JPS5826859Y2 - ハンドブレ−キのケ−ブル固定用ブラケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車用ハンドブレーキのケーブル固定用
ブラケットに関する。

一般に自動車に取付けられているハンドブレーキの仕様
としては、いわゆるセンターレバ一式ハンドブレーキに
よるものとステッキレバ一式ハンドブレーキによるもの
との二種類がある。

このうチセンターレハ一式ハンドブレーキにおいては、
運転座席の横に位置するコントロールレバーからケーブ
ルがフロントフロアパネルの表面に沿ってリヤフロアフ
ロントパネルの前両立上り部まで延び、このリヤフロア
フロントパネルの前両立上り部を貫通してリヤフロアフ
ロントパネルの裏面に沿って後輪まで延びており、前両
立上り部に増付けたケーブル固定用ブラケットによって
固定されている。

またステッキ式ハンドブレーキにおいては、ハンドルの
横に位置するコントロールレバーから、フロントフロア
パネル及びリヤフロアフロントパネルの裏面に沿ってケ
ーブルが後輪まで延び、その間の適宜の場所でケーブル
固定用ブラケットによって増付けられるものである。

このように従来においては、センターレバ一式ハンドブ
レーキのケーブル固定用ブラケットとステッキ式ハンド
ブレーキのケーブル固定用ブラケットと７５籾ＩＪ部品
であり、少くとも二通りの製造ラインが必要であるため
に製造コストが高くなっていた。

また最近ではフロアの種類の多様化に伴なってケーブル
固定用ブラケットの種類も多数必要となるために生産性
を悪くしていた。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであり、センタ
ーレバ一式ハンドブレーキのケーブル固定用ブラケット
とステッキレバ一式ハンドブレーキのケーブル固定用ブ
ラケットとの両方の機能を兼ねるように一体化して形成
し製造原価の低減を図るほか、フロントフロアとりャフ
ロアとの結合力を高め、さらにハンドブレーキ取付部の
フロアの剛性を増大するような構造を有するハンドブレ
ーキのケーブル固定用ブラケットを提供することを目的
とする。

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明
する。

第１図は本考案の一実施例によるハンドブレーキのケー
ブル固定用ブラケットＡを車体に固着し、これにハンド
ブレーキのケーブルＢを増付けた状態を示す。

このハンドブレーキのケーブル固定用ブラケットＡは、
リヤフロアフロントパネル１の前両立上り部２とフロン
トフロアパネル３の後端部４との接合部で、しかもフロ
ントフロアパネルの中央凸部５近傍の外側面に沿って当
接され、前記接合部外側面にスポット溶接等によって固
着されている。

そしてこのハンドブレーキのケーブル固定用ブラケット
Ａには、ハンドブレーキの仕様に応じてセンターレバ一
式ハンドブレーキ用ケーブルＢのアウターケーシング６
、又はステッキレバ一式ハンドブレーキ用ケーブルＢの
アウターケーシング７が取り付けられる。

上記ハンドブレーキのケーブル固定用ブラケットへのブ
ラケット本体１１は、第２図に示すように、リヤフロア
フロントパネル１の前両立上り部２の外側面に適宜の面
積を有して当接される立上り板８と、この立上り板８の
曲線状の下端辺９に沿って、該立上り板８とは略直角方
向に一体に形成され、フロントフロアパネル３の後端部
４の外側面に沿って適宜の面積を有して当接する下部板
１０とで構成されている。

このブラケット本体１１１の立上り板８はセンターレバ
一式ハンドブレーキのケーブル固定に用いられるもので
あり、この立上り板８の上端部にはセンターレバ一式ハ
ンドブレーキ用ケーブルＢのアウターケーシング６が貫
通する切欠孔１２が適宜の大きさで設けられている。

捷たこの切欠孔１２の両端壁面部には２個の螺子孔が設
けられるとともにこの螺子孔位置における立上り板８の
外側面には、センターレバ一式ハンドブレーキ用ケーブ
ルＢのアウターケーシング６を嵌着する口金具Ｃ（第３
図に示す）が固定されるためのウェルドナラＮ３，１３
が溶接によって取付けられている。

一方ブラケット本体１１の下部板１０はステッキレバ一
式ハンドプｌ／−キのケーブル固定に用いられるもので
あり、リヤフロアフロントパネル１の前両立上り部２と
フロントフロアパネル３の後端部４との接合部に当接す
る部分には、前記リヤフロアフロントパネル１の前両立
上り部２材の板厚に対応する段部１４によって形成され
た低部１５が設けられ、さらにこの低部１５の両側端に
は切欠き部１６．１６が設けられている。

