JPS5828874B2 - 2,2′−ビス(4−置換フエノ−ル)スルフイドの製造法 - Google Patents

2,2′−ビス(4−置換フエノ−ル)スルフイドの製造法

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JPS5828874B2
JPS5828874B2 JP54098054A JP9805479A JPS5828874B2 JP S5828874 B2 JPS5828874 B2 JP S5828874B2 JP 54098054 A JP54098054 A JP 54098054A JP 9805479 A JP9805479 A JP 9805479A JP S5828874 B2 JPS5828874 B2 JP S5828874B2
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彰宏 山口
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光安定剤、ポリオレフィン改質剤、潤滑油添加
剤およびそれらの中間体として重要な2・グービス(4
一置換フェノール)スルフィドの製造法に関する。
一般に、2・2′−ビス(4一置換フエノール)スルフ
ィドの製造に関しては、相当する4一置換フエノールと
二塩化イオウとの反応により行われるが、さらにスルフ
ィド体の6−位にスルフィド化反応が同時に進行して多
核体類が生成する一方、二塩化イオウは次式に 示されるように化学平衡が存在する事実から、反応は一
層複雑となり、ジスルフィド化物等ポリイオウ含有化合
物を副生ずるために、目的物は樹脂状物として得られる
場合が多く、また目的物の収量が低いという欠点がある
従来、本発明の対象である2・27−ビス(4tert
−ブチルフェノール)スルフィド(一般式(II)にお
いてR= tert −C4Hg )の製造に関しても
同様に4 terj−ブチルフェノールと二塩化イオ
ウとの反応により行われてきた。
たとえば、四塩化炭素中20〜30℃で反応を行なった
結果、目的物は樹脂状物として得られ、分子量測定によ
り概略目的物であることを想定しているに過ぎない(勝
井五一部、久山宏、ビタミン第7巻、第145頁(19
54))。
また2・2′−ビス(4−tert−アミルフェノール
)スルフィド(一般式(III)においてR=tert
C5H]、1)の製造については4− tert−アミ
ルフェノールと二塩化イオウとをジクロロエタン中にお
いて加熱還流下に反応させた後、減圧下に分別蒸留を行
ない、さらに再結晶精製して目的物を得ている。
しかしながら収率は11%と極めて低い(米国特許第2
971940号)。
さらに2・2′−ビス(4−メチルフェノール)スルフ
ィド(一般式(II)においてR=CH3)の製造に関
してもp−クレゾールと二塩化イオウとを石油エーテル
中において、室温で反応を行なった後、トルエンで結晶
化させて収率22%で目的物を得ている(W、 S、G
ump 、 J、 C,Vitucci 、 J 、A
m。
Chem、Soc、 、67.238(1945)。
このような公知製造法を一般に、2・2′−ビス(4一
置換フエノール)スルフィドの製造法に適用した場合、
このような方法は反応混合物が樹脂状物として得られ、
また目的物の単離収率は非常に低くしかも単離操作も極
めてめんどうである為経済的でなく、工業的には有利な
方法とは言い難い。
これら技術水準からみて、4一置換フエノールト二塩化
イオウとの反応によって、実質的に副生物の生成を抑制
し、本来のモノスルフィド体自身の生成割合を向上させ
、なおかつ通常の後処理の操作によって、比較的容易に
、しかも好収率で2・2′−ビス(4一置換フエノール
)スルフィドラ製造することが工業的に要望されている
技術的課題である。
本発明はこのような技術的課題を解決するために、2・
2′−ビス(4一置換フエノール)スルフィドの改良製
造法を提供しようとするものである。
本発明者らは一般式(]IIで表わされる2・2′−ビ
