JPS5827643B2 - 非直線抵抗体およびその製法 - Google Patents

非直線抵抗体およびその製法

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JPS5827643B2
JPS5827643B2 JP54088265A JP8826579A JPS5827643B2 JP S5827643 B2 JPS5827643 B2 JP S5827643B2 JP 54088265 A JP54088265 A JP 54088265A JP 8826579 A JP8826579 A JP 8826579A JP S5827643 B2 JPS5827643 B2 JP S5827643B2
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  • Glass Compositions (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアレスタやサージアブソーバなどに使用できる
酸化亜鉛を主成分とした焼結体からなる非直線抵抗体と
その製法に関するものである。
酸化亜鉛系の非直線抵抗体は一般に良く知られているセ
ラミック焼結技術で製造される。
その概要は酸化亜鉛粉末を主成分として、それに酸化ビ
スマス、酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化クローム
、酸化はう素、酸化マンガン、酸化ニッケルなどを加え
十分に混合し、これに水及びポリビニールアルコールな
どの適当なバインダーを加えて造粒して成形する。
焼成は電気炉を用いて900〜1400℃の温度で焼成
する。
沿面放電防止の目的で抵抗体の側面にホウケイ酸鉛系、
ホウケイ酸亜鉛系の低融点ガラス膜を500〜800℃
で焼付けた後、電極を形成する両端面を所定の厚さに研
磨調整し、溶射または焼付は法によって電極を形成して
非直線抵抗体としている。
しかし、この方法で得られた抵抗体には次のような欠点
がある。
第1にはガラスを500〜800℃で焼付けると、抵抗
体の非直線係数がガラス焼付は前にくらべて小さくなる
という欠点がある。
また、第2には、用いるガラスの耐酸性が悪いために電
極被着前のエツチング処理時あるいは、アレスタのよう
に窒素中に封入して使用されると、コロナにより生成す
る硝酸ガスによってガラスが侵されて、抵抗体の沿面耐
圧が低下する欠点がある。
本発明は上記に鑑みてなされたもので非直線係数など特
性の安定な非直線抵抗体並びにその製法を提供するにあ
る。
本発明の特徴は酸化亜鉛を主成分とした抵抗体から戒る
非直線抵抗体の側面に高融点ガラスの被膜を850 ’
C以上で焼結体の焼結温度より低い温度で焼付け、抵抗
体上下両端面に電極を形成したものにある。
本発明の有利な実施態様としては、上記ガラスとしてア
ルミナ珪酸系ガラスが用いられる。
また、酸素ふん囲気中で焼成することにより非直線性が
良くなる。
なお、本発明の非直線抵抗体の構造を第1図に示した。
本発明者等が種々検討し、た結果、■抵抗体と電極との
密着性を良くするためには、研磨後の抵抗体表面を塩酸
や硝酸などの酸で軽くエツチングすれば良い。
このためには、側面コーテング用ガラスとして耐酸性の
ものを用いる必要があること。
■第2図に見られるように、焼成後の素子を熱処理した
場合、400〜800℃の温度範囲では素子の非直線係
数が低下するが、850℃以上テハ非直線係数は熱処理
前とほぼ同じか逆に大きくなること。
■一般にガラスの耐酸性はガラスの中の8102量が増
すにしたがい大きくなり、同時にガラスの焼付は温度も
上昇してガラス焼付は温度が850℃以上であれば、そ
のエツチング液に対する耐腐食性は実用上問題がないこ
