JPS5826330B2 - 立体規制されたファルネシル酢酸エステルの製造方法 - Google Patents

立体規制されたファルネシル酢酸エステルの製造方法

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JPS5826330B2
JPS5826330B2 JP49100631A JP10063174A JPS5826330B2 JP S5826330 B2 JPS5826330 B2 JP S5826330B2 JP 49100631 A JP49100631 A JP 49100631A JP 10063174 A JP10063174 A JP 10063174A JP S5826330 B2 JPS5826330 B2 JP S5826330B2
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farnesyl
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和男 糸井
卓司 西田
祐章 大村
芳司 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は立体規制されたファルネシル酢酸エステルの製
造方法に関する。
ファルネシル酢酸エステル類は抗潰瘍性の作用を持った
医薬品として使用されている有用な化合物であると同時
に香料としても用いられている。
E、Adami等がMed、 Exptl 、、7.1
71(1962)及びJ、Med、 Chem、、6.
457(1963)に報告しているように一般式(1)
で表わされるファルネシル酢酸エステルは、例えばRが
エチル基、アリル基、プロパル基、シクロヘキシル基、
ケラニル基、ファルネシル基などの場合は抗潰瘍活性を
示すが、Rがメチル基、プロピル基、ブチル基、イソア
ミル基、ラウリル基の場合は非活性であり、また△4−
位及び△8一位の2重結合の立体構造によっても活性が
異なる。
一般式(1)で表わされるファルネシル酢酸エステルは
4種類の立体異性体が存在する。
即ち△8シス、△4−シス体、△8−シス、△4−トラ
ンス体、△8−トランス、△4−シス体、△8−トラン
ス、△4−シス体の4種類である。
実用的にはこれらの異性体は物理恒数が異なり生理活性
も異なる事から医薬品として使用する場合には純品が好
ましい。
また物質の固定、その他試薬品としても単品を要求され
る事が多い。
これらの異性体を純粋に得る方法としては立体特異的に
合成するか、得られた混合物から分離するかの何れかで
ある。
前者は非常に複雑な操作と高価な試薬を用いなげればな
らないという欠点を有し、現時点では工業的方法とは見
なされず、従って後者の方法が研究の対象となる。
これら異性体の分離に関してはG、Pa1a等がHe1
v、 Chim、 Acta 、、53.1827〜1
832:(1970)で報告したファルネシル酢酸のゲ
ラニオールエステルの分離方法が知られているだけであ
る。
ファルネシル酢酸のゲラニオールエステルの場合、蒸留
による分離あるいはガスクロマトグラフィーによる分取
はいずれも不可能であり、硝酸銀−カラムクロマトグラ
フィーを使用しなげればならない。
このような方法は小量の試料の分離には適しているが、
工業的に多量の混合物を処理する方法としては不適当で
ある。
そこで本発明者等は工業的に分離可能な方法を見出すべ
く研究を重ねた結果、本発明に到達したものである。
一般にシス−トランス異性体の蒸留による分離は、R,
B、 Bates等がJ、Org、Chem、28.1
086〜1089 (1,963)に報告している様に
、ネロール及びゲラニオールの混合物を分離する場合は
適しているが更に分子量の大きなファルネソール等では
効率が悪いと考えられていた。
まして一般式(1)で表わされる化合物のごとき高沸点
化合物においてはさらに困難であると考えられる。
しかるに一般式(1)においてRが炭素数6以下の低級
アルキル基、シクロアルキル基、低級アルケニル基もし
くはシクロアルケニル基である化合物すなわち下記の一
般式(1a) 〔式中R2は水素原子または炭素数6以下の低級アルキ
ル基、シクロアルキル基、低級アルケニル基もしくはシ
クロアルケニル基を示す。
〕で表わされる化合物の場合にかぎり、前記の4種の異
性体の混合系ではなくて△8−シス、△4−シス、トラ
ンス混合体または△8−トランス、△4−シス、トラン
ス混合体であれば精密蒸留により比較的容易に各異性体
を分離しうろこと、および前記2種の異性体混合物はそ
れぞれシス−又はトランス−ゲラニルアセトンを出発原
料として用いることにより容易に合成可能であることを
見出し、本発明を完成するに至った。
なお、本明細書において「精密蒸留」とは精留(分留と
もいう)を意味し、言い換えれば精留塔(分留塔ともい
う)を用いて行う蒸留を意味する。
本発明の方法において使用するシス−またはトランスの
ゲラニルアセトンは立体特異的に合成したものでもよい
