JPS5838676Y2 - 押ボタンスイツチ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカバー内面に突設したボタンガイドをゴムシー
トの押え並びに共通接点用作動子の軸受に兼用すること
を特徴とする押ボタンスイッチ装置に関する。

電話機のダイヤルとして押ボタン式のものが増々普及し
ている。

この種の押ボタンスイッチ装置は従来第１図のような構
成となっていた。

第１図において１はカバー、２は押ボタン、３は各押ボ
タン２の押下げ動作に対応して共通に作動するクランク
形をした作動子、４は作動子３を復帰させるためのコイ
ルばね、５は各押ボタン２によって個別に作動する個別
接点、６は各押ボタン２のいずれによっても共通に作動
する共通接点、７は上記各接点５，６作動子３を載置す
る基板、８は基板７およびカバー１を支持するフレーム
、９は各押ボタン２の下方に設けられる復帰用のコイル
ばねである。

この構造のものは接点５，６の配置、組合せ等が複雑で
あり、さらに押ボタン２の復帰用として各押ボタン２毎
にコイルばね９が必要であり、全体的に複雑な構成とな
っており、組立ても煩雑になるきらいがあった。

さらに第１図すに示すように各押ボタン２はカバー１と
基板７とでガイドされる構造となっており、寸法合せが
難しかった。

本考案はこのような点を改善し復帰用弾性突起を有する
ゴムシートを用いて押ボタン復帰用コイルばねを省略し
且つカバー内面にボタンガイドを突設しこれによりゴム
シートの押えと共通接点用作動子の軸受を兼用するよう
にし、寸法合せも容易で組立ても容易になる押ボタンス
イッチ装置を提供するものである。

以下図面を参照して本考案の一実施例を説明する。

第２図ａ、ｌ）において１１はカバーで、その上面部１
１１には行列状に押ボタン用の孔が設けられ、またこの
上面部１１１の周縁には側壁１１２が設けられ、この側
壁１１２の開放端にはプリント基板１２が結合される。

前記上面部１１１の孔にはそれぞれ押ボタン１３が挿入
され、この押ボタン１３の下方には共通接点用作動子１
４およびゴムシート１５が設けられる。

前記カバー１１の上面部１１１の内面には図中列方向の
各押ボタン１３を挾み込むようにボタンガイド１１１
Ａ、１１１ Ｂが突設される。

各ボタン１３相互間に位置するボタンガイド１１１Ａは
たとえば角柱状で、外側に位置するボタンガイド１１１
Ｂは板状で、この外側のボタンガイド１１１Ｂの対向す
る２組（第２図では１組のみ示した）のものには突出端
を凹状にして共通接点用作動子１４の軸受部１６が形成
される。

一方押ボタン１３はたとえば角柱状でその端部（カバー
１１の内側に位置する部分）に前記ボタンガイド１１１
Ａｊｌｌ Ｂに係合する突起１３Ａが設けられる。

この突起１３Ａはコ字状で、対応するボタンガイド１１
１ Ａｊｌｌ Ｂを挾み込むようにボタンガイド１１１
Ａｊｌｌ Ｂと係合する。

この突起１３Ａと直角方向の側部つまり押ボタン１３の
横方向には、前記作動子１４のレバー（後述）と重なり
合う突片１３Ｂが設けられる。

また作動子１４は対向する１対のアーム１４１，１４２
と、このアーム１４１ 、１４２に連結されたレバー１
４３とからなり、アーム１４１，１４２にはその略中央
部に前記軸受１６と係合する軸１４４，１４５が設けら
れ、またレバー１４３の連結端と反対側の端部に接点用
突起１４６゜１４７が設けられる。

つまり作動子１４は第３図に示すように軸１４４，１４
５が軸受部１６に軸支されて回転自在となり、レバー１
４３が前記押ボタン１３の突片１３Ｂと当接し、突起１
４６，１４７か゛カバー１１の側壁１１２側に設けられ
る共通接点ばね１７と当接するようになる。

またゴムシート１５は第４図に示すように平板状で、前
記各押ボタン１３に対応してこの押ボタン１３方向に膨
出するドーム状の突起部１５１が設けられる。

この突起部１５１の反対面の凹部にはたとえば導電性ゴ
ム等でなる接点１５３が設けられる。

尚１５２は前記共通接点ばね１７を押圧し支持するため
の突部である。

さらにプリンＩ・基板１２にはゴムシート１５の突起部
１５１裏面の接点１５３に対向する部分に個別接点のパ
ターンが印刷形成される。

このように各部が構成されたこの押ボタンスイッチ装置
は、カバー１１に押ボタン１３、作動子１４、共通接点
ばわ１７を配設し、その上にゴムシート１５、プリント
基板１２を順次重ね、カバー１１の側壁１１２端部に設
けた爪（図示せず）とプリント基板１２周縁とを係合し
て全体を固定する。

