JPS5836886Y2 - トリツケソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、取付ベースに取付部材を取外し自由に取付け
るようにする取付部材の取付装置に係り、有底の切頭円
錐形に形成して、頂部中心から挿入するねじを底面に通
し取付ベースに固着し得るようにした支持ピンと、その
各支持ピンの外周にほぼ密着嵌合する二個以上の切頭円
錐形嵌合筒を一体状に設けた取付部材とからなり、前記
支持ピンには、外周に軸方向の平行二条の切込を入れて
前記切込の基端から頂部に向い支持ピンの外周に順次に
突出する一個の細い弾性舌片を形成し、その舌片に支持
ピンに嵌められる前記円錐形嵌合筒の頂部に合致させる
係合段部を実収すると共に、該段部から頂面までの間に
傾斜した嵌合案内を設けた構成としたものであって、そ
の目的とするところは、予め数個の支持ピンを取付ベー
スの所定位置にねじによって取付けておき、そのあとは
、取付部材に設けた数個の切頭円錐形嵌合筒を前記各支
持ピンの頂端から外周に単に押し嵌めるのみでその支持
ピンの弾性舌片の弾力と該舌片の係合段部により抜止め
を施して固定され、また各−個の弾性舌片を手操作によ
って支持ピンの中心方向に撓ませるだけで取付部材を極
く容易に取外しできる取付装置を提供することを目的と
したものである。

在来の取付装置において、切頭円錐形の頭部とこの頭部
に続く径のやや小さい胴部とに複数個の縦割溝を施して
前記縦割溝と同数の弾性片を全周に形成した保合ピン部
材に取付部材の前記胴部とほとんど等しい穴を嵌込んで
取付ける構成にした連結装置は公知であるが、切頭円錐
形の頭部が全部の弾性片の頂端外周に縦割溝をとびこえ
て構成されているため、前記の穴の嵌込みに当っては全
部の弾性片を中心方向に撓ませねばならず、また抜取り
も同様である。

しかして嵌込みのときは全部の弾性片の中心方向への撓
みを自動的に生じさせ得るが、抜きとりのときには手操
作で弾性片を撓ませる必要があり、そのときに一個だけ
を撓ませても全く無意味になり、全部を一斉に撓ませか
つその撓みを保持しておいて穴を抜きとることは非常に
難かしい。

即ち、前記公知の連結装置は取付部材の穴の係合ピン部
材への嵌込みだけを目的とし、抜きとりは不可能でない
にしても、抜き取りを容易にする具体的な構成をもって
いないものである。

本考案は前記に鑑み取付部材の係合ピンへの嵌込みによ
る取付固定のみでなく、時々施す抜取り作業をも容易に
できる構成にしたものである。

本考案の一実施例を添付図面について説明するに、１は
切頭円錐筒形に形成し、その基部底面に底板２を一体に
設けて中心にねじ挿通孔３を形成し、基部外周に突縁４
を設けた支持ピンであって、頂面に中心開口５を設けて
なり、その外周に頂面から軸方向の平行二条の切込６を
入れて切込６の基部から頂面に向い前記支持ピンの外周
に順次に突出する細い一個の弾性舌片７を形成し、該舌
片７の頂面に近い外周に係合段部８を外周方向に突成し
、この該段部の外端と嵌性舌片７の頂面までの間に傾斜
した嵌合案内９を設ける。

１１は、取付ベースａに固定的に取付けるようにした取
付部材であって、これに前記支持ピン１の外周の突縁４
と弾性舌片７の係合段部８間の長さＬに合致した軸方向
の長さＬｌを有する二個以上の切頭円錐形嵌合筒１２を
一体に設げ、該嵌合筒１２を前記りの長さ間における支
持ピン１の外周にほぼ密着嵌合できるようにする。

支持ピン１は、取付部材１１の切頭円錐形嵌合筒１２の
数及び位置に整合して、取付ベースａに、頂面の中心開
口５から内部に挿入してねじ挿入孔３に通したねじ１０
によって取付ける。

第４図は取付部材１１に四個の切頭円錐形嵌合筒１２を
設け、支持ベースａに前記嵌合筒１２に整合させて四個
の支持ピン１を取付けた態様を示す。

前記実施例に示した取付部材１１は支持ピン１の位置に
合わせて支持部材１１の切頭円錐形嵌合筒１２を運び、
各ピン１の頂面から嵌合する。

然るとき切頭円錐形嵌合筒１２の内径面が弾性舌片７の
嵌合案内９を滑らかに滑り、他方弾性舌片７は弾性によ
り頂端部を中心方向に移動してその滑りを許した上、前
記嵌合筒１２の頂面が係合段部８を通過したあと、復元
弾力により第３図のとおりに戻って自己の有する弾力に
より内面に圧接する。

