JPS583673Y2 - ロ−タリ−カツタ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案に複写機、ファクシミリ機等のロール紙を巻き戻
しながら、所定の長さに切断するロータリーカッターに
関するものである。

従来のこの種のロータリーカッターは第１図および第２
図に示すように、回転刃２の刃先は回転円筒周面上に傾
斜して設けられ、固定刃１はその両端の支承軸４によっ
て回、転自在に支承さヘ ピン５を介したばね３によっ
て、その刃先が回転刃２に圧接される。

回転刃２はその端部に刃先の回転径と同一径の輪体６を
一体的に備え、静止時において固定刃１の側縁に形成さ
れた刃先はこの輪体６に圧接されている。

図示していない駆動装置によって回転刃２が回転すると
、輪体６と回転刃２の刃先の回転円周面が同一直径にな
っていることによって、固定刃１の刃先は輪体６の円周
面から回転刃２の刃先に円滑に移行圧接し、相互間にお
かれた紙を切断する。

かかる構成において、固定刃１と回転刃２の刃先を常時
確実に圧接し、紙の切断を行うためには、例えば、実公
昭５３−７０７９に示されるように固定刃１の刃先の回
転刃２の回転軸心に対する位置関係を、切断開始端より
切断終了端において近接するように傾斜して配設するこ
とが必要である。

従来のカッターにおいては、この傾斜して配設する操作
は、第３図に示すように固定刃１の支承軸４の軸承部に
設けた調整板１２を、軸承板８に調整出来得るように配
設し、回転刃２に対する固定刃１の刃先を、紙の切断性
能の最も良い位置、即ち、固定刃１と回転刃２の刃先の
適正干渉量の位置に固定することによって行われる。

しかしながら、この調整には高度の熟練を必要とすると
共に、調整板１２による適正位置の調整、固定は細いビ
スによって行われているため、輸送時の振動等によりビ
スの緩み、位置ずれを生じ再調整を屡々必要とする欠点
がある。

本考案はこの欠点を除去したもので第４図に示すように
、第１図の回転刃２の切断開始端の輪体６の他に、切断
終了端にも輪体７を一体的に設け、輪体７の半径Ｒ２を
輪体６の半径Ｒ１より、回転刃２の回転軸心に対する固
定刃１の刃先の傾斜量即ち、固定刃１と回転刃２の刃先
の干渉量に相当する量と等しい小径とする。

かかる構成の回転刃２に対し、切断開始位置において固
定刃１の刃先は回転刃２の回転軸心に傾斜して輪体６お
よび１の円周面に圧接するよう配設される。

輪体６および７の円周面に圧接する固定刃１の刃先の円
周上の位置ならびに、圧接する位置を基点とする接線と
固定刃との関傾角度、即ち二番角を最適位置ならびに角
度に、自動的に保つため第５図に示す構成とする。

第５図において。固定刃１の切断開始側の支承軸４ａは
在来型と同楓固定刃１の適宜の位置に配設され、切断終
了側の支承軸４ｂの位置は、固定刃１の刃先に隣接した
位置に配設される。

次に支承軸４ａが嵌合する軸承板８ａの軸孔９ａは在来
型と同様に丸孔とし、支承軸４ｂが嵌合する軸承板８ｂ
の軸孔９ｂは、支承軸４ｂの軸心の位置に相対する位置
を起点として、水平方向前後に適宜量を伸長した長孔と
し、支承軸４ｂは軸孔９ｂ内を回転遊動自在に嵌合され
る。

更に固定刃１の刃先を回転刃２に圧接する構成は、切断
開始側においては、在来型と同様に、固定刃１に固定さ
れたピン５を介して引張ばね３ａにより行い、切断終了
側においては引張ばね３ｂの一端を軸承板８ｂに固定し
、他端を支承軸４ｂに連結することにより行われる。

かかる構成により、切断開始前の静止状態において切初
め側は、第６図に示す様に軸承板８ａにより、回転刃２
の軸心と固定刃１の支承軸４ａとの関係位置は一定であ
り、固定刃１は、固定刃１の刃先と切初め側輪体６との
当接により、回転刃２との適正な位置並に角度を保持し
て居る。

一方、切終り側は、第１図に示す様に、切終り側軸水板
８ｂの軸孔９ｂの中を、固定刃支承軸４ｂが遊動し引張
ばね３ｂに依り、固定刃１の切終り側端の刃先は、切終
り側輪体７に対して自動的に適正な位置に圧接しながら
、切初め側において構成された回転刃２と固定刃１の関
係角度は、支承軸４ｂが固定刃１の刃先に近接している
ことにより、引張ばね３ｂの関係角度に対する作用は微
少となり、適正角度を保持することが出来る。