となどがわかった。
400〜800℃の温度範囲で熱処理するとBi2O3
の相変化が起り、非直線係数が低下し、B l 20
sの融点(約820℃)以上では焼成後と同一の相を形
成し、て非直線係数が低下しないものと考える。
また酸素中で熱処理すると、酸化亜鉛の粒子表面に多量
の酸素イオンが吸着され、非直線係数が大きくなる。
なおガラスの焼付は温度としてはガラスの軟化温度と作
業温度の間の温度が選ばれる。
本発明の抵抗体においては、ガラスの耐酸性がすぐれて
いることを述べたが、アレスタのヨウニ抵抗体を窒素雰
囲気中に封入して使用する際には、コロナによって生成
される硝酸によりエツチングされる惧れかない。
本発明の非直線抵抗体は、酸化亜鉛にそれぞれ0.01
〜10モル%の酸化ビスマス及び酸化マンガンを加え、
さらに望ましくはそれぞれ0.01〜10モル%の酸化
コバルト、酸化アンチモン、酸化クロム、酸化はう素、
酸化珪素及び酸化ニッケルなどを加えて10000〜1
400℃で焼成する。
本発明のガラス被覆は抵抗体とガラス膜の密着性を良く
し、かつ沿面せん絡を防止するためガラス層の厚さは約
20μmは必要である。
そのため抵抗体とガラスの線膨張係数が近いことが要求
される。
酸化亜鉛抵抗体の線膨張係数は(50〜70)XIO”
7℃であるため、ガラスの線膨張係数は(30〜90)
XIO−7量°Cに制限される。
線膨張係数の差が大きいと、熱処理して冷却するときガ
ラスに亀裂等が生じ、通電に対する安定性や沿面せん絡
防止に十分な効果をあげることができない。
またガラスの成分中にNa、K。Liなどのアルカリ金
属が少ないことが要求される。
本発明の高融点ガラスの主な組成としては、酸化珪素S
i02が45〜75wt%、酸化はう素B2O3が0
.2〜15 w t%の範囲内であることが望ましい。
酸化珪素がこの範囲よりも多かったり、酸化はう素が少
なかったりするとガラスの軟化点、および作業温度が高
くなりすぎて、ガラス焼付は温度が焼結温度(例えば1
350℃)以上となり好ましくない。
また、ガラスの線膨張係数が30×10−7量℃よりも
小さくなる。
逆に、酸化珪素が少なすぎたり、酸化はう素が多すぎた
りするとガラスの焼付は温度が800℃以下となり、ガ
ラスの耐酸性が悪くなる。
耐酸性がすぐれたガラスとしては酸化はう素が0.2〜
6wt%の範囲であることが望ましい。
本発明のガラスは酸化マグネシュウムMgO。
酸化カルシュラムCaO、酸化バリウムBaOなとのア
ルカリ土類金属酸化物や酸化ジルコニウムZrOなどを
5〜20 w t%程度含有しても良い。
また、酸化鉛PbO1酸化亜鉛ZnOの含有量が多すぎ
ると、ガラスの耐酸性、ガラス焼付は温度が低下する。
したがって、これらの含有量としては10 w t%以
下が望ましい。
本発明のガラスにおいては2〜30wt%の範囲の酸化
アルミニウムAl2O3を含有することが、耐酸性の向
上の面で特に望まし、い。
添加された酸化アルミニウムはガラスの分相を防止し、
ガラスの耐酸性が向上する。
但し酸化アルミニウムが多すぎると、ガラスの焼付は温
度が高くなりガラス中に歪が残り易い。
本発明の高融点ガラスの特に望ましい組成範囲は45
w t%≦SiO2≦75wt%、0.2wt%≦B2
O3≦6wt%、2wt%≦AA203≦30wt%、
残りの大部分がアルカリ土類金属酸化物及び酸化ジルコ
ニウムである。
なお、ガラス層と抵抗体の界面にZn7Sb201□。
Z n 2 S t 04などから戒る高抵抗セラミッ
クス層を設けると、ガラス層と抵抗体との密着性を向上
することができる。
実施例 1 酸化亜鉛Zn02360g、酸化ビスマスBi2037
0g、酸化コバルトCO30325g、酸化アンチモン
Sb20387g、酸化マンガンMn0213 g、酸
化クロームCr20323g及び酸化珪素5i029.
