JPS5830164Y2 - 内側測定器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は対向する平面或は２枚の板同志の平行度等を測
定するための内側測定器に関するものである。

従来、平行に配設された２枚の板、例えば２枚のタービ
ン翼同志の平行度を測定するには、数個所の翼間距離を
測定し、その測定値より平行度を算出して行なっていた
。

そして、この種の測定を専用に行なう測定器は特になく
、この種の測定には汎用の内側測定器等を用いているの
が現状であり、正確に測定するには熟練を要する問題が
あった。

本考案は叙述の測定を簡易且つ迅速に行なうことができ
る内側測定器を提供するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図において、１はスピンドルで、筒状の本体２内に
、その軸線方向に摺動自在に挿入され、保持されている
ものである。

そして、このスピンドル１の一端には本体２の一端に保
持されたダイヤルゲージ３の測定子４が押しぎみに当接
している。

スピンドル１の他端には本体２の他端に取付けた測定子
保持体５内のカム（図示略）が当接している。

６はこのカムを介してスピンドル１に連動するよう設け
られた測定子で、前記測定子保持体５にスピンドル１の
半径方向に進退自在に保持されている。

この測定子６はスプリング（図示略）を介して半径方向
に常時付勢されている。

測定子保持体５には、前記測定子６の軸線方向、すなわ
ち測定子６の進退方向に対して垂直に、軸状の所定長さ
の固定アンビル７が止めネジ（図示略）を介して着脱自
在に取付けられている。

固定アンビル７の中央部には測定子保持体５に嵌合する
凹部７ａが第２図の如く形成されている。

７ｂは前記止めネジを挿通するための挿通孔で、前記固
定アンビル７の凹部７ａ中央に穿設されている。

なお、ダイヤルゲージ４の正面すなわち目盛面は、図か
ら明らかな如く、スピンドル１と測定子６の軸線を含む
平面と平行又は略平行に設けられている。

このように構成された内側測定器の使用状態の一例を以
下説明する。

まず測定子６と固定アンビル７とを基準となる所定の距
離に設定したマイクロメータのアンビルとスピンドル（
図示略）との間に当接させてダイヤルゲージの零設定を
する。

その後例えば平行に配設された２枚の板間に内側測定器
の先端側を挿入し、前記固定アンビル７を一方の板に密
接させる。

この場合測定子６は他方の板に押しぎみに当接している
。

このような状態において、固定アンビル７を中心に本体
２を揺動変位させる。

これにより一方の板を固定アンビル７が転動し、測定子
６は固定アンビル７と板との線接触部を中心に円弧状に
回動変位する。

このときの測定子６の最小変位量をダイヤルゲージ４に
より読み取る。

この測定を数個所において行ない、２枚の板の平行度を
判断する。

またはこのようにせず２枚の板に固定アンビル７と測定
子６とを接触させた状態で、本体２を一方向に変位させ
、このときの測定子６の変位量の変化により平行度を求
めてもよい。

第１図に示した実施例においては、止めネジを介して固
定アンビル７を測定子保持体５に直接取付けるよう構成
したが、必ずしもこの構成に限定する必要はなく、第３
図に示した如く、替アンビル８を介して固定アンビル７
を測定子保持体５に取付ける様構成してもよい。

この場合、替アンビル８の鍔部８ａから端面８ｂまでの
距離りは区切のよい長さに設定しておく。

尚第３図において９は第４図に示した替アンビル８の軸
部８Ｃを測定器本体５に締付固定するためのクランプツ
マミである。

また、第４図において、８ｄは替アンビル８の端面８ａ
中央に突設された雄ネジ部で、この雄ネジ部８ｄに固定
アンビル７が螺合されている。

以上説明した各実施例においては、測定子６の変位量を
ダイヤルゲージ３により読み取るよう構成したが、必ず
しもこのように構成する必要はなく、差動トランス等を
用いて電気的に測定子６の変位量を拡大表示するよう構
成してもよい。

また、固定アンビル７は軸状に形成したが、必ずしも軸
状である必要はなく、平らな平面を有する板体より形成
してもよい。

本考案は以上説明したように測定子６の軸線に対して垂
直に所定長さの固定アンビルを測定子保持体に取付け、
少なくとも固定アンビルが被測定物の一方の平面に線接
触するよう設けたので、測定子６の向きを固定アンビル
が接する面に対して安定させることができる。

従って、単に本体を一方向に変位させて測定子６の変位
量の変化を測定するだけの操作により、被測定物として
の２枚の板の平行度を十分に測定することができるので
、その測定作業を簡易且つ迅速に行なうことができる効
果を奏する。

しかも、本考案は、 ■ 円柱状アンビルを、固定子を支持する測定子保持体
に、測定子およびスピンドルに直交させて設けると共に
、 ■ スピンドルに連動するダイヤルゲージの目盛面を、
測定子およびスピンドルの軸線が含まれる平面と平行又
は略平行に設けた構成としたので、■ ■の構成により
、２つの部材間に測定子を挿入後、スピンドルを固定ア
ンビルを中心に回動（揺動）させれば、２つの部材間の
距離（最小値）を正確に読み取ることができる。

＠ また、■の構成としたので、スプンドルの測定子と
は反対側の端部から固定アンビルまでの距離をこの固定
アンビルから測定子先端までの距離よりも充分大きくす
ることにより、測定子先端の回動量をスピンドルの測定
子とは反対側の端部の回動量よりも充分に小さくするこ
とができる。

これによって、スピンドルの測定子とは反対側の端部を
微小に回動させることにより、測定子の回動変位量をス
ピンドルの端部の回動量よりも更に微小とすることがで
きるので、２つの部材間の最小値付近における測定子の
回動量を非常に小さくして、高精度の測定を行なうこと
ができる。

○ しかも、■の構成により、測定者がダイヤルゲージ
の正面においてスピンドルを■の如く揺動させても、ダ
イヤルゲージは測定者に対して左右に変位させられるこ
とになるので、ダイヤルゲージの目盛面は常に測定者の
方向を向いている。

この結果、測定者は測定器の揺動に拘わらずダイヤルゲ
ージの目盛面をほぼ同じ状態で目視することができるの
で、測定作業を容易かつ正確に行なうことができる。

等の効果がある。

また、固定アンビルに測定子の軸線に対して垂直な平面
を設けて、面接触をさせるように設けた場合には、更に
測定子６の向きを安定させることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案内側測定器の一実施例を示す正面図、第
２図は第１図に示した固定アンビルの斜視図、第３図は
本考案の他の実施例を示す正面図、第４図は第３図に示
した替アンビルと固定アンビルとの結合状態を示す一部
断面図である。 １・・・・・・スピンドル、５・・・・・・測定子保持
体、６・・・・・・測定子、７・・・・・・固定アンビ
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸線方向に進退勤するスピンドルと、該スピンドルに連
   動して該スピンドルの半径方向に進退勤する測定子とを
   有する内側測定器において、円柱状アンビルを前記測定
   子を支持する測定子保持体に前記測定子およびスピンド
   ルに直交させて設けると共に、前記スピンドルに連動す
   るダイヤルゲージの目盛面を前記測定子およびスピンド
   ルの軸線が含まれる平面と平行又は略平行に設けたこと
   を特徴とする内側測定器。