ス(4一置換フエノール)スルフィドの工業的に有利な
製造法として一般式(I)で表わされる4一置換フエノ
ール(以下原料フェノールと略記する)と二塩化イオウ
とをルイス酸触媒の存在下に炭化水素溶剤中で一10〜
40℃の温度において反応させることにより、極めて容
易に製造できることを見出した。
本発明によれば原料フェノールは有機溶剤中に溶解させ
て反応を行うが、場合によっては原料フェノールを有機
溶剤中に完全にまたは部分的に、竿に懸濁させた状態で
二塩化イオウと反応を行なっても何ら差支えない。
本発明の方法によれば、反応終了後、水蒸気蒸留によっ
て溶剤を留去し、粗生成物を固体として容易に単離でき
る。
また生成物が直接反応混合物から沈殿している場合はそ
のまま濾過によって直接分離できるため工業上極めて有
利である。
また生成物が直接反応混合物から沈殿している場合には
、生成物を分離した後、残る母液には未反応フェノール
と副生物の存在が極めて少量のため、2・2′−ビス(
4一置換フエノール)スルフィドの性状を少しも低下さ
せることもなく母液を循環使用できる。
さらには、生成物が母液中に僅かに溶解しているような
場合には、母液を循環すれば生成物の単離収率はさらに
向上する。
このことは公知技術と比較してコストの低下をみちびく
溶剤の節減に役立つばかりでなく、循環保護に関連する
問題を提起することが少ないことも工業上極めて有利で
ある。
本発明の方法で用いられる炭化水素溶剤としては、ベン
ゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、およびク
ロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、メタン、ペンタン
、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタンおよびシクロヘ
キサンなどの脂肪族および脂環族飽和炭化水素、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン
、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素が用いら
れる。
これら溶剤は混合物として用いることもできる。
使用する溶剤の量は広い範囲に変えることができるが、
一般に原料フェノール1重量部当り0.5〜10好まし
くは約2〜5容量部の溶剤が用いられる。
本発明において原料フェノール2モルに対して二塩化イ
オウ1モルを反応させるのが好ましいが、0.8〜1.
5モル範囲であってもさしつかえない。
原料フェノールと二塩化イオウとを反応させる場合、原
料フェノールと有機溶剤との溶液中に滴下するのが本発
明の目的上好ましい。
滴下速度は反応で生じる塩化水素ガスが絶えず発生する
ように調節するのが好ましい。
場合によっては二塩化イオウと有機溶剤との混合物を滴
下してもよい。
本発明において、反応温度は一1O〜40°Cの範囲と
することが必要である。
反応温度が一10℃より低いと反応に長時間を要し、一
方反応温度が40℃より高いと生成物の純度および収率
は極端に低下する。
好ましくは、−10〜20′C%に好ましい反応温度は
0〜10℃である。
本発明に係る原料フェノールと二塩化イオウとの反応は
無触媒でも起るが、反応は極めて遅く、また複雑となっ
て反応混合物は樹脂状物として得られる場合が多く、ま
た純度および収率も極端に低いことは公知技術からも明
らかである。
本発明においては、触媒としてルイス酸を使用すること
により反応は著しく円滑に進行し粗生成物の純度および
収率が極めて向上することも本発明の特徴である。
触媒の使用により、二塩化イオウは滴下と同時に消費さ
れて、滴下終了時に反応は実質的に完了する。
用いられるルイス酸としては、例えば塩化アルミニウム
、塩化亜鉛、塩化第二スズおよび塩化第二鉄等が挙げら
れるが、塩化亜鉛がとくに好ましい。
触媒の使用量は微量で十分であり、通常、二塩化イオウ
1モルで対して0.001〜0.1モル程度使用する。
本発明の方法の実施に際しては、一般に原料フェノール