?をボールミルで15時時間式混合する。
混合粉は乾燥した後造粒し、12關φ×6間に成形する
成形体は空気中1250℃で2時間保持して焼成した。
別ニ高融点ガラスとしてコーニング1723(コーニン
グ社製)カラス粉をエチルセルローズ・*トリクレン溶
液にけんだくしておき、これを抵抗体の側面に厚さ約1
50μmになるように筆塗りした。
これを大気中1000℃で30分間熱処理した。
このときの昇降温速度は100’C/時である。
これにより約25μmのガラスを被覆した抵抗体の両端
面をラップマスターで約0.5iltずつ研摩し、トリ
クレン(60℃)洗浄した。
洗浄した抵抗体はAlを溶射して電極を形成した。
この発明品と従来品(はう珪酸鉛系の低融点ガラスを用
いて700℃で焼付けたもの)との非直線係数を第1表
に示す。
本発明品は従来品よりも非直線係数が大きくすぐれてい
る。
実施例 2 実施例1と同様に、酸化亜鉛Zn02360g、酸化ビ
スマスBi20370g、酸化コバルトCo 2032
5 g、酸化マンガンMn02139、酸化アンチモン
Sb20387g、酸化クロームCr 20323 g
、酸化珪素81029 g及び酸化はう素B2034.
9をボールミルで15時時間式で混合する。
混合粉は乾燥した後造粒し、121!Wφ×6間に成形
し、大気中で1230℃で2時間保持して焼成した。
焼成した抵抗体は実施例1のコーニング1723ガラス
ペーストを厚さ100〜200 p、mに塗布し、大気
中で1050℃、1時間熱処理した。
ガラスを被覆した抵抗体はその両端をラップマスターで
約0.8關ずつ研摩し、洗浄する。
ここで従来品は研摩、洗浄後の抵抗体にそのままAl溶
射電極を形成した。
本発明品は研摩、洗浄後の抵抗体を塩酸対水の1対9エ
ツチング液に5分間浸して研摩面をエツチングした後に
1?溶射電極を形成する。
この両者の特性を第2表に示す。
本発明品は従来品よりも非直線係数及びバリスタ電圧が
大きく、通電による電圧変化率が小さい。
また衝撃電流耐量も大きくすぐれていることがわかる。
一方、従来から用いられているほう珪酸鉛系またはほう
珪酸亜鉛系ガラスを用いた抵抗体を同様にエツチング処
理したところガラスが溶解して、沿面耐圧が著しく低下
し、衝撃電流耐量も1000A以下となった。
実施例 3 実施例1と同様に、酸化亜鉛Zn02340g、酸化ビ
スマスBi203140g、酸化コバルトCo 203
259、炭酸マンガンMnCO317g、酸化アンチモ
ン5b20388!11酸化ニツケルNi023g、酸
化クロームCr2O35g、及び酸化珪素51025g
をボールミルで15時間混合する。
混合粉は乾燥した後造粒し、1211Lmφ×6皿に成
形する。
成形体は5in2−8b203−B i 203から成
るガラスペーストを塗布した後1270℃で2時間焼成
した。
坑底した抵抗体には第3表に示す各種ガラスを実施例1
と同じく100〜200μmの厚さに塗布し、所定の温
度で1時間大気中熱処理した。
ガラスを被覆した抵抗体はラップマスターで両端面約0
.5 mm研摩する。
研摩した抵抗体はHNO3対HFの7対1エツチング液
中に2分間浸して研摩面をエツチング後、A7溶射電極
を形成した。
これで抵抗体の側面にZ n 7 S b 2012及
びZ n 2 S 104から成る高抵抗セラミック層
とその上にガラス層の形成されたものが得られた。
第4表にガラスの溶出量を示すがガラスの耐酸性はガラ
ス組成によって異なり、アルミナ珪酸ガラス(コーニン
グ1723)の耐酸性が最もすぐれている。
次に第5表より、衝撃電流耐量もコーニング1723ガ
ラス(、%1)が最もすぐれており、次いでアルミナ珪
酸ガラス(46)、はうけい酸ガラス(A7 )の順で
