JPS5849841Y2 - 自動車におけるアクスルハウジングのバウンドストッパ機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車におけるアクスルハウジングのバウンド
ストッパ機構の改良に関する。

一般に、アクスルハウジングを備え、このアクスル・・
ウジングの両端部が懸架装置により車体に連結されてい
る自動車においては、アクスルノ・ウジングの両端部又
はこれらに対向する車体側部材に左右一対のバウンドス
トッパをそれぞれ設置して、アクスル・・ウジングと車
体の異常接近（当接）を弾撥的に規制する構成、すなわ
ちアクスルノ・ウジングのバウンドストッパ機構が採用
されている。

ところで、デファレンシャルキャリヤが車両中心から側
方にオフセットして設けられているアクスルハウジング
を備えた自動車においては、アクスルハウジングにおけ
るデファレンシャルキャリヤ取付部から懸架装置との各
連結部に至る間の長さが左右異なり、アクスルノ・ウジ
ングに釦けるオフセット側部分の変形強度に比して反オ
フセット側部分の変形強度は劣る。

このため、当該自動車が大きくバウンドし、バウンドス
トッパと車体側部材又はアクスルハウジングの端部が当
接して、アクスルハウジングに大きな曲げモーメントが
作用したときには、アクスルハウジングの反オフセット
側部分が異常に変形することがある。

本考案はかかる不具合を解消しようとするもので、以下
にその一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図は４輪駆動車に釦けるシャシの前方部
分を概略的に示していて、ここにむいてはアクスルハウ
ジング１０の両端部がリーフスプリング２１．２１及び
シヨクアブソーバ２２゜２２を主体とする懸架装置２０
により車体３０のサイドメンバ３１Ａ、３１Ｂにそれぞ
れ連結されている。

しかして、本実施例においては、アクスルノ・ウジング
１０においてデファレンシャルキャリヤ１１が車両中心
りから右方（第２図図示左方）にオフセットして設けら
れていて、アクスルノ・ウジング１０にかけるデファレ
ンシャルキャリヤ１１のオフセット側部分（デファレン
シャルキャリヤ１１の取付部１０ａから右端に至る部分
）１０ｂの変形強度に比して反オフセット側部分（デフ
ァレンシャルキャリヤ１１の取付部１０ａから左端に至
る部分）１０ｃの変形強度は劣っている。

渣た本実施例においては、アクスルノ・ウジング１０の
両端部に、同一形状であり弾性の相違するバウンドスト
ツパゴム４ＱＡ、４０Ｂがリーフスプリング２１．２１
を介してそれぞれ設置されている。

右方のバウンドストッパゴム４０Ａは、弾性が高く第３
図の曲線Ａにて示した特性を有していて、サイドメンバ
３１Ａの下面に固着した受金３２Ａに所定のクリアラン
スＤをもって対向している。

左方のバウンドストッパゴム４０Ｂは、弾性が低く第３
図の曲線Ｂにて示した特性を有していて、サイドメンバ
３１Ｂの下面に固着した受金３２Ｂに所定のクリアラン
スＤをもって対向している。

このように構成した本実施例において、当該自動車が大
きくバウンドし、バウンドストッパゴム４０Ａ、４０Ｂ
と受金３２Ａ、３２Ｂが当接すると、アクスルハウジン
グ１０にバウンドストッパゴム４０Ａ、４０Ｂを作用点
とする大きな曲げモーメントが作用する。

ところで、本実施例においてハ、オフセット側のバウン
ドストッパゴム４０Ａの弾性が反オフセット側のバウン
ドストッパゴム４０Ｂの弾性よす高く、バウンドストッ
パゴム４０Ａがバウンドストッパゴム４０Ｂに比して大
きな荷重を受承する。

このため、バウンドストッパゴム４０Ｂに作用する荷重
は軽減され、アクスルハウジング１０に訃ける反オフセ
ット側部分１０ｃの変形が抑制される。

なむ、上記実施例においては、バウンドストッパゴム４
０Ａ、４０Ｂそれ自体の硬度を相違させることにより、
両バウンドストッパゴム４０Ａ。

４０Ｂに弾性の高低をもたせた例について説明した八本
考案の実施に際しては、両バウンドストッパゴムの形状
を異にして、両バウンドストッパゴムに弾性の高低をも
たせるようにしてもよい。

寸た、上記実施例においては、アクスルハウジング１０
の両端部にバウンドストッパゴム４０Ａ。

４０Ｂをそれぞれ設置し、車体３０にバウンドストッパ
ゴ４０Ａ、４０Ｂと所定のクリアランスＤをもって対向
する受金３２Ａ？ ３２Ｂを配設した例について説明し
たが、本考案の実施に際しては、車体にバウンドストッ
パゴムを設置し、これに対向するアクスル・・ウジング
の両端部に受金等を配設してもよい。

更に本考案の実施に際しては、バウンドストッパゴムて
、バウンドストッパゴム４０Ａ、４０Ｂに代えて種々の
弾性部材を採用することも可能である。

以上要するに、本考案に釦いては、デファレンシャルキ
ャリヤが車両中心から側方にオフセットして設けられて
いるアクスルハウジングの両端部を、懸架装置により車
体に連結するとともに、前記アクスルハウジングの両端
部又はこれらに対向する車体側部材に、前記車体側部材
又はアクスルハウジングの両端部に所定の一クリアラン
スをもって対向する左右一対のバウンドストッパをそれ
ぞれ設置してなる自動車に卦いて、前記バウンドストッ
パとして弾性が相違するバウンドストッパを採用し、弾
性の高いバウンドストッパを前記デファレンシャルキャ
リヤのオフセット側に設け、また弾性の低いバウンドス
トツハヲ反オフセツｔ［Ｕに設けたことにその特徴があ
り、これによりアクスル・・ウジングの構成を特殊な構
成とすることなく、アクスルハウジングに釦ける反オフ
セット側部分の変形を抑制することができ、反オフセッ
ト側部分の異常な変形を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は４輪駆動車におけるシャシの前方部分を概略的
に示した側面図、第２図は第１図のｎ−■線に沿う要部
縦断正面図、第３図は第２図にて示した両バウンドスト
ッパゴムの特性曲線を示したグラフである。 符号の説明、１０・・・アクスル・・ウジング、１０ｂ
・・・オフセット側部分、１０ｃ・・・反オフセット側
部分、１１・・・デファレンシャルキャリヤ、２０・・
・懸架装置、３０・・・車体、４０Ａ、４０Ｂ・・・バ
ウンドストッパゴム（バウンドストッパ）、Ｌ・・・車
両中心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デファレンシャルキャリヤが車両中心から側方にオフセ
   ットして設けられているアクスルハウジングの両端部を
   、懸架装置により車体に連結するとともに、前記アクス
   ル／・ウジングの両端部又はこれらに対向する車体側部
   材に、前記車体側部材又はアクスルハウジングの両端部
   に所定のクリアランスをもって対向する左右一対のバウ
   ンドストッパをそれぞれ設置してなる自動車にかいて、
   前記バウンドストッパとして弾性が相違するバウンドス
   トッパを採用し、弾性の高いバウンドストッパを前記デ
   ファレンシャルキャリヤのオフセット側に設け、また弾
   性の低いバウンドストッパを反オフセット側に設けたこ
   とを特徴とする自動車におけるアクスルハウジングのバ
   ウンドストッパ機構。