JPS58490B2 - 強靭非調質高抗張力鋼板の製造法 - Google Patents
強靭非調質高抗張力鋼板の製造法Info
- Publication number
- JPS58490B2 JPS58490B2 JP60677A JP60677A JPS58490B2 JP S58490 B2 JPS58490 B2 JP S58490B2 JP 60677 A JP60677 A JP 60677A JP 60677 A JP60677 A JP 60677A JP S58490 B2 JPS58490 B2 JP S58490B2
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- Japan
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- rolling
- temperature
- tensile strength
- manufacturing
- steel sheets
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は靭性を改善した高抗張力鋼板の製造法に関す
る。
る。
コンドロールド、ローリング法によるNb含有の非調質
高抗張力鋼板の製造において、鋼の高温加熱法では高強
度は得られるが靭性は低温加熱法に及ばない。
高抗張力鋼板の製造において、鋼の高温加熱法では高強
度は得られるが靭性は低温加熱法に及ばない。
また鋼の低温加熱法は靭性は優れているが高強度が得ら
れないと言うそれぞれの欠点があることはよく知られて
いる。
れないと言うそれぞれの欠点があることはよく知られて
いる。
この発明は上記両法の欠点を解決し、高靭性と高強度を
具有する鋼板の製造を目的とするもので、発明者は種々
試験の結果微量Nbの添加とオーステナイト結晶粒度を
制御した高温および低温での各種処理を組合せた製造法
によって、構造用やラインパイプ用の鋼板として好適な
強靭非調質高抗張力鋼板の製造を知得した。
具有する鋼板の製造を目的とするもので、発明者は種々
試験の結果微量Nbの添加とオーステナイト結晶粒度を
制御した高温および低温での各種処理を組合せた製造法
によって、構造用やラインパイプ用の鋼板として好適な
強靭非調質高抗張力鋼板の製造を知得した。
すなわち、この発明法はC:0.03〜0.20%、S
i:0.05〜0.60%、 Mn : 0.50〜1
.80%、P:0.05%以下、S:0.020%以下
、5olAl:0.10%以下の範囲でも夫々含有する
組成の鋼にNbを0.005〜0.10%含有させた鋼
のスラブに1200℃以上に加熱し、1100℃以上で
粗圧延を行った後、引続いて1100〜950℃の温度
範囲で圧延率50%以上の加工度で中間板厚まで圧延し
、かつ1000〜950℃の温度範囲で一旦圧延を中断
し、次いで中間板厚の鋼板を1050〜950℃の温度
で15〜60分均熱した後、1050〜680℃の温度
範囲で圧延率50%以上の加工度で圧延を行い、かつ7
30〜680℃の温度範囲で最終仕上圧延を完了するこ
とを要旨とする。
i:0.05〜0.60%、 Mn : 0.50〜1
.80%、P:0.05%以下、S:0.020%以下
、5olAl:0.10%以下の範囲でも夫々含有する
組成の鋼にNbを0.005〜0.10%含有させた鋼
のスラブに1200℃以上に加熱し、1100℃以上で
粗圧延を行った後、引続いて1100〜950℃の温度
範囲で圧延率50%以上の加工度で中間板厚まで圧延し
、かつ1000〜950℃の温度範囲で一旦圧延を中断
し、次いで中間板厚の鋼板を1050〜950℃の温度
で15〜60分均熱した後、1050〜680℃の温度
範囲で圧延率50%以上の加工度で圧延を行い、かつ7
30〜680℃の温度範囲で最終仕上圧延を完了するこ
とを要旨とする。
この製造法のヒートパターンを示すと第1図のごとくで
ある。
ある。
この発明を説明するとNbは微量の添加で鋼の強度をい
ちじるしく高めるとともに、オーステナイトの再結晶抑
制作用も大きいので、本発明ではこのNb鋼の高温加熱
による高強度特性と中間熱処理にて再結晶促進による低
温靭性改善を企図している。
ちじるしく高めるとともに、オーステナイトの再結晶抑
制作用も大きいので、本発明ではこのNb鋼の高温加熱
による高強度特性と中間熱処理にて再結晶促進による低
温靭性改善を企図している。
しかしNb含有量が0.005%以下では上記効果は顕
著でなくまた0、10%以上では溶接性を劣化する。
著でなくまた0、10%以上では溶接性を劣化する。
また十分な固溶Nbを得るためには1200℃以上の温
度が必要であり、Nbの析出強化を活用するためにも鋼
の加熱温度を1200℃以上にすることが肝要である。
度が必要であり、Nbの析出強化を活用するためにも鋼
の加熱温度を1200℃以上にすることが肝要である。
