JPS5838557Y2 - 非常用照明装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はインバータ回路を用いた非常用照明装置に関す
るものであり、その目的とするところは商用電源停電の
ような非常時には非常用点灯回路たるインバータ回路に
よって螢光灯のような放電灯を点灯し、商用電源の供給
時には商用点灯回路によって放電灯を点灯し、特に商用
電源の供給時にインバータ回路をスタータとして一定時
間動作させることによって放電灯を即時始動させること
ができ、且つ信頼性が高い非常用照明装置を提供するに
ある。

第１図は従来の非常用照明装置の回路図を示すものであ
って、商用安定器７を含んで構成された商用点灯回路１
と、トランジスタ８及びインバータトランス９を含んで
構成されたインバータ回路２と、電源トランス１０及び
整流回路３５を含んで構成された充電回路１１と、電池
電源４と、正特性感熱素子１２及び始動用リレー１３を
含んで構成された制御回路６とにより構成され、商用電
源５の正常時において、交流リレー１４でこれを検出し
てそのＮＣ接点１４ａを開く。

一方商用電源５の受電と同時に制御回路６の正特性感熱
素子１２を通して始動用リレー１３に電流が流れ、ＮＯ
接点１３ａを閉じ、このＮＯ接点１３ａを介してインバ
ータ回路２へ電池電源４から電力供給を行なう。

従ってインバータ回路２からの高周波、高電圧によって
放電灯３は始動点灯する。

一定時間経過すると、正特性感熱素子１２の抵抗値が増
大し、始動用リレー１３の励磁電流が激減して始動用り
゛ジー１３が動作しなくなって、ＮＯ接点１３ａが開路
状態となりインバータ回路２の動作が停止し、その後放
電灯３の点灯を商用点灯回路１によって継続する。

一方商用電源５が停電になった非常時においては、交流
リレー１４が非励磁となるためにそのＮＣ接点１４ａが
閉じられ、インバータ回路２へ電池電源４から電力が供
給され、このためインバータ回路２は発振を開始し、イ
ンバータ回路２出力がインバータトランス９を介して放
電灯３に印加され、放電灯３は非常点灯されることにな
る。

ところかがかる従来例回路にあっては、成程グロー放電
管等の特別の起動用要素を要せず、しがも始動点灯を即
時且つ円滑に行なうことができるが、常時にインバータ
回路２を電池電源４に一定時間接続する制御回路６は機
械的接点を用いているため寿命が短かく、シかも信頼性
が低いという問題があり、その上電池電源４からの入力
電流をオン、オフするため電流が大きく、大電流用の接
点を持つ始動用リレー１３を用いなければならないとい
う欠点があった。

本考案は上述の点に鑑みて為されたものであって、イン
バータ回路と、電池電源との接続をトランジスタを用い
て無接点にて行なうとするものである。

以下本考案を実施例により説明する。第２図は本考案の
一実施例の回路図を示すもので、図中、商用点灯回路１
、インバータ回路２、充電回路１１．電池電源４は第１
図従来例の同一番号の回路と同様な動作するものである
。

電池電源４は充電回路１１の正極出力に限流抵抗１６を
介してその正極を接続するとともに、その負極を制御回
路６内の抵抗１７とダイオード１８とを介して充電回路
１１の負極出力に接続しである。

制御回路６は電池電源４の両端に抵抗３３と制御用トラ
ンジスタ２０と、抵抗１７との直列回路を接続し、その
トランジスタ２０のベース及びエミッタを、商用電圧検
出回路２１の出力に接続しである。

商用電圧検出回路２１は商用電源５に遠隔スイッチ２８
を介してトランス２３の１次側を接続し、商用電源５の
受電時に出力端子ａ、ｂにトランス２３にて降圧され且
つダイオード２２にて半波整流された出力電圧を時限制
御手段たる正特性感熱素子１９を介して出力するもので
ある。

図中２４は切替回路であって、商用電源５の印加時には
電池電源４の正極とインバータ回路２の発振用のトラン
ジスタ８の起動電流を流すベース回路との間に直列挿入
した切替用のトランジスタ２５を逆バイアスする。

即ち第２図回路においてトランジスタ２５のベース電位
はダイオードＤ１又はＤ２とＤ３の直列回路の順方向降
下電圧と等しく、一方切替用のトランジスタ２５のエミ
ッタ電位はダイオードブリッジからなる整流回路３５の
順方向降下電圧と、限流抵抗１６の電圧降下によって前
記のベース電位より低く設定されて逆バイアス状態とな
り、また電圧が変動が生じて順バイアスとなっても抵抗
３６による電圧降下によって逆バイアス状態が維持され
る方行に働き、その結果切替用のトランジスタ２５はオ
フ状態が維持され、インバータ回路２への起動電流を遮
断し、商用電源５の停電時に電池電源４によって切替用
のトランジスタ２５を順バイアスしてオンせしめ、イン
バータ回路２のトランジスタ８を順バイアスすることが
できるものである。

今、商用電源５が停電になって非常時になったとすると
、切替回路２４の切替用のトランジスタ２５が順バイア
スされてオン状態となり、非常用点灯回路たるインバー
タ回路２のトランジスタ８が順バイアスされて電池電源
４がら電力の供給を受けてインバータ回路２は発振動作
する。

インバータ回路２のインバータトランス９の２次巻線９
ａに得られた高周波高電圧の出力はバラストコンデンサ
２６を介して、放電灯３に印加され放電灯３を非常点灯
させる。