が、一般にはシス−及びトランス混合物から分離するの
が実用的である。
ゲラニルアセトンのシス−、トランス混合物の分離方法
としては0.l5ler等がHe1v、 Chim。
Acta、、主」、897〜904(1956)に報告
しているセミカルバゾン−再結晶法または06Isle
r等がHe1v、 Chim、 Acta、、43.1
745〜1751 (1960)に報告している低温結
晶化法等が知られているが、工業的に容易に得るには本
発明者等が見出した精密蒸留法によって行なうのが好ま
しい。
このようにして得られるシス−またはトランスゲラニル
アセトンをビニルグリニヤール試薬と反応させるか、あ
るいはエチニル化後部分水素添加して△6−シス−また
は△6−ドランスーネロリドールとし、これとオルト酢
酸エステルを酸性触媒の存在下に加熱することにより△
8−シス、△4−シス、トランス混合または△8−トラ
ンス、△4−シス、トランス混合ファルネシル酢酸エス
テルを製造することができる。
一般式(1a)で表わされるファルネシル酢酸エステル
の立体規制された生成物を工業的に大量に製造するに際
して最も好ましい方法は次に示す方法である。
で表わされる△5−シス、トランス混合ゲラニルアセト
ンを精密蒸留により分離して△5−シスもしくは△5−
トランスーゲラニルアセトンを得、これをビニルグリニ
ヤール試薬と反応させるか、あるいはエチニル化後部分
水素添加して式(3)で表わされる△6−シスもしくは
△6−ドランスーネロリドールを得、これを一般式(4
) 〔式中R2は一般式(1a)中のそれと同じ意味を有す
る。
〕で表わされるオルト酢酸エステルと酸性触媒の存在下
に反応させて一般式(1a)で表わされる△8−シス、
△4−シス、トランス混合モジ<ハ△8−トランス、△
4−シス、トランス混合ファルネシル酢酸エステルを得
、これを精密蒸留して△8−シス、△4−シスー及び△
8−シス、△4−トランスーファルネシル酢酸エステル
、あるいは△8−トランス、△4−シスー及ヒ△” −
)ランス、△4−トランスーファルネシル酢酸エステル
をそれぞれ単一物質として得る方法である。
本方法は工程数が少ない事、及び全収率が著しく良い事
が大きな利点である。
本発明の実施に際してはシス−又はトランス−ゲラニル
アセトンのエチニル化反応は液体アンモニア中、金属ナ
トリウム、金属カリウム、ナトリウムアルコキサイド、
カリウムアルコキサイド、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等の触媒の存在下に容易に行なう事ができる。
又部分水素添加は例えばn−へキサン等の低級炭化水素
溶媒中、リンドラ−触媒を用いて行なう事ができる。
又ビニルグリニヤール反応による方法は通常の手法、例
えばA、 0fnet等がHe1v、 Chim。
Actao、42.2577〜2584(1959)で
報告している様にテトラヒドロフラン又はジエチルエー
テル溶媒中で行なえばよい。
又、シス−またはトランスーネロリドールと一般式(4
)で表わされるオルト酢酸エステルとの反応は酸性触媒
、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、シュウ
酸、アジピン酸等の脂肪酸、フェノール、0−1m、p
−クレゾール、o −mp−二トロフェノール、ハイド
ロキノン等のフェノール類等の存在下に加熱することに
より行われる。
反応温度は50〜200℃までが可能であるが、好まし
くは130〜180℃である。
オルト酢酸エステルはネロリドールに対し、理論的には
等モル必要であるが過剰に用いて溶媒として使用する事
も可能である。
しかしながら回収工程をも考えた場合、ネロリドールに
対し1〜4倍モル使用するのが好ましい。
触媒濃度は原料アルコールに対し0.1〜20重量%ま
でが可能であるが、反応速度及び選択率の面から1〜1
0重量%が好ましい。
また反応が進行するとエステル交換反応に伴う低級アル
コールが副生じてくる為、これを糸外に除外する必要が
ある。
反応後は抽出、水洗等の処理を行ってもよいが、反応液
をそのまま真空蒸留することも可能である。
本転位反応は通常ネロリドールの転化率95%以上、フ
ァルネシル酢酸エステルの選択率98%以上とほぼ定量
的に進行する。
これは現在までの公知の方法、例えばHe1v 、 C
hi m、 Acta、、53.1827〜1832(
1970)に記載されている方法と比較しても明らかな
様に、非常に高収率かつ工程が一段階であるという利点
を有す。
尚転位反応に伴って移動した二重結合のシス対トランス
の比率は約35対65である。
本発明の方法においては一般式(1a)で表わされるフ
ァルネシル酢酸エステルの△8−シス、△4−シス、ト
ランス混合体または△8−トランス、△4−シス、トラ
ンス混合体を精密蒸留に供するが、該一般式(1a)中
のR2は好ましくは炭素数4以下のアルキル基またはア
ルケニル基である。
一般式(1)中のRとして炭素数が6よりも多いアルキ
