JPS5833929Y2 - 電気調理器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気炊飯器、電気ジャー炊飯器の様な電気調理
器に関し、特に誤って外鍋内に水を溢しても熱盤下面に
侵入しない様にしたものであるニ一般の電気炊飯器等の
電気調理器は内鍋を収納する外鍋の内底面にシーズヒー
ターを埋設した円環状の熱盤を前記外鍋の底面より若干
離間せしめて設置している。

そして、使用中において内鍋の側壁に多量の水が付着し
た状態でその内鍋を外鍋内に収納した時或いは内鍋の離
脱状態の時に使用者が誤って外鍋内に水を溢した時に熱
盤の外周縁と外鍋の内壁との空隙により、また熱盤の中
央の孔と感熱体との空隙により熱盤の下方に落下して熱
盤のシーズヒーターの端子部或いは感熱体の下面に付着
しシーズヒーターの絶縁低下を招き漏電の危険を生じた
。

更に、熱盤と外鍋及び熱盤と感熱体との空隙は米粒、或
いは他の異物が侵入し非衛生的であった。

本考案は上記種々の欠点に鑑みなされたもので以下図面
に基づいて説明すると、１は円筒状のフレーム、２は前
記フレーム１に断熱材３を介して装着された有底筒状の
外鍋で、底面中央部を上方に向かい先細状に突出成形し
て一体的に膨出部４を形成し該膨出部４の上面に貫通孔
５を穿設している。

６は前記外鍋２の内底面に所定間隙を存して装着した円
環状の熱盤で、下方に突出した端子７．７を有するシー
ズヒーター８を埋設すると共に中央部に設けた孔９を前
記膨出部４を嵌め込み、該膨出部４の上面を熱盤６の上
面より突出せしめている。

前記熱盤６はその外径を外鍋２の内径と略同しく設定し
装着時にその外周縁と外鍋２の内壁に密着せしめると共
に孔９は下方に向がい末広がり状にテーパ一部１０をつ
けて形成している。

１１は前記熱盤６の孔９周縁と膨出部４の外周壁間に介
在せしめた耐熱性のあるバッキング、１２は前記膨出部
４の下面の外鍋２の外底壁に取付けた支持金具、１３は
前記膨出部４内に設置した鍔１４を有する感熱体で、前
記鍔１４と支持金具１２間に介装せしめたスプリング１
５によりその頭部が常時貫通孔５より突出する如く附勢
している。

１６は前記外鍋２内に収納自在にされる内鍋で、底面を
上方に湾曲している。

１７は後述する保温蓋１８に係脱自在にされ前記内鍋１
６の開口部を覆う内蓋、１８は前記内蓋１７の上方に位
置し前記外鍋２の開口部を覆う保温蓋、１９は一側を前
記フレーム１に枢支した外蓋で、その裏面に前記保温蓋
１８を下方に押圧する如き作用にて係脱自在にする係脱
機構２０を備えている。

２１は前記保温蓋１８の要部に設けられ外蓋１９を貫通
した蒸気抜き装置、２２は前記フレーム１の底面を覆う
支持脚２３を有する底蓋、２４は一部を枢支し一端をフ
レーム外に突出し他端を前記感熱体１３に連結したスイ
ッチレバー、２５は前記熱盤６を外鍋２の底面に下方よ
り固定する取付はビスである。

次に熱盤の組立順序について述べると、先ずバッキング
１１を膨出部４に嵌合し、ついで熱盤６を外鍋２の内底
部に収納して孔９を膨出部４に嵌め込み膨出部４と前記
孔９の内壁にてバッキング１１を挟持する。

そして、熱盤６の取付ボス２６を取付ビス２５により熱
盤６を下方より外鍋２の底壁に螺合固定するに伴ない前
記バッキング１１は熱盤６の孔９のテーパ一部１０によ
り押圧挾持を確実にし熱盤６の外周縁は前記テーパ一部
１０により外方に移動して外鍋２の側壁から底壁に互る
コーナ一部Ｃにて密着する如きに作用する。

