JPS5847911Y2 - 急須 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は急須に関するものであり、とくに茶殻の排出
が便利な急須について提案する。

一般的に用いられる急須は、第１図に示すようなものが
代表的なもので、器体１に対してその頂部開口２に蓋体
３をはめ合わせたもので横取されており、その器体１の
胴部には注ぎ口４と取っ手５とが設けである。

従来使用されている上記急須の場合、茶を煎じたあとの
茶殻は頂部開口２より、器体１を転倒させることによっ
て排出しているが、器体１の上すぼまり状になる上部に
蓋体取付は座（頂部開口）を提供する頂壁１ａを有する
ため、排出しようとする茶殻の一部が上記頂壁１ａに引
つ掛がって円滑な排出が阻害されるという欠点があった
。

この欠点は頂壁１ａを有する急須において顕著に見られ
るが、器体胴部の延長が内側に被さってこない形状のも
のであっても、蓋体取付は座に縁まわりの突起があるよ
うなものでは同様の欠点が観察される。

この考案は、上述のような従来品急須に対し、注ぎ口が
位置する前部とは反対の器体後部に、該器体の少なくと
も上部が上部がり状に張り出しがっその張り出し部分の
頂壁が切欠された排出溝を形成し、一方蓋体には上記排
出溝張り出し部分に対応する突片を連設した構成を採用
することにより、前述の欠点を有利に克服したものであ
る。

以下その構成の詳細を、図面の第２図、第３図に示す好
適実施例の説明に併せて明らかにする。

この考案は、注ぎ口２が位置している器体前部とは丁度
反対側に当る器体１の後部に、茶殻排出構造を設けた点
に特色がある。

この排出構造は、器体１の後部中央に、少なくとも上部
が上すぼまり状でなく上部がり状に張り出す排出溝６を
設け、その排出溝６頂壁を完全に切欠して開放したもの
で構成する。

この構造にあってより望ましい形態は、排出溝６が器体
底部からなだらかな上部がり状となって上端に達するも
のの方がよく、こうすると茶殻排出がより円滑に行われ
るがらである。

すなわち、排出に当ってその排出方向に茶殻が引っ掛か
るための頂壁１ａがないこと、茶殻の流出を導く溝６が
設けであることとが相乗的に作用して所期する効果を生
むのである。

なお、排出溝６の位置は器体１の後部がよいが、これは
取っ手５の位置との関連で決まるもので、必ずしも注ぎ
口４の真後ろである必要はなく、若干周方向にずれるの
は許容できる。

それは排出が取っ手５を中心とする注ぎ出し方向とは反
対向きへの反転だけで、足し湯（水）の助勢によって出
すようにするから、なるべく取っ手５回動の作用を受は
易い位置が望ましいが、多少はずれていたとしても十分
目的が達せられるからである。

前記排出溝６の構造に合わせて蓋体３には、溝部張り出
し部分に対応させて突片３ａを連設する。

これによって頂部が開放になっている前記排出溝６を塞
ぐことができる。

以上説明したような構成によってなる本考案急須によれ
ば、茶殻排出が単に取っての反転だけでも十分円滑に行
われるから、実用上の効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

図面の第１図は従来品急須の断面図、第２図は本考案急
須の好適実施例を示す断面図、第３図は本考案急須の蓋
体の一部を切欠いて示す平面図である。 １・・・・・・器体、１ａ・・・・・・器体の頂壁、２
・・・・・・頂部開口、３・・・・・・蓋体、３ａ・・
・・・・蓋体の突片、４・・・・・・注ぎ口、５・・・
・・・取っ手、６・・・・・・排出溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注ぎ口が位置する前部とは反対の器体後部に該器体の少
   なくとも上部が上部がり状に張り出しがつその張り出し
   部分の頂壁が切欠された排出溝を形威し、一方蓋体には
   上記排出溝張り出し部分に対応する突片を連設したもの
   によってなる急須。