JPS5834083B2 - ジドウカイコウガタコンバイン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動回行型コンバインに関する。

一般にコンバインにおいて、刈取収穫作業を行なう場合
、刈取直進の一行程終端では、次の刈取直進経路等へ移
動すべく機体は方向旋回を要すものである。

しかし、この旋回操作は、機体を一旦停止し、後進旋回
し、更に再び直進操作をするなど極めて面倒なものであ
るとともに、この旋回時には更に刈取前処理部を上下昇
降操作するなど、操作が複雑で未熟練者にとっては甚だ
難かしいものであり、これら一連の操作の自動化が望ま
れている。

この自動化の段階で解決しなげればならない技術的課題
は、自動制御開始時点に関する問題である。

つまり、唯単に前記一連の操作を自動化し、茎稈列の終
端検出によって自動操向を開始したのでは、茎稈の刈取
が完全に終了していなかったり、刈取は完了してもいま
だ搬送装置で確実に挾持されていない不安定な状態の茎
稈が、いままでの直進前進に替わる突然の操作制御動作
の衝激によって姿勢乱れを生じ、トラブルの原因となる
問題があり、工夫が必要である。

このような問題は操縦者に対しても同様であり、コンバ
インの収穫作業を監視している操縦者が、突然の操向制
御によってバランスを崩したり不安感を覚えてしまう。

本発明は以上の点に留意してなされたものであって、刈
取−行程終端での機体の方向旋回を自動化した自動回行
型コンバインを提供しようとするものである。

以下本発明の実施例を図面に基いて詳述する。

第１図は三条刈りコンバインの平面図を示し、１は機体
前部の引起し装置２及び刈取装置３等からなる前処理部
、４は縦搬送装置、５は脱穀装置で、機体の前進に伴っ
て前記前処理部１で植立する茎稈を引起し刈取り、縦搬
送装置４で後部脱穀装置５へ搬送し脱穀すべく構成され
る。

また、６は刈取直進の一行程終端を検出する機構として
の刈取茎稈の列条最終端を検出する感知具で、前記引起
し装置２の前部に付設される。

そして、この検出結果が、第２図に示すようにタイマー
回路、ソレノイド、油圧式走行制御装置へと伝達され走
行制御装置が作動すべ（構成される。

そして、前記タイマー回路は、前記検出結果がソレノイ
ドに伝えられるのを遅延する作用、すなわち機体は感知
具６が刈取茎稈の列条最終端を感知しても、しばらく直
進走行したのち検出結果をソレノイドに伝える作用、及
び前記ソレノイドが油圧式走行制御装置を作動させて、
機体を後進旋回させる時の一定時間の作動を持続させる
作用を行なうとともに、この一定時間の後進旋回が終わ
った時点で再びソレノイドを作動させ、走行制御装置を
直進刈取走行させる作用をも行なう。

従って、走行制御装置はソレノイドの切換作動により、
後進旋回走行と直進走行とをすべく構成される。

また、この走行制御動作に先だって、前記感知具６の検
出結果に基づき前処理部１は自動的に上昇すべく構成さ
れている。

以上の構成によると、機体は第３図に示すような刈取走
行路を描いて自動回行走行する。

すなわち、刈取茎稈に沿って直進刈取走行を行なって、
刈取茎稈の列条最終端まで走行する。

そして、このとき感知具６が茎稈不存在を検出して前処
理部１は上昇するが、タイマー回路の遅延作用によって
走行制御装置はいまだ作動せず、機体は列条最終端より
も更に適当時間は直進し、その後、ソレノイドが走行制
御装置を切換作動し、機体は一定時間後進旋回する。

そして、後進旋回が終わって機体の向きが９０°変更さ
れた時点で再び直進走行を開始し、以下刈取茎稈の列条
終端で同様の作動をくり返し、自動的に回り刈り形式の
刈取収穫作業を行なう。

以上の実施例で述べたように、本発明が講じた技術的手
段は、引起し装置の前部に茎稈列の終端を検出する機構
を付設し、この終端検出機構と走行制御装置とを連繋さ
せであるコンバインであって、前記検出機構の終端検出
結果に基いて前処理部の自動上昇、機体の一定時間の後
進旋回、これに引続く直進前進を順次的且つ自動的に切
換えて走行方向を転換させるとともに、前記終端検出機
構と走行制御装置との連繋回路中にタイマー回路を介装
して、前記終端検出結果が走行制御装置へ伝達されるの
を遅延させ、前記走行方向の転換に先立って終端検出か
ら一定時間の直進前進を保持する点にあり、次の効果を
奏する。

刈取茎稈列の終端では、刈取前処理部を上昇させた状態
で自動的に機体を所望方向に旋回でき、従来問題であっ
た旋回時の操作の煩雑さを太いに軽減することが可能と
なった。

そして、特に本発明は前記タイマー回路によって自動旋
回動作を遅延させ、茎稈列の終端検出（旋回指令）から
一定時間の直進前進を保持するから、この間に、刈取茎
稈をコンバインの装置内に確実に取り込んで茎稈姿勢を
安定させることができ、旋回動作の衡機によって茎稈姿
勢が乱れることを防止できる。

また操縦者はこの間に、刈取状況の監視作業から解放さ
れた状態で手招をもって前記旋回動作の衡機に備えるこ
とができ、前記遅延という簡単な工夫でありながら旋回
操作の自動化においてその効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る自動回行型コンバインの実施例を示
し、第１図は全体平面図、第２図は検出機構と走行制御
装置との連動を示す説明図、第３図は刈取走行路図であ
る。 ６・・・・・・検出機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 引起し装置２の前部に茎稈列の終端を検出する機構
   ６を付設し、この終端検出機構６と走行制御装置とを連
   繋させであるコンバインであって、前記検出機構６の終
   端検出結果に基いて前処理部１の自動上昇、機体の一定
   時間の後進旋回、これに引続く直進前進を順次的且つ自
   動的に切換えて走行方向を転換させるとともに、前記終
   端検出機構６と走行制御装置との連繋回路中にタイマー
   回路を介装して、前記終端検出結果が走行制御装置へ伝
   達されるのを遅延させ、前記走行方向の転換に先立って
   終端検出から一定時間の直進前進を保持する自動回行型
   コンバイン。