この発明は熱間加工オーステナイト粒の静的再結晶を促
進することによるオーステナイト粒の細粒化作用を利用
するものであるから、1100℃以上の温度域での熱間
加工度は任意であるが、強制的熱付加により細粒再結晶
オーステナイト粒を得る前処理として、オーステナイト
粒に適度の加工を施す必要がある。
進することによるオーステナイト粒の細粒化作用を利用
するものであるから、1100℃以上の温度域での熱間
加工度は任意であるが、強制的熱付加により細粒再結晶
オーステナイト粒を得る前処理として、オーステナイト
粒に適度の加工を施す必要がある。
この条件として発明者達は1100〜950℃で50%
以上の加工度が最適であることを確認した。
以上の加工度が最適であることを確認した。
すなわち1100℃以上ではオーステナイト粒は圧延と
殆ど時を同じくして再結晶してしまうので、変形歪を残
させるには1100℃以下でなければならない。
殆ど時を同じくして再結晶してしまうので、変形歪を残
させるには1100℃以下でなければならない。
また950℃以下ではオーステナイトの再結晶が非常に
困難になる。
困難になる。
そしてこの温度域での加工度は再結晶率、再結晶オース
テナイトのプレーンサイズなどに大きく影響する。
テナイトのプレーンサイズなどに大きく影響する。
均一微細粒オーステナイト粒得るには50%加工度以上
が必要であることが多くの試験結果よりわかった。
が必要であることが多くの試験結果よりわかった。
上記のように、1100〜950℃の温度範囲で圧延率
50%以上の加工度で中間板厚まで圧延し、かつ100
0〜950℃の温度範囲で一旦圧延を中断する。
50%以上の加工度で中間板厚まで圧延し、かつ100
0〜950℃の温度範囲で一旦圧延を中断する。
そして直ちに中間厚の厚板を1050〜950℃の温度
範囲で15〜60分間均熱保持するが、この理由は上記
1100〜950℃での加工で変形歪が残存したオース
テナイト粒はそのまま空冷すれば再結晶は殆ど起らない
。
範囲で15〜60分間均熱保持するが、この理由は上記
1100〜950℃での加工で変形歪が残存したオース
テナイト粒はそのまま空冷すれば再結晶は殆ど起らない
。
そこで1050〜950℃の温度域で均熱による熱付加
を附与せしめることにより静的再結晶を誘起させてオー
ステナイト粒の再結晶細粒化を行なうのである。
を附与せしめることにより静的再結晶を誘起させてオー
ステナイト粒の再結晶細粒化を行なうのである。
この時均熱温度が1050℃以上であれば再結晶オース
テナイト粒の成長が容易となり好ましくなく、950℃
以下では再結晶が進行しにくくなって好ましくない。
テナイト粒の成長が容易となり好ましくなく、950℃
以下では再結晶が進行しにくくなって好ましくない。
また保持時間は再結晶率を100%とするには最低15
分が必要であり、60分を越えると再結晶粒の成長が進
行して良結果が得られない。
分が必要であり、60分を越えると再結晶粒の成長が進
行して良結果が得られない。
均熱した後鋼板は、1050〜680℃の温度範囲で圧
延率50%以上の加工度で圧延を行い、かつ730〜6
80℃の温度範囲で最終仕上圧延を完了する。
延率50%以上の加工度で圧延を行い、かつ730〜6
80℃の温度範囲で最終仕上圧延を完了する。
すなわちこの加工度50%以上と圧延終了温度680〜
730℃の低温圧延加工は鋼の強靭性を高めるためであ
り、加工度は多ければ多い程良好な靭性が得られるがこ
の効果を明瞭にするために、50%以上の加工を附与す
るように限定した。
730℃の低温圧延加工は鋼の強靭性を高めるためであ
り、加工度は多ければ多い程良好な靭性が得られるがこ
の効果を明瞭にするために、50%以上の加工を附与す
るように限定した。
又最終仕上圧延温度680〜730℃は強度と靭性の最
適組合せが得られる温度範囲であることを多くの実験結
果より見い出した温度範囲である。
適組合せが得られる温度範囲であることを多くの実験結
果より見い出した温度範囲である。
即ち村上温度が730℃以上であれば低温加熱材に比し
強度の増加があまり期待できない。
強度の増加があまり期待できない。
又680℃以下の圧延は鋼の靭性を損ねる場合があるの
で適さないからである。
で適さないからである。
つぎにこの発明法の実施例を示し、同時に従来法による
比較例をあげて成品鋼板の機械的性質を対比した結果を
示す。
比較例をあげて成品鋼板の機械的性質を対比した結果を
示す。
実施例
化学組成C;0.10%、Si;0.27%、Mn;1
.31%、P;0.015%、S;0.006%。
.31%、P;0.015%、S;0.006%。
Nb;0.025%、Al;0.03%で82と60m
m厚のスラブを用いて従来法と本発明法で製品板厚11
mmに仕上圧延した。
m厚のスラブを用いて従来法と本発明法で製品板厚11
mmに仕上圧延した。
