JPS5838455B2 - 湿式合成皮革用のポリウレタンエラストマ−溶液組成物 - Google Patents

湿式合成皮革用のポリウレタンエラストマ−溶液組成物

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JPS5838455B2
JPS5838455B2 JP54141038A JP14103879A JPS5838455B2 JP S5838455 B2 JPS5838455 B2 JP S5838455B2 JP 54141038 A JP54141038 A JP 54141038A JP 14103879 A JP14103879 A JP 14103879A JP S5838455 B2 JPS5838455 B2 JP S5838455B2
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康晴 酒井
公允 浅野
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Kanebo Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、湿式合成皮革用のポリウレタンエラストマー
溶液組成物に関する。
更に詳しくは、湿式凝固時の凝固速度、水洗時の溶媒除
去速度が早く、透湿性、耐加水分解性に優れ、柔軟・軽
量かつ均一微細孔構造の合成皮革を形成し得る、保存安
定性の良いポリウレタンエラストマー溶液組成物(混合
液)に関する。
従来、湿式法による合成皮革は、ポリウレタン等のポリ
マーの水混和性有機溶剤溶液又はその混合液を基布や製
膜板に塗布、含浸した後、水等の凝固液中に浸漬して湿
式凝固し、その後凝固生成物に残存する該溶媒を水洗除
去し、乾燥することにより製造されているが、その際、
凝固速度が早いこと、水洗時に該溶媒が短時間に除去で
きること、乾燥後の多孔質シートは透湿性、耐加水分解
性等が良好であり、柔軟にして軽量であること、その多
孔質構造が均一微細な多孔質構造で巨大孔(空洞)が無
く、安定であること、更にポリウレタン溶液の混合液が
保存安定性が良いことが肝要である。
何故ならば、多孔質シートに巨大孔が一つでも存在する
と製靴、製鞄時の伸張成型において、そこに伸張応力が
か5す、巨大孔部分で凹んだり、破断しやすいため、透
湿性や成型加工性が良くても商品価値の低いものとして
取扱われているからである。
また、凝固速度や水洗時の溶剤除去速度が遅いと多孔質
シートの製造能力が低下し、水洗後に溶剤が残存すると
乾燥時の熱でポリウレタンが膨潤軟化して微細気孔がつ
ぶれ透湿性が低下する。
前述の課題のうち巨大孔がなくかつ均一微細孔シートの
製造法としては、凝固速度遅延剤や凝固剤の組成変更等
による方法が、また、溶剤の水洗除去速度を早める方法
として特殊なポリウレタンエラストマー溶液の組成物を
使用する方法等が提案されているが、前述の課題(必要
条件)の全てを満足せしめる方法は未だ見出されていな
い。
例えば、特公昭50−28977号公報に記載のポリエ
チレンブチレンアジペートとジフェニルメタンジイソシ
アネートからなるプレポリマーをヒドラジンとエチレン
ジアミンで鎖伸長したポリウレタン溶液にポリ塩化ビニ
ル溶液を混合して生成した不透明な溶液組成物は、脱溶
剤性が良いが保存安定性がわるく、また透湿性の高い、
しかも柔軟な多孔質皮膜を形成することができない。
更に特開昭52−28906号公報に記載のポリウレタ
ンエラストマーの均質溶液に弾性ポリマーのエマルジョ
ンを混合して生成した組成液では、保存安定性がわるく
、水で凝固すると、巨大孔を有する多孔質皮膜を形成し
、溶剤の水洗除去速度も比較的遅い。
また、特開昭51−111264号及び特開昭51−1
11265号公報に記載のポリラクトングリコール、ポ
リカポネート又はポリエーテルグリコールをソフトセグ
メントとして成り、かつ含有窒素量に差のある同種の二
つのポリウレタンをブレンドしたものを溶解してなるポ
リウレタン組成物溶液では、水で凝固すると巨大孔を有
する透湿度の低いシートを形成し、また溶剤の水洗除去
速度も遅い。
更に特開昭52−28906号公報の第5頁には ポリ
カプロラクトングリコールとジフェニルメタンジイソシ
アネートとエチレングリコールを用いてDMF中で重合
反応して得たポリウレタンエラストマーの12%DMF
溶液70部に、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
とジフェニルメタンジイソシアネートとエチレングリコ
ールを用いてDMF中で重合反応して得られたポリウレ
タンエラストマーの12φDMF溶液30部ヲ添加して
攪拌混合して生成した組成液は、そこにも明記している
ように、放置すると短時間(6時間)で相分離(2相分
離)して、保存安定性がわるく、実用性に乏しい。
本発明者等は、上述の課題を解決すべく鋭意研究した結
果、後記特定のポリウレタンエラストマーの溶液は何れ
も、湿式水凝固時の脱溶剤性、透湿性、多孔質構造の均
一性がわるいけれども、後記の如く、特定の組合せで混
合して生成した特定濃度の該エラストマー溶液組成物(