この構成によると、各押ボタン１３、作動子１４、共通
接点ばね１７は共にゴムシート１５で抑えられ、各押ボ
タン１３の復元力はゴムシーＩ・１５の突起部１５１に
より与えられ、作動子１４の復元力は共通接点ばね１７
によって与えられる。

押ボタン１３が押されると、ゴムシート１５の突起部１
５１を弾性変形させながら移動し、この突起部１５１裏
面の接点１５３がプリン１〜基板１２のパターンに接触
し個別接点によるスイッチがオンとなる。

同時に押ボタン１３の突片１３Ｂが作動子１４のレバー
１４３に当接するので、作動子１４は軸１４４，１４５
を支点として回動し、接点用突起１４６，１４７が共通
接点ばね１７を押し共通接点によるスイッチがオンとな
る。

そして手を離せば、ゴムシート１５の復元力により押ボ
タン１３が復帰し、また共通接点ばね１７により作動子
１４が復帰する。

そしてこの押ボタンスイッチ装置では、押ボタン１３の
突起１３Ａがカバー１１に設けたボタンガイド１１１
Ａｊｌｌ Ｂと係合しているので各押ボタン１３は前後
左右に揺れることなく安定に操作できる。

また外側のボタンガイド１１１Ｂは作動子１４の軸受部
１６にもなっており、作動子１４用として独立した軸受
部材を必要としない。

さらに軸受となっていないボタンガイド凹１１ Ａ、１
１１ Ｂはゴムシー１〜１５の突起部１５１の周囲に当
接するので、ゴムシート１５が安定に保持されると共に
、ドーム状突起部１５１の縁が押ボタン押込み時に不随
意的に変形するのが防止され、スイッチ動作および復元
動作が安定する。

また前述のように各押ボタン１３は弾力性のあるコ゛ム
シート１５を介し、カバー１１のボタンガイド１１１
Ａｊｌｌ Ｂにガイドされ支持されるので、各部の寸法
合せも容易になる。

またこの押ボタンスツチ装置はボタン復帰用の独立した
ばねがなく、カバー１１に対し各部材を重ねるように順
次配設して組立てるので、組立作業が著しく簡単なもの
となる。

尚実施例では作動子１４を共通接点ばね１７で復元させ
ているが、これに限ることはなく、たとえばゴムシート
１５に作動子復帰用のドーム状突起を設けてもよい。

以上述べたように本考案によれば、カバーにボタンガイ
ドを設けてボタン動作を安定にすると共に、このボタン
ガイドにゴムシート抑えと作動子用軸受を兼ねさせ構成
、組立てを簡単にした押ボタンスイッチ装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の押ボタンスイッチ装置を示すもので、ａ
は切欠斜視図、ｂはボタン部分の断面図、第２図は本考
案の一実施例による押ボタンスイッチ装置を示すもので
、ａはカバーの一部を切欠いて示した平面図、ｂは断面
図、第３図は第２図ａの要部拡大図、第４図は第２図す
中のゴムシートを取り出して示した斜視図である。 １１・・・・・・カバー、１１１・・・・・・上面部、
１１１ Ａｊｌｌ Ｂ・・・・・・ボタンガイド、１１
２・・・・・・側壁、１２・・・・・・プリント基板、
１３・・・・・・押ボタン、１３Ａ・・・・・・突部、
１３Ｂ・・・・・・突片、１４・・・・・・共通接点用
作動子、１４１ 、１４２・・・・・・アーム、１４３
・・・・・・レバー、１４４，１４５・・・・・・軸、
１４６，１４７・・・・・・接点用突起、１５・・・・
・・ゴムシー１−１１５１・・・・・・ドーム状の突起
部、１６・・・・・・軸受部、１７・・・・・・共通接
点ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 行列状に配置される複数の押ボタンを押込み自在にカバ
   ーで支持し、このカバー内に前記押ボタンの操作によっ
   て回動し共通接点ばねを駆動する作動子、前記各押ボタ
   ンを復帰させるための突起部を有するゴムシート及び前
   記押ボタンの押込み時に前記ゴムシートを介して押され
   る導電片によって短絡される接点パターンを有するプリ
   ント基板を収納してなる押ボタンスイッチ装置において
   、前記カバーの内面に前記各押ボタンに沿わせてボタン
   ガイドを突設し、このボタンガイドの一部で前記作動子
   の軸受けを兼用し且つこのボタンガイドの先端で前記ゴ
   ムシートの突起部周辺を抑えることを特徴とする押ボタ
   ンスイッチ装置。