従って、固定刃１の刃先は、回転刃２の回転軸心に対し
て、切断開始端より切断終了端は適正干渉量の近接をし
て、傾斜して配設される。

以上の構成よりなるロータリーカッターは、回転刃２の
回転により、固定刃１の刃先は切断開始端の輪体６の円
周面から円滑に回転刃２の刃先に移行圧接する。

続いての回転刃２の回転により、固定刃１の刃先は回転
刃２の刃先により、連続的に切断終了端の輪体７にて設
定された適正干渉量を回転刃２の軸心の反対方向に押圧
されながら、当接を続け、回転刃２と固定刃１の間にお
かれた紙を切断する。

回転刃２に押圧された固定刃１は、支承軸４ｂが軸孔９
ｂ内を遊動し、引張ばね３ｂにて、回転刃２の方向に終
始圧接されているので円滑な切断が得られる。

以上の説明は、切初め側を従来と同様に軸孔９ａは丸軸
孔とし、切終り側軸孔９ｂを長孔とする構成としたが、
切初め側軸孔を長孔とし、切終り側を従来と同様に丸孔
とする逆の構成にしても同様の結果が得られる。

本考案の別の実施例として第８図に示す様に固定刃１の
支持は軸承板８に固定した固定軸１０を中心として回転
する固定刃支持板１１にて行われる。

切初め側固定刃支持板１１ａは固定刃１に固着されて居
り、固定刃１の切初め端の刃先は輪体６に対して適正な
関係位置ならびに角度に配設さへ圧縮ばね３ａにより当
接される。

切終り側固定刃支持板１１ｂは、固定刃の切終り側支承
軸４ｂに嵌合する軸孔にて連結されており、固定刃１の
切終り端の刃先は、切初め側において構成された適正な
関係角度を保ちながら、固定軸１０ｂを中心に回転刃２
の半径方向に遊動して、適正干渉量を設定した切終り側
輪体７の適正位置に、圧縮ばね３ｂにより自動的に圧接
される。

以上の構成にて、切断過程は、前に説明した実施例と同
様であり、この場合でも切初め側と切終り側における構
成を反対にしても、同様の結果が得られる。

本考案は以上の構成によって固定刃と回転刃の刃先の適
正干渉量を自動的に附与するため、従来型の様な調整板
等に依る高度な組立、調整技術を必要とせず又、輸送時
における事故の無いカッターが得られる。

入力光の磨耗による関係位置の変化に対しても自動的に
調整が行われるので、従来のカッターより、更に寿命を
長くすることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のロータリーカッターの構成を示す斜視
図、第２図は第１図の断面図１、第３図は。 第１図の部分詳細図、第４図は、本考案の実施例のロー
タリーカッターの構成を示す斜視図１、第５図は、本考
案の実施例のロータリーカッターの構成を詳しく示す斜
視図、第６図は、第５図の切初め側の構成を示す断面図
、第１図は、第５図の切終り側の構成を示す断面図、、
第８図は、本考案の別の実施例のロータリーカッターの
構成を示す斜視図。 １：固定刃、２：回転刃、３：ばね、４：固定刃支承軸
、５：ばね支持ビン、６：切断開始端輪体、７：切断終
了端輪体、８：軸承板、９：軸孔１０：固定軸、１１：
固定刃支持板、１２：調整板。 記号数字の次のａは切初め側、ｂは切終り側を表す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端が回転自在に支承されかつその回転周面上に刃先が
   形成された回転刃と、この回転刃の切断開始端に設けら
   れかつ回転刃の刃先の回転径と同一径の輪体と、両端に
   支承軸が設けられるとともに両支承軸が回転自在に支承
   されかつその側縁に刃先が形成された固定刃と、この固
   定刃の刃先が回転刃の回転局面に略沿いつつ前記輪体の
   外周に圧接するように固定刃を付勢するばねとを備えた
   ロータリーカッターにおいて、前記支承軸のうちの一方
   は略水平方向遊動可能かつ回転自在に支承され、との支
   承軸はばねによって回転刃に近づく方向に付勢さ札前記
   回転刃の切断終了端には回転刃の刃先の回転径よりも小
   径の輪体が設けらへかつこの刃先とこの輪体の径の差は
   、固定刃の刃先が回転刃の刃先に圧接する位置ならびに
   角度を自動的に、適正に保持できる寸法となっているこ
   とを特徴とするロータリーカッター。