JPS5840829Y2 - 大豆脱穀機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、収穫した大豆の殻稈を脱粒室に投入して脱穀
処理（脱粒処理）を行なうとともに、その脱穀処理物を
大豆粒と排稈及び屑とに選別する処理を行なうように構
成しである大豆脱穀機についての改良に関するものであ
る。

上述の大豆脱穀機は、脱粒室内における脱穀処理の能力
を向上させるために、脱粒室内で脱穀処理した残渣たる
茎稈及び豆殻類が出来るだけ早く脱粒室の排稈口から排
出されていくようにするので、この脱粒室の排稈口から
排出される大量の茎稈及び豆殻類の中に混入している大
豆粒の篩別、及びその篩別した大豆粒中に混入している
屑・塵埃類の風選除去、ならびに、取り出す大豆粒中か
らの虫喰粒等の屑粒の選別を行なうための選別装置が、
大豆脱穀機の機体構成を長大なものとする問題がある。

本考案は、大豆脱穀機に上述の問題がある点に鑑みなさ
れたものであって、脱粒室の下壁を構成する篩板から漏
下してくる大豆粒の風選と、脱粒室の排稈口から排出さ
れる茎稈・豆殻等の排稈物中に混入している大豆粒の篩
別と、分離した大豆粒中の屑粒の選別除去ならびに塵埃
類の風選除去とが、機体構成を長大にすることなく効率
的に行なえるようにする新たな手段の提起を目的とする
ものである。

そして、この目的を達成するための本考案による大豆脱
穀機は、機筺状に形成した機枠の内腔の上部前端側に、
収穫した大豆の殻稈が投入される脱粒室を装架して、そ
の脱粒室内に脱穀胴な横架軸支し、機枠内腔の後方には
、上部に、前記脱粒室の排稈口から排出される排稈を機
枠の後面側に形成せる放出口に向は搬出するベルトコン
ベアを、それのエンドレスベルトを網体で形成して張架
し、そのベルトコンベアの下方に、搬送方向が機枠後方
に向けて傾斜上昇する選別ベルトコンベアを張架すると
ともに、それらベルトコンベアと選別ベルトコンベアと
の間に形成される空間を、前記脱粒室の下方に設けられ
る唐箕プロワ−から吹出される選別風が機枠後面側に向
けて流れる選別風路に形成し、前記脱粒室の下壁を構成
する篩板と前記唐箕プロワ−との間には、前記篩板より
漏下する大豆粒を前述選別コンベアベルトの始端部に送
給するコンベアを装架して構成したことを特徴とするも
のである。

次に図面に従い実施の一例を具体的に説明すると、第１
図において、１は機筺状に形成した機枠で、２は上記機
枠１内腔中部の前端側（同図において左端側）に装架し
た脱粒室である。

脱粒室２は、脱穀すべき大豆の殻稈を供給するための供
給口２１が、機枠１の前面側に設けてあり、内部には該
供給口２１より供給される殻稈から大豆粒を扱き落す脱
粒側３が前後に２連に並列して横架軸支せしめてあり、
また、該室２の下面側を囲う周壁は前記脱粒側３が殻稈
から扱き落した大豆粒を茎稈等らから篩別して漏下さず
篩板２２にて形成しである。

そして、該室２の後面側は、大豆粒が扱き落された茎稈
類を排出する排稈口２３として後方に開放している。

４は、前記脱粒室２の排稈口２３から排出される脱穀処
理ずみの茎稈等を、機枠１の後面側に開放する放出口１
０に向けて搬送するよう、機枠１内腔の後部側の上部に
張架せるベルトコンベアで、機枠１に軸架せるロール４
１，４２に、大豆粒が漏下する網目を具備する網体より
なるベルト４０をエンドレスにかけまわし、そのベルト
４０の搬送面４０ａが第１図で矢印イの如く機枠１後方
に向けて回動するよう駆動して構成してあり、かつ、そ
の搬送面４０ａが搬送方向に向い次第に上昇するよう、
搬送方向に上昇傾斜させである。

５は、前記茎稈類搬出用のベルトコンベア４の下方に配
位した選別ベルトコンベアで、機枠１に軸支せるロール
５１，５２に、ゴム・布地等の摩擦抵抗の大きいベルト
５０を、それの搬送面５０ａ側が機枠１後方に向けて上
昇傾斜するようにエンドレスに張架し、その搬送面５０
ａが上昇傾斜する側に回動するよう駆動して構成してあ
り、かつ、その搬送面５０ａが前記ネットバンドよりな
るベルトコンベア４から漏下してくる大豆粒を受けるよ
う配設しである。

そして、この選別ベルトコンベア５と前記茎稈類搬出用
のベルトコンベア４との間に形成される空間は、前述の
脱粒室２の下方に配位して機枠１内腔の底部前端側に装
架させる唐箕プロワ−６の吐風口６１から吹出される選
別風を、機枠１の後面側の開口部たる放出口１０に向け
て矢印Ｗの如く吹き流がす選別風路ａに形成しである。

Ｉは、前記脱粒室２の下壁を構成している篩板２２から
漏下する大豆粒及び豆殻の破砕屑らを、前記選別ベルト
コンベア５の始端部側上面に搬送するコンベアで、この
例においては、ベルトコンベアになっている。

