JPH0126349Y2

JPH0126349Y2 -

Info

Publication number: JPH0126349Y2
Application number: JP14071786U
Authority: JP
Priority date: 1986-09-13
Filing date: 1986-09-13
Publication date: 1989-08-07
Also published as: JPS6346039U

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野本考案は、茶（緑茶、紅茶）を入れるために用
いられるこし器を備えたテイーポツトの改良に関
する。

(ロ) 従来の技術従来この種のテイーポツトとしては、注出口の
基部に茶こし網を備えた急須や、給湯口に別体の
茶こし網を装着するようにした急須等が知られて
いる。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点しかるに、前者の場合は、湯を多く入れすぎて
急須内に湯が残ると茶葉が長く湯に浸ることによ
つてタンニン化し、このため次回以降に入れた茶
の味が落ちてしまうという問題があり、又、後者
の場合は、茶こし網が給湯口に設けられるので前
者のような問題はおこらないが、茶こし網は湯の
通過速度が速いので、充分に茶液を浸出させるた
めには茶こし網を通過して急須本体内に溜つた湯
（茶液）に茶こし網内の茶葉がつかるようになる
まで湯を多目に注ぎ込んでやる必要があり、この
ため、一人分しか必要ない場合は湯と茶葉が無駄
に使用されることになり不経済であるという問題
があるし、茶液の濃度の調整が面倒であるという
問題点があつた。

そこで本考案では、上述のような問題点を全て
解消し、何人前であつても、面倒な調整を必要と
することなく適度な濃度のおいしい茶を入れるこ
とができ、しかも茶葉等を経済的に使用できるテ
イーポツトの構造を提供せんとするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段本考案では、前記目的を達成するための手段と
して、一側壁に注出口を備え、かつ上面には蓋体
により開閉可能な給湯口を備えたポツト本体と、
該ポツト本体の給湯口に対して着脱自在な状態に
装着される上面開口状のこし容器との組み合わせ
より成り、前記こし容器は、その一側壁底部にこし網を備
えた小さ目の第１こし出し穴を開設し、かつその
内底面を第１こし出し穴方向に行くに従つて次第
に低くなるような傾斜面に形成すると共に、前記
第１こし出し穴とは反対側の側壁にはその底部か
ら上縁部付近に至る縦長状の第２こし出し穴を開
設し、該第２こし出し穴にもこし網を備えた構成
となしたものである。

(ホ) 作用本考案では上記構成より成るため、こし容器内
に茶葉を入れた後、該こし容器内に湯を注ぎ込む
と、こし出し穴はこし容器側壁部の一部にのみ開
設されているだけであるため、該こし出し穴より
排出される湯の量が少なく、このためこし容器内
で充分に茶液が浸出されるので、湯の量が少なく
てもこし容器を通過するだけで適度な濃度の茶液
の浸出が行われると共に、こし容器内の湯は同こ
し容器内底面に形成された傾斜面に案内されて第
１こし出し穴より排出されるので、茶葉の湯切り
が完全に行われてタンニン化が防止される。

また、前記湯切りのための第１こし出し穴を小
さ目に形成し、その反対側の第２こし出し穴をこ
し容器の側壁底部から上縁部付近にまで至る縦長
状に形成したことで、この第２こし出し穴側をポ
ツト本体における注出口側に向けておくことによ
つて、湯のみへ茶液を注ぎ出す際のポツト本体の
傾倒でこし容器内の湯（茶液）がこの第２こし出
し穴より迅速に排出されるので、第１こし出し穴
が小さ目であつても茶葉の湯切りが短時間で行
え、かつ最終的には第１こし出し穴で湯切りが完
全に行え、従つてタンニン化の防止がより効果的
に行えるようになる。

(ヘ) 実施例第１図〜第４図は本考案の一実施例を示すもの
であり、図においてＡはポツト本体、Ｂはこし容
器を示す。

ポツト本体Ａは、その一側壁に注出口１を備え
ると共に、その上面には蓋体２により開閉可能な
給湯口３を備え、該給湯口３の口縁部にはこし容
器Ｂと蓋体２を係止するための段部４が形成され
ている。

