JPS5844645Y2 - サウンド・イフエクト・アンブリフアイア - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は周波数帯域を分割して夫々の帯域について増強
又は減衰させるサウンド・イフエクト・アンブリファイ
ア（ＳＥＡ）に係り、負帰還回路を有する増幅器のルー
プゲインを変化させることなく減衰特性の変化の可変を
行なうよう構成したサウンド・イフエクト・アンブリフ
ァイアを提供することを目的とする。

以下図面と共に説明する。

第１図は従来のＳＥＡ回路の１例を示す。

同図中、負帰還回路を有する増幅器として動作するトラ
ンジスタＸ１のエミッタ抵抗ＲＥ′とコレクタ抵抗Ｒｃ
′はほぼ等しい値に設定されている。

Ｒ１及びＲ２はバイアス抵抗である。

トランジスタＸ１のエミッタとコレクタ間に可変抵抗器
ＶＲ１が接続されている。

可変抵抗器ＶＲ１の摺動子ｄ１と接地間に、抵抗ｒ、コ
ンデンサＣ、コ゛イルＬよりなり特定の周波数ｆ、でそ
のインピーダンスが低下する直列共振回路が接続されて
いる。

こ・で、可変抵抗器ＶＲ１の摺動子ｄ１をエミッタ回路
側、即ち端子ｄ１の方に摺動させると、エミッタ回路の
インピーダンスは周波数ｆ。

で低下し、トランジスタＸ１の負帰還量も低下し、周波
数ｆ。

付近において回路の利得が増強する。

一方、可変抵抗器■Ｒ１の摺動子ｄ１をコレクタ回路側
、即ち端子ａ１の方に摺動させると、トランジスタＸ１
の出力インピーダンス（ξＲｃ’）に対し、周波数ｆ。

でのインピーダンスが低下するため周波数ｆ。

近辺において回路の利得が減衰する。上記回路の動作は
このように行なわれ、直列共振回路が多数設けられてい
ても同様である。

しかし上記従来回路では、可変抵抗器ＶＲ１の摺動子を
コレクタ回路側に摺動させた際、直列共振回路が、コレ
クタ抵抗Ｒｃ′に並列に接続されることになるため、ト
ランジスタＸ１の負荷抵抗値がｆ。

付近において低下し、増幅器の利得が減少して、負帰還
増幅器のループゲインが減少し、負帰還量も減少してし
まうという欠点があった。

本考案は、上記の欠点を除去したものであり、第２図及
び第３図とともに各実施例につき説明する。

第２図は本考案回路の第１実施例の回路を示す。

同図においてＲ６，Ｒ７はバイアス抵抗、Ｒ８は負荷抵
抗である。

負帰還回路を有する増幅器として動作するトランジスタ
Ｘ３の入力回路であるベース及び負帰還回路であるエミ
ッタに夫々可変抵抗器ｖＲ２の両端子ａ２及びｂ２が接
続されている。

摺動子ｄ２と接地間にｒ、Ｃ，Ｌなる直列共振回路が接
続されている。

両端子ａ２．ｂ２間の中点端子ｅ２は接地されている。

端子５よりの入力信号はトランジスタＸ３のベースに抵
抗Ｒ５が介して入力される。

抵抗Ｒ５は可変抵抗器ｖＲ２の抵抗値に対して大きな値
に選定されており、可変抵抗器ＶＲ２の中点と端子８２
間の抵抗をＲ９、中点と端子ｂ２間の抵抗をＲｔｏとす
ると、 よりベースのインピーダンスがほぼ抵抗Ｒ９に等しくな
るよう設定されている。

直列共振回路を接続された摺動子ｄ２が中点位置にある
とき、回路は周波数特性が平担になる様にされている。

摺動子ｄ２を中点より端子ａ２の方向に摺動させると、
周波数特性の減衰の度合が大きくなり、摺動子ｄ２を中
点より端子ｂ２の方向に摺動させると、端子６に得る信
号の特性の増強の度合が大となる。

