JPS585024Y2 - サツシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はサツシに関し、特に詳述すれば、引違い雨戸を
用いたサツシに関する。

□・アレミニラム若しくはアルジニウム合金押出型材が
サツシに広く用いられている。

実際、アルミニウム若しくはアルミニウム合金（以下ア
ルミ材という）は、押出特性が良好で、ダイス技術の進
歩と共に、種々な型状に押出しが可能となっていること
から、サツシ骨組形状も大きく変ってきている。

例えば、最近のサツシに於いては、窓開口部の室外側壁
面にサツシを外付けさせることが多用されている。

この工法は、枠組されたサツシを窓開口部室外側に固定
させるのみであることから、比較的取付が容易である。

この比較的容易な枠組、取付の可能な工法に於けるさら
に改良が望まれる点は、雨戸枠を一体に設ける場合雨戸
用戸袋枠を本体枠に対し、別個に取付ける必要があるこ
とおよび本体枠の窓開口部と収容部との型材を異にし、
このため両型材の連結を、枠組時に、必要とし、さらに
、組立時に型材の切欠き作業を伴うことである。

これらの点の除去はサツシの製造、組立および取付を一
層容易にさせることに疑いはない。

それ故、本考案の目的は、加工、施工の容易なサツシを
提供し、従来サツシの有する欠点を解消させることにあ
る。

本考案に於いては、雨戸摺動部を複数個並設して、窓開
口部および収容部に亙り連続して設け、雨戸を引違い状
に配することを可能にさせ、かくして、張出し戸袋の本
体枠への取付および切欠き作業を不要とし、かつ一本の
通し型材により本体枠の上下枠を構成させ、異なる断面
形状の上下枠の連結作業を不必要とさせ施工を単純にし
、型材加工を容易にさせ、サツシを安価にさせる。

さらに、本考案に於いては、雨戸力場１違いに配されて
いることから、収容部への雨戸収納は、単に、雨戸を雨
戸摺動面に沿って移動させるのみで、従来の如く、雨戸
を収容部に収めた後、少なくとも一枚の雨戸を戸袋側に
全体的に移動させる必要がないことから、雨戸収納操作
は全く簡単となる。

又、本考案の如き構成に於いては、雨戸収納操作時、収
容部内での雨戸同志の当りがないことから、雨戸の損傷
がない利点がある。

さらに、本考案の最つとも顕著な特徴は、雨戸を引違い
に配し、同時に、雨戸摺動面を利用して網戸を設け、新
たに網戸専用レールを設けないことにある。

かような構成は、上下枠の張出し幅を小さくさせるため
、枠組を強固にし、加えて、枠の断面形状を簡略化させ
押出工程を容易化させるためサツシを安価に提供できる
。

本考案の好ましい実施例を添付図面と関連させて以下に
説明する。

サツシ１は、基本的には、上枠２、下枠３、左縦枠４、
右縦枠５および各建具とより構成される。

上枠２は、窓開口部６を郭定する上周縁材７および家屋
構造８に沿って窓開口部６および収容部９へと延在し、
室内側壁面１０の上下方向には取付片１１が設けられ、
上ウェブ１２を室外側下方へと傾斜させかつ下ウェブ１
３を水平に室外側へと延在させ、室内側壁面１０と上下
ウェブ１２，１３とにより中空部１４を形成させる。

下ウェブ１３には複数個の下向き突片１５を適当な間隔
をとって一体に成形し、ガラス障子１６、網戸１７およ
び雨戸１８用の摺動溝を作る。

雨戸１８の摺動溝・１９を少なくとも２個並設させ、好
ましくは、室内側の溝１９の中央に下向き突片２０を形
成し、網戸用溝２１を作る。

中空部１４の内壁面の形状とほぼ大部分を同一にさせる
外壁面を有し且つ中空内部壁面にビス溝２２を有する固
定部材２３を上梓、２の両端に固定させる。

かくして、縦枠取付用のビス溝２２を上枠２の全長に亙
って押出す必要がなくなる。

上枠２は、窓開口部６から収容部９に至る一本の通し型
材より作られる。

下枠３は、上ウェブ２４と下ウェブ２５と室内側上部か
ら室外側下部へと斜めに傾斜する斜辺２６とからなる中
空部２７を有し、上ウェブ２４と斜辺２６と交点からは
上向きに取付片２８が家屋壁面に沿うよう設けられる。