こし容器Ｂは、前記ポツト本体Ａにおける給湯
口３に対して着脱自在な状態に装着されるもので
あつて、上面開口縁部より外方へ向けて突設され
た係止縁部５を給湯口３に形成された段部４上に
係止することによつて給湯口３部分への装着がな
されるように構成されている。

また、こし容器Ｂは、その一側壁底部にこし網
６を備えた小さ目の第１こし出し穴７が横長状に
開設されることによつて、湯の排出量を少なくし
ている。

また、こし容器Ｂの内底面ｂが第１こし出し穴
７方向に行くに従つて次第に低くなるような傾斜
面に形成されている。

また、こし容器Ｂにおける前記第１こし出し穴
７とは反対側の側壁には、その底部から上縁部付
近にまで至る縦長状の第２こし出し穴７′を開設
し、該第２こし出し穴７′にもこし網６′を備えた
構成となしている。

この実施例では上記構成より成るため、まずこ
し容器Ｂ内に茶葉Ｃを入れて、人数分の量だけこ
し容器Ｂ内に湯を注ぎ込むだけで、適度な濃度の
茶液ｃが浸出され、この網６，６′でこされた茶
液ｃがこし出し穴７，７′を通つてポツト本体Ａ
内に流れ込む。

即ち、本実施例におけるこし出し穴７，７′は、
こし容器Ｂ側壁部の一部にのみ開設されているだ
けであるため、該こし出し穴７，７′より排出さ
れる湯の量が少なく、こし容器Ｂ内に湯が長く残
つて充分に茶液ｃが浸出されるので、湯の量が少
なくてもこし容器Ｂを通過するだけで適度な濃度
の茶液ｃが浸出されるわけである。そして、こし
容器Ｂ内の湯は同こし容器Ｂ内底面ｂに形成され
た傾斜面に案内されて第１こし出し穴７より排出
されるので、湯が少し残つたまま放置しても茶葉
の湯切りが完全に行われてタンニン化が防止でき
ることになる。

また、前記湯切りのための第１こし出し穴７を
小さ目に形成し、その反対側の第２こし出し穴
７′をこし容器Ｂの側壁底部から上縁部付近にま
で至る縦長状に形成したことによつて、この第２
こし出し穴７′側をポツト本体Ａにおける注出口
１側に向けておけば、湯のみへ茶液ｃを注ぎ出す
際のポツト本体Ａの傾倒でこし容器Ｂ内の湯（茶
液）がこの第２こし出し穴７′より迅速に排出さ
れるので、第１こし出し穴７が小さくても茶葉Ｃ
の湯切りが短時間で行えるし、最終的には前記第
１こし出し穴７で湯切りが完全に行われることに
なり、従つてタンニン化の防止がより効果的に行
えることになる。

(ト) 考案の効果以上詳細に説明した如く本考案によれば、何人
前であつても、単に人数分の湯を注ぎ込むだけで
適度な濃度のおいしい茶を入れることができ、従
つて茶葉等を経済的に使用できると共に、湯切り
が完全かつ迅速に行えるのでタンニン化の防止が
より効果的に行われ、従つて何回目でもおいしい
茶を入れることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す一部切欠平
面図、第２図は第１図−線における断面図、
第３図は第２図−線における要部の断面図、
第４図は第２図−線における要部の断面図で
ある。Ａ：ポツト本体、Ｂ：こし容器、１：注出口、
２：蓋体、３：給湯口、６：こし網、６′：こし
網、７：第１こし出し穴、７′：第２こし出し穴、
ｂ：内底面。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】一側壁に注出口を備え、かつ上面には蓋体によ
り開閉可能な給湯口を備えたポツト本体と、該ポ
ツト本体の給湯口に対して着脱自在な状態に装着
される上面開口状のこし容器との組み合わせより
成り、前記こし容器は、その一側壁底部にこし網を備
えた小さ目の第１こし出し穴を開設し、かつその
内底面を第１こし出し穴方向に行くに従つて次第
に低くなるような傾斜面に形成すると共に、前記
第１こし出し穴とは反対側の側壁にはその底部か
ら上縁部付近にまで至る縦長状の第２こし出し穴
を開設し、該第２こし出し穴にもこし網を備えた
ことを特徴とするテイーポツト。