JPH0241597Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電子時計のボタン操作によるスイツ
チ機構の構造に関するものである。

〔考案の概要〕

本考案は、時計ケースに設けられる外部操作部
材が、たとえば時計ケース上面、側面あるいは裏
面方向のどの位置にあつても同一ムーブメントで
対応できるようにしたスイツチ機構を提供するも
のであり、回路基板の表裏面及び側面に連続形成
したスイツチリードハターン又は、地板上に載置
される絶縁座と回路基板との間で電気的に導通し
た状態で狭持固定されたスイツチリード部材を設
け、このスイツチリードパターン又はスイツチリ
ード部材に対応して前記回路基板の表裏面及び側
面のどの方向にもほぼ同じ弾性力で弾性変形可能
に設けられたスイツチレバーを配置し、これらの
組み合わせで上記スイツチ機構を提供せんとする
ものである。

〔従来の技術〕

従来のボタン操作によるスイツチの構造は、一
般には第１図ｂに示すように、図示しない外装ケ
ースに設けられたボタン１の先端に対向して案内
ピン５と止めネジ６により地板４に固定されたス
イツチレバー３が設けられ、さらにこのスイツチ
レバー３に対向して金属性のスイツチリード部材
７が配置されている。一方スイツチリード部材７
はピン１１を案内として絶縁座８及び回路基板９
と共に止めネジ１０で地板４に固定され、回路基
板９のスイツチリードパターン９ａと圧接してい
る。これらの構成のものにおいてボタン１が垂下
されると、スイツチレバー３のバネ部先端３ｂが
スイツチリード部材７に接触し、スイツチがON
となる。第１図はフロントボタンあるいは裏ボタ
ンの場合を示すもので、外装ケースの側面に設け
られたサイドボタンの場合は、第２図に示すよう
に、サイドボタン２の作動によりスイツチレバー
３のバネ部３ａは地板４の中心方向に押圧され、
スイツチレバー３のバネ先端３ｂがスイツチリー
ド部材７の側面７ａに接触してスイツチがONと
なる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような従来技術において
は、フロントボタンあるいは裏ボタンの場合と、
サイドボタンの場合とでは、スイツチレバー３、
スイツチリード部材７、該スイツチリード部材の
ための絶縁座８など、外装ケースに取りつけるボ
タン位置によつて、その都度スイツチ部品の変更
等を行うことが必要となり、単一のスイツチ機構
ですべてのボタン位置に対応できないと言う問題
点があつた。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するために、フロントボタンあ
るいは裏ボタンまたはサイドボタンのいずれの外
装ケースの場合でも対応できるような、ただ一つ
のスイツチ機構を構成し、これにより部品点数の
削減を図るようにしたものである。

〔作用〕

本考案によれば、外装ケースのボタン位置に関
係なくスイツチ部品を共通にしたので、同一ムー
ブメントで外装ケースのいずれの位置にも対応し
てスイツチボタンを配置することができる。

〔実施例〕

以下に本考案の実施例を、図面に基づいて詳細
に説明する。

第３図は本考案の一実施例を示す平面図及びＡ
−Ａ線断面図である。図面において４は地板、７
はスイツチリード部材であり、このスイツチリー
ド部材は前記地板４の上に載置される絶縁座８と
下面にスイツチリードパターン９ａが形成された
回路基板９との間で電気的導通を取りながら止め
ネジ１０を介して狭持固定されている。３はスイ
ツチレバーで一端が案内ピン５及び止めネジ６を
介して地板に支持固定されており、他端は上下左
右に弾性変形可能なスイツチレバーバネ部を介し
て前記スイツチリード部材端部の上面及び側面の
いづれにも接触可能に対応して位置している。

フロントボタンあるいは裏ボタンが設置された
外装ケースの場合、たとえば図示しない外装ケー
スに設けられたボタン１を押圧すると、前記スイ
ツチレバー３はスイツチレバーバネ部３ａを断面
方向に弾性的に変形させ、その先端部３ｂがスイ
ツチリード部材端部上面に当接して電気的に導通
する。又、サイドボタンが設置された外装ケース
の場合、図示しない外装ケースに設けられたボタ
ン２を押圧すると、前記スイツチレバー３はスイ
ツチレバーバネ部３ａを平面方向に弾性的に変形
させ、その先端部３ｃがスイツチリード部材端部
側面に当接して電気的に導通する。

次に、第４図は本考案の他の実施例を開示した
平面図及びＡ−Ａ線断面図であり、図面において
それぞれの構成部品の配置は第３図と同様であ
る。担し、本実施例の場合スイツチリード部材の
スイツチレバー３の端部３ａと対応した接触部に
は断面Ｌ字型のサライ部が形成されており、前記
スイツチレバー３は該サライ部内に配置される。

