JPS6143569Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスプレー法による板材塗装装置の改良
に関するものである。

スプレー法により板材を塗装する場合、ベルト
コンベアで板材を移動させ、ベルトコンベア上に
設けたノズルで塗料を板材に吹付ける方法を用い
ることがあり、この場合、噴霧化された塗料が周
囲に拡散することのないように、ベルトコンベア
の直上にフードを設け、このフード内に塗料ノズ
ルを設けることが通常である。

しかし、このようなフードを設けても、噴霧状
塗料がフード内壁面に付着し、これがその内壁面
を伝つてたれ流れ、フードの板材搬入口並びに搬
出口において、板材に塗料が不要に滴下、付着す
るといつた不都合がある。また、フードの板材搬
入口並びに搬出口においては、フード壁の下端を
ベルトコンベア面から離隔する必要があり、必然
的に相当に大きなスリツトができるので、このス
リツトからフード内の雰囲気が漏出し、噴霧塗料
の逸散が避けられないといつた不都合もある。

本考案に係るスプレー式板材塗装装置は上述の
不利を解消し得る構成であり、板材移動用コンベ
ア上にフードを設け、フード内には板材塗装ノズ
ルを設け、フード内上部には給気部を、コンベア
の板材搬送面の下方には排気ダクトをそれぞれ設
け、フードの板材搬入側並びに搬出側のそれぞれ
の側壁の下端には塗料受け樋を設け、該樋上近傍
の上記フード側壁部分には上記板材巾にまたがる
スリツトを設け、該スリツトに塗料回収用ロール
を設けたことを特徴とするものである。

以下、図面により本考案を説明する。

第１図は本考案装置の縦断面図を示している。
第１図において、１はベルトコンベアであり、
金網コンベアを使用することが望ましい。２はベ
ルトコンベア中央の上方に設けた塗料スプレー、
３はコンベア中央の下方に設けた塗料受けであ
る。４は水槽、５は水槽内に設けたブラシであ
り、コンベア１の付着塗料が水槽内の水とブラシ
５，……とによつて洗浄される。

６はベルトコンベア上に設けたフードであり、
第２図に示すように該フード６の両サイド壁６
１，６１の下端部はベルトコンベア１の板材搬送
面よりも下方に延長されている。７，７はフード
６の板材搬入側並びに搬出側のそれぞれ側壁６
２，６２の下端に設けた塗料受け樋、６３，６３
は樋上近傍の側壁部分に設けたスリツトである。
８はスリツト６３に設けた塗料回収ロールであ
り、そのロール長さは板材の巾よりも長くされて
いる。而して、第２図に示すように、板材Ｐはロ
ール８の巾内に完全に納められる。

９はフード内天井に設けた給気ダクトであり、
給気口９１，……が設けられている。９２は吸入
口である。１０，……はベルトコンベア１の板材
搬送面の直下に設けた排気ダクトであり、吸気口
１０１，……が設けられている。この排気ダクト
１０はフイルターボツクス１１を介してパイプに
より排気フアン１２に連通されている。

従つて、フード６内には給気ダクト９の給気口
９１，……から排気ダクト１０，……の吸入口１
０１，……に向う気流が発生しており、フードの
板材搬入口並びに排出口からは外気の流入があつ
ても、フード内雰囲気の漏出は殆んどない。

本考案に係る板材塗装装置においては、上述し
た通り、フード内雰囲気のフード外への漏出を充
分に防止できるから、スプレーからの噴霧塗料に
よる作業環境の汚損を良好に防止できる。また、
フード内側面に噴霧塗料が付着し、これがたれ流
れても、この塗料は塗料回収ロールによつて塗料
受け樋に逃がすことができ、フードの板材搬入口
並びに搬出口での板材への塗料の滴下付着も回避
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る板材塗装装置を示す縦断
面説明図、第２図は第１図における−断面説
明図である。 図において、Ｐは板材、１はコンベア、２は塗
料スプレー、６はフード、６３，６３はスリツ
ト、７，７は塗料受け樋、８は塗料回収ロール、
９は給気ダクト、１０…は排気ダクトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板材移動用コンベア上にフードを設け、フード
   内には板材塗装ノズルを設け、フード内上部には
   給気部を、コンベアの板材搬送面の下方には排気
   ダクトをそれぞれ設け、フードの板材搬入側並び
   に搬出側のそれぞれの側壁の下端には塗料受け樋
   を設け、該樋上近傍の上記フード側壁部分には上
   記板材巾にまたがるスリツトを設け、該スリツト
   に塗料回収用ロールを設けたことを特徴とする板
   材塗装装置。