本発明法では30mmの中間厚に圧延後、中間加熱で1
000℃×30分と950℃×15分の均熱を行った後
950〜700℃の温度範囲で低温圧延を行った。
000℃×30分と950℃×15分の均熱を行った後
950〜700℃の温度範囲で低温圧延を行った。
但し最終仕上圧延温度は700℃で圧延を行った。
従来法では中間加熱を行わずに同一圧延条件で圧延を行
った。
った。
次表に製造条件と機械的試験結果を示す。以上の結果か
ら明らかなように、Nbを微量含有し少なくとも110
0〜950℃の温度範囲で50係の加工度以上に圧延し
て圧延を中断し、1050〜950℃の温度範囲で15
〜30分間均熱後、1050〜680℃で50係以上の
加工度で圧延し、かつ、最終仕上圧延温度を680〜7
30℃で終了する本発明法で製造した結果、この発明に
よる鋼板は、従来の低温加熱法(試料N。
ら明らかなように、Nbを微量含有し少なくとも110
0〜950℃の温度範囲で50係の加工度以上に圧延し
て圧延を中断し、1050〜950℃の温度範囲で15
〜30分間均熱後、1050〜680℃で50係以上の
加工度で圧延し、かつ、最終仕上圧延温度を680〜7
30℃で終了する本発明法で製造した結果、この発明に
よる鋼板は、従来の低温加熱法(試料N。
2.3)に比し降伏点で3 kg/mm2以上の高強度
に、高温加熱法(試料A、 10に比し靭性で約20℃
の破面遷移温度の向上なし機械的性質が向上したすぐれ
た効果を有する強靭非調質高抗張力鋼板を得ることがで
きた。
に、高温加熱法(試料A、 10に比し靭性で約20℃
の破面遷移温度の向上なし機械的性質が向上したすぐれ
た効果を有する強靭非調質高抗張力鋼板を得ることがで
きた。
第1図はこの発明法の製造法のヒートパターンを示す図
表である。
表である。
Claims (1)
- 1 非調質高抗張力鋼板の製造において、Nbを0.0
05〜0.10%含有する鋼のスラブを1200℃以上
に加熱し、1100℃以上で粗圧延を行った後、引続い
て1100〜950℃の温度範囲で圧延率50チ以上の
加工度で中間板厚まで圧延し、かつ1000〜950℃
の温度範囲で一旦圧延を中断し、次いで中間板厚の鋼板
を1050〜950℃の温度で15〜60分均熱した後
、1050〜680℃の温度範囲で圧延率50%以上の
加工度で圧延を行い、かつ730〜680℃の温度範囲
で最終仕上圧延を完了することを特徴とする強靭非調質
高抗力鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60677A JPS58490B2 (ja) | 1977-01-06 | 1977-01-06 | 強靭非調質高抗張力鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60677A JPS58490B2 (ja) | 1977-01-06 | 1977-01-06 | 強靭非調質高抗張力鋼板の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5385711A JPS5385711A (en) | 1978-07-28 |
JPS58490B2 true JPS58490B2 (ja) | 1983-01-06 |
Family
ID=11478385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60677A Expired JPS58490B2 (ja) | 1977-01-06 | 1977-01-06 | 強靭非調質高抗張力鋼板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58490B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60187663A (ja) * | 1984-03-01 | 1985-09-25 | Nippon Steel Corp | 低硬度で降伏強度の高い電縫油井管及びその製造方法 |
JPS60187664A (ja) * | 1984-03-01 | 1985-09-25 | Nippon Steel Corp | 低硬度で降伏強度の高い電縫油井管及びその製造方法 |
JPS61272348A (ja) * | 1985-05-27 | 1986-12-02 | Kobe Steel Ltd | 高靭性大入熱溶接用鋼 |
-
1977
- 1977-01-06 JP JP60677A patent/JPS58490B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5385711A (en) | 1978-07-28 |
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