この切欠部１６，１６を設けることによって、ブラケッ
ト本体１１の成形に際し、段部１４の形成と下部板１０
の曲面の形成とを容易にすることができる。

この下部板１０には、その下面中央に沿って、両端部が
開放した筒状のカラー１７が設けられている。

このカラー１７は、ステッキレバ一式ハンドブレーキ用
ケーブルのアウターケーシング７が嵌挿する内径を有し
、該カラー１７の外側下端面をその外径に合致する凹部
を中央に有するカラー保持体１８によって包み込むよう
にして固定されるとともに上記中央・凹部の両側に形成
される２個の翼１９．１９がブラケット本体１１の下部
板１０の下面に溶接されることによってブラケット本体
１１に取付けられている。

従って、上記実施例によるハンドブレーキのケーブル固
定用ブラケットＡを用いてセンターレバ一式ハンドブレ
ーキ用ケーブルＢを固定する場合には、先ずリヤフロア
フロントパネル１の前両立上り部２とフロントフロアパ
ネル３の後端部４との接合部外側面に沿って適宜の位置
に当接したハンドブレーキのケーブル固定用ブラケット
Ａを溶接等によって固着する。

次にブラケット本体１１の立上り板８に設けられた切欠
孔１２内及びリヤフロアフロントパネル１の前両立上り
部２に設けられた大向に口金具Ｃを挿通し、この口金具
Ｃに取り付けられたフランジ部２０を上記リヤフロアフ
ロントパネル１の前両立上り部２に内側から当接してブ
ラケット本体１１の立上り板８の外側面に取付けられた
ウェルドナツト１３にボルト２１を嵌めて口金具Ｃを締
付ける。

次にこの口金具Ｃの両端に、センターレバ一式ハンドブ
レーキ用ケーブルＢのアウターケーシング６を夫々嵌着
し、口金具Ｃ内を貫通するインナーケーブル２２を摺動
可能に保護している。

筐たステッキレバ一式ハンドブレーキの仕様による場合
には仮想線で示したようにブラケット本体１１に設けら
れたカラー１７に、該カラー１７内を嵌挿する口金具を
取付け、その後はセンターレバ一式ハンドブレーキ用ケ
ーブルＢの固定の場合と同様に行なう。

以上のようにこの考案によるハンドブレーキのケーブル
固定用ブラケットによれば、センターレバ一式ハンドブ
レーキのケーブル固定用ブラケットとステッキレバ一式
ハンドブレーキのケーブル固定用ブラケットとを一体的
に成形したから、従来のように別々の固定用ブラケット
を製造する必要がなく、そのために製造原価の低減を図
ることができる。

さらにこの考案によるハンドブレーキのケーブル固定用
ブラケットによれば、リヤフロアフロントパネルの前両
立上り部とフロントフロアパネルの後端部との接合部外
側面に沿う形状とし、さらに該接触部外側面には溶接等
で固着したから、リヤフロアフロントパネルの前両立上
す部とフロントフロアパネルの後端部との接合部の結合
力が高められるほか、前記接合部付近のフロアの剛性も
増大させることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案によるハンドブレーキのケーブル固定用
ブラケットを車体に固着した状態を示す斜視図、第２図
は本考案によるハンドブレーキのケーブル固定用ブラケ
ットの斜視図、第３図は第１図の■−■線断面図である
。 １・・・・・・リヤフロアフロントパネル、３・・・・
・・フロントフロアパネル、６・・・・・・センターレ
バ一式ハンドブレーキ用ケーブルのアウターケーシング
、７・・・・・・ステッキレバ一式ハンドブレーキ用ケ
ーブルのアウターケーシング、８・・・・・・立上り板
、１０・・・・・・下部板、１１・・・・・・ブラケッ
ト本体、１２・・・・・・切欠子Ｌ １３・・・・・
・ウェルドナツト、１１・・・・・・カラーＡ・・・・
・・ハンドブレーキのケーブル固定用ブラケット、Ｂ・
・・・・・ケーブル、Ｃ・・・・・・口金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リヤフロアフロントパネル１の前両立上り部２とフロン
   トフロアパネル３の後端部４との接合部外側面に沿う形
   状のブラケット本体１１を形成し、上記リヤフロアフロ
   ントパネル１の前両立上り部２に当接するブラケット本
   体１１の立上り板８にハセンターレハ一式ハンドブレー
   キ用ケーブルのアウメーケーシング６が貫通する切欠孔
   １２を設け、また上記フロントフロアパネル３の後端部
   ４に当接するブラケット本体１１の下部板１０にはその
   下面にステッキ式ハンドブレーキ用ケーブルのアウメー
   ケーシング７を固定するカラー１７を設けたことを特徴
   とするハンドブレーキのケーブル固定用ブラケット。