フロントボタンあるいは裏ボタンが設置された
外装ケースの場合、たとえば図示しない外装ケー
スに設けられたボタン１を押圧すると、前記スイ
ツチレバー３はスイツチレバーバネ部３ａを断面
方向に弾性的に変形させ、その先端部３ｂがスイ
ツチリード部材のサライ部内上面７ｂに当接して
電気的に導通する。又、サイドボタンが設置され
た外装ケースの場合、図示しない外装ケースに設
けられたボタン２を押圧すると、前記スイツチレ
バー３はスイツチレバーバネ部３ａを平面方向に
弾性的に変形させ、その先端部３ｃがスイツチリ
ード部材サライ部内側面７ｃに当接して電気的に
導通する。

次に、第５図は本考案の他の実施例を示す斜視
図であり、図面において９は回路基板、９ａ，９
ｃは該回路基板９の端部上面及び側面に連続して
形成されるスイツチリードパターンである。３は
スイツチレバーであり、その一端は前記スイツチ
リードパターンに対応して配置されている。該ス
イツチレバーの構成は第３図に示すスイツチレバ
ーと同様であつて、このスイツチレバーを上方か
ら押圧すると図示しないスイツチレバーバネ部を
断面方向に弾性的に変形させ、その先端部３ｂが
スイツチパターン９ａに当接して電気的に導通が
図れる。又、このスイツチレバーを側面方向から
押圧すると同様にスイツチレバーバネ部３ａが平
面方向に弾性的に変形してスイツチレバーの先端
部３ｃが前記回路基板のリードパターン９ｃと接
触して電気的に導通される。

第６図は、本考案のさらに他の実施例を示す断
面図であり、スイツチリードパターン９ａが形成
された回路基板上に、前記スイツチリードパター
ン９ａと電気的に導通を保ちながらスイツチリー
ドピン１０が植設され、このスイツチリードピン
１０とスイツチレバー３との接触により電気的導
通がとられてスイツチのON，OFFがなされるよ
うに構成されている。即ち、前記スイツチリード
ピン１０は上方に突出したピン部分１０ｂとこの
ピン部分を支持するツバ部１０ａとを有してお
り、前記スイツチレバー３の先端部は前記スイツ
チリードピン１０のツバ部１０ａとピン部分１０
ｂとの間に位置し、該スイツチレバーに設けた図
示しないスイツチレバーバネ部の弾性を介してそ
の押圧方向によつてスイツチリードピンのツバ部
１０ａとピン部分１０ｂどちらにでも弾性的に変
形して接触する構造となつている。

又、前記スイツチレバーは、特に独立した部品
とする必要はなく、たとえば回路押え板や巻真押
えあるいは他のスイツチ関係部品と一体で構成す
ることもできる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によればフロントボ
タンあるいは裏ボタンの外装ケースの時と、サイ
ドボタンの外装ケースの時で、スイツチ構成部品
を変えることなく対応することが出来、これによ
り個々に対応したスイツチ部品を用意する必要が
ない事から部品点数を削減することができる。即
ち、同一ムーブメントでフロントボタンあるいは
裏ボタンの外装ケースも、サイドボタンの外装ケ
ースもスイツチの構成が可能となり、これによつ
て一種類のムーブメントでボタン位置の異なるデ
ザインを展開する事が可能となり、製造管理、在
庫管理等において多大な経費削減となり、その効
果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは従来のスイツチ部の構造を示す
ムーブメントの平面図及び断面図、第２図ａ，ｂ
は従来の他のスイツチ部の構造を示すムーブメン
トの平面図及び断面図、第３図ａ，ｂは本考案の
スイツチ部の構造を示すムーブメントの平面図及
び断面図、第４図ａ，ｂは本考案のスイツチ部の
構造を示すムーブメントの平面図及び断面図、第
５図は本考案のスイツチ部の構造を示す斜視図、
第６図は本考案のスイツチ部の構造を示す断面図
である。 １……フロントボタンあるいは裏ボタン、２…
…サイドボタン、３……スイツチレバー、４……
地板、７……スイツチリード部材、８……絶縁
座、９……回路基板、９ａ，９ｂ……スイツチリ
ードパターン、１０……スイツチリードピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 時計ケースのボタン操作により作動するスイ
   ツチ機構を有する電子時計において、回路基板
   の表裏面及び側面に連続して形成されたスイツ
   チリードパターン、または地板上に載置される
   絶縁座と回路基板との間で、該回路基板と電気
   的に導通をとりながら狭持固定されたスイツチ
   リード部材と、一端が地板に固定され、弾性部
   を介して他端を上下左右に弾性変形させた時、
   その先端が前記スイツチリードパターン又はス
   イツチリード部材の表裏いづれかの面及び側面
   の２方向に対して電気的に接触可能となるスイ
   ツチレバーとを有し、ボタン操作部を外装ケー
   スの表裏面及び側面のいづれの位置に配置して
   も、前記スイツチレバーが作動できるようにし
   たことを特徴とする電子時計のスイツチ構造。 (2) スイツチリード部材は、回路基板に植設した
   スイツチリードピンである実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の電子時計のスイツチ構造。