を上記溶剤中に溶解させるか、あるいは懸濁させて、触
媒の存在下で−1O〜40’C1好ましくは一10〜2
0℃の温度に保ちながら、二塩化イオウを徐々に滴下す
る。
滴下終了後同温度で1〜5時間かく拌した後、溶剤に溶
解している塩化水素ガスを空気を吹き込んで追い出す。
つL)で (11目的物が溶剤中に溶解している場合には、水蒸気
蒸留によって溶剤を留去した後室温まで放冷し、沈殿を
濾過、水洗、乾燥する。
なお粗結晶を少量の石油エーテル、n−ヘキサン等の低
沸点脂肪低炭化水素を用いて室温で懸濁か(拌処理を行
なえば、高純度品(通常95%以上)を好収率で得るこ
とができる。
(2)目的物が反応溶液から結晶として析出している場
合は、そのま又濾過し、少量の使用した溶剤で洗浄した
後、水洗、乾燥される。
いずれの場合も再結晶により極めて高純度の目的物が得
られる。
本発明の方法を以下の実施例によってさらに詳細に説明
する。
なお製品の純度は高速液体クロマトグラフィーまたはガ
スクロマトグラフィーにより分析した。
実施例 1 p−クレゾール43.2 (0,4モル)をシクロヘキ
サン90m1!に溶解させる。
これに塩化亜鉛0,5グを加えた後O〜10℃の温度に
保ちながら二塩化イオウ22.6P(0,22モル)を
約2時間かげて滴下する。
その後同温度で2時間かきませる。沈殿全濾過し、30
m1のシクロヘキサンで洗浄した後、水洗し乾燥すると
白色の2・2−ビス(4〜メチルフエノール)スルフィ
ド(純度97.5重量%)が得られた。
収量42.8′?(収率87%)。融点112〜114
℃ なおトルエンから再結晶して白色プリズム状結晶の純品
を得る。
融点116〜117℃。元素分析 C(%) H(%
) S(%)計算値 68.3 5.69 13
.0測定値 68.5 5.75 13.4実施例
2 実施例1で残った母液と洗浄液の内がら100m1をと
り、溶媒として再使用した。
この溶液に新たにp〜クレゾール43.2 P (0,
4モル)を溶解させ、塩化亜鉛0.5Pを加え、実施例
1と全く同様の操作をして、純度975%の2・2〜ビ
ス(4−メチルフェノール)スルフィドを得た。
収量455グ(収率92.5%)。
融点112〜114℃。
実施例 3 4− ter t−ブチルフェノール6(1(0,4モ
ル)および塩化第二スズ1ti?をn−ヘキサン8or
nlに懸濁させる。
これに5〜15℃の温度に保ちながら二塩化イオウ22
.6?(0,22モル)を約2時間かげて滴下する。
その後同温度で3時間がきまぜる。
沈殿を濾過し、3Qmgのn−ヘキサンで洗浄した後、
水洗し乾燥すると白色の2・2′−ビス(4−tert
−ブチルフェノール)スルフィト(純度980重量%)
が得られた。
収量53.8?(収率81.5%)。
融点97〜98℃。n−ヘキサンから再結晶して白色プ
リズム状結晶の純品を得る。
融点99〜1oo℃。元素分析 C(%) H(%)
S(%)計算値 72.7 7,87 9.6
9測定値 72.7 7,99 9.50実施例
4 実施例3で残った母液と洗浄液の内から90rdをとり
、溶媒として再使用した。
この溶液に新たに4−tert−ブチルフェノール60
Pおよび塩化第二スズ1グを懸濁させ、実施例3と全く
同様の操作をして純度980%の2・グービス(4te
rt−ブチルフェノール)スルフィドを得た。
収量59.51(収率90%)融点97〜99℃。
実施例 5 4−tert−アミルフェノール32.81 (0,2
モル)および塩化亜鉛0.Flをn−ヘキサン65m1
に懸濁させる。
これに0〜10℃の温度に保ちながら二塩化イオウ11
.3P (0,11モル)を約1時間かげて滴下する。
その後、同温度で2時間かきまぜる。
沈殿を濾過し30m1のn−ヘキサンで洗浄した後、水
洗し乾燥すると白色の2・2′〜ビス(4−tert−
アミルフェノール)スルフィド(純度98.5重量%)
が得られた。
収量32.0?(収率89.5%)融点98〜ioo℃
0n−ヘキサンから再結晶して白色プリズム状結晶の純
品を得る。
融点100〜101℃。元素分析 C(%) ■(%)
S(%)計算値 73.7 8.43 8.