液)は、安定で、速やかに凝固し、水洗すると溶剤が容
易かつ短時間に除去できて製造能率を高め、かつ透湿性
、耐加水分解性に優れ柔軟、軽量にしてかつ巨大孔の無
い均一微細な多孔質構造のシートを生成し、前述課題の
総てを容易に解決し得ることを見出し本発明を完成した
本発明の目的は、長期保存しても安定で、合成皮革用基
体に塗布、含浸して湿式凝固する時は速やかに凝固し、
水洗すると溶剤が短時間に除去でき、透湿性、耐加水分
解性が高く、柔軟、軽量にして、巨大孔のない均一微細
な多孔質構造の皮革様シートを容易に製造し得るポリウ
レタンエラストマー溶液組成物を提供するにある。
すなわち本発明は、高分子ジオール、有機ジイソシアネ
ート及び鎖伸長剤から成るポリウレタンエラストマーが
水混和性有機溶剤の中に溶解している溶液の少なくとも
二つを混合して生成したポリウレタンエラストマー溶液
組成物において、混合する一方のポリウレタンエラスト
マー溶液(4)は、ポリプロピレンエーテルグリコール
の単独或は70重重量板上と30重量φ以下のポリアル
キレンエーテルグリコール、ポリラクトングリコール又
はポリメチレングリコールアジペートジオ−ルとのジオ
ール混合物を前記の高分子ジオールとして成るポリプロ
ピレンエーテル系ポリウレタンエラストマーが20〜4
0重量多溶存している濁度0.05以下の実質的透明な
溶液であり、他方のポリウレタンエラストマー溶液山)
は、ポリメチレングリコールアジペートジオール ポリ
ジエチレングリコールアジペートジオール ポリε−カ
プロラクトングリコールからなる群から選択された高分
子ジオールを前記の高分子ジオールとして成る、ポリジ
チレングリコールアジペート系ポリウレタンエラストマ
ー、ポリジエチレングリコールアジペート系ポリウレタ
ンエラストマー又はポリε−カプロラクトン系ポリウレ
タンエラストマーが20〜40重量係溶存している濁度
0.05以下の実質的透明な溶液であって、そして前記
ポリウレタンエラストマー溶液を混合して生成した組成
物は、ポリウレタンエラストマー総量の含有濃度が20
〜38重量φでありかつ、濁度0.2〜1.5の白濁液
であることを特徴とする湿式合成革用のポリウレタンエ
ラストマー溶液組成物である。
以下、本発明の実施の態様を詳説する。
本発明に使用する前記一方のポリウレタンエラストマー
溶液(4)中に溶存しているポリウレタンエラストマー
(a)は、平均分子量500〜3000(好ましくは1
000〜2000)のポリプロピレンエーテルグリコー
ルの単独或は70重量φ以上と30重重量板下のポリア
ルキレンエーテルグリコール、ポリラクトングリコール
又はポリメチレングリコールアジペートジオールとのジ
オール混合物と有機ジイソシアネート及び鎖伸長剤から
ワンショット法又はプレポリマー法により かつ無溶媒
下(塊状重合等)又は溶媒中(溶液重合法)で重合して
得たポリウレタン又はポリウレタンウレアの単独又は混
合物である。
(尚、このポリウレタンエラストマー(a)は、これを
構成するソフトセクメントがポリプロピレンエーテルク
リコールを主体としているので、便宜上ポリプロピレン
グリコールエーテル系ポリウレタンエラストマーと称呼
した。
)この場合使用するポリプロピレンエーテルグリコール
の量が70重重量上りも少ないと、該組成物の凝固速度
及び溶媒除去速度が遅く、透湿度が高く、巨大孔の無い
柔軟な多孔質シートを形成することかできない。
前記の混合する30重重量板下のポリアルキレンエーテ
ルとしては、例えばポリエチレンエーテルグリコール、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリへキサメ
チレンエーテルグリコール、ポリシクロヘキシル4,4
′−メチルエーテルグリコール等を挙げることができる
但し、ポリプロピレンエーテルグリコールを包含しない
またポリラクトングリコールとは、ブチロラクトン、バ
レロラクトン、カプロラクトン等の開環重合によって得
られたポリラクトングリコールであって、例えばポリε
−カプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリ
コール、ポリブチロラクトングリコール等を挙げること
ができる。
こSで言うポリメチレングリコールアジペートジオール
とは、メチレン基(−CH2基)を多数有するグリコー
ルの少なくとも一つとアジピン酸を縮合したアジペート
ジオールを意味し、例えばポリエチレンクリコールアジ
ペートジオール、ポリプロピレングリコールアジペート
ジオール ポリブチレングリコールアジペートジオール
、ポリへキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペ
チルグリコールアジペートジオール、ポリシクロヘキサ
ン(1,4)グリコールアジペートジオール等の単独重
合アジペートジオール、例えばポリエチレンブチレング
リコールアジペートジオール、ポリエチレンプロピレン
グリコールアジペートジオール等の共重合アジペートジ
オールを挙げることができる。
他方のポリウレタンエラストマー溶液(B)の中に溶存
しているポリウレタンエラストマー(b)は、ポリメチ