一方制御回路６にあっては商用電圧検出回路２１からの
検出信号が入らないので、動作せず制御用トランジスタ
２０はオフ状態のままである。

次に商用電源５が受電されると切替回路２４の切替用の
トランジスタ２５はダイオード群とコンテ゛ンサによっ
て得られる商用電源整流平滑電圧にて逆バイアスされて
オフとなり、インバータ回路２のトランジスタ８のベー
スへのベース電流が流れなくなってインバータ回路２は
発振を停止する。

このとき充電回路１１の充電々流にてトランジスタ８の
ベース・エミッタ間に逆バイアスして確実にインバータ
回路２の発振停止せしめると共に、電池電源４を充電す
る。

今、遠隔スイッチ２８を投入すると、商用電圧検出回路
２１にて商用電源５が検出され検出された信号が出力端
子ａ、ｌ）を通じて制御回路６に伝達され、制御回路６
の制御用トランジスタ２０が順バイアスされてオン状態
となる。

トランジスタ２０がオン状態になると、電池電源４から
電流が、抵抗３３と制御用トランジスタ２０とを介して
抵抗１７とインバータ回路２のトランジスタ８のベース
回路へ分流し、インバータ回路２は発振動作を開始する
。

インバータ回路２の高周波、高電圧の出力によって放電
灯３は始動が行なわれ放電灯３は瞬時に点灯する。

その後一定時間経過すると、商用電圧検出回路２１のト
ランス２３の２次側に接続された正特性感熱素子１９が
発熱し、その抵抗増大作用によって流れる電流が著しく
限流される。

このため制御回路６の制御用トランジスタ２０はオン状
態からオフ状態となって、インバータ回路２のトランジ
スタ８のベース電流を遮断する。

従ってこのためインバータ回路２のトランジスタ８のベ
ース電流が激減し、順バイアス不能となってインバータ
回路２は発振作用を停止するとともに電池電源４からの
出力もなくなる。

ここで、電池電源４へ充電回路１１から流れる充電々流
の変動は制御用トランジスタ２０を通して抵抗１７に流
れる分流回路が制御用トランジスタ２０のオフによって
なくなるため、少なくなるのである。

そして放電灯３は商用電源５からの電力供給がある限り
商用点灯回路１により点灯状態を維持する。

このように遠隔スイッチ２８を投入するだけで、グロー
放電管等の起動要素を用いずに商用電源５にて螢光灯を
点滅することができる。

３１は点検スイッチである。第３図ａ、ｌ）及びＣは商
用電圧検出回路２１の別の回路例を示すもので、同図ａ
の場合は正特性感熱素子１９と、出力端子ａとの間にフ
ィルタ３４を挿入し、インバータ回路２側、（出力端子
ａ、ｌ）側）から見た高周波インピーダンスを高くしで
ある。

同図すは分圧抵抗３０．２９で検出信号を分圧すること
により、トランス２３を省略している。

更に同図Ｃにあっては、商用電圧検出回路２１に発光ダ
イオード３２を用い、制御回路６の制御用トランジスタ
２０を発光ダイオード３２に光結合したホトトランジス
タにて構成したものであり、この場合発光ダイオード３
２の代りにＣｄｓ素子を用いたり、発光ダイオードと、
ホトトランジスタとをパッケージにしたホトカプラを用
いても良い。

本考案は上述のように構成した放電灯、インバータ回路
、電池電源、切替用のトランジスタ、制御用のトランジ
スタ、時限制御手段とを備えであるので、商用点灯に特
別な起動要素が不要で、その上始動が瞬時に行うことが
でき、また無接点で電池電源とインバータ回路とを接続
するので接点による接触不良等のトラブルがなくなり信
頼性が向上するという利点があす、シかも電池電源の外
れ、電池電源の接続忘れ、電池電源の寿命等の時、即ち
非常点灯に重大な支障のある場合にはインバータ回路が
動作せず商用始動点灯できないため、電池電源に関する
不良が発見できて速やかに処置でき、更に制御用トラン
ジスタと、時限制御手段とによって、制御用トランジス
タが商用電源を受電してから一定時間後にオフとなり、
従って、電池電源を通じて制御用トランジスタへ流れる
電流がなくなるので、電池電源の充電々流の変動が少な
くなるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の回路図、第２図は本考案の一実施例の
回路図、第３図ａ、ｌ）、ｃは同上に用いる商用電圧検
出回路の各側の回路図であり、１は商用点灯回路、２は
インバータ回路、３は放電灯、４は電池電源、５は商用
電源、２０は制御用トランジスタ、２５は切替用のトラ
ンジスタである。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）商用点灯回路と、商用点灯回路の出力端に接続さ
   れた放電灯と、当該放電灯が出力端に接続されたインバ
   ータ回路と、インバータ回路の電源入力端に接続された
   電池電源と、インバータ回路と電池電源との間に接続さ
   れ常時には商用電源の整流出力で逆バイアスされてオフ
   状態を維持するとともに商用電源遮断時には電池電源の
   出力で順バイアスされてオンする切替用のトランジスタ
   と、切替用のトランジスタに並列的に接続された制御用
   トランジスタと、商用電源の通電から所定時間の量制御
   用トランジスタをオンさせる時限制御手段とを備えて成
   る非常用照明装置。
2. （２）時限制御手段として正特性感熱素子を用いて戒る
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の非常用照明装置。