JPS5852064B2 - ハイスイツウキチヨウワハイスイカンツギテ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は側部に横枝管接続口を備えた排水立て管継手に
関するものである。

この種の排水立て管継手（以下、単に管継手とい５．）
においては、従来、横枝管からの排水の流量が多い場合
にはその排水が継手内の対向する壁面に衝突し、また、
とくに複数の横枝管を有する管継手の場合にあっては、
それら複数の横枝管からの排水が同時に行われることに
よって、それら排水相互が管継手内において直接衝突す
ることがあった。

この場合には、排水管内の空気は、排水が管継手内にお
いて衝突することから、各横枝管内の空気はその衝突部
で相互に遮断された状態になり、立て管内の空気も上記
した衝突によってその上下に遮断された状態となること
から、多大の圧力変動を生じ、それがために横枝管に接
続された排水トラップ−Ｑ封水が破れ、室内へ不快な臭
気や下水ガスが侵入するという欠点があった。

また、高層住宅などの場合においては、上記した横枝管
排水がある場合において、更に、その排水が行われてい
る階より上層の階からの立て管排水が行われるというこ
とが多いため、上記した排水管内の衝突はより激しいも
のとなりがちのため、排水トラップの封水が破れること
が多く生じている。

しかも、これらの排水の衝突は、排水騒音の発生原因の
一要因でもある。

本発明は、上記した従来の管継手の欠点に鑑みて、複数
の横枝管からの排水同志の直接の衝突および横枝管から
の排水と立て管からの排水との直接の衝突を未然に防止
して、横枝管に接続された排水トラップの破封や排水管
騒音の発生を防止することができる管継手を提供するこ
とを目的とするものである。

本発明による管継手は横枝管接続口を側部に備えた排水
管継手であって、上部立て管接続口の下方に対し、内径
が上部立て管接続口の内径より太きく形成されてなる膨
拡部を連設するとともに、前記膨拡部の側方にある前記
横枝管接続口の内側開口部にほぼ対向する筒状の内管を
前記上部立て管接続口より垂下状に設けてなることを特
徴とするもので、上記した従来の管継手における各種の
欠点を解消し、複数の横枝管からの排水同志の直接の衝
突および横枝管からの排水と立て管からの排水との直接
の衝突を未然に防止して、横枝管に接続された排水トラ
ップの破封や排水管騒音の発生を防止することができる
。

次に本発明の一実施例を第１図および第２図に基づいて
説明する。

図中、１は本実施例の管継手の本体（以下、単に本体と
いう。

）で、上部にほぼ直管状の上部立て管接続口１０を備え
るとともに、その下方には、内径が上部立て管接続口１
０の内径より大きく形威されてなる膨拡部２を備え、さ
らに該膨拡部２の側面には４本の横枝管接続口８〜８を
放射状に備えそれぞれ図示する横枝管が螺着されている
。

本体１には前記した膨拡部２の下端に、下方へ向って先
細り状のテーパ部４を備えた漏斗部３が形成されるとと
もにその下端部には直管状の下部室て管接続口１６を備
え、鉄部に下部室て管１７が螺着されている。

また、本体１には、横枝管接続口８の内側開口部にほぼ
対向する円筒状の内管６が、前記膨拡部２内において上
部立て管接続口１０の下端部より垂下して一体状に形成
されている。

すなわち、内管６は、横枝管接続口８より本体１内部へ
流入する排水の流量が多い場合にその排水を衝突させる
ことができる大きさを備えるとともに、該内管６の下端
縁と本体１の内周面、すなわち本実施例においてはテー
パ部４の内周面との間に、横枝管接続口８の有効流路断
面積以上の大きさの断面積を有する流路を保有するよう
に形成されている。

また、本実施例においては、上部立て管接続口１０の内
周面に対して、上部立て管１１の下端部９が差込まれ、
その差込み長さの大小により上部立て管１１の有効配管
長さを調節し得るように形成されている。

なお、上部立て管接続口１０の上端面には、その半径方
向の断面において約１／４円弧状に形成されたバッキン
グ受面１２を内周縁に沿って環状に備え、該バッキング
受面１２にリング状のバッキング１３が嵌着され、この
バッキング１３は、円環フランジ状の締め鍔１５と図示
する４本のボルトとによって緊締されて上部立て管接続
口１０と上部立て管１１との間の水密が保持されている
。

次に本実施例の作用を説明すると、上部立て管１１内を
流下する立て管排水は主として上部立て管１１の内周面
に沿って水膜状に流下した後、内管６に至り、引続き主
として内管６の内周面に沿って水膜状に流下する。