レングリコールアジペートジオール ポリジエチレング
リコールアジペートジオール ポリ) ε−カプロラクトングリコールからなる群から選択され
た高分子ジオールと有機ジイソシアネート及び鎖伸長剤
からワンショット法又はプレポリマー法により、かつ無
溶媒下(塊状重合)又は溶媒中(溶剤重合法)で合成し
て得たポリウレタン又はポリウェアの単独又は混合物で
ある。
こ\で使用するポリメチレングリコールアジペートジオ
ールは、一方のポリウレタンエラストマー(a)のとこ
ろで述べたものと略々同一のものであるので、略記した
有機ジイソシアネートとしては、例えばトリレンジイソ
シアネート フェニレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート
キシリレンジイソシアネ) −1,4,4’−ドデカヒドロジフェニルメタンジイソ
シアネート、インホロンジイソシアネート、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等を挙げることができる。
これらの中で芳香族ジイソシアネートが特に好ましい。
鎖伸長剤としては、例えばエチレングリコールプロピレ
ングリコール ブチレングリコール ヘ) キサメチレングリコール ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、■、4−シクロヘキサンクリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタツール等の分子量5
00以下の低分子グリコール、エチレンジアミン、ヒド
ラジン、■、2−プロピレンジアミン ヘキサメチレン
ジアミン フェニレンジ) アミン、トリレンジアミン、4.4’−ジアミノジフェ
ニルメタン ナフチレンジアミン シクロヘキ) シレンジアミン、インホロンジアミン、4.4’−ジア
ミノドデカヒドロジフェニルメタン等のジアミン類、水
、アミノアルコール、ジヒドラジツド等を挙げることが
できる。
鎖伸長剤は一種又は二種以上使用される。
無溶媒下に重合して得られたポリウレタンエラストマー
の(a)又は(b)は、適当量の水混和性有機溶剤に溶
解して、適当濃度の当該ポリウレタンエラストマー溶液
(4)、(B)の夫々を調製し、また溶液重合して得ら
れたポリウレタンエラストマー溶液はそのま\又は適当
濃度に稀釈して夫々使用される。
本発明に使用されるポリウレタンエラストマー溶液(4
)又は(13)中のポリウレタンエラストマー(a)又
は(b)の含有濃度は、20〜40重量φ、好ましくは
25〜35重量優である。
20重重量上りも低くなると混合して生成する組成物の
保存安定性がわるくなって相分離を起しやすく、また脱
溶剤性、透湿性の低下や巨大気孔が形成しやすいので好
ましくない。
また40重重量上りも高くなる一般に高粘度になって脱
泡し難く、また混合した後の組成物(液)の保存安定性
、凝固性がわるくなりやすく、また透湿性が低くかつ巨
大孔を有する皮膜を生成しやすいので好ましくない。
本発明に使用するポリウレタンエラストマー溶液(4)
又は(B)は、前述の如き特定ポリウレタンエラストマ
ーを夫々20〜40重量饅溶存している水混和性有機溶
剤溶液であって、かつ濁度(光学的濁度)が夫々0.0
5以下の実質的に透明(肉眼観察による透明)であるこ
とが肝要である。
濁度が0.05よりも大きくなると微白濁乃至白濁の外
観を与え、しかも両ポリウレタンエラストマー溶液(4
)及び(B)を混合して生成する組成液の濁度が0.2
〜1.5の範囲内にあっても、該組成液の保存安定性が
低下し、巨大孔を形成しやすく、また凝固生成物の脱溶
剤性、透湿性、等がわるくなるので好ましくない。
尚、前記のポリウレタンエラストマー溶液(4)又は(
B)中の水混和性有機溶剤(無溶媒重合で得られたポリ
ウレタンエラストマーの溶解又は溶媒重合に使用する水
混和性有機溶剤)としては、通常のポリウレタン用の水
混和性有機溶剤であって、例えばN、N−ジメチルホル
ムアミド(DMFと略記)、N、N−ジエチルホルムア
ミド、N、N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒
の他にジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、テ
トラメチル尿素、ジオキサン、ガンマ−ブチロラクトン
、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等を挙げるこ
とができ、一種以上又は二種以上組合せて使用してもよ
い。
上記の該溶剤の中でアミド系溶媒としては、特にN、N
−ジメチルホルムアミドが好ましい。
本発明のポリウレタンエラストマー溶液組成物は、前記
一方のポリウレタンエラストマー溶液穴)と他方のポリ
ウレタンエラストマー溶液お)を混合することにより、
又は必要に応じて混合後に適当溶剤を添加して濃度調整
すること等によって製造される。
生成する本発明のポリウレタンエラストマー溶液組成物
の濁度は、0.2〜1.5の範囲内にあることが必要で
ある。
濁度が前記の範囲外にあるときは保存時に相分離やポリ
