JPH04276042A - オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法

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JPH04276042A
JPH04276042A JP5831891A JP5831891A JPH04276042A JP H04276042 A JPH04276042 A JP H04276042A JP 5831891 A JP5831891 A JP 5831891A JP 5831891 A JP5831891 A JP 5831891A JP H04276042 A JPH04276042 A JP H04276042A
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JP
Japan
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stainless steel
less
austenitic stainless
grain size
heat treatment
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Pending
Application number
JP5831891A
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English (en)
Inventor
Hidehiko Wakaguwa
若桑 英彦
Hitoshi Yamazaki
斉 山崎
Shugo Komatsubara
周吾 小松原
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶粒度を微細化した
オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】SUS304系、316系等のオーステ
ナイト系ステンレス鋼の結晶粒度は、熱間圧延または熱
間鍛造後1010〜1150℃で固溶化熱処理を施した
状態で通常、JIS オーステナイト結晶粒度番号で2
〜4であり、これは材料特性上の面からもほぼ十分なも
のとされてきた。しかし、最近、超音波による応力測定
の感度を上げるために結晶粒度番号が4より微細な結晶
組織が要求されることがある。すなわち、ボルト等の締
め付け応力を超音波の反射時差によって検出するために
は、超音波の周波数を高くする必要があり、この際の雑
エコーを小さくするために、結晶粒を微細化する必要が
あるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】SUS316系を含め
オーステナイト系ステンレス鋼は、熱処理前に十分な加
工歪が導入されていると、熱処理時に生じる再結晶によ
って結晶粒を微細化することができる。しかしながら、
これらのステンレス鋼は、熱間加工後固溶化熱処理を施
して使用に供される。すなわち、熱間加工は歪を導入す
ることはできるが、加工中に生じる再結晶によって導入
された歪が解放されてしまうため、その後熱処理を施し
ても結晶粒をさらに微細化することは困難で、高々結晶
粒度番号4が限界である。本発明は、SUS316系等
オーステナイト系ステンレス鋼の超音波応力測定の感度
を上げる等のために、結晶粒度を粒度番号4より微細化
したステンレス鋼およびその製造方法を提供するもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述した結
晶粒度番号2〜4の組織をさらに細粒化するために、熱
間仕上加工後の固溶化熱処理に引き続いて、種々の処理
を施すことについて、種々実験、考察を行なった。その
結果、それぞれ特定条件の冷間加工および再結晶加熱を
施すことにより、上記結晶粒度番号4より微細な結晶組
織を得ることができることを確認した。すなわち、本発
明は、重量%でC 0.08%以下、Si 1.00%
以下、Mn 2.00%以下、P 0.045%以下、
S 0.030%以下、Ni 7.00〜22.00%
、Cr 16.00〜26.00%、および場合によっ
てはMo 1.20〜3.00%、Cu 1.00〜2
.50%、N 0.10〜0.25%の1種または2種
以上を含有し、残部が実質的にFeからなるオーステナ
イト系ステンレス鋼において、オーステナイト結晶粒度
が粒度番号4を越える細粒であることを特徴とするオー
ステナイト系ステンレス鋼、ならびに固溶化熱処理を施
した後、加工率 20%以上の冷間加工を施し、960
〜1020℃未満に再加熱して再結晶を行なわしめるこ
とを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の製造方
法である。
【0005】まず、本願の第1発明が対象とする材料は
、JISに定められたものでは、304N2を除くSU
S304系全般、SUS309S、SUS310S、S
US316系全般であり、前記化学成分範囲はこれらを
包含するごとく定めたものであり、本願の製造方法の効
果が確認されたものである。本発明において、冷間加工
前に実施する固溶化熱処理は、冷間加工後に行なう再結
晶のための比較的低温の再加熱では、結晶粒界および粒
内の炭化物を十分に固溶させることができず耐食性が著
しく害されるので、予めこれらの有害な炭化物を十分固
溶させるために施すものである。なお、固溶化熱処理の
温度域として、JISは、それぞれの鋼種について92
0〜1180℃の範囲内で定めている。本発明の固溶化
熱処理は、これらJISに規定された温度範囲で行なう
