JPS5851099Y2 - 自動車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、婚礼家具、展示品などの荷物を運搬する自
動車に関する。

荷物運搬用自動車の荷台は、周囲を低い壁で囲ったのみ
の所謂オープン形式のものと、荷物収納用ボックスを備
え、そのボックスの後面に開閉自在の扉を設けた所謂ボ
ックス形式のものとに大別できる。

前記婚礼家具などのように人が見られる状態で運搬する
荷物の場合、前者の荷台にあっては、積込まれた荷物が
一目瞭然であるため、そのような荷物の運搬に適してい
るが、降雨の場合、シートを被せなくてはならず、かえ
って見栄えが悪くなるうえに、風圧でシートがまくれる
などの問題がある。

一方、後者のものにあっては、通常ボックスが不透明板
であるため、荷物がみえず上記のような荷物の運搬には
向いていないうえに、荷物の積降しが後面扉の部分でし
か行なえないため、作業性が悪い問題がある。

ところで、前記問題点を解決するものとして、実開昭５
０−１４３２０９号公報に記載のごとく、ボックス形式
において側面をシャッター形式として側面から荷物の積
降しを可能としたもの、及び実開昭５３−９０３１１号
公報に記載のごとくボックス形式において側面を透明板
で構成したもの、がある。

しかし、両者はそれぞれ上記両問題点の一方のみを解決
するものであり、両問題点を同時に解決するものではな
い。

この考案は、上記両問題点を同時に解決するとともに、
降雨時においても荷物の積降しを円滑に行ない得る自動
車を提供することを目的とする○すなわち、上記のボッ
クス形式の自動車において、ボックスの周面の少なくと
も両側面に荷物積降し用の開口を設けるとともに、その
開口全周縁に亘る枠体を設け、該枠体の上級を前記開口
の上縁に上下方向に回動自在に取付け、かつ、枠体内に
透明板より成るシャッターを設けてこのシャッターによ
り枠体内を開閉自在としたものである。

この様に構成することにより、運搬中においても透明板
から成るシャッターを介して側面から婚礼家具などの荷
物が見えるうえに、シャッターを開けることにより、そ
の開口から荷物の積降しをすることができ、作業がしや
すい効果がある。

さらに、降雨時などにおいては、シャッターを閉じたま
まで枠体をあげてその下縁を軒下に臨ませて固定するこ
とにより、この閉塞された枠体が両道けとなるため、別
途周遊けを設ける必要もなく作業がしやすい効果がある
。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

第１図、第２図に示すように、自動車Ａの荷台１にボッ
クスが設けられ、このボックスは前面及び上面を除いた
局面が枠組２のみの開口３となっている。

開口３は局面の少なくとも両側面には形成する。

各開口３にはその全周縁に亘る枠体９が設けられ、この
枠体９の上縁は開口３の上縁に蝶番８を介して上下方向
回動自在に取付けられている。

枠体９は開口３内に嵌め込むことにより運搬中に揺動す
ることを防止することができるが、枠体９と枠組２との
間に枠体９の揺動（回動）阻止用ロック装置を取付ける
ことが好ましい。

枠体９内には透明板から成るシャッターＢが設けられる
。

実施例のシャッターＢはよろい戸式のものであり、第４
図乃至第６図に示すように、枠体９の対向する上下方向
の杆の内面に形成した溝５．６に多数の透明板４の両側
縁を支持し、溝５には最上位の透明板４が嵌め込まれ、
溝６は、溝５に並設して下方に順々に長くなって、最上
位以外の透明板４の両側縁が摺動自在に嵌まり込まれて
いるとともに、最降下時に隣り合う透明板４の上下縁が
オーバーラツプするような長さになっている。

最下位の透明板４の下縁には把手兼用の部材７が設けら
れ、この部材７をにぎって透明板４を引き上げることに
より、上位の透明板４が順々に引き上げられる。

最下位の把手部材が第４図、第５図のように枠体９から
突出していると、最下位より上位の全ての透明板４の下
縁にその部材７が当たるため、最下位の部材７の引き上
げにより全ての透明板４を引き上げることができるが、
同図のように、中位の透明板４の下縁にも保合部材７を
設け、この部材７により上位の透明板４に係合して引き
上げるようにしてもよい。

最下位の透明板４には、第３図乃至第６図に示すように
、裏面側部上縁に水平な筒体１０が設けられ、この透明
板４を最上昇位置に引き上げた際、枠組２の筒状部１１
に支持された軸１２を筒体１０に嵌入させることにより
、透明板４の下降が阻止されてシャッターＢの開放状態
が維持される。

なお、第６図に示すように、枠組２の前面長孔１４を貫
通した操作杆１３を上記軸１２に固着するようにすれば
、この操作杆１３でもってボックス外側よりシャッター
Ｂの開放状態の維持操作を行なうことができる。

枠体９の裏面両側下部には第７図、第８図に記載のよう
に筒１５が固着され、この筒１５に支杆１６の一端屈曲
部１７を嵌挿するとともに、支杆１６の他端を荷台１の
孔１８に嵌入することにより、枠体９の押し上げ状態が
維持される。

支杆１６は不使用時には取り外して別途収納する。

筒１５、孔１８を設けずとも、支杆１６を枠体９と地面
との単なる突支え棒として枠体９の押し上げ状態を維持
するようにしてもよい。

なお、シャッターＢはよろい戸式でなく、巻取り、巻戻
しを行なうドラム形式のものでもよい。

実施例は以上のように構成これており、荷物の積降しの
際には、シャッターＢを開放して行なうか、或は枠体９
を押し上げて行なう。

降雨の際には、シャッターＢを閉じたまま枠体９を押し
上げて、その下縁（先端縁）を軒下に臨ませれば、シャ
ッターＢが両逆けの作用をなすため、ボックスから荷物
を濡れることなく屋内に運びこめる。

運搬中は、シャッターが透明板でできているため、荷物
が見え、とくに婚礼家具の場合、見栄えがよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る自動車の一実施例の側面図、第
２図は同背面図、第３図はボックスの拡大一部側面図、
第４図は同縦断一部背面図、第５図は同上の縦断拡大一
部背面図、第６図は横断拡大一部平面図、第７図は枠体
の開放を示す一部背面図、第８図は同上の要部を示す拡
大側面図であるＯ Ａ・・・・・・自動車、Ｂ・・・・・・シャッター、１
・・・・・・荷台、２・・・・・・枠組、３・・・・・
・開口、４・・・・・・透明板、５，６・・・・・・溝
、７・・・・・・部部材、９・・・・・・枠体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷台に荷物収納用ボックスを備えた自動車において、上
   記ボックスの局面の少なくとも両側面に荷物積降し用の
   開口を設けるとともに、その開口全匍縁に亘る枠体を設
   け、該枠体の上縁を前記開口の上縁に上下方向に回動自
   在に取付け、かつ、枠体内に透明板より成るシャッター
   を設けてこのシャッターにより枠体内を開閉自在とした
   ことを特徴とする自動車。