JPS5843190Y2 - 発熱体の電極取出構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は三次元網目構造を有する磁器発熱体の電極取出
構造に関するものである。

従来、流体の熱交換を目的とする発熱体は正特性サーミ
スタ磁器を用いて、ハニカム型、ハーモニカ型、三次元
網状型などの形状に加工されたものが開発され使用され
てきた。

しかしハニカム型、ハーモニカ型の発熱体は成型金型、
製造設備、組立作業の諸費用が高価である。

熱交換による流体の方向が一定方向であるという欠点が
あった。

そのため第１図に示すように三次元網状型の正特性サー
ミスタの対向する表面に銀、パラジウムなどを塗布して
焼付けて金属層２を形成し、その上に金属端子３を圧接
したものがあるが、金属端子３と金属層２との接触面積
が微少のために発熱して焼損し、あるいは磁器組成が変
質する。

該接触部をはんだで固着しても正特性サーミスタ磁器が
発熱体となって温度上昇するため、はんだが融解して短
絡または断線するなどの欠点があった。

本考案は上述の欠点を除去するために上述の金属層２と
金属端子−３との間に無機質導電接着材を介在させた安
全かつ耐熱性のある発熱体の電極取出構造を提供しよう
とするものである。

以下、本考案を第２図および第３図に示す実施例につい
て説明する。

第２図イは三次元網目構造を有する正特性サーミスタ磁
器からなる発熱体の要部説明図、口は同発熱体の要部拡
大図で、発熱体１の対向する表面に銀、パラジウムなど
の金属を塗布して焼付けて金属層２を形成し、該金属層
２上に銀などの金属微粒子を含有させた無機質導電接着
材４を介して金属端子３を配設したものである。

この場合金属端子３は無機質導電接着材４とともに接着
固定したり、無機質導電接着材を固化したのち圧接させ
てもよい。

第３図は他の実施例を示すポリイミド、四弗化エチレン
などからなる耐熱性の絶縁樹脂６で外装した発熱体の電
極取出構造で、上述の金属端子３と接し対向する圧接端
子５，５′のうち、一方の圧接端子板５′は直接外部電
源と接続し、他の圧接端子５は発熱体１の締付金具を兼
ね直接外部電源と接続する外部端子板７と圧接されてい
る。

すなわち、外部端子板７は耐熱性樹脂よりなる外枠ケー
ス６を金属弾性で、バンド締付は固定化し、かつ端子板
５および５′を圧接し製造組立工程において能率よく、
ネジなどの部品などもなく簡便に組立商品化できる構造
である。

本考案は以上のようにして構成されているので、発熱体
１の対向する表面に塗布された銀、パラジウムなどの金
属層２と金属端子３とは無機質導電接着材を介して接続
されているので接続部の面積を大ならしめるとともに高
温においても溶融せず、耐熱性に優れた電極構造が形成
され、短絡、断線などが発生せず安全かつ信頼性の高い
発熱体が得られる。

構造が簡単であるので安価に製作できるなどの効果があ
り、工業的ならびに実用的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の発熱体で、イは要部説明図、叫よ要部拡
大図、第２図は本考案の発熱体の一実施例で、イは要部
説明図、口は要部拡大図、第３図は本考案の発熱体の他
の実施例の要部説明図である。 １：三次元網状構造を有する発熱体、２：金属層、３：
金属端子、４：無機質導電接着材、５．５′：圧接端子
板、６：耐熱樹脂製外枠ケース、７：締付金具兼外部端
子板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正特性サーミスタ磁器からなる三次元網状構造を有する
   発熱体と、該発熱体の対向する表面に塗布された銀、パ
   ラジウムなどの金属層と、該金属層上に塗布された無機
   質導電接着材と、該接着材を介して配設した金属端子と
   を具備してなる発熱体の電極取出構造。