このように摺動子ｄ２が抵抗Ｒ９上にあるときはその摺
動位置によって入力端子５からトランジスタＸ３のベー
スに加えられる信号の減衰の度合が決まる。

又摺動子ｄ２が抵抗ＲＩＯ上にあるときはその摺動位置
によってトランジスタＸ３の出力より電流帰還される量
が決まって増強の度合が決まる。

摺動子ｄ２の摺動位置の移動による抵抗値の変化が周波
数特性の増強又は減衰の度合を決定している。

第２図に示す回路においては、信号を減衰させる際には
、摺動子ｄ２は、抵抗Ｒ９上にあり、トランジスタＸ３
のベースに印加される信号が減衰されることになり、第
１図に示す従来回路の如くトランジスタＸ３の負荷抵抗
値が変動しないので、増幅器の利得は変化せず、従って
負帰還回路を有する増幅器のループゲインは変化せず、
負帰還量の変動は生じない。

上記の第１実施例回路では周波数特性の増強可変を電流
帰還量を変えることにより行なっているが、これを電圧
帰還量を変えることにより行なってもよく、次にこの場
合の実施例について述べる。

第２図は本考案回路の第２実施例の回路図を示す。

同図においてｖＲ３は増幅器７の周波数特性を可変させ
る可変抵抗器である。

可変抵抗器ｖＲ３のうち中点ｅ３により２分されたＲ１
□が端子８より増幅器７の入力回路に入力される信号の
周波数ｆ。

附近における減衰量を決定する抵抗、Ｒ１□が増幅器７
の出力より入力側に電圧帰還される量を決定し信号の周
波数ｆ。

附近における増強量を決定する抵抗である。

可変抵抗器■Ｒ３の摺動子ｄ３を抵抗Ｒ１１上又はＲ１
゜上に適量摺動させることにより信号の周波数ｆ。

附近における減衰量又は増強量が変化することは上記第
１実施例回路と同様である。

抵抗Ｒ１３は増幅器７の人力におけるインピーダンスを
摺動子ｄ３の抵抗Ｒ１□上の摺動子による抵抗と一致さ
せるための高抵抗であり、又抵抗Ｒ＋４は増幅器７の負
帰還入力におけるインピーダンスを摺動子ｄ３の摺動に
よる抵抗と一致させるための高抵抗である。

なお、周波数特性の減衰量を可変するにはこの実施例回
路においては、可変抵抗器を用いたが、適当な値の抵抗
を多数直列に接続し、これらの抵抗の接続点に直列共振
回路を切換接続するように構成してもよい。

上述の如く、本考案になるサウンド・イフエクト・アン
ブリファイアは、負帰還回路を有する増幅器と、該増幅
器の負帰還回路と該増幅器の入力回路との間に直接接続
挿入され、その所定点が接地された抵抗素子と、その一
端が接続位置を可変し得るよう該抵抗素子に接続され、
その他端が接地された直列共振回路とを具備し、該直列
共振回路が該抵抗素子の接地点よりも入力回路側に接続
された際には、該増幅器の人力信号を減衰させ、該直列
共振回路が該抵抗素子の接地点よりも負帰還回路側に接
続された際には該増幅器の負帰還量を減少させることに
より該増幅器の利得を増強させるよう構成したものであ
るから、信号レベルを減衰させる際に、負帰還増幅器の
負荷が変動することがなく、従って負帰還増幅器のルー
プゲインを変化させることがなく、負帰還量の変化を極
小に抑え得、きわめて良好な変化特性を得られるなどの
特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のＳＥＡの１例の電気回路図、第２図は本
考案ＳＥＡの第１実施例の電気回路図、第３図は本考案
回路の第２実施例の電気回路図である。 ５．８・・・・・・入力端子、６，９・・・・・・出力
端子、７・・・・・・増幅器、Ｘ２．Ｘ３・・・・・・
増幅用トランジスタ、ｖＲ２゜ＶＲ３・・・・・・周波
数特性可変抵抗器、ｄ２．ｄ３・・・・・・摺動子、ｅ
２．ｅ３・・・・・・中点端子、ｒＣＬ・・・・・・直
列共振回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 負帰還回路を有する増幅器と、該増幅器の負帰還回路と
   該増幅器の入力回路との間に直接接続挿入されその所定
   点が接地された抵抗素子と、その一端が該抵抗素子に接
   続位置を変化させ得るよう接続されその他端が接地され
   た直列共振回路とを具備し、該直列共振回路の該抵抗素
   子への接続位置が、該抵抗素子の接地点より入力回路側
   であるときには該増幅器の入力信号を減衰させ、該直列
   共振回路の該抵抗素子への接続位置が、該抵抗素子の接
   地点より負帰還回路側であるときには該増幅器の負帰還
   量を減少させることにより該増幅器の利得を増強するよ
   う構成したサウンド・イフェクト・アンブリファイア。