マーの沈澱、ゲル化等を起す等、保存安定性に劣り、凝
固速度、脱溶剤性が低下し、密度が大きく透湿度の低い
被膜を生成するので好ましくない。
ポリウレタンエラストマー溶液(4)と(I3)の混合
割合及び混合量の範囲は比較的広く、通常、ポリウレタ
ンエラストマー溶液組成物中におけるポリウレタンエラ
ストマー(a)と(b)の割合が重量比で90対10乃
至5対95の範囲内になるように混合することが好まし
い。
またポリウレタンエラストマー溶液の(4)と(B)は
、目的の組成物(液)中におけるポリウレタンエラスト
マーhN(該エラストマー(a)と(b)との全量)の
含有濃度が20〜38重量多(好ましくは25〜35重
量φ)になるように混合することが必要である。
20重重量上りも低いと生成する組成物の保存安定性が
わるくなって相分離を起しやすく、また脱溶剤性、透湿
性等の低下や巨大気孔の生成が起りやすいので好ましく
ない。
尚、前記エラストマーの混合比の範囲外に混合すると、
脱溶剤性、透湿性等が低下しやすく、また巨大孔を生成
しやすい。
本発明に使用する該エラストマー溶液中のポリプロピレ
ンエーテル系ポリウレタンエラストマー、ポリカプロラ
クトン系ポリウレタンエラストマ−は、一般に耐加水分
解性に優れており、従ってこれらの該エラストマー又は
ポリプロピレンエーテルグリコール残基や、ポリラクト
ングリコール残基を多量具備した該エラストマーの溶存
したエラストマー溶液組成物は、耐加水分解性の良好な
多孔質シート等を容易に得ることができる。
前述の特定ポリウレタンエラストマー(a)及び(b)
が夫々20〜40重量φ溶存した該溶液のλ)と(I3
)を混合して生成した、全エラストマー濃度20〜38
重量φの本発明の該溶液組成物は、濁度0.2〜1.5
の白濁した均質液状物(粘度は通常5000〜100,
000 eps/30’C)であるが、温度変化に対す
る安定性、保存安定性に優れており、品質変化を起こす
ことなく、長期間(6力月以上)安定に保存(貯蔵)で
きるので、工業的使用に便利、適切なものである。
本発明の該溶液組成物は湿式合成皮革の製造に際して、
織物、編物、不織布又はそれらに樹脂を含浸、付着した
繊維質基体や製膜板(例えばガラス板、金属板)の少な
くとも一面に付与した後、先づ凝固液(浴)で湿式凝固
されるが、この場合、水、アルコール等の凝固剤(ポリ
ウレタンエラストマーの非溶媒)の単独又は混合物でも
水を主体とした水−ポリウレタンエラストマーの溶剤(
例えばDMF)混合液でも、比較的速やかにかつ均質に
凝固して、表面にスキンやしわのないしかも透湿性の優
れた安定な皮革様多孔質シート状物質を生成することが
できる。
また特開昭52−111,264号、特開昭52−11
1.265号公報、特開昭52−28,905号公報等
のウレタンエラストマー溶液組成物のような保存時の安
定性低下や、凝固液(剤)の選択性が無いのも本発明の
一つの特徴である。
一般に、凝固速度が早く、水洗時の脱溶剤性の良好なポ
リウレタンエラストマー溶液は、前記溶液塗膜の表面が
急速に凝固してスキンを形成し、塗膜内部の未凝固部分
が可成り遅れて凝固するので、内部に巨大孔を有する透
湿度の低い皮膜を形成し易い傾向があるが、本発明のポ
リウレタン溶液組成物は比較的早く凝固し、水洗時に溶
媒が容易かつ短時間に除去できて生産性を向上し、しか
も透湿性が高くかつ巨大孔の無い均一微細孔構造の皮革
様シートを形成する作用効果の特異性は著しい。
以下、実施例について説明する。
実施例で部とは重量部を、俤とは重量φを意味する。
また、濁度、脱溶剤性、100φモジユラス、密度、透
湿性、耐加水分解性の測定法又は試験法は次の通りであ
る。
(1)濁度 濁度は次式により定義される。
Tu−■m1X−(■1・a1+■2・a2+・・・+
■n−an)ここでTu:濁度 lm1x:成分1,2.・・・・・・、nがそれぞれ重
量比率でal 、 a2 、・・・・・・an溶解され
た混合溶液の吸光度 In=成分成分混合溶液中におけると同 濃度で単独溶液とした溶液の吸光度 an:混合溶液中における溶質中に占め る成分nの重量分率、したがって al+a2+・・・・・・+an= 1.0となる。
吸光度はダブルビーム式分光光度計(例えば日立624
形ディジタル分光光度計)にて、光路長1.0crIL
の石英セルを使用して、次の手順で測定する。
すなわち、対照側光路に溶媒のみを満たした上起石英セ
ルを、一方試料側光路には、試料溶液を満たした前記同
様の石英セルをそれぞれ装填し、波長400mm(ナノ
ミータ−)における吸光度を読みとる。
なお測定時の室温は25℃とし、試料溶液作成後24時
間測定温度条件下で静置保存し、その後前記手順に従っ
て測定することとする。
また吸光度測定の際に試料溶液を石英セルに移す際には
、ごみ等の異物は勿論のこと、気泡などが混入しないよ
うに細心の注意が必要である。
(2)脱溶剤性(残存溶剤) ガラス板の上に試料ポリウレタンのN、N−ジメチルホ
ルムアミド溶液を厚さLOmrn、面積100i(10
c1rLX 10cIrL)薄膜状に流延塗布した後、
静置した30℃の水(凝固液)11の中に30分間浸漬
して、試料溶液を凝固する。