しかして内管６の下端縁からは、一部が不規則な飛沫状
となって本体１の漏斗部３の空間内を自由落下してテー
パ部４へ落下して下部室て管１７へ至る。

すなわち、上部立て管１１より流下した排水は上部立て
管１１の下端面から自動的に内管６へ移った後、内管６
によって積極的に案内されながら流下する。

一方、横枝管より本体１内へ流入する流量の多い横枝管
排水は、横枝管接続口８の内側開口部に対向して垂下す
る内管６の外周面に衝突した後、テーパ部４の内周面へ
向って不規則飛沫状に自由落下する。

すなわち上記した横枝管排水は何れの横枝管から流入し
た排水も内管６に衝突することによって横方向へ流動す
るエネルギーを喪失して内管６の外側において自由落下
する。

従って本実施例においては立て管排水と横枝管排水とが
同時に本体１内へ流入した場合においても、立て管排水
と横枝管排水との直接の衝突が防止される。

また、本実施例においては、上部立て管接続口１０の下
方に膨拡部２が設げられて、排水流路にいわば拡がりの
空間が保有されているため、本体１内部と横枝管内との
間の通気は、立て管排水や横枝管排水が本体１内へ流入
しているときにおいても常に保持される。

従って横枝管に接続された排水トラップの水封は保護さ
れる。

また配管内の騒音の発生も緩和される。

すなわち、本発明による排水立て管継手は横枝管接続口
を側部に備えた排水立て管継手であって、上部立て管接
続口の下方に対し、内径が上部立て管接続口の内径より
太きく形成されてなる膨拡部を連設するとともに、該膨
拡部の側方にある前記横枝管接続口の内側開口部にほぼ
対向する筒状の内管を前記上部立て管接続口より垂下状
に設けてなることを特徴とするもので、と（に上部立て
管接続口の下方に対し内径が上部立て管接続口の内径よ
り太きく形成されてなる膨拡部を上部立て管接続口の下
に連設して鉄部に広い空間を形威しその中に内管を備え
たことにより横枝管からの排水同志の直接の衝突または
立て管排水と横枝管排水との直接の衝突を未然に防止し
て、横枝管に接続された排水トラップの破封や排水騒音
の発生を防止することができる効果を有し、とくに高層
建築物等の排水配管用の管継手として必要欠くべからざ
るものである。

次に本発明による排水立て管継手の作用効果をさらに詳
述すれば各横枝管接続口より管継手本体内へ向って流入
する排水が流量が多い場合には、その排水は必然的に内
管の外周面に衝突して横方向へ流れるエネルギーを喪失
した後、自重によって自然落下するので複数の横枝管か
らの排水が同時に行なわれてもそれらの排水同志が直接
衝突しない。

しかも各横枝管から多量の排水があってもその排水が流
入する内管の外周の空間は環状に形成されているので、
各横枝管内の空気および立て管内の空気は遮断されるこ
となくそれぞれ相互に連通ずる。

それゆえ、排水の流下に起因する横枝管内の空気の圧力
変動が著しく緩和されるのは明らかであり、排水トラッ
プの封水保護を図ることとができる。

また複数の横枝管からの排水が同時に行われているとこ
ろへ、さらにその上方から立て管の排水の流下があって
もそれらの排水同志が直接衝突しないことは前記したと
ころから明らかである。

そして立て管からの排水は、立て管の内壁に沿って水膜
となって流下するので、その水膜は内管の下端部におい
て急激にその拘束を解かれて破壊される。

従ってこの場合においても立て管内の空気と横枝管内の
空気とは相互に連通ずるのであり前記と同様の効果を奏
する。

なおまた、同時排水時における排水騒音を減少させる上
でも奏効することは明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による排水管継手の一実施例の一部破断
正面図、第２図はその一部破断平面図である。 １・・・排水管継手本体、２・・・膨拡部、６・・・内
管、８・・・横枝管接続口、１０・・・上部立て管接続
口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 横枝管接続口を側部に備えた排水立て管継手であっ
   て、上部立て管接続口の下方に対し内径が該上部立て管
   接続口の内径より太きく形成されてなる膨拡部を連設す
   るとともに、該膨拡部の側方にある前記横枝管接続口の
   内側開口部にほぼ対向する筒状の内管を前記上部立て管
   接続口より垂下状に設けてなることを特徴とする排水立
   て管継手。