ことが適当である。冷間加工率を20%以上としたのは
、再結晶の駆動力となる加工歪を導入するためには少な
くとも20%が必要であるからである。ただし、過度に
加工率を大きくしても、結晶粒微細化の効果は顕著にな
らないため、効率等を考慮した場合、約50%以下の加
工率で実施するのが望ましい。次に、再結晶のための再
加熱温度を960〜1020℃としたのは、960℃未
満の温度では再結晶が生じないか、または不十分であり
、一方1020℃以上では再結晶とともに結晶粒成長が
生じ、本発明の結晶粒微細化という目的を達成すること
ができないためである。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。表
1に示す化学組成の材料を電気炉溶解−真空精錬−分塊
−熱間圧延によって得た。
【0007】
【表1】
【0008】得られた材料について、熱間圧延−固溶化
熱処理(1080℃)−冷間加工(0〜80%)を施し
た材料を種々の温度で再結晶させ、各条件毎に結晶粒度
を測定するとともに、炭化物等組織のチェックを行ない
異常のないことを確認した。このうち、No.1につい
ての結果を図1に示す。他の鋼種についてもほぼ同様の
結果が得られた。本図によると、冷間加工率20%未満
では、導入される加工歪が十分でないため、その後の再
加熱で均一に再結晶が生ぜず、粒度番号4またはこれに
より粗粒となる。一方、加工率が十分であっても、再加
熱温度が960℃未満では再結晶が起こらないか不十分
である。さらに、再結晶温度が1020℃以上では、再
結晶と同時に結晶粒成長が生じるため、固溶化熱処理ま
まの結晶粒度かそれより、粗い粒度となり、粒度番号4
より微細な結晶粒を得る目的を達成できない。
【0009】以上より、固溶化熱処理を行ない、引き続
いて20%以上の冷間加工を施した後、960〜102
0℃未満に再加熱して再結晶せしめれば、結晶粒度番号
4を越え7.0程度までの微細な組織が得られ、かつ結
晶粒界や粒内に、耐食性を著しく害する炭化物がほとん
ど存在しない良好なオーステナイト組織が得られること
がわかる。図2に前記表1のNo.1鋼の熱間圧延材に
ついて、1050℃で固溶化熱処理を行ない、30%の
冷間加工を施した後、980℃で熱処理を行なった本発
明(A)および1080℃で溶体化熱処理したままの従
来材(B)それぞれのミクロ金属組織写真(×100)
を比較して示す(結晶粒度番号はそれぞれ5.5および
4と判定)。以上、本発明をSUS316による実施を
中心にして述べたが、本発明は、前述のように304N
2を除くSUS304系全般、SUS316系全般等の
オーステナイト系ステンレス鋼についていえることであ
る。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、前述した冷間加工範囲
、再加熱温度領域で処理を行なうことにより、従来材に
比べて微細なオーステナイト組織を得ることが可能で、
超音波応力測定の精度向上等に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】SUS316鋼について、熱間圧延−固溶化熱
処理後、冷間加工率、再結晶のための再加熱温度を種々
変化させた際の結晶粒度測定結果を示す図である。
【図2】SUS316鋼について、本発明材Aおよび従
来材Bのそれぞれの結晶粒度の比較を示す金属組織写真
(倍率100倍)である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量%でC 0.08%以下、Si 
    1.00%以下、Mn 2.00%以下、P0.045
    %以下、S 0.030%以下、Ni 7.00〜22
    .00%、Cr 16.00〜26.00%、および場
    合によってはMo 1.20〜3.00%、Cu 1.
    00〜2.50%、N 0.10〜0.25%の1種ま
    たは2種以上を含有し、残部が実質的にFeからなるオ
    ーステナイト系ステンレス鋼において、オーステナイト
    結晶粒度が粒度番号4を越える細粒であることを特徴と
    するオーステナイト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】固溶化熱処理を施した後、加工率 20%
    以上の冷間加工を施した後、960〜1020℃未満に
    再加熱して再結晶を行なわしめることを特徴とするオー
    ステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】適用鋼が重量%でC 0.08%以下、S
    i 1.00%以下、Mn 2.00%以下、P 0.
    045%以下、S 0.030%以下、Ni 7.00
    〜22.00%、Cr 16.00〜26.00%、お
    よび場合によってはMo 1.20〜3.00%、Cu
     1.00〜2.50%、N 0.10〜0.25%の
    1種または2種以上を含有し、残部が実質的にFeから
    なるオーステナイト系ステンレス鋼であることを特徴と
    する請求項2のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方
    法。
JP5831891A 1991-02-28 1991-02-28 オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法 Pending JPH04276042A (ja)

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