その後ガラス板を取出し、ガラス板の上に形成している
凝固皮膜を剥離し、次にこの凝固皮膜を静置した60℃
の水(洗滌水)の中に30分間浸漬して、凝固皮膜に含
有している溶媒のN。
N−ジメチルホルムアミドを溶出(自然洗滌)せしめる
浸漬後、前記の皮膜を取出し、その表面付着している水
を濾紙で拭き取り、次にこの皮膜を中心部から折り曲げ
てからペンチで強く挟圧して、皮膜内部に残存している
液体(N。
N−ジメチルホルムアミドが残存しておればその水溶液
であり、残存していなければ水単独からなる液体である
)の1〜2滴をアツベ式屈折計の試料板の上に絞り落す
次にその液の屈折率を測定する。
(この操作及び測定は25°Cの恒温室内で行なう。
)一方、N、N−ジメチルホルムアミド水溶液における
、N、N−ジメチルホルムアミドの濃度と屈折率の関係
を示す検査線グラフを作成しておき、このグラフと前に
測定した絞り液の屈折率から、絞り液の中に含有してい
るN、N−ジメチルホルムアミドの濃度(重量咎)を求
める。
その濃度が低い程、試料ポリウレタンエラストマー溶液
の湿式凝固後の脱溶媒性が良い(湿式凝固生成物中の前
記溶媒が水洗除去され易い)ことを意味し、濃度O%の
ものは、該溶媒が水洗により完全に溶出、除去されたこ
とを意味する。
(3)100%モジュラス(以下100%Mと略記する
) 凝固皮膜を60℃の水の中に120分間浸漬しかつその
後80℃で熱風乾燥する他は、脱落削性試験の場合と同
様して試料皮膜を作成する。
この試料皮膜をJIS −に−6650の方法に準じて
伸長率100φ時の応力を測定し、100優モジユラス
とした。
その単位はkg/mtL%数値の小さい程その皮膜はソ
フトな触感を与える。
(4)密度 100饅モジユラスの場合と同一の試料皮膜を使用し、
その体積と重量から密度を求めた。
密度が小さい程軽量である。
(5)透湿性 1oo%モジュラスの場合と同じ試料皮膜をJIS−に
−6549の方法に準じて透湿度を測定した。
単位はm9/crit/hrでその数値が大きい程透湿
性が良い。
(6)皮膜内部に形成した巨大孔(空洞)の有無1oo
%モジュラスの場合と同じ試料皮膜の切断面及び該皮膜
を二つに折り曲げた面をカミソリでそぎ、その面を顕微
鏡で観察して巨大孔(空洞)の有無を判定した。
(7)耐加水分解性 100係モジユラスの場合と同じ試料皮膜を使用し、7
0℃、関係湿度90%の恒温室でJIS−に65.52
の方法に準じて強伸度を測定し、強度保持率が、初期の
50多よりも小さくなった時の経過日数で示した。
その日数が長い程耐加水分解性が良い。
実施例 1 分子量1950のポリプロピレンエーテルグリコール4
9.5部、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト30.0部、1,4−ブタンジオール8.3部及びN
、N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略記)20
5部を重合機に入れ窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら6
0℃で6時間重合反応を行ない、その後重合停止剤とし
てエタノールアミン0.3部添加して前述した一方のポ
リウレタンエラストマー溶液(以下エラストマー溶液A
と略記)を得た。
その固形分濃度は30.0%、粘度は8.0万cps/
30℃、濁度は0.017で外観は透明であった。
次にポリプロピレンエーテルグリコールの代りに、分子
量1950のポリブチレングリコールアジペートジオー
ルを使用する他は前記と同様にして、前述した他方のポ
リウレタンエラストマー溶液(以下エラストマー溶液B
1という)を得た。
その固定弁濃度は30係、粘度8.1万cps/30℃
、濁度は0.013で外観は透明であった。
かくして得られた前記一方のエラストマー溶液(4)と
他方のエラストマー溶液(B1)をそれぞれ50部づつ
使用して攪拌下に充分混合して、本発明のポリウレタン
エラストマー溶液組成物(以下A+B1の組成液という
)を調製した。
その固形分濃度は30%、濁度は0.820で外観は乳
白濁状の均質液であった。
この組成物を一り℃±45℃の間を逐次往復する恒温器
の中に6ケ月放置したが何等異状なく安定であった。
次に前記の溶液組成物(A+Biの組成液)前記エラス
トマー溶液のA及びBiの前記安定性、湿式凝固におけ
る脱溶剤性(残存溶剤)、生成皮膜の100φM1密度
、透湿性、巨大気孔の有無をしらべた。
その結果を第1表に示した。この結果から明らかなよう
に、一方のエラストマー溶液A(ソフトセグメントを構
成する高分子ジオールがポリプロピレンエーテルグリコ
ール単独からなるポリウレタンエラストマーの溶液)と
他方のエラストマー溶液Bl(ソフトセグメントを構成
する高分子ジオールがポリブチレングリコールアジペー
トジオール単独からなるポリウレタンエラストマーの溶
液)を混合して得られる本発明の該浴組成物は、各エラ
ストマー溶液よりも湿式凝固生成物の脱溶剤性、に優れ
軽量で透湿性、柔軟性のより良好なかつ内部に巨大孔が
無く、均一多孔質構造を形成した耐加水分解性の良好な
