JPS5851053Y2 - 車輌のスライディングル−フ装置におけるスライドル−フ部材のシ−ル部材取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輛のスライディングルーフ装置におけるスラ
イドルーフ部材のシール部材取付構造に関する。

更に詳細には、スライドルーフ部材の下面周辺部にシー
ル部材をルーフ部材外周縁との間で保持するホルダーを
設け、シール部材の取付の確実化とシール部材の高さ方
向の寸法を減少し、限られたスペースを有効に利用する
とともに、ホルダーによって室内の美感、体裁を向上さ
せるようにしたシール部材取付構造に関する。

車輛の天井に開口部を設け、これをスライドルーフで開
閉するスライディングルーフ装置は知られている。

スライディングルーフ装置では、第５図に示される如く
ルーフパネル１の開口部２の内周を下方へ垂下して周壁
３を形成し、一方、スライドルーフ部材４にはシール部
材を取り付ける。

即ち、従来のシール部材の取り付けは、ルーフ部材４の
外周を折曲垂下し、シール部材６０基部６ａをチャンネ
ル状に形成し、内部に芯金７を埋設し、基部６ａで垂下
部５を下から挾む如くして取り付は支持している。

かかる従来手段は、シール部材６を芯金７を有する基部
６ａのみで垂下部５に支持しているため、取付部の抜け
を防止するためには高さ寸法ａが大きくなる。

これがためルーフ部材４の高さが大きくなり、頭とルー
フ部材４間のクリアランスが小さくなり、頭を抑えつげ
られるような感じとなり、これを避けようとすると天井
を高くしなげればならず、車体がこの分大きくなる。

次に上記の如く８寸法を大きくとってもシール部材６は
ルーフ部材４に単に挾み込んでいるだけのため、ルーフ
部材の開閉の反復で次第に抜は出し、ゆるむ虞れがあり
、保持が確実でない。

更に垂下部５とルーフ部材４０室内天井部４ａとの間に
ルーフ部材下面を囲繞する如く隙間すが発生し、ルーフ
部材４が車体色と同色に塗装されることからこのｂ部分
が室内色と異ったものとなり、鋼板の車体塗装面が室内
に表れ、体裁上好ましくない。

本考案者は車輛のスライディングルーフ装置のシール構
造における以上の如き問題点に鑑み、これを解決すべく
本考案をなしたものである。

本考案の目的とする処は、ルーフ部材の外周に設けた垂
下折曲フランジ部にシール部材基部を挾み込み、且つル
ーフ部材周辺下面に固着したホルダーの折曲起設したフ
ランジ部をシール部材基部の中程に挟入し、フランジ部
で異る方向から内・外二重にシール部材基部を支持する
如くしたシール部材の取付構造を提供する。

従って本考案の目的とする処は、シール部材の取付支持
を強固、確実に行うとともに、上記取付によりシール部
材、取付支持部の高さ寸法を減少せしめ、限られたスペ
ース内で室内の天井高さを可及的に確保することができ
、更にホルダーはルーフ部材に別部材として取り付けら
れるため室内色に塗装することができ、体裁上良好で、
室内感を向上せしめ得るシール装置を提供する。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図は車輛天井部の平面図を、第２図は第１図２−２
線断面図を、第３図は同ルーフ部材の開放時の断面図を
、第４図はホルダーのルーフ部材への配置を示す平面図
である。

車輛１０の天井１１をなすルーフパネル１２の前席上に
は開口部１３が形成され、これにスライドルーフ部材１
４が開閉自在に臨み、ルーフ部材１４は図示しないガイ
ドレールに案内されて前後摺動し、開口部１３を開閉、
する。

開口部１３の内周部にはモール部材１５が全内周を囲繞
する如く設けられ、開口部１３の下にはＡ／−７７ｖ−
ム１６が設置され、ルーフフレーム１６の下には内装板
１７が設置され、ルーフフレーム１６、内装板１７の開
口部はオープニングトリム１８で支持されている。

そしてオープニングトリム１８に前端部な乗り上げる如
くサンシェード１９が臨み、サンシェード１９はルーフ
部材１４の後退開放時にはこれを後退させて開放する。

サンシェード１９は図示しない左右のガイドレールで両
端な摺動自在に支持されている。

ルーフ部材１４の外周には垂下折曲フランジ部２０を全
周に亘り設け、外−周にリップ２１ａ、中間部に膨山部
２１ｂを形成したゴム等で成形せるシール部材２１の内
端基部２１ｃのヂャンネル部２１ｄをフランジ部２０に
下から挟入する如くして取り付ける。