斜辺２６と下ウェブ２５の交点からは、下方に延びる辺
２９とその先端から水平に延びる片３０およびその先端
か：ら下方に延在しかつ家屋構造に沿う取付片３１が成
形される。

下ウェブ２５は室外側へと上向きに傾斜しかつ斜辺２６
が室外側へと傾斜し、その交点部には水抜き穴３２が適
当な個数、間隔をとって設けられる。

かくして、中空部２７内に浸入した水は、下ウェブ２５
および斜辺２６の内壁面に沿って、交点部に、落水し、
容易に水抜きが可能となり、中空部２７内での水のたま
りはない。

さらに、水は辺２９に沿うことから外装３３への影響は
ない。

上取付片２８の先端には室外側に向いた突片３４があり
、又、窓開口部６には、折返し係止部材３５が突片３４
を介して摺動自在に上取付片２８に嵌め込まれる。

上取付片２８の上面は窓開口周縁材３６の上面と同平面
となるようにする。

上ウェブ２４は、室内側から内ガラス障子用レール３７
を有する部分３９と、該部分３９より下方に位置し、外
ガラス障子用レール３７を有する部分４０、および該部
分４０より段落し、雨戸１８および網戸１７を摺動させ
る水平部分４１とよりなる。

水平部分４１の中央には上向きの突片４２を設け、内側
戸用摺動溝４３および外雨戸用摺動溝６７を形成させる
。

各摺動溝４３．６７には、その中央部に上向きの張出し
面４４を成形させる。

該張出し面剃上を雨戸１８の戸車４５を摺動させる。

前述した上枠２の構成からも明らかな如く、下枠３をか
ように構成させることにより、雨戸１８を引違い状に配
することとなり、雨戸１８を締めた時、窓開口部６に雨
戸１８が引違いに配列され、雨戸１８を収容部９に収納
させた時、並列に収められることになる。

・張出し面４４を有する雨戸摺動面の好ましく
は、内側に、網戸１７を取付ける。

網戸１７の戸車４５を張出し面４４の両縁を介して位置
づけるとよい。

第３図に示すように、網戸１７の戸車４５には２個の走
行面を設け、小径の走行面４６が張出し面の縁に沿って
走行し、大径の走行面４７の側面が張出し面４４の側面
に沿って移動可能とさせ、網戸１７を張出し面４４に摺
動自在に配する。

かくして、摺動溝４３には少なくとも２個の網戸１７を
設けることができる。

網戸１７は、第２図に示されるように、戸車４５を支承
する下框の一方の側壁を溝４３の下方へと延在させ、即
ち、下枠の水平部分４１の段部および突片４２と張出し
面間との間の溝状部に位置させる。

この側壁に周知の振れ止めを固定し、網戸１７の案内を
常法に従って行うようにする。

下枠３は、窓開口部６から収容部９に至る一本の通し型
材よりなり、上梓同様に両端に、ビス溝２２を有する固
定部材４７′を設け、下枠３へのビス溝を省略させる。

左縦枠４は、一端に、窓開口部周縁縦柱４８に固定され
る取付片４９を有するウェブ５０を有し、該ウェブ５０
の内壁面から複数個の突片５１が成形され、該突片５１
によりガラス障子１６および雨戸１８又は網戸１７の受
は溝５２を郭定させる。