そして、シーズヒーター８は通電して熱盤６を加熱する
と、熱盤６の熱は内鍋１６の底面に伝達されると共に熱
盤６の外周縁と外鍋２の内壁との密着により外鍋２に伝
達された熱は内鍋１６の側面より底面と同時に加熱する
ことになり効果的に内鍋１６を加熱することができる。

やがて炊飯が完了すると感熱体１３は内鍋１６の急激な
温度上昇を感知してスイッチレバー２４を移動せしめシ
ーズヒーター８への通電を停止するわけであるが、この
時の感熱体は内鍋１６の温度を正確に感知することにな
る。

即ち、感熱体１３を収納した膨出部４は熱盤６に離間し
ていることと相俟ってバッキング１１により直接に熱盤
の熱が膨出部に伝達されないためであり、この点でバッ
キング１１の使用はより効果的である。

而して、今、内鍋１６内に米、水を入れ外鍋２内に収納
する時に前記内鍋１６の外側壁に多量の水分が付着して
いた場合、又使用者が誤って外鍋２内に水を溢した時は
その水はバッキング１１と熱盤６の外周縁と外鍋内壁と
の密着により熱盤６の上面に貯溜し熱盤６の下面のシー
ズヒーター８の端子７，７側に侵入することがない。

尚本考案は熱盤としてシーズヒーターを埋設したものを
記したが、シーズヒーターをアルミニウムの如き熱伝導
の良好な断面−型の板状の金属板にてカシメ固定された
もの或いはマイカヒーターの様なリング状の熱板を同様
に断面−型の板状の金属板にて固定されたものであって
・も同様である。

以上の様に本考案はフレーム内に底面に上方に突出した
膨出部を有する有底筒状の外鍋を装着し、該外鍋内に収
納した内鍋と、前記外鍋の内底面に装着した７中夫に孔
を有する円環状の熱盤とを有し、前記熱盤の孔の内壁と
膨出部間にバッキングを介装すると共に熱盤の外周縁と
外鍋の内壁を密着せしめたものであるから、熱盤の外周
縁は外鍋の内壁に密着することにより中央側の孔部は膨
出部との間のバッキングによって密封され、米粒等の異
物の侵入を防止することは勿論、又外鍋内に流入した水
は熱盤の下面に侵入することがなく漏電等の危険は未然
に防止される。

そして熱盤は上述の様にその外周縁を外鍋の内壁に密着
させることから熱盤の熱を外鍋にも伝達させ内鍋を底面
と共に側面からも効果的に加熱することになり内鍋内の
被調理物を均一に美味しく炊き上げることができる。

更に前記膨出部は上方に向かい先細状に突出成形すると
共に熱盤の孔壁は下方に向かい末広がり状にテーパーを
設は前記熱盤を下方より外鍋に螺合固定するものである
から、前記熱盤の螺合固定に伴ない熱盤が下方に引張ら
れテーパーによりバッキングを挟圧すると共に熱盤の外
周縁が前記テーパーにより外方に移動して外鍋の内壁に
密着し単に熱盤の螺合により熱盤の取付けと同時に熱盤
の内側及び外側を確実に密封することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電気調理器の断面図、第２図は部分断
面図である。 １・・・・・・フレーム、２・・・・・・外鍋、４・・
・・・・膨出部、６・・・・・・熱盤、５・・・・・・
孔、１１・・・・・・バッキング、１６・・・・・・内
鍋。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）フレームと、該フレーム内に装着した底面中央部
   を上方に突出して形成した膨出部を有する有底筒状の外
   鍋と、該外鍋内に収納自在にされる内鍋と、該外鍋の内
   底面に装着した中央に孔を有する円環状の熱盤とからな
   り前記熱盤の孔の内壁と膨出部間にバッキングを介装し
   、一方熱盤の外周縁と外鍋の内壁を密着せしめたことを
   特徴とする電気調理器。
2. （２）上記実用新案登録請求の範囲第１項に記載の電気
   調理器において、前記膨出部は上方に向がい先細状に突
   出成形すると共に熱盤の孔壁は下方に向かい末広がり状
   にテーパーを設は前記熱盤を下方より外鍋に螺合固定す
   ることによりバッキングを挟圧することを特徴とする電
   気調理器。