このため取付部材１１を極（簡単に取付ベースａに固定
し得る。

取付部材１１を取付ベースａから外すときには、各弾性
舌片１の端部外周なる嵌合案内９の部分を指先で中心方
向に押え、係合段部８を切頭円錐形嵌合筒１２の円周よ
り引込めて順次に又は一斉に複数の前記嵌合筒１２を支
持ピン１から抜き外す。

本考案は前記に例示した構成作用になり、取付ベースａ
に固定する支持ピン１は、これを有底の切頭円錐形に形
成し、その円錐周面に軸方向の細い一個の弾性舌片１を
形成してなり、頂面中心から円錐形の円周に挿入したね
じ１０を底面２に通して取付ベースａにねじ付けるよう
にしているので、取付用のねじ１０が外部に現れること
なく、しかも取付ベースａへの固着を弾性舌片γの角度
にこだわらないで簡易に施し得る。

取付部材１１に一体状に設けた二個以上の切頭円錐形嵌
合筒１２は切頭円錐形の支持ピン１への嵌合の最後に内
周を該ピン１に密着するようになり、その最後の密着の
ときに嵌合筒１２の頂面が弾性舌片７のみに形成された
係合段部８を取付ベースａの方向に超えて不時抜出不能
に係止されるようにしているので、取付部材１１の複数
個の切頭円錐形嵌合筒１２の全部を、夫等嵌合筒に整合
して取付ベース１に固定した支持ピン１に一斉に仮嵌め
し、次いで一個ずつの前記嵌合筒１２を押して夫々が係
合段部８により既述のように係合される最後密着に導き
、前記仮嵌のときに取付位置が定まらなかった取付部材
１１を取付ベースａに正しく取付けることができるもの
で、かかる取付上の作用は支持ピン１と嵌合筒１２とが
共に切頭円錐形にしであること、細い弾性舌片７が一個
のみであり、かつこの舌片γに係合段部８と傾斜嵌合案
内９が設けられていることによる特有の作用であって、
この作用により取付部材１１の取付固定を極（無雑作に
しかも正確に施し得る効果をもたらす。

また固定保持は弾性舌片７の係合段部８までの外面が切
頭円錐形嵌合筒１２の内面の一部に核舌片１の弾力作用
の下に接して生ずるので該嵌合筒１２と支持ピン１との
間に僅かな嵌込みのガタがあっても、係合段部８との作
用と相持って固定取付を安定にする。

さらに、取付部材１１の取外しは、弾性舌片１の嵌合案
内９を手で中心方向におさえて切頭円錐形嵌合筒１２の
頂部を係合段部８より僅か外方に抜き、全部の切頭円錐
形嵌合筒１２について、該抜き作業が終ってから取付部
材１１を外し取ることで施し得るので取外しの作業をも
複数の支持ピン１の一個の弾性舌片７の操作だけで施し
得る等のすぐれた特有の効果をもたらす。

【図面の簡単な説明】 添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視図、
第２図は縦断側面図、第３図は円錐形嵌合筒の嵌合を示
した縦断側面図、第４図は取付部材１１の全体と支持ピ
ン１の配置とを示した概要正面図である。 １・・・支持ピン、２・・・底板、７・・・弾性舌片、
８・・・係合段部、９・・・嵌合案内、１１・・・取付
部材、１２・・・切頭円錐形嵌合筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有底の切頭円錐形に形成し、頂面中心から挿入するねじ
   １０を底面２に通して取付ベースａに固着し得るように
   した支持ピン１と、その支持ピン１の外周にほぼ密着嵌
   合する二個以上の切頭円錐形嵌合筒１２を一体状に設け
   た固定取付部材１１とからなり、前記支持ピン１には、
   外周頂面から軸方向の二条の切込６を入れてその切込の
   基部から頂部に向い前記支持ピン１の外周に順次に突出
   する一個の細い弾性舌片７を形成し、その舌片７に、支
   持ピン１に嵌合する前記切頭円錐形嵌合筒１２の頂部に
   合致させて外周に突出した保合段部８を設け、かつ該舌
   片γの頂部から前記係合段部８の突端までの間に手動押
   圧を可能にした傾斜嵌合案内９を設けると共に、取付ベ
   ースａには固定取付部材１１の円錐形嵌合筒１２の位置
   及数に整合させて二個以上の支持ピン１を固着したこと
   を特徴とする取付部材の取付装置。