JPS5840041Y2 - 運搬用容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は果実その他各種収納物を収納及び保管運搬作業
する際に有用な運搬用容器に関する。

従来把手の付いた運搬用容器としては各種存在し、たと
えば容器本体両側に取付けられた把手を両手で握持し運
搬するもの、あるいは二つの把手を起立せしめ、相対向
部を握持部として収納運搬するもの等がある。

しかし前者にあっては、把手部が積み重ねに際して容器
本体内方の切欠に嵌り込む等の工夫はこらされているも
のの、両手にて運搬するものであり、非常に不便である
とともに片手にて作業し、片手にて収納容器を握持する
作業には使用できない。

また後者にあっては前者の欠点を解消できるが積み重ね
に蒸上ては二つの把手部は互いに交叉しても、交叉部が
重なりあうため把手部を上方に位置する容器底部の載置
支持部とし使用することができず、結局収納物が上方の
容器底部に押圧破損されてしまうことを防止することは
できない。

本考案はかかる欠点を除去し、片手で作業し、片手で収
納容器を握持する作業ができるとともに、収納物の収納
された容器を複数段積み重ねた時には把手部が上方の容
器底部の載置支持部となり収納物を破損することがなく
、極めて効率の良い収納作業及び安全確実な積み重ね運
搬作業もでき、いちご等軽量ではあるが比較的破損しや
すい収納物の運搬に好適な運搬用容器を提供することを
目的とする。

本考案の構成は上面開口の箱体状運搬用容器上縁部に取
付けられ、回転基点を一定間隔を置いて位置せしめ、１
８０°回転自在の略〔ユ形状の二つの把手部、該二つの
把手部はそれぞれ相対向する杆体間の距離を異なる幅径
とし、把手使用時にあっては相対向せしめ握持部を形成
し、把手不用時にあってはそれぞれ箱体状運搬容器上縁
部上に位置し、複数段積重ね時にはそれぞれ相手方向に
重なり合うことなく１８０°回転し、箱体状連単容器上
縁部に位置し、前記把持部は上方部分の容器の支持部と
なることを特徴とする運搬用容器に関するものでありこ
れを図面に示す一実施例に基すき説明すれば次の如くで
ある。

第１図〜第３図は本考案の運搬用容器の使用状態を示す
斜視図であり、図中１は本考案の箱体状容器本体である
。

２ａ、２ｂは容器本体１の相対向する長辺部分の側板、
２ Ｃ，２ｄは短辺部分の相対向する側板である。

３，４は１８０°回転自在の把手であり、把手３は回転
基点を側板２ａ、２ｂの中途部分に置き他の部分を側板
２ａ、２ｂ、２Ｃの上縁部上に位置せしめている。

把手４は回転基点を前記把手３は一定間隔を置いて側板
２ａ、２ｂの中途部分に置き他の部分を側板２ａ、２ｂ
、２ｄの上縁部上に位置せしめている。

３ ａ 、４ ａは把手３，４の握持部である把手３，
４を起立し相対向した際、作業者は握持部３ ａ 、４
ａ部分を合わせて握持するものである。

本考案においては、把手３，４の相対向する３ｂ。

３Ｃと、４ ｂ 、４ Ｃ辺部分の間隔を異にするもの
である。

すなわち何れか一方の把手を本実施例の場合には、把手
３の杆体３ｂと３Ｃの間隔ａを把手４の杆体４ｂと４Ｃ
の間隔すより短かく構成して戒り、双方の把手を１８０
°回転した時に把手３と把手４が重なり合うことなく把
手３，４の杆体３ｂ、３Ｃと４ｂ、４Ｃが容器本体１の
側板２ａ、２ｂ上縁に位置するような幅径に形成される
ものである。

５は容器本体１の側板２ Ｃ，２ｄの上縁中央部分に形
成された切欠きであり把手３，４の握持部３ａ、４ａの
起立用術かけのために形成されたものであり、かつ容器
本体１の補強の作用も果す。

