JPH058112U - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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Publication number
JPH058112U
JPH058112U JP5429791U JP5429791U JPH058112U JP H058112 U JPH058112 U JP H058112U JP 5429791 U JP5429791 U JP 5429791U JP 5429791 U JP5429791 U JP 5429791U JP H058112 U JPH058112 U JP H058112U
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JP
Japan
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roller
groove
oil film
speed
grooves
Prior art date
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Pending
Application number
JP5429791U
Other languages
English (en)
Inventor
將 松本
定 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP5429791U priority Critical patent/JPH058112U/ja
Publication of JPH058112U publication Critical patent/JPH058112U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 速度に依存しない最大トラクション係数の確
保を可能とした。 【構成】 互いに接触するローラー1の平滑な転動面
に、入力側回転速度が変動してもトルクの伝達効率の変
動がほとんどない複数の円周方向の溝4,5又は複数の
半球状のくぼみ6を配設したことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は一般のトラクションドライブ変速機などに適用される動力伝達装置に 関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のトラクションドライブ(遊星ローラー式)の断面図を図8に示す。太陽 ローラー11は遊星ピン14と遊星軸受15に支えられた遊星ローラー13と接 触し、遊星ローラー13はリング12と接触する。これらのローラーの半径方向 には図示しない構造により押付け力が与えられる。太陽ローラー11を入力とす ると、複数の遊星ピン14を固定するとリング12が太陽ローラー11と逆方向 に回転する出力部となり、リング12を固定すると、複数の遊星ピン14を連結 固定した図示しないキャリヤが出力部となる。
【0003】 従来の遊星式トラクションドライブのローラーは例外なく転動面が研削仕上げ や超仕上げされており、各ローラー間を運転により潤滑油膜で分離し、油膜のせ ん断抵抗力(摩擦力)によりトルクを伝達する方法をとっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前述のように油膜を介してトルクを伝える場合の問題点を次に説明する。 図9はトラクション力の定義を示したものである。2個のローラーに押付け力 (法線力)Pが加わり、上のローラー16を駆動側、ローラー17を被動側とす ると、ローラー17はトラクション係数fと法線力Pの積であるfPのトラクシ ョン力により回転トルクが生じる。
【0005】 このトラクション係数fは図10に示すように、ローラー間のすべり率(2個 のローラーの周速度差を一方のローラーの周速度で除したもの)と密接な関係が あり、最大トラクション係数fmax が得られるすべり率Sm が存在する。 この最大トラクション係数fmax は、図11に示すように、2個の相接触する ローラーの平均転がり速度uの増加とともに減少して行く。領域Yが接触面が油 膜で分離されている領域でuの増加に伴ってfmax が低下するのは、速度の増加 による発熱により潤滑油の粘度が低下するためである。しかし、ローラー接触面 が油膜で分離されない領域Xでは、fmax はあまり変化しない。
【0006】 この理由をもう少し詳しく説明する。図12は二面の表面あらさ突起の干渉の 様子をモデルで示したものである。(a)は両面の表面あらさ(最大高さあらさ )の和Rmax1+Rmax2と面間に形成される油膜厚さHを比べ、D=(Rmax1+R max2 )/Hとすると、D<1の状態を示している。この場合は接触面が油膜で分 離された状態である。(b)は図から判るようにD>1の状態で、接触面が油膜 で分離されない状態である。D>1の状態では、表面あらさの突起接触部(金属 接触部)が荷重のほとんどを支え、全体の摩擦係数も金属接触部の摩擦係数に支 配される。
【0007】 Dとトラクション係数(摩擦係数)fの関係は図13に示すように接触面が油 膜で分離される領域Aではfは小さく、表面あらさ突起が少し干渉するD=1以 上(領域B)になるとfは急激に増し、Dがずっと大きい領域Cではほぼ一定の fになる。従って、速度に依存しないトラクション係数(fやfmax )を実現す るためには、領域Cでの作動を実現する必要がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
領域Cを実現するにはD=(Rmax1+Rmax2)/Hの分子を大きくするか、分 母を小さくする手段を講じる必要がある。 本考案では接触面の表面あらさ(Rmax1,Rmax2)を変えず、分母のHを速度 に依らず変えない、(Rmax1+Rmax2)に比較して十分に小さくすることを目的 とする。
【0009】 具体的には、ローラーの円周面(転動面)に油膜の発生を抑制する溝やくぼみ を設ける。
【0010】
【作用】