皮革様シート状物質を得ることができる。
実施例 2 ポリプロピレンエーテルグリコールの代りに、分子量1
950のポリジエチレングリコールアジペートジオール
を使用する他は実施例1と同様にしてポリウレタンエラ
ストマー溶液(以下エラストマー溶液B2という)を得
た。
その固形分濃度は30%、粘度8.0万cps/ 30
℃、濁度0.010で外観は透明であった。
次にこのエラストマー溶液(B2)と、実施例1で使用
したエラストマー溶液(1)をそれぞれ50部づつ使用
して実施例1と同様に混合して、本発明のポリ、ウレタ
ンエラストマー溶液組成物を調製した。
その固形分濃度は30%、粘度は8万cps/30℃、
濁度は0.887で乳白濁状の均質液であつた。
この組成物の実施例1と同様に6ケ月保存したが、何等
異状なく極めて安定であった。
前記エラストマー溶液組成物(エラストマー溶液A十B
2の組成液)及び前記エラストマー溶液B2の夫々を使
用して湿式凝固した場合の結果及びエラストマー溶液A
の実施例1における結果を第2表に示した。
この結果から明らかなように、一方のエラストマー溶液
A(ソフトセグメントを構成する高分子ジオールがポリ
プロピレンエーテルグリコール単独からなるポリウレタ
ンエラストマーの溶液)と他方のエラストマー溶液B2
(ソフトセグメントを構成する高分子ジオールがポリジ
エチレングリコールアジペートジオール単独からなるポ
リウレタンエラストマーの溶液)を混合して得られる本
発明の該溶液組成物は、各エラストマー溶液(A又はB
2)よりも湿式凝固生成物の脱溶剤性、透湿性に優れ、
軽量で、柔軟性のより良好な、かつ内部に巨大孔が無く
均一多孔質構造を形成した皮革様シート状物質を得るこ
とができる。
実施例 3 ポリプロピレンエーテルグリコールの代りに、分子量1
950のポリε−カプロラクトングリコールを使用する
他は実施例1と同様にしてポリウレタンエラストマー溶
液(以下エラストマー溶液B2という)を得た。
その固形分濃度は30.2優、粘度は8.2万cps/
cps、濁度は0.835で外観は透明であった。
次にこのエラストマー溶液(B s)と、実施例1で使
用したエラストマー溶液(A)ヲそれぞれ50部づつ使
用して実施例1と同様に混合して、本発明のポリウレタ
ンエラストマー溶液組成物を調製した。
その固形分濃度は30.2 %、粘度は8.2万cps
/30℃、濁度は1.021で乳白濁状の均質液であっ
た。
この組成物を実施例1と同様に6力月保存したが何等異
状なく安定であった。
前記エラストマー溶液組成物(エラストマー溶液A+B
3の組成液)及び前記エラストマー溶液B3の夫々を使
用して湿式凝固した場合の結果、エラストマー溶液Aの
実施例1における結果を第3表に示した。
この結果から明らかなように、ソフトセグメントを構成
する高分子ジオールがポリε−カプロラクトングリコー
ル単独からなるポリウレタンエラストマー溶液(エラス
トマー溶液B3)を実施例1のエラストマー溶液Aと混
合して得られる本発明の該溶液組成物は、エラストマー
溶液のA又はB3よりも湿式凝固生成物の脱溶剤性透湿
性に優れ、軽量で柔軟性のより良好な、かつ巨大孔の無
い均一多孔質構造の耐加水分解性の良好な皮革様シート
物質を得ることができた。
実施例 4 実施例1のエラストマー溶液(4)と実施例1のエラス
トマー溶液(B1)と実施例2のエラストマー溶液(B
2)を各50部づつ混合した溶液組成物(AB1B2混
合液)(濁度o、5io)及び前記エラストマー溶液の
(4)と(B2)と実施例3のエラストマー溶液(B3
)を各500部づつ混合した溶液組成物(AB2B3の
混合液)(濁度0.579 )及び前記エラストマー溶
液の(4)と(B1)と(B3 )を50部づつ混合し
た溶液組成物(ABIB3の混合液)(濁度0.730
)の夫々を使用して湿式凝固した場合の結果を第4表に
示した。
実施例3のポリウレタンエラストマー溶液(B3)をD
MFで稀釈して、樹脂濃度12咎の溶液(以下D□液と
いう)を調製した。
その濁度は0.021であった。
一方実施例1のポリウレタンエラストマー溶液(4)を
DMFで同様に稀釈して樹脂濃度12φの溶液(以下B
2液という)を得た。
この濁度は0.014であった。
次に前記のD1液70部とD2液30部をホモミキサー
で充分攪拌混合、生成した組成物は、濁度0、106の
透明液で放置することなく直ちに湿式凝固すると100
多Mが0.18、透湿度2.0の巨大孔を形成した皮膜
を生成し、6時間放置すると相分離を起して2相になっ
た。
またD□液50部とD2液50部を同様に混合し生成し
た組成物は、濁度0.110の透明液で、直ちに湿式凝
固すると、透湿度が2.5で、巨大孔を有する皮膜を牛
成し、7時間放置すると2相分離を起した。
比較例 2 1.4−ブタンジオールの代りにエチレングリコールを
使用し、かつDMFを644部使用する他は、実施例1
の(4)溶液と同様に溶液重合して得られたポリプロピ
レンエーテル系ポリウレタンエラストマー12%溶液(
B3液という)は、濁度0.013の透明液であり、ま
た実施例3のB3溶液と同様に溶液重合して得られたε
−カプロラクトン系ポリウレタンエラストマー12饅溶