94測定値 73.4 8,61 8.96実施
例 6 4−α・α−ジメチルベンジルフェノール42.4−
P (0,2モル)および無水塩化アルミニラA0.5
Pをベンゼン150m1に溶解させる。
これに0〜10℃の温度に保ちながら二塩化イオウ]、
]、、3P(0,11モル)を約1.5時間かげて滴下
する。
その後同温度で2時間攪拌する。空気を吹込み塩化水素
ガスを追い出した後、水蒸気蒸留によりベンゼンを留去
し、室温に放冷した。
沈殿を濾過し、水洗、乾燥して2・/−ビス(4−α・
α−ジメチルベンジルフェノール)スルフィド(純度9
15重量%)を得る。
収量44.3P(理論収量45.4′iI)。
融点75〜78°C0この粗結晶44グをn−ヘキサン
5omllに懸濁させて室温で5分間かきまぜた後、濾
過、乾燥して、純度98%の目的物を得た。
収量40r(収率88%)、融点81〜82°C8 n−ヘキサンから白色針状結晶の純品を得る。
融点82〜83℃。
元素分析 C(%) ■(%) c(%)計算値 7
9.3 6,65 7.05測定値 79.5
6.7]、 7.20実施例 7 4−シクロヘキシルフェノール35?(0,2モル)お
よび塩化亜鉛0.51を四塩化炭素170m1に溶解さ
せる。
これに0〜10℃の温度に保ちながら二塩化イオウ11
.:I (0,11モル)を約1時間かげて滴下する。
その後同温度で3時間かく拌する。
空気を吹き込み塩化水素ガスを追い出した後水蒸気蒸留
により四塩化炭素を留去し、室温に放冷した。
沈殿を濾過し、水洗、乾燥して2・/−ヒス(4−シク
ロヘキシルフェノール)スルフィド(純度90.0重量
%)を得る。
収量36.82(理論収量38グ)融点115〜119
℃。
この粗結晶をシクロヘキサン50m1に懸濁させて室温
で10分間かきまぜた後、濾過、乾燥して、純度98.
5%の目的物を得た。
収量32グ(収率84%)、融点121〜122℃。
シクロヘキサンから再結晶して白色針状結晶の純品を得
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式(1) (式中Rはtert−オクチル基を除<C1〜CIOの
    アルキル基もしくはシクロアルキル基、C1〜C11の
    アラルキル基を表わす)で表わされる4置換フエノール
    と二塩化イオウとをルイス酸触媒の存在下に、炭化水素
    溶剤中で一10〜40℃の温度において反応させること
    を特徴とする一般式() (式中Rは一般式(I)におけると同じ意味を有する)
    で表わされる 2・グービス(4一置換フエノール)スルフィドの製造
    法。
JP54098054A 1978-09-14 1979-08-02 2,2′−ビス(4−置換フエノ−ル)スルフイドの製造法 Expired JPS5828874B2 (ja)

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GB7931450A GB2031422B (en) 1978-09-14 1979-09-11 Preparation of 2,2'-bis(4-substituted-phenol sulfides
AU50788/79A AU526442B2 (en) 1978-09-14 1979-09-12 Preparation of 2,2: -bis (4-substituted phenol) sulphides
IT25694/79A IT1123138B (it) 1978-09-14 1979-09-12 Processo per la preparazione di 2,2'-bis(fenol 4-sostituito)solfuri
NLAANVRAGE7906800,A NL186632C (nl) 1978-09-14 1979-09-12 Werkwijze ter bereiding van 2,2'-bis-(4-gesubstitueerd fenol)sulfiden, alsmede een 2,2'-bis(4-gesubstitueerd fenol)sulfide.
FR7922784A FR2436137A1 (fr) 1978-09-14 1979-09-12 Procede de preparation de sulfures de 2,2'-bis (phenol substitue en 4)
DE2937294A DE2937294C2 (de) 1978-09-14 1979-09-14 Verfahren zur Herstellung von 2,2'-Thiobis-(4-hydrocarbyl)-phenolen
US06/288,428 US4380671A (en) 1978-09-14 1981-07-30 Process for the preparation of 2,2'-bis(4-substituted phenol)sulfides

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6268179U (ja) * 1985-10-16 1987-04-28
JPS6284077U (ja) * 1985-11-15 1987-05-28
JPS62143500U (ja) * 1986-03-04 1987-09-10
JPH0315089A (ja) * 1989-06-13 1991-01-23 Katoo Seiko:Kk シール及びシールシートの加工方法

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