８は前記選別風路ａを通る選別風で風選されて選別ベル
トコンベア５の下端部から落下する大豆粒を取出すよう
、そのコンベア５の下端部の前方下方位置に、機枠１を
横切る方向に傾斜させて設けた流穀樋で、それの下降端
８１は機枠１の側面に突出している。

また９は、脱穀すべき大豆の殻稈を脱粒室２内に供給す
べく供給口２１に設けた、供給コンベアベルト９０と掻
込押圧ロール９１とよりなる供給装置である。

な卦、脱粒側３は、実施例では回転軸３０上に並列装架
せるリム３１・・・にラグ板状の扱歯３２・・・を渡架
して箔状に形成しているが、リム３１・・・にピアノ線
状の鋼線または鋼杆を渡架するなど適宜形成してよいも
のである。

次に作用効果について説明すると、上述の如く構成した
本考案による大豆脱穀機は、脱粒室２の排稈口２３から
排出される茎稈・豆殻等の排稈類を機体後方に搬出しな
がらその排稈類中の大豆粒を篩別する網体よりなるベル
トコンベア４と、該ベルトコンベア４の下方に設けた選
別ベルトコンベア５との間が、選別風路ａに構成されて
、そこに唐箕プロワ−６から吐出される選別風が吹流れ
るようになり、かつ、そこに、脱粒室２の下壁を構成す
る篩板２２から漏下する大豆類がコンベアＩで供給され
てくるようになるので、ベルトコンベア４により排稈類
中から篩別されて該ベルトコンベア４から漏下していく
大豆粒と、脱粒室２の篩板２２を漏下してコンベア７で
搬送されてくる大豆粒とが、同じ選別風路ａにおいて風
選され、それに混入している塵埃類が風選除去された状
態となって選別ベルトコンベア５上に落下していくこと
になり、また、選別ベルトコンベア５は、塵埃類が風選
除去された大豆粒を受けて、それに混入している茎稈及
び豆殻の屑類及虫喰粒等の屑粒を選別除去するようにな
るとともに、その選別の際に、選別風路ａを該選別ベル
トコンベア５の搬送方向に流れる選別風と共同して屑類
及屑粒を分離除去するようになる。

このように、本願考案手段においては、排稈搬出用のベ
ルトコンベア４で篩別し回収した大豆類の風選と、脱粒
室２の篩板２２で篩別して取出す大豆粒の風選とが、排
稈搬出用のベルトコンベア４とそれの下方に並列する選
別ベルトコンベア５との間に形成された選別風路ａにお
いて行なわれ、かつ、これにより風選された前記両者の
大豆粒が、上面側を前記選別風路ａの選別風が流れる選
別ベルトコンベア５上において行なわれるので、機体構
成を長大にせず簡略な構成をもって大豆粒の風選と選別
とが効率的に行なえ、しかも、損失粒を少なくして、塵
埃・屑粒が除去された整粒だけを取出せるようになる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の実施例装置の縦断側面図、第２図は同
上縦断正面図である。 図面符号の説明、１・・・・・・機枠、２・・・・・・
脱粒室、２１・・・・・・供給口、２２・・・・・・篩
板、２３・・・・・・排稈口、３・・・・・・脱粒側、
３０・・・・・・回転軸、３１・・・・・・リム、３２
・・・・・・扱歯、４・・・・・・茎稈搬出用のベルト
コンベア、４０・・・・・・網体のベルト、４０ａ・・
・・・・搬送面、４１．４２・・・・・・ロール、５・
・・・・・選別ベルトコンベア、５１，５２・・・・・
・ロール、５０・・・・・・ベルト、ａ・・・・・・選
別風路、６・・・・・・唐箕プロワ−１６１・・・・・
・吐風口、Ｉ・・・・・・コンベア、８・・・・・・流
穀樋、９・・・・・・供給装置、９０・・・・・・供給
コンベアベルト、９１・・・・・・掻込押圧ベルト、１
０・・・・・・放出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機筺状に形成した機枠１の内腔の上部前端側に、収穫し
   た大豆の殻稈が投入される脱粒室２を装架して、その脱
   粒室２内に脱穀胴３を横架軸支し、機枠１内腔の後方に
   は、上部に、前記脱粒室２の排稈口２３から排出される
   排稈を機枠１の後面側に形成せる放出口１０に向は搬出
   するベルトコンベア４を、それのエンドレスベルト４０
   を網体で形成して張架し、そのベルトコンベア４の下方
   に、搬送方向が機枠後方に向けて傾斜上昇する選別ベル
   トコンベア５を張架するとともに、それらベルトコンベ
   ア４と選別ベルトコンベア５との間に形成される空間を
   、前記脱粒室２の下方に設けられる唐箕プロワ−６から
   吹出される選別風Ｗが機枠１後面側に向けて流れる選別
   風路ａに形成し、前記脱粒室２の下壁を構成する篩板２
   ２と前記唐箕プロワ−６との間には、前記篩板２２より
   漏下する大豆粒を前述選別ベルトコンベア５の始端部に
   送給するコンベアＩを装架して構成したことを特徴とす
   る大豆脱穀機。