液(B4液という)は濁度0.019の透明液であった
次に前記D3液30部とD4液70部をホモミキサーで
充分混合し、得られた組成物は、濁度が0.105の透
明液で、6時間放置すると2相分離を起し、また放置す
ることなく直ちに水中で凝固して得られた皮膜は透湿度
が2.5でかつ巨大孔を有していた。
また前記のD3液50部とD4液50部を同様に攪拌混
合し、得られた組成物は濁度0.106の透明液で、7
時間放置すると2相分離を起し、また放置することなく
直ちに水中で凝固して得られた皮膜も巨大孔を有してお
り透湿度は2.5であった。
実施例 5 ポリフロピレンエーテルグリコール(PPEG)の代り
に、下記(/W;、 1〜49)のジオール混合物を使
用し同様に溶液重合して得られた各ポリウレタンエラス
トマー溶液をエラストマー溶液(4)の代りに使用する
他は、実施例1と同様に行なった。
その結果を第5表に示した。
A6i: PPEG85φと分子量1950のポリテト
ラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)15俤と
の混合物。
/162 :PPEG70饅とPTMEG30饅との混
合物。
/16.3: //65φと 〃 35φ 〃
/164: 〃85φと分子量1950のポリエチレ
ンクリコールアジペートジオール *(PEGAD
)15φとの混合物。
45: PPEG85φと実施例3のポリε−カプロラ
クトングリコール(PECLG)15優との混合物。
A6.6 : PPEG65多とPECLG35饅との
混合物。
47: PPEG65多とPEΩu35係との混合物。
48: tt 70優とPECLG30φとの混合
物。
/16.9: PPEG70φと分子量1950のポリ
エチレンブチレン共重合アジペートジオール 30φとの混合物。
上記表中の濁度−1は/I61〜//6.9のジオール
混合物をPPEGの代りに使用して重合したエラストマ
ー液の濁度である。
濁度−2は組成物(液)の濁度である。
(第6表・第7表も同様)実施例 6 実施例5で使用した、PPEGの代りに篤1〜涜9の各
ジオール混合物を使用して実施例1と同様に重合して得
た各エラストマー溶液をエラストマー溶液(4)の代り
に使用する他は、実施例2と同様に行なった結果を第6
表に、実施例3と同様に行なった結果を第7表に示した
実施例 7 PPEGの代りに、下記(41〜應5)のジオール単独
又は混合物を使用して実施例1と同様に溶液重合して得
られた各ポリウレタンエラストマー溶液をポリウレタン
エラストマー溶液(B1)の代りに使用する他は実施例
1と同様に行なった。
その結果を第8表に示す。
/i61:実施例1のポリブチレングリコールアジペー
トジオール(PBGAD)85饅と実施例5のPEGA
Dl 5係との混合物 /I62 /I63 /i64 :上記PBGAD70優と上起PEGAD 30優との
混合物 二分子量1950のポリへキサメチレングリコールアジ
ペートジオール単独 :分子量1950のポリ2・2−ジメチルプ斗/f6.
5: ロピレン(1・3)グリコールアジペートジオール単独 ブチレンクリコール80モル多、エチレングリコール2
0モル条の共重合アジペートジオール(分子量1950
)の単独 実施例 8 実施例1で使用したポリウレタンエラストマー溶液の(
4)と(B1)を第9表に記載の混合比に混合**した
各エラストマー溶液組成物を、実施例1のエラストマー
溶液組成物の代りに使用する他は同様に行なった。
この結果から明らかな様に、ポリウレタンエラストマー
の(a)と(b)の混合比は90対10乃至95対5が
好ましい。
実施例 9 DMFの量を種々変化して実施例1と同様に溶液重合し
て得た、ポリウレタンエラストマー濃度が38優、35
饅、25俤、20φ、15饅の各エラストマー溶液(4
)と(B1)を50部づつ混合して得た各組成物を使用
する他は実施例1と同様に行なった。
その結果を第10表に示す。実施例 10 分子量1950のPPEGを49.5部、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート30部を8000で2
時間反応して得た末端−NCO基を有するプレポリマー
を冷却してから、DMF204部に溶解した後、鎖伸長
剤として1,4−ブタンジオール8.2部を加えて溶液
重合(60℃、4時間)を行ない、重合停止剤のエタノ
ールアミン0.3部を加えて、ポリウレタンエラストマ
ー溶液(AIO)得た。
その固形分濃度は30φ、粘度8.3万cps/30℃
、濁度0.012の透明液であった。
PPEGの代りに分子量1950のPBGADを使用す
る他は前記と同様にプレポリマー法によりポリウレタン
エラストマー溶液(BIO)を得た。
この溶液の固形分濃度は30%、粘度は8.1万cps
/ 30℃、濁度は0.014であった。
次にプレポリマー法で得られたポリウレタンエラストマ
ー溶液の(Alo)と(BIO)を50部づつ使用して
よく攪拌混合し、エラストマー溶液組成物(A−to+
Bio )を得た。
この濁度は0.982で乳白濁状の均質液である。
またプレポリマー法で得られたエラストマー溶液(B1
