JPS5845813Y2

JPS5845813Y2 - 塗装ブ−ス

Info

Publication number: JPS5845813Y2
Application number: JP310579U
Authority: JP
Inventors: 日出男磯谷; 誠山崎; 一竹内
Original assignee: トリニテイ工業株式会社
Priority date: 1979-01-11
Filing date: 1979-01-11
Publication date: 1983-10-18
Also published as: JPS55102979U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、塗装ブースの改良に関する。

従来、車両等を塗装するための塗装ブースの一種として
、ブース本体の内部を通気可能な仕切板にて上下に２分
して、その上部に塗装室を形成するとともにその下部に
未塗着塗料の捕集室を形成し、前記塗装室の上方からそ
の内部に供給される空気を、前記仕切板および前記捕集
室の上方に設けたベンチュリ一部を経て前記捕集室の下
方に導びいた後外部に排出するようにした塗装ブースが
知られている。

この種の塗装ブースにおいて、前記塗装室の空気速度（
風速）は、塗料の被塗装物への塗着効率の点からは遅い
方が良く、これとは逆に、ブース本体の側壁への塗料の
付着防止および特に手動塗装における塗装作業者の作業
環境の点からは早い方がよい。

しかしながら、前記塗装室内は略均−の風速゛であり、
前記した矛盾を解消するためには、塗着効率、塗料の付
着防止、作業環境等を多少犠牲にして風速を設定しなけ
ればならず、また特に作業環境を重視してその改善を図
ろうとすれば、塗着効率を大きく犠牲にしなければなら
ない。

本考案は、このような実状に基づきなされたもので、そ
の主たる目的は、塗着効率および塗料の付着防止効果の
高い塗装ブース、手動塗装ブースにあってはさらに作業
環境の良好な塗装ブースを提供するにある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明するに、第
１図には、本考案に係る塗装ブースの一例が示されてい
る。

この塗装ブースは、車両用粉体塗装の手動塗装ブースで
あり、ブース本体１０の内部は簀子状の仕切板１１にて
上下に２分されていて、その上部に塗装室Ｒ１がまたそ
の下部に未塗着塗料の捕集室Ｒ２が形成されている。

塗装室Ｒ１の上部は給気ダクト１２になっていて、給気
ダクト１２の下面開口には整流板１３が固定され、整流
板１３の下方には間隔をおいてエアフィルター１４が取
付けられている。

また、仕切板１１により形成された塗装室Ｒ１の簀子床
には、その両側壁１０１，１０１に沿って簀子状の作業
台１５．１５が設けられている。

一方、捕集室Ｒ２の上部には、その両側壁１０２゜１０
２に沿って給水槽１６．１６が配設され、かつ給水槽１
６．１６の内側上端から捕集室Ｒ２の略中央部に傾斜し
て延びるフロープレー）１７．１７が設けられている
。

これらフロープレート１７．１７の内端は互に所定間隔
を保持していて、フロープレート１７゜１７にて区画さ
れた捕集室Ｒ２の上室ｒ１と下室ｒ２とを連通させるベ
ンチュリ一部１８を形成している。

また、捕集室Ｒ２の下室ｒ２には、その両側壁１０３．
１０３の下端に沿って廃水溝１９．１９が配設されてい
る。

なお、ブース本体１０の面外側には、ダンパ２１゜２１
を介して捕集室Ｒ２の下室ｒ２上部に連通ずる排気ダク
）２０．２０が配設されており、かつ廃水溝１９．１
９の外側に沿って廃水路３０．３０が配設されている。

また、フロープレート１７．１７には、ベンチュリ一部
１８の近傍にこれに沿って区画板１７１，１７１が下方
へ突設されており、区画板１７１，１７１と捕集室Ｒ２
の両側壁１０３，１０３には、これらによって形成され
る排気路Ｐ、、Ｐ、に突出する水切板１７２〜１７２
が固着されている。

