紙
管を用いることが出来るから、筒状胴体を外し
て蓋体と底板の組合せだけでも小型の包装容器
とすることが可能で、利用範囲が大きい。

(3) 内容物を収容するのに、底板と筒状胴体とは
必ずしも結合後でなくてもよいから、内容物の
取り扱いに便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の全体斜視図、第２図は一部
を欠除した縦断面図、第３図は蓋体と底体とを組
合せた容器の斜視図である。 １……筒状胴体、２……蓋体、３……側胴部、
４……面板、５……底体、６……側胴部、７……
面板、８……嵌合廂、９……接着テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透明合成樹脂製薄板で形成した筒状胴体と、厚
   紙等の資材で形成され、筒状胴体上端部に脱着自
   在に冠着される蓋体と、同じく厚紙等の資材で形
   成され、筒状胴体下端部に固定的に結合される底
   体からなり、蓋体と底体の側胴部は同一径をな
   し、且つ底板には嵌合廂を設け、前記、筒状胴体
   は、その上端部に比較して下端部を極く僅かに大
   径とするテーパ状に形成し、筒状胴体上端部を蓋
   体側胴部に内嵌するようにし、且つ、筒状胴体下
   端部に底体の嵌合廂を内嵌して底体側胴部端縁と
   筒状胴体下端縁とを略同一面上で突き合わせ、こ
   の突き合わせ縁部上に接着テープを巻装貼着して
   結合したことを特徴とする包装容器。