図3は外周に溝を設けることにより、溝がない場合に比べて流体潤滑油膜圧力 (圧力が大きい方が油膜厚さが厚い)が低下する周知の潤滑現象モデルを示した ものである。発生する圧力が低下する主な理由は、ローラーや溝の端部に軸方向 の潤滑油の流れが生じ、分割することにより端部からの油の逃げが増し、圧力を 発生させる油の流量に違いが生じるためである。
【0011】
【実施例】
以下本考案の実施例を図1乃至図7に基づいて説明する。 図4に遊星ローラー式トラクションドライブの遊星ローラー1の外周に溝を設 け、太陽ローラー2とリング3と組合わせる例を示す。 図1は本考案の第1実施例を示すものでローラー1外周に円周リング溝4を複 数本設けたもので、それぞれの溝はつながっていない。溝の断面形状は逆三角形 (V字)溝である。溝の深さはローラーの表面あらさよりも十分に大きくする。
【0012】 図2に本考案の第2実施例を示す。逆三角形溝5をらせん状に設けたもので、 溝は1本である。ダブルピッチで2本のらせんとしたのが図2(b)である。こ の場合の溝は2本であるが、より多くのらせん溝も入れることができる。 図5に本考案の第3実施例を示す。溝の形を変えた例である。溝の端部をアー ル加工とし、溝を入れる前の面と滑らかなむすび(図5(b)では接線のつなぎ )となるようにしたものである。
【0013】 図6に本考案の第4実施例を示す。図6は断続した溝の例として、表面に半球 状のくぼみ6(ディンプル)を設けたもので、図6(a)は等ピッチ格子状、図 6(b)は等ピッチ千鳥状に穴を配列した例である。 図7に入力回転数(N)(ローラー周速)と入出力動力比η(入出力トルク比 )の測定結果を示す。接触面が油膜で分離されない低速域では溝の有無によりη に差はほとんど生じないが、溝なしローラーで接触面油膜分離の条件になると、 溝なしローラーのηの低下が始まった。
【0014】 表面加工ありの場合では、第1実施例乃至第3実施例に示した連続円周溝では Nが高速になってもηの低下はほとんど生じなかったが、第4実施例のディンプ ル加工の場合はややηが低下の傾向を示した。 しかし、実用上、第1実施例乃至第4実施例はηをほぼ一定に保つ事ができ、 速度の変化に依らない出力トルクを確保する事ができた。
【0015】
【考案の効果】
このように本考案によるときは互いに接触するローラーの平滑な転動面に入力 側回転速度が変動してもトルクの伝達効率の変動がほとんど生じない複数の円周 方向の溝又は複数の半球状のくぼみを配設したものであるからローラーの入力回 転数が高速になっても該入力回転数と入出力動力比の低下はほとんど生じること なく速度の変化に依らない出力トルクを確保できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係るローラーの側面図で
ある。
【図2】本考案の第2実施例に係るローラーの側面図で
ある。
【図3】油膜圧力の発生と溝の有無の関係を示す説明図
である。
【図4】本考案の実施例の適用部位を示す斜視図であ
る。
【図5】本考案の第3実施例の溝の正面図である。
【図6】本考案の第4実施例のローラーの側面図であ
る。
【図7】本考案の効果を示す説明図である。
【図8】従来の遊星ローラー式トラクションドライブの
断面図である。
【図9】トラクション力の定義を示す説明図である。
【図10】トラクション係数とすべり率の関係を示す説
明図である。
【図11】最大トラクション係数と平均転がり速度の関
係を示す説明図である。
【図12】表面あらさの大きさと油膜厚さの大きさの関
係と潤滑状態を示す説明図である。
【図13】D値とトラクション係数の関係を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 ローラー 4 溝 5 溝 6 くぼみ

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 互いに接触するローラーの平滑な転動面
    に入力側回転速度が変動してもトルクの伝達効率の変動
    がほとんど生じない複数の円周方向の溝又は複数の半球
    状のくぼみを配設したことを特徴とする動力伝達装置。
JP5429791U 1991-07-12 1991-07-12 動力伝達装置 Pending JPH058112U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5429791U JPH058112U (ja) 1991-07-12 1991-07-12 動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5429791U JPH058112U (ja) 1991-07-12 1991-07-12 動力伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH058112U true JPH058112U (ja) 1993-02-05

Family

ID=12966637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5429791U Pending JPH058112U (ja) 1991-07-12 1991-07-12 動力伝達装置

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JP (1) JPH058112U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS538730U (ja) * 1976-07-07 1978-01-25

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5650140A (en) * 1979-10-01 1981-05-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Manufacture of optical fiber base material
JPS59113357A (ja) * 1982-12-17 1984-06-30 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ころがり摩擦伝動装置

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970114