JPS5837532Y2 - 線入れ専用機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は平削り盤の改良に関するもので、平削り盤を用
いて金属板面に■溝等を切削加工する線入専用機に関す
るものである。

一般に、この種の線入れ専用機で板厚１．５〜３ｍｍ程
度のステンレスなどの薄板板面にＶ溝等を切削加工する
ときは切削当初に薄板の端部にバイトが当接する際、該
端部がバイトによりめくられて正確に薄板に■溝を切削
することができず製品ロスを生じる倶れが多分にある。

また、このような薄板に切削加工を施こす際、正確な加
工がなされるように薄板の端部を保持又は固定すること
により薄板を堅固に安定させ寸法誤差等を生じさせない
ようにすることが必要である。

このため、現状においては加工台の盤面側部に突き当て
部を設ける一方、その対向部に通しアングルをスパナに
よる締付作業にて該薄板を安定させている。

しかし通しアングルを作業者が各々締付作業をしなけれ
ばならないことから切削加工前の準備に時間が掛かり、
作業能率の低下を来たしている。

本考案はこのような事情に鑑み、薄板を被加工材とする
線入れ専用機の改良を図らんとするもので、特に薄板に
バイトが自動的に接触しても鉄板をめくり上げるような
ことがなく、かつ、■溝等の切削加工中、薄板が不安定
となって切削誤差の生じないように鉄板の端部を自動的
に押圧保持するように平削り盤を改良したものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、第１
図は本考案に係る平削り盤からなる線入れ専用機を示す
もので、ベット１にはその長さ方向に摺動するテーブル
２が設けられ、このテーブル２の上面には一側部に遺書
の間隔をおいて、被加工材３の一側端を押圧保持するク
ランプ部材４が設けられ、またテーブル２の横方向に張
出したアーム５には横方向へ移行しうるバイトホルダー
６が設けられ、このバイトホルダー６にはバイト７およ
び切削加工の開始時に被加工材３の端部を押えてバイト
７が被加工材３をめくるのを防止する押えローラ８が設
けられている。

上記クランプ部材４は第２図から第４図に示すように、
テーブル２の一側端に上方へ向けて作動するプランジャ
ー９を有する保持具１０を取付け、この保持具１０に軸
１１を介して揺動可能に断面へ字型の押え具１２を設け
てなり、この押え具１２の先端部１３とテーブル２との
間に被加工材３を挿入して押圧保持できる。

押え具１２の被加工材３を押える部分には、へ字型の凹
面１５が形成されている。

また、この先端部１３に対する尾端１６は軸１１から先
端部１３との間隔よりも長く、シたがって、押え具１２
はプランジャー９にて押圧されないときは、その先端部
１１とテーブル２上面との間に被加工材３を嵌挿しうる
間隙が形成されるようになっている。

したがって、テーブル２上面に被加工材３の側端部が例
えばプランジャー９の作動を開始させるセンサー（図示
省略）に当接するとともに、上記先端部１３とテーブル
２上面との間に嵌入すれば、プランジャー９が上動して
尾端１６を軸１１を中心として時計回り方向へ傾動させ
、これにより先端部１３が被加工材３の側端部を押圧固
定しつづける。

上記押えローラ８は、第５図及び第６図に示すように、
バイトホルダー６に吊下支持されるシリンダ１７が設け
ら九、そのロッド１８端にアーム１９がバイト７近傍で
先行するように張出して設けられ、そのアーム１９の端
部にコロ２０が回転自在に支承されて構成されている。

したがって、押えローラ８はバイト７の近傍で上下動し
、バイト７が被加工材３に当接するときは既にコロ２０
が被加工材３を押えており、バイト７が被加工材３をめ
くり上げるようなことはない。

かくして、バイト７の切削当初において、従来のように
被加工材の溝切りをする際バイト７が被加工材に当接す
るのを作業員が確認する必要性を減じうる。

しかして、この押えローラ８は、バイト７が被加工材３
に正確に当接しテーブル２が摺動を開始して切削作動を
始め所定の長さ滑動したあと、シリンダ１７に作動油が
自動的に供給されてアーム１９が上動し、その後テーブ
ル２が摺動し終えるまでその状態を保ち、次の切削加工
開始時に再びアーム１９は下動するように自動的な油圧
操作方式が採られ、ローラはバイトがかかり始める瞬間
のみ押えるようになっている。

以上記載したように、本考案によれば、平削り盤を用い
て薄板に■溝等を刻設するに当たり、従来の方法では、
被加工材、特に薄鉄板を平削り盤で切削する場合、被加
工材が切削中浮上がったり、曲がったりするのをばね付
ローラでバイトの周辺附近を押えているが、可成り強い
力で押える必要があることと、絶えず押しているため、
テーブルから被加工材に変わる時に可成りの衝撃を生じ
、製品を損傷させるおそれがあるが、本考案によると被
加工材を一度に数個所で固定することができるので、薄
板が正しく保持され切削加工が正確になると共に着脱が
迅速で、能率がよく、又被加工材にバイトがかかる直前
に油圧によりコロにて押えることができるので衝撃もな
く従って被加工材に傷を与えることもないという絶大な
効果がある。

バイトの切削作動開始直前に該溝板の加工部近傍を押え
ローラで押えてそのめくれを防止することができて加工
損失を生じる惧れはなく、また切削加工中は該薄板の側
端部を自動的に強固に保持するクランプ部材を取付けた
ので、薄板が正しく保持され切削加工が正確になると共
に、作業能率が上昇するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る線入れ専用機を示す斜視全体図、
第２図はクランプ部材を示す中央縦断面図、第３図はク
ランプ部材を示す平面図、第４図はクランプ部材の先端
部を示す側面図、第５図は押えローラを示す側面図、第
６図は第５図Ａ−Ａ線断面正面図である。 ２・・・・・・テーブル、３・・・・・・被加工材、４
・・・・・・クランプ部材、７・・・・・・バイト、８
・・・・・・押えローラ、９・・・・・・プランジャー
、１０・・・・・・保持具、１１・・・・・・軸、１２
・・・・・・押え具、１３・・・・・・先端部、１４・
・・・・・曲部、１５・・・・・・凹面、１６・・・・
・・尾端、１７・・・・・・シリンダ、１８・・・・・
・ロッド、１９・・・・・・アーム、２０・・・・・・
コロ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平削り盤において、被加工材を載置するテーブル側部に
   、被加工材を挿入するとセンサーとシリンダにより被加
   工材が固定されるクランプ部材と、バイトの近傍に該バ
   イトの進行方向に対し常に先行位置になりシリンダの働
   きで上下動する押えローラとからなり、切削工程中は押
   えローラが被加工材を下方に圧し、復帰工程中は押えロ
   ーラが上動する如く構成されたことを特徴とする線入れ
   専用機。