しかして、塗装室Ｒ□に取付けたエアフィルター１４の
下面には、その両側方向に所定間隔を保って給気ガイド
４１．４１が取付けられている。

この給気ガイド４１．４１は、塗装室Ｒ１の両側壁１０
１，１０１に沿って延びており、その基部４１１，４１
１が両側壁１０１゜１０１に向ってそれぞれ下降しかつ
その先端部４１２゜４１２が両側壁１０１．１０１に沿
って下降している。

一方、捕集室Ｒ２の上室ｒ１には、塗装室Ｒ１の両側壁
１０１．１０１部を流れる空気を捕集室Ｒ２の下室ｒ２
に導びく通気路Ｐ２が設けられている。

この通気路Ｐ２は、一端４２１，４２１が捕集室Ｒ２の
両側壁１０２，１０２部に臨んで塗装室Ｒ１の下方にて
開口しかつ他端４２２がベンチュリ一部１８に臨んで捕
集室Ｒ２の下室ｒ２に開口する通気管４２にて形成され
ている。

また、通気管４２の一端４２１，４２１には、仕切板１
１により形成された簀子床から上方に拡開して簀子状の
作業台１５．１５の下面に至るホッパ４３．４３が固定
されている。

このように構成した塗装ブースにて、給気ダクト１２側
に設けた図示しない給気ファンおよび排気ダクト２０．
２０側に設けた図示しない排気ファンを駆動させると、
供給された空気は整流板１３およびエアフィルター１４
を通って塗装室Ｒ１内に入り、さらに仕切板１１および
ベンチュリ一部１８を経て捕集室Ｒ２の下室ｒ２に達し
、下室ｒ２内の排気路ＩＰｔ、Ｐ１を経て排気ダク）
２０．２０を通って外部へ排出される。

一方、給水槽１６．１６に定量供給される水は、給水槽
１６．１６をオーバフローしてフロープレー）１７．
１７上を流下してベンチュリ一部１８に達し、ベンチュ
リ一部１８を高速で流れる空気により霧状となって流下
して廃水溝１９．１９から廃水路３０．３０へ流れる。

このため塗装中車面に塗着しなかった粉体塗料は下流す
る空気とともにベンチュリ一部１８に至り、ここで霧状
の水に捕獲されて水とともに廃水溝１９．１９に達する
。

また、捕集室Ｒ２の下室ｒ２に入った空気は水切板１７
２〜１７２に遮えぎられながら排気路Ｐ□、Ｐ工を流れ
、この間に水を除去されて排気ダクｌ−２０，２０に達
する。

ところで、本実施例における塗装ブースにおいては、塗
装室Ｒ１の上方に給気ガイド４１．４１を取付けるとと
もに、捕集室Ｒ２の上室ｒ１に塗装室Ｒ□の両側壁１０
１，１０１部を流れる空気をベンチュリ一部１８に導び
く通気路Ｐ２を設けている。

このため、エアフィルター１４を通った空気の一部は塗
装室Ｒ１の両側壁１０１．１０１部に収束されるととも
に、収束された空気はベンチュリ一部１８に生ずる吸引
力が作用する通気路Ｐ２に急速に吸引される。

この結果、塗装室Ｒ１内においては、矢印Ａにて示す両
側壁１０１．１０１部の風速が早くなり、また矢印Ｂに
て示す中央部（車両の設置部）の風速が前記風速に比し
て遅くなる。

従って、この塗装ブースにおいては、給気速度、排気速
度、給気ガイド４１．４１の形状、ベンチュリ一部１８
の形状等を適宜に設定することにより、塗装室Ｒ１内の
矢印Ａにて示す風速を両側壁１０１．１０１への塗料の
付着防止および良好な作業環境を得るに適した風速値に
することができるとともに、塗装室Ｒ１内の矢印Ｂにて
示す風速を高い塗着効率を得るに適した風速値にするこ
とができる。

