JPS5839064Y2 - 全自動移動農機の停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は機体の走行および殻稈の収穫作業が全自動的
に操作されるような移動農機の停止装置に関するもので
ある。

一般に殻稈を自動的に収穫するコンバイン等の移動農機
に釦いては、未刈殻稈の有無を検出する殻稈センサが１
個装着されて釦り、この殻稈センサからの検出信号を入
力する制御部と、この制御部の制御により走行装置を操
作する操作部とを具備した制御系をもっていたが、完全
自動制御にして無人運転で機体の走行や殻稈の収穫作業
等をさせる場合、もし制御系に１個所でも故障かあると
、未刈殻稈の有無を検出する信号が制御されなくなり殻
稈の刈取が終了しても機体が停止せずその１１走行を継
続し、遂には圃場から飛び出す事故等を起すことがあり
非常に危険であった。

この考案は、かかる点に着目してなされたもので、制御
部と操作部からなり未刈殻稈が無くなった後において走
行装置を停止させるような！！ａｌ系を複数個有するよ
うにして、どこか１個所が故障しても刈取終了後は走行
装置を停止させるようにして、無人運転にしても安全な
機体の走行ができるような全自動移動農機の停止装置を
提供することを目的とするものである。

以下、この考案の詳細を実施例により説明する。

第１図はこの考案の全自動移動農機の停止装置の一実施
例を装着したコンバインの概略側面図、第２図はその概
略平面図を示す。

図にむいて、機体１の前方下部には圃場に植えられてい
る殻稈を誘導路に導くための複数個の分草体２ａ、２ｂ
。

２ｃが分草杆３ａ、３ｂ、３ｃによって保持され、機体
１の進行面先端にほぼ等間隔に並行に取付けられている
。

分草杆３ｂには殻稈センサ４が取付けられ、その動作レ
バー５は誘導路内に配置されている。

分草杆３ａ 、３ｂ 、３ｃの間には殻稈引起装置６が
その下端を分草体２ａ、２ｃの近傍に取付けられてもう
けられている。

誘導路に入った殻稈は、殻稈引起装置６にもうけられ無
端状に連続して上昇する引起ラグ７により正しい位置に
引起され次の刈取操作に導かれ、バリカン状の刈取装置
８によってその根元部を切断される。

刈取られた殻稈は処理されるべく殻稈搬送装置９によっ
て機体１の上方に送られ、殻稈送込装置１０により処理
装置の脱穀装置１１に送込筐れ、ここで籾だけが分離さ
れて籾袋詰装置１２に送られ袋詰される。

これらを装備した機体１はクローラからなる走行装置１
３の上に装着されている。

エンジン１４からの回転力はクラッチ装置１５を経て走
行装置１３の駆動軸に伝達される。

な卦、機体１が走行装置１３の動作により前進すると、
誘導路の中に次々と殻稈が入ってきて動作レバー５を押
し続は殻稈センサ４は殻稈が有ることを検出する。

殻稈が無くなると動作レバー５は弾力で元の位置に戻り
殻稈センサ４は殻稈が無いことを検出する。

第３図は、この考案の一実施例のブロック回路図を示す
もので、殻稈センサ４からの未刈殻稈の有無による検出
信号によって動作する制御部１６ａと、その制御部１６
ａの制御によって動作する操作部１７ａと接続された第
１の走行停止制御系と。

同様に制御部１６ｂと、操作部１７ｂと接続された第２
の走行停止制御系の２系統の制御系が並列に構成されて
いる。

第４図はこの考案の一実施例のさらに具体的な回路図を
示すもので、１８ａ、１８ｂは制御部１６ａ、１６ｂを
各々含む制御ボックスであり、回路におけるＫは殻稈セ
ンサ４のスイッチ、ｋａｔｋｂは制御ボックス１８ａ、
１８ｂに接続される走行スイッチ、ｓＦは前進ソレノイ
ド、ＳＢは後進ソレノイド、Ｓｃはクラッチソレノイド
、ＳＥはエンジンソレノイドである。

クラッチソレノイドＳｃおよびエンジンソレノイドゝｓ
Ｅは油圧バルブ等とともに走行装置１３の駆動を停止さ
せる操作部を各々構成している。

図は機体が停止して動作していない時の状態を示してい
る。

先づ、走行スイッチｋａ、ｋｂを連動して閉じて制御ボ
ックス１８ａ、１８ｂを動作させその制御で前進ソレノ
イドｓＦを動作させ機体を前進させると、やがて殻稈セ
ンサ４が殻稈を検出しスイッチＫを開く。

この作用に上り制御ボックス１８ａ、１８ｂ内でクラッ
チソレノイドＳ。

とスイッチにの回路が、エンジンソレノイドＳＥとスイ
ッチにの回路が各各形成されるが、スイッチＫが開いて
いるのでクラッチソレノイドＳｃおよびエンジンソレノ
イドｓＥはともに動作しない。