ある。
酸化ナトリウムNaOや酸化はう素B2O3が多すぎる
ガラス(A2.A3.廉4.涜5)では衝撃電流耐量は
従来の素子と同程度である。
これらにおいても、エツチングの効果によって従来素子
よりも非直線係数が大きく、1mAの連続通電に対する
安定性はすぐれているが、ガラスの耐酸性が若干不充分
であり、衝撃電流耐量の向上にはいたらない。
一方、本発明の望ましいガラス組成をもった41゜/1
6.6及び/167試料では衝撃電流耐量は従来の抵抗
体の1.5倍以上ある。
実施例 4 実施例1と同様に酸化亜鉛Zn02340.9、酸化ビ
スマスBi203140g、酸化コバルトCO2032
5g、炭酸マンガンMnCO517g、酸化アンチモン
Sb20388g、酸化珪素Si0□7g、酸化はう素
B2032gをボールミルで15時間混合する。
混合粉は乾燥した後造粒し、12關φX6mmに成形す
る。
成形体は実施例1と同じ<1250℃で2時間保持して
焼成した。
焼成した抵抗体には耐酸性の良いコーニング1723(
コーニング社製)ガラスと耐酸性の若干劣るコーニング
3320 (コーニング社製)ガラスを実施例と同様に
それぞれ100〜200μmの厚さに塗布し、各々11
000Cで30分間、1000℃で30分間大気中にて
熱処理した。
このときの申昇、降温変速度は200℃/時である。
ガラスを被覆した抵抗体はその両端面を約0.5mmず
つ研摩する。
研摩した抵抗体は実施例3と同様にHNO3対HFが7
対1エツチング液に2分間浸して研摩面をエツチングし
た後、AA溶射電極を形成した。
こうして得た抵抗体は窒素雰囲気中に封入してコロナ対
電させ、その前後で特性の変化を調べた。
コロナ放電を1時間行った前後の特性を第6表に示す。
試料のは耐酸性ガラスで、衝撃電流耐量は試験前後でほ
とんど変化がない。
試料■は耐酸性の若干劣るガラスで、衝撃電流耐量が試
験後で約10%低下している。
従来のガラスであるIP810ガラスを被覆した素子に
ついて試験したところ、試験前後で衝撃電流耐量が30
%以上低下した。
本発明はガラスを高温(850℃以上)で焼付けるため
抵抗体特性の非直線係数を低下することがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の非直線抵抗体の構造を示す図、第2図
は非直線抵抗体(焼成後)の熱処理温度と非直線係数の
変化率との関係を示す曲線図である。 1・・・・・・抵抗体、2・・・・・・ガラス層、3・
・・・・・電極、A・・・・・・大気中熱処理1時間、
B・・・・・・酸素中熱処理1時間。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化亜鉛を主成分とし、添加成分として酸化ビスマ
    スを含む焼結体の側面が、850℃以上で前記焼結体の
    焼結温度より低い焼付は温度を有する高融点耐酸性ガラ
    スで被覆され、前記焼結体の両端面には電極が被着形成
    されていることを特徴とする非直線抵抗体。 2、特許請求の範囲第1項記載の高融点ガラスがアルミ
    ナ珪酸系ガラスであることを特徴とする非直線抵抗体。 3 酸化亜鉛を主成分とし、添加成分とし、て酸化ビス
    マスを含む焼結体の側面に高融点ガラスペーストを塗布
    し、酸素ふん囲気中において850’C以上で前記焼結
    体の焼結温度よりも低く、かつ、ガラスの軟化温度と作
    業温度の間の温度で焼付けて高融点耐酸性ガラス反覆を
    形成し、前記焼結体の両端面に電極を被着することを特
    徴とする非直線抵抗体の製法。
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