なお、本実施例においては、塗装ブース内に給気ガイド
４１，４１と通気路Ｐ２とを設けたにすぎないから、か
かる有効な塗装ブースを簡単な構成にて提供しうるとと
もに、既存の塗装ブースを簡単な構成にて提供しうると
ともに、既存の塗装ブースを容易に改良しうる利点もあ
る。

第２図は、作業環境を一層向上させるための変形例を示
すもので、この塗装ブースにおいては、給気ガイド４１
．４１の先端部４１２，４１２に噴出孔を備えた圧空供
給管４４．４４が取付けられている。

これにより、圧空供給管４４．４４とホッパ４３．４３
との間にエアーカーテンが形成され、作業環境を一層向
上させることができる。

なお、その他の構成・作用効果は第１図示の塗装ブース
と同様である。

なお、以上の実施例および変形例においては、本考案の
一例として粉体塗装の手動塗装ブースを示しているが、
本考案は粉体塗装の自動塗装ブースに適用しうろことは
勿論のこと、液体塗装の塗装ブースも適用しうるもので
ある。

要するに、本考案は、ブース本体の内部を通気可能な仕
切板にて上下に２分して、その上部に塗装室を形成する
とともにその下部に未塗着塗料の捕集室を形成し、前記
塗装室の上方からその内部に供給される空気を、前記仕
切板および前記捕集室の上方に設けたベンチュリ一部を
経て前記捕集室の下方に導びいた後外部へ排出するよう
にした各種の塗装ブースに適用しうるものである。

以上詳述したように、本考案においては、前記各種の塗
装ブースにおいて、前記塗装室の上方に、前記ブース本
体の両側壁に向ってそれぞれ下降する給気ガイドを前記
ブース本体の両側方向に所定間隔を保って取付け、一方
前記捕集室には、一端が前記ブース本体の両側壁部に臨
んで前記塗装室の下方にて開口しかつ他端が前記ベンチ
ュリ一部に臨んで開口する通気路を設けたことにその構
成上の特徴があり、これにより、前記塗装室内における
両側壁部の風速を早くして塗料の付着防止および良好な
作業環境を得るに適した風速値とすることができ、かつ
前記塗装室内における中央部（被塗装物の設置部）の風
速を遅くして高い塗着効率を得るに適した風速値とする
ことができる。

従って、本考案によれば、塗着効率および塗料の付着防
止効果の高い塗装ブースを提供しうるとともに、これら
の効果を備えかつ良好な作業環境をも備えた塗装ブース
を提供しうる。

また、これらの塗装ブースは簡単な構成にて提供しうる
とともに、既存の塗装ブースを本考案に係る塗装ブース
に容易に改良できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した塗装ブースの縦断正面図、第
２図は本考案の変形例を示す縦断正面図である。符号の説明１０・・・・・・ブース本体、１０１・・
・・・・側壁、１１・・・・・・仕切板、１８・・・・
・・ベンチュリ一部、４１・・・・・・給気ガイド、４
１１・・・・・・基部、４１２・・・・・・先端部、４
２・・・・・・通気管、４２１・・・・・・一端、４２
２・・・・・・他端、４４・・・・・・圧空供給管、Ｒ
１・・・・・・塗装室、Ｒ２・・・・・・捕集室、Ｐ２
・・・・・・通気路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ブース本体の内部を通気可能な仕切板にて上下に２分し
て、その上部に塗装室を形成するとともにその下部に未
塗着塗料の捕集室を形成し、前記塗装室の上方あらその
内部に供給される空気を、前記仕切板および前記捕集室
の上方に設けたベンチュリ一部を経て前記捕集室の下方
に導びいた後外部へ排出するようにした塗装ブースにお
いて、前記塗装室の上方に、前記ブース本体の両側壁に
向ってそれぞれ下降する給気ガイドを前記ブース本体の
両側方向に所定間隔を保って取付け、一方前記捕集室に
は、一端が前記ブース本体の両側壁部に臨んで前記塗装
室の下方にて開口しかつ他端が前記ベンチュリ一部に臨
んで開口する通気路を設けたことを特徴とする塗装ブー
ス。