この状態で機体が走行および収穫作業を続け、やがて収
穫作業が完了しその後機体が停止して全操作を終了する
わけである。

もし制御ボックスｆｆ８ａの制御部１６ａ、クラッチソ
レノイドＳｃからなる第１の走行停止制御系に故障があ
った場合、この第１の走行停止制御系だけしかないと機
体は殻稈が無くなっても走行停止せず危険な状態になる
ことがあるが、この実施例では制御ボックス１８ｂの制
御部１６ｂ、エンジンソレノイドＳＥからなる第２の走
行停止制御系が働いているため、未刈殻稈が無くなると
それに次いでエンジンソレノイドＳＥが動作しこれを含
む操作部１７ｂが操作してエンジン１４を停止させ機体
の走行を止める。

渣た第２の走行停止制御系が故障した場合は第１の走行
停止制御系が働き、未刈殻稈が無くなるとそれに次いで
クラッチソレノイドＳＣが動作し油圧機構等とともに操
作部１７ａが操作してクラッチ装置１５をニュートラル
にし機体の走行を止める。

以上のようにこの実施例では制御系が完全に２系統に分
離しているので、一方の制御系のどの部分に故障が発生
しても他方の制御系が働き安全な全自動コンバインの無
人運転ができる。

第５図はこの考案の他の実施例の具体的な回路図を示す
もので、第４図と同一部品には同番号を付しである。

制御部１６ａ、１６ｂにタイマＴａ。Ｔｂおよび所定時
間後に各々閉じるタイマスイッチｔａ、ｔｂを含むもの
である。

その他の動作は第４図の実施例と同様である。

未刈殻稈が無くなってスイッチＫが閉じるとタイマＴａ
が動作し所定時間後タイマスイッチｔａが閉じてクラッ
チソレノイドＳｃを動作させ機体を止める。

一般に未刈殻稈がなくなると先づ走行を停止し刈取った
殻稈を完全に処理する會でエンジンは動作していル必要
があるのでタイマＴｂのタイマ時間の方をタイマＴａの
タイマ時間よりも長くしである。

この実施例によると未刈殻稈が無くなってこれを殻稈セ
ンサが検出しても直ちに走行停止せず危険にならない範
囲の所定時間は動作させるので機体の操作は第４図の実
施例より安定になる。

筐たタイマＴａ 、Ｔｂのかわりに機体の走行距離に対
応した遅延動作信号を使用することもできる。

以上の実施例は走行停止制御系を２系統にしたがさらに
多数の複数系統にすることもできる。

ｌたコンバインのほかにも自動運転をする各種の移動農
機に応用することができる。

以上のようにこの考案の全自動移動農機の停止装置によ
ると、殻稈センサからの未刈殻稈の有無により検出信号
によって動作する第１、第２の制御部、これらの制御部
の制御によって動作する第１、第２の操作部からなる第
１、第２の走行停止制御系を有し、第１の走行停止制御
系では操作部はクラッチソレノイドの動作により走行装
置させ、第２の走行停止制御系では操作部はエンジンソ
レノイドの動作により走行装置を停止させるようにする
ことにより、殻稈センサを両制御系で併用するため構造
が簡単になり、又一方の制御系の制御部、操作部のいず
れが故障しても走行装置を停止させることができ、しか
もエンジン停止機構が故障したとしてもクラッチの断に
より、又クラッチ断機構が故障したとしてもエンジン停
止により、ともに確実に走行装置を停止させることが可
能になり、無人運転をしても機体を安定に走行できる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の停止装置の一実施例を使用したコン
バインの概略側面図、第２図はその概略平面図、第３図
はこの考案の一実施例のブロック回路図、第４図はこの
考案の一実施例の回路図、第５図は他の実施例の回路図
である。 １・・・機体、４・・・殻稈センサ、５・・・動作レバ
ー、８・・・刈取装置、１３・・・走行装置、１４・・
・エンジン、１５・・・クラッチ装置、１６ａ、−１６
ｂ・・・制御部、１７ａ 、 １７ｂ−操作部、１８ａ
、１８ｂ−制御ボックス、Ｋ・・・スイッチ、ｋａ、ｋ
ｂ・・・走行スイッチ、ＳＦ・・・前進ソレノイド、ｓ
Ｂ・・・後進ソレノイド、Ｓｃ・・・クラッチソレノイ
ド、ｓＥ・・・エンジンソレノイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 未刈殻稈の有無を検出する殻稈センサ、殻稈を刈取る刈
   取装置、刈取った殻稈を処理する処理装置、機体を走行
   せしめる走行装置を具備し各動作を自動的に制御する全
   自動移動農機において、前記殻稈センサからの検出信号
   によって動作する第１の制御部、この制御部の制御によ
   り未刈殻稈が無くなった後にむいてクラッチソレノイド
   の動作により走行装置の１駆動を停止せしめる第１の操
   作部からなる第１の走行停止制御系と、前記殻稈センサ
   からの検出信号によって動作する第２の制御部、この制
   御部の制御により未刈殻稈が無くなった後においてエン
   ジンソレノイドの動作により走行装置の、駆動を停止せ
   しめる第２の操作部からなる第２の走行停止制御系とを
   有することを特徴とする全自動移動農機の停止装置。