６は把手不使用時（第１図）に把手３，４が側板２Ｃ５
２ｄ上縁に位置する時に容器本体上縁部に形成された嵌
合部であり安定した状態で載置支持する作用を果し、７
は複数段容器本体１を積み重ねる際把手３．４が１８０
°回転し把手３，４が交叉し重なり合うことなく並列し
た時、把手３，４を載置支持する容器本体上縁部に形成
された把手３，４の載置支持部である。

８は容器本体上縁中途部分に形成された把手収納用切欠
きである。

８は容器本体１の底部周縁に形成された、下方に位置す
る容器本体上縁部内周と嵌合する鍔部であり、該鍔部８
には第３図に示す如く、複数段の積み重ねに際し把手３
，４が容器本体１の上縁上に重なり合うことなく互い違
い状態で載置支持されている際の把手３，４の握持部３
ａ、４ａを収納するための切欠き９を設けてなり、これ
により複数種積み重ねた際の容器本体１の横方向のずれ
及び縦方向のずれを防止している。

尚、第１図に示す把手３，４の嵌合部６及び第３図に示
す把手３，４の載置支持部は当該構成に限定されるもの
ではなく、容器本体上縁上に単に載置される形態のもの
あるいは第１図、第３図に示す如く嵌合部、あるいは載
置支持部を形成してなるもの等いかなる構成のものであ
ってもよい。

しかして、本考案によれば、把手不要時には把手３．４
は整然と容器本体１の上縁上に位置し、把手３．４使用
時には第２図に示す如く、これを相対向せしめ片手にて
握持し、片手にて所要の作業をすることができるととも
に第３図に示す如く、容器本体１の複数段の積み重ねに
際しては、把手３，４は互い違いに相手方向に１８０°
回転し、容器本体１上縁に位置しても幅径が異なるよう
に構成されているため重なり合ってしまい段積み不能と
なることなく整然と安全かつ確実に握持部３ ａ 、４
ａにて上方部分の容器本体１を載置支持し内容物を上
方部分の容器本体１の荷重により破損することなく段積
みできるものである。

したがって、片手にて握持できる形態の運搬用容器が、
把手が重なり合ってしまい段積み不能であり上面部分に
上方の容器底部に対する支持部材が存在しない状態で単
に段積みした際に生ずる内容物の破損等の欠点は全て解
消することができるとともに、両手にて把持部分を握持
し搬送する形態で片手部分の使用が全く不可能のものに
あっては段積み機能にあっては、内容物の破損を防止す
るための手段を備えていても使用用途及び作業内容によ
っては全く使用することができないという欠点をも解消
できるものである。

すなわち本考案は従来のこの種運搬用容器のもつ全ての
欠点を解消し得、効率良く所要物の収納作業をすること
ができるとともに複数段積み重ね搬送する際も内容物を
全く破損することなく、安全かつ確実な搬送効果を期待
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の運搬用容器の使用状態を示す
斜視図であり、第１図は把手を使用しない状態の斜視図
、第２図は把手を握持する際の把手の状態を示す斜視図
、第３図は複数段積み重ねる際の把手の状態を示す斜視
図、第４図は第１図のＡ−Ａ概略断面図、第５図は第３
図のＢ−Ｂ概略断面図である。 １・・・・・・容器本体、３，４・・・・・・把手、５
・・・・・・切欠き、６・・・・・・嵌合部、７・・・
・・・載置支持部、９・・・・・・切欠き。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）上面開口の箱体状運搬用容器上縁部に取付けられ
   、回転基点を一定間隔を置いて位置せしめ、１８０°回
   転自在の略［コ形状の二つの把手部、該二つの把手部は
   、それぞれ相対向する杆体間の距離を異なる幅径とし、
   把手使用時にあっては相対向せしめ、握持部を形成し、
   把手不用時にあってはそれぞれ箱体状運搬容器上縁部上
   に位置し、複数段積重ね時にはそれぞれ相手方向に重な
   り合うことなく１８０°回転し箱体状運搬容器上縁部に
   位置し、前記把持部は、上方部分の容器の支持部となる
   ことを特徴とする運搬用容器。
2. （２）実用新案登録請求の範囲第１項記載の容器上縁部
   には二つの把手部の起立用指掛部となる切欠きを形成し
   たことを特徴とする運搬用容器。