)50部を混合して得られた組成物(Az。
十B1)は濁度0.949の乳白濁状の均質液であった
これらのエラストマー溶液の単独及び組成物を湿式凝固
した場合の結果を第11表に示した。
実施例 11 鎖伸長剤の1,4−ブタンジオール8.2部の代りに下
記(/161〜A65)の各鎖伸長剤の特定量使用する
他は実施例1のエラストマー溶液(4)の場合と同様に
して得られた、各エラストマー溶液と他方のエラストマ
ー溶液(B1)を混合して生成した各組成物(液)の結
果を第12表に示した。
鎖伸長剤 使用量(4)/16.1
エチレングリコール 5.62 ヒドラ
ジンヒトラード 4.531.2−プロピレ
ンジアミン 6.74 メタトリレンジアミン
11.153−アミノプロパノ−ルー16.8 実施例 12 1.5テー−−ルナイロン−6繊維と1.57’ニール
のポリエステル繊維を1:1の重量比率で混成されたウ
ェブをニードルパンチにて250g/m”の不織布を作
製した後繊維重量に対して固形分で80%の5BB(ス
チレンブタジェンラバー)で固めた不織布を100番の
サンドペーパーを巻きつけたロールで0.8朋の厚さに
削ったものを基布として実施例1で使用したエラストマ
ー溶液(4)。
(B)及び(A+B、沖組成液を夫々400 g/−厚
さLOmmになるように塗布した。
塗布後30℃の水(凝固浴)の中に10分間浸漬して、
塗布液を凝固せしめ次いで水洗乾燥して前記不織布の片
面にポリウレタン樹脂の多孔質皮膜が積層した合成皮革
を得た。
その結果を第13表に示した。
この結果から明らかなように、本発明の該ポリウレタン
エラストマー組成物(A+B1)は、合成皮革用の基布
に塗布して湿式凝固しても、脱溶剤性が良く、また巨大
孔の無いかつ透湿度の高い多孔質皮膜を生成する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高分子ジオール、有機ジイソシアネート及び鎖伸長
    剤から成るポリウレタンエラストマーが水混和性有機溶
    剤の中に溶解している溶液の少なくとも二つを混合して
    生成したポリウレタンエラストマー溶液組成物において
    、 混合する一方のポリウレタンエラストマー溶液(4)ハ
    、ポリプロピレンエーテルグリコールの単独或は70重
    量多以上と30重量饅以下のポリアルキレンエーテルグ
    リコール、ポリラクトングリコール又はポリメチレング
    リコールアジペートジオールとのジオール混合物を前記
    の高分子ジオールとして成るポリプロピレンエーテル系
    ポリウレタンエラストマーが20〜40重量φ溶存して
    いる濁度0.05以下の実質的透明な溶液であり、他方
    のポリウレタンエラストマー溶液(B)は、ポリメチレ
    ングリコールアジペートジオール、ポリジエチレングリ
    コールアジペートジオール、ポリε−カプロラクトング
    リコールからなる群から選択された高分子ジオールを前
    記の高分子ジオールとして成るポリメチレングリコール
    アジペート系ポリウレタンエラストマー ポリジエチレ
    ングリコールアジペート系ポリウレタンエラストマー又
    はポリε−カプロラクトン系ポリウレタンエラストマー
    が20〜40重量φ溶存している濁度0.05以下の実
    質的透明な溶液であって、そして前記ポリウレタンエラ
    ストマー溶液を混合して生成した組成物は、ポリウレタ
    ンエラストマー総量の含有濃度が20〜38重量φであ
    り、かつ、濁度0.2〜1.5の白濁液であることを特
    徴とする湿式合成皮革用のポリウレタンエラストマー溶
    液組成物。 2一方ポリウレタンエラストマー溶液(4)と他方のポ
    リウレタンエラストマー溶液(B)が、一方のポリウレ
    タンエラストマー(a)と他方のポリウレタンエラスト
    マー(b)の重量比が90対10乃至5対95になるよ
    うに混合される特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 鎖伸長剤が、ジアミン、分子量500以下の低分子
    グリコール、アミノアルコール、水或はそれらの組合せ
    である特許請求の範囲第1項記載の組成物。 4 水混和性有機溶剤が、アミド系溶剤である特許請求
    の範囲第1項記載の組成物。
JP54141038A 1979-10-30 1979-10-30 湿式合成皮革用のポリウレタンエラストマ−溶液組成物 Expired JPS5838455B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6012465U (ja) * 1983-07-04 1985-01-28 日本電産コパル株式会社 熱転写式シリアルプリンタ−
JPS60131285A (ja) * 1983-12-20 1985-07-12 Nippon Digital Kenkyusho:Kk リボンカ−トリツジ駆動部のギヤ−切換装置

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