JPS5841247Y2 - 不凍止水栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、寒冷地で用いる不凍止水栓、具体的には凍結
深度以下の地中に埋設して使用し、止水機能と止水時に
は立上り管内の水を地中に排出する機能を有する栓の改
良に関するものである。

従来の不凍止水栓で、摺動用環状パツキン（０’Ｊソン
グを使用しない構造の不凍止水栓は、加工、組立に多く
の工数を要したり、開閉操作中における漏水が多いとか
、作動の不確実さや、構造上の理由で過大な形状となら
ざるを得ない等々の欠点があった。

又、従来の不凍止水栓で栓棒等の摺動部に封止用の環状
パツキン（０リング）を装着した不凍止水栓は、そのパ
ツキン（Ｏリング）の摩耗による封止性能劣化、又は外
れ、かみ込等が生じ、止水不能とか栓棒の取り出し不能
となる欠点があり、性能の安定性が極めて悪い状態であ
った。

本考案は、かかる欠点を除去し排水口等からの汚水の吸
引、あるいは漏水を防ぎ、更に止水時には立上り管内の
水を効果的に地中内に排出する動作が確実に行なわれる
不凍止水栓である。

即ち本考案の要旨とする所は栓箱１に螺嵌する捏合３に
設けたガイド溝２２内にステム１０を螺合挿入している
栓棒４を摺動自在に嵌合し、ステム１０の回転により栓
棒４をガイド溝２２内に沿って往復動させて栓棒４の下
部バッキング８を栓箱１の給水側通路２と被給水側通路
２′とを連絡する通水口１６に接離させることにより給
水、止水を行い、かつ栓棒４及びステム１０に止水時の
水抜き機構を有する不凍止水栓において、栓箱１の被給
水側の通路２′から栓棒４、次いで逆止弁１１を備えた
ステム１０を経て止水時に管内の残水を地中に排出する
排出口１７，１８，１９，２０．２１を設け、栓棒４内
には止水時には上記の排水口を開放しかつ給水時には上
記の排水口を閉塞するための給水圧を受ける排水弁６及
びスプリング５を収容し、更にステム１０の下端面はシ
ート部２４を形威し給水時にはこれに排水弁６が接合し
、止水時には離反するように構成したことを特徴とした
不凍止水栓に係わるものである。

以下、本考案の一実施例を示す図面（第１図、第２図、
第３図）にもとづき詳細に説明する。

栓箱１は水路２，２′を備え、上部に捏合３を螺嵌する
。

枠台３はガイド溝２２を有し、このガイド溝２２に栓棒
４が遊嵌せしめる。

ステム１０は栓棒４と螺合し、ステム１０の回転によっ
て栓棒４は往復運動する。

又、ステム１０の内部に排水口１９を穿孔し、回礼に逆
止弁１１を配置し、下端に排出弁６の上部パツキン７が
接離する突出シート部２４を設ける。

更に、ステム１０の中央部外周は該ステム１０の脱落防
止リング１２を装着し、その上部に座金１３とグランド
パツキン１４を挿入し、グランド１５に枠台３と螺合す
ることにより軸封する。

栓棒４は下部外周に排出口１７、及び排水弁６のストッ
パーとしての段部２３を設け、内部に遊嵌する排水弁６
を収容し、排水弁６は上面に上部パツキン７、下面にス
プリング５を介装し、段部２３との嵌合個所は外周の一
部を排水が通過する空間１８からなる。

１６は水路２，２′の通水口、２５は通水口１６の外周
縁上面の座面で下部パツキン８と座面２５とは当接によ
り流体を封止する。

本考案は、前記のように形成されているためステム１０
を回転し栓棒４を下降させ第２図の状態にすると、下部
パツキン８が通水口１６の外周座面２５に圧着され、同
時に排水弁６は段部２３ヘスプリング５の弾力により強
制的に押されるため、上部パツキン７と突出シート部２
４との間に空間２１が生ずる。

従って、水道蛇口から水路２′までの立上り管内の水は
、排水口１７．１８．１９．２０の順に沿って排水され
る。

又、ステム１０を反対方向に回転すれば、栓棒４は枠台
３のガイド溝２２に案内され上昇するため、上部パツキ
ン７と突出シート部２４がスプリング５により押圧接着
され、排水口１９を封止するが、この過程に於て下部パ
ツキン８と座面２５とが極微開放した時は、上部パツキ
ン７と突出シート部２４は未だ開口しているため、排水
口１９の自己清浄作用があるが、瞬時に栓棒４の微上昇
により同口１９は封止される。

更にステム１０を回転すれば、栓棒４は上昇し通水口１
６の開口を大きくする。

更に第３図に示すように、スプリング５の圧縮により上
部パツキン７への押圧力が増し、最終的には排出弁６の
下面２６が栓棒に接し、排水口１９を完全封止するもの
である。

この考案では以上の通り、止水時の水抜き機構を有する
栓棒４及びステム１０による給水過程で失す下部パツキ
ン８が通水口１６を極微量する瞬間においては、上部パ
ツキン７と突出シート部２４の間が開口しているため、
排出口１９の自己清浄作用の効果があり、更にその直後
は栓棒４が極微上昇することによりただちに排水口１９
が封止されるため、中間漏水もなく摺動用環状パツキン
（Ｏリング）を使用していないため、その作動が確実で
安定性がある。

その上、構造が簡単で排出弁部がコンパクトなため資材
の省略ができ経済的であり設置後の保守も簡単で、水資
源の損失もなく長期に互って安全性に富む特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案よりなる不凍止水栓の実施例を示
し、第１図は縦断面図、第２図は止水時の縦断面図、及
び第３図は通水時の縦断面図である。 １・・・・・・栓箱、２，２′・・・・・・水路、３・
・・・・・枠台、４・・・・・・栓棒、５・・・・・・
スプリング、６・・・・・・排水弁、７・・・・・・上
部パツキン、８・・・・・・下部パツキン、９・・・・
・・ナツト、１０・・・・・・ステム、１１・・・・・
・逆止弁、１２・・・・・・リング、１３・・・・・・
座金、１４・・・・・・グランドパツキン、１５・・・
・・・グランド、１６・・・・・・通水口、１７・・・
・・・排水口、１８・・・・・・排水口、１９・・・・
・・排水口、２０・・・・・・排水口、２１・・・・・
・排水口、２２・・・・・・ガイド溝、２３・・・・・
・段部、２４・・・・・・突出シート部、２５・・・・
・・座面、２６・・・・・・排水弁下面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 栓箱１に螺嵌する捏合３に設けたガイド溝２２内にステ
   ム１０を螺合挿入している栓棒４を摺動自在に嵌合し、
   ステム１０の回転により栓棒４をガイド溝２２内に沿っ
   て往復動させて栓棒４の下部バッキング８を栓箱１の給
   水側通路２と被給水側通路２′とを連絡する通水０１６
   に接離させることにより給水、止水を行い、かつ栓棒４
   及びステム１０に止水時の水抜き機構を有する不凍止水
   栓において、栓箱１の被給水側の水路２′から栓棒４、
   次いで逆止弁１１を備えたステム１０を経て止水時に管
   内の残水を地中に排出する排出口１７，１８，１９，２
   ０．２１を設け、栓棒４内には止水時には上記の排水口
   を開放しかつ給水時には上記の排水口を閉塞するための
   給水圧を受ける排水弁６及びスプリング５を収容し、更
   にステム１０の下端面はシート部２４を形威し、給水時
   にはこれに排水弁６が接合し、止水時には離反するよう
   に構成したことを特徴とした不凍止水栓。