右縦枠５は、一端に、家屋構造に固定される取付片５３
および他端に内方に突出した片５４を有するウェブ５５
よりなる。

左右縦枠４，５は、ガラス障子１６、雨戸１８および網
戸１７を受けるに充分な幅を有する。

図示例では、右方に収容部９を有する例を示したが、左
右縦枠を換えることで、左方に収容部を形成させること
も容易にできる。

上述した機能を有する基枠を通常の手段により枠組させ
る。

さらに、収容部９の室外側には、鏡板５６を取付ける枠
組５７を、収容部枠組に対し固定させる。

該枠組５７は、上枠２の上ウェブ１２と当接しビス止め
される片５７を有する上梓５８と、下枠３の室外側突片
５９と当接しビス止めされる片６０を有する下枠６１と
、右縦枠５の突片５４および上下枠の突片１５，５９と
当接しかつビス止めされる片６２を有する縦枠６３とよ
りなり、通常の手段により骨組された後、枠本体に図示
の如く固定される。

該作業には切欠きを全く必要としない。

鏡板枠組５７を固定させたサツシ１は、各図に示される
如く、常法手段、クギ、ネジを用いて家屋に取付けられ
る。

次いで、各建具を夫々の摺動溝に建て込ませる。

窓開口部縁周縁材６４には、気密材６５を設けた方立６
６を固定させ、収容部と室内との間の気密を得る。

錠は設計に応じて適所に、設ければよい。なお、下枠３
の各段部３９，４０．４１の適所には、中空部２４内へ
水を導く孔を適所に設けるとよい。

勿論、雨戸用の落し穴を下枠に設ける。

上述した構成に於いて網戸１７は雨戸摺動溝４３に収め
られることから、雨戸１８を締めた時、網戸１７は、引
違いになった雨戸１８の内方空間部に位置するが、雨戸
１８を収納した時は、窓開口部６の全域に位置するよう
引違いに配することができる。

又、内方網戸１７の框と外ガラス障子１６の框とは気密
材を介して接触可能であり、グラス障子開閉による虫の
室内への入り込みは防止できる。

上述した本考案の実施例の説明から明らかなように、雨
戸を引違いに配したことにより、張出し戸袋が不必要と
なり、このため、窓開口部および収容部に至る切欠きの
不用な一本の通し型材により上下枠の構成が可能となる
。

かくして、型材の加工は容易となり、又、連結部材を必
要としないことから施工が極めて簡単となる。

さらに、各雨戸が窓開口部および収容部に至り連続する
摺動溝を有することから、雨戸の走行は円滑であり、収
納時、張出し戸袋への室外側への全体的な雨戸の移動は
なく、収納操作はいたって楽になる。

本考案に於ける最つとも顕著な特徴は、網戸を、並設さ
せた雨戸摺動溝に収める□ようにし、網戸レールを省略
したことから、枠の張出し幅は小さくなりかつダイス設
計も容易となる。

この結果、枠は強固となり、加工、施工は極めて容易と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるサツシの一実施例の平断面図、第
２図は窓開口部の縦断面図、第３図は収容部の縦断面図
である。 図中：１・・・・・・サツシ、２・・・・・・上枠、３
・・・・・・下枠、４゜５・・・・・・縦枠、６・・・
・・・窓開口、９・・・・・・収容部、１６・・・・・
・ガラス障子、１７・・・・・・網戸、１８・・・・・
・雨戸、３２・・・・・・水抜き穴、４４・・・・・・
張出し面、５６・・・・＝！益板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下枠３の水平部分４１に雨戸摺動面となる上向きの張出
   し面４４を２個離間して窓開口部から収容部へと前記下
   枠と一体に連続的に延在させ、前記内側の張出し面の両
   縁に、前記張出し面の頂面と接する小径の走行面箱およ
   び前記張出し面の側面に沿う大径の走行車４７を有する
   戸車４５を備えた対の網戸を配し、前記内側め張出し面
   の両縁に沿って対の前記網戸を走行させると共に前記両
   張出し面に沿って雨戸を走行させることを特徴とするサ
   ツシ。