一方、ルーフ部材１４の下面周辺部には鋼板のプレス成
形品等よりなる略り型断面のホルダー２２の基部２２ａ
をビス２３でルーフ部材１４下面のパネル２４に形成し
た取付ベース２４ａに結着する。

ホルダー２２は外周方向に延出され、上記フランジ部２
０より外側の起立フランジ部２２ｂを備え、フランジ部
２２ｂとフランジ部２０間には所定のクリアランスが形
成され、フランジ部２２ｂ、２０は夫々方向が逆でルー
フ部材外周に内・外二重に設けられることとなる。

この起立フランジ部２２ｂをシール部材２１の中程に下
向に形成した溝２１ｅに挟入する。

かくすることにより、シール部材２１は方向が逆で、内
外二重のフランジ部２０，２２ｂでルーフ部材１４外周
部に挾持され、支持される。

従って上下方向に抜は出そうとしてもシール部材の抜は
出しは防止されるとともに、内・外二重に拘束されるた
め、周方向への取付も強固、確実となる。

又単に挾み込んで支持するのと異り、上記の如くである
ため、高さ寸法ａは可及的に小さくなる。

尚ホルダー２２は第４図に示される如く四分割されて形
成され、即ちフロントホルダー２２Ａ１リヤホルダー２
２Ｂ、両側のサイドホルダー２２０゜２２Ｃで形成され
、既述のルーフ部材１４全周に取り付けられる。

このように分割してホルダー２２を形成することにより
寸法のバラ付きを吸収し、シール部材を常にルーフ部材
側に押えつげるように取り付けることができる。

そしてホルダー２２はルーフ部材１４と別部材であるた
め、これを車室内と同色に塗装して取り付け、第３図に
示される如くルーフ部材１４を開放するさい、この６部
分２２が車室内から見えても、これが車室内の色と同色
であるため体裁上も極めて良好で、スライドルーフ部材
を備えつつ異和感がない。

以上で明らかな如く本考案によれば、シール部材をルー
フ部材外周部で内・外二重に、且つ異る方向で挟込支持
する如くしたため、シール部材の支持が従来に比し強固
、確実で、シール部材の抜は出し等は一切発生しない。

又内・外二重、且つ異る方向で支持するため、単純な挾
み込みと異りフランジ部の高さ寸法ａ１従ってシール部
材、ルーフ部材の高さを大きく採る必要がなく、限られ
たスペース、大きさの中でヘッドクリアランスを充分に
採り、良好な、頭を抑えつけられるような感じのないス
ライディングルーフ装置を得ることができる。

更にルーフ部材外周辺に設けられるホルダーは車室内に
臨み、これがルーフ部材と別部材であるため、これを車
室内の色と同色に塗装することができ、これにより体裁
良好で、室内の装飾上も好都合であり、更に又以上を四
分割したホルダーをビス止めする等で達成し、簡易な手
段、最少の部品の追加で上記を図ることができる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は車輛天
井部の平面図、第２図は第１図２−２線断面図、第３図
は開放時の同様の図、第４図はホルダーの配置を示す平
面図、第５図は従来手段の説明図である。 尚図面中１０は車輌、１１は天井、１２はルーフパネル
、１３は開口部、１４はスライドルーフ部材、２０はル
ーフ部材のフランジ部、２１はシール部材、２２はホル
ダー、２２ｂはこれのフランジ部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車輛の天井開口部をスライドルーフ部材で開閉するよう
   にしたスライディングルーフ装置において、ルーフ部材
   の外周を折曲して垂下フランジ部を形成するとともに、
   該ルーフ部材の下面周辺に固着するホルダーの外周を折
   曲して上記垂下フランジ部材の外側方を囲繞する起立フ
   ランジ部を形成し、シール部材の内方基部に上方から上
   記垂下フランジ部、下方から上記起立フランジ部を挟入
   して該シール部材の内方基部を両フランジ部で内外二重
   に、且つ両フランジ部がその高さ方向で少なくとも部分
   的に重なり合うようにして支持したことを特徴とする車
   輛のスライディングルーフ装置におけるスライドルーフ
   部材のシール部材取付構造。