ル基、アルケニル基などを有するファルネシル酢酸エス
テルでは、沸点が著しく高くなると同時に立体異性体の
分離効率が低く、蒸留による実ネ用的な分離(立体異性
体分離)は困難である。
Rがたとえばゲラニル基、ファルネシル基などの場合に
は、G、Pa1a等がHe1v 、 Chim、 Ac
ta 、、53.1827〜1832(1970)に報
告しているように蒸留による立体異性体の分離が実用的
には不可能である。
このように蒸留によって立体異性体を分離することが実
用上困難ないし不可能であるファルネシル酢酸エステル
類についてそれらの立体規制された生成物を得るには、
まず、一般式(1a)で表わされる化合物について精密
蒸留を行うことにより立体規制されたファルネシル酢酸
エステルを得、立体保持したままエステル交換反応させ
ることにより一般式(lb)〔式中R3は式(1a)中
のR2とは異なり、かつアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基ま
たはアリール基を示す。
〕で表わされる立体規制されたファルネシル酢酸エステ
ルを製造する方法を用いればよい。
以下に実施例を示し更に詳しく説明する。
実施例 1 リナロール6.016P(純度95%)及びジケテン3
444Pをトリエチルアミン163グの存在下に反応さ
せた後、アルミニウムイソプロポキサイド2402を加
え、加熱してキャロル転位反応を行なう。
反応液を真空蒸留することによりbp 68〜74℃(
0,4mm)]:g )の留分からシス/トランス=4
/6混合ゲラニルアセトン5200グを得た。
このものをQ、l5ler等がHe1v 、 Chi
m、 Acta 。
39.897〜904(1956)に報告しているセミ
カルバゾン−再結晶法の繰返しを行なうか、あるいは例
えば柴田組立式簡易精密蒸留塔などの理論段数40段以
上の塔を使用して還流比−10〜20にて蒸留分離を行
なうとシス−ゲラニルアセトンがbp 74〜76℃(
0,4mmHg )の留分より830′y(仕込原料中
のシス体に対する蒸留収率40%)及びトランス−ゲラ
ニルアセトンがbp77〜79℃(0,4朋Hg )の
留分より242C1(仕込原料中のトランス一体に対す
る蒸留収率78%)得られた。
シス−ゲラニルアセトンの屈折率はn30−1.462
8であり、その核磁気共鳴スペクトルは第1図に示した
トランス−ゲラニルアセトンの屈折率はn30= 1.
4634であり、その核磁気共す 鳴スペクトルは第2図に示した。
実施例 2 21−三つロフラスコに液体アンモニア11を入れてお
き、金属ナトリウム55.2fを加えた後アセチレンガ
スを通す。
反応液が紫色から白色に変化した時点をもってアセチレ
ンガスの吹込みを停止してシス−ゲラニルアセトン38
8グを加える。
次に液体アンモニアを還流しながらアセチレンを4時間
吹込んで反応を停止する。
アンモニアを除去した後、塩化アンモニウム1101を
加えて中和し、反応液を水にあけてエーテル抽出する。
油層を水洗後、ボウ硝にて乾燥し、溶媒を留去してから
真空蒸留する。
bp133〜135°C(5mmHg)の留分よりシス
ーデヒドロネロリドール372グを収率85%で得た。
このものの屈折率はn30= 1.4750であり、そ
の核磁気共鳴スペクトルは第3図に示したとおりである
次にこのシスーデヒド狛ネロリドール320グのn−ヘ
キサン10100O溶液中にキノリン0.15m1及び
025%pa −リンドラ−触媒5.01を加え、常温
・常圧下にて水素添加反応を行なう。
反応経過はPEG−20M(5%)を担持したガスクロ
マトグラフィーにて解析した(カラム温度150℃)C
原料のシスーデヒドロネロリドールの消失をもって反応
終了とし、反応液をグラスフィルターで1過する。
r液の溶媒を除去した後、残液を高真空蒸留するとbp
99〜102℃(0,3醒f(g)の留分よりシスーネ
ロリドール314rを得た。
このものの屈折率はn30=14753であり、その核
磁気共鳴スペクトルは第4図に示したとおりである。
実施例 3 実施例2と同様にトランス−ゲラニルアセトン1360
Pを金属ナトリウム1761の存在下にエチニル化反応
を行ない、後処理をした後真空蒸留するとbpH2°C
(0,5間Hg)の留分よりトランスーデヒドロネロリ
ドール1280?を収率83%で得た。
このものの屈折率はn3014771であり、その核磁
気共鳴スペクトルは第5図に示した。
次にトランスーデヒドロネロリドール1000グのn−
ヘキサン2000m1溶液中にキノリン0.5ml及び
0.25%pd −リンドラ触媒151を加えて常温・
常圧下にて水添する。
後処理をした後、高真空蒸留を行なうとbp107〜1
10℃(0,5關Hg )の留分よりトランスーネロリ
ドール98C1を得た。
このものの屈折率はn30= 1.4754であり、そ
の核磁気共鳴スペクトルは第6図に示した。
実施例 4 A、0fnerらがf(elv 、 Chim、 Ac
ta 、、42.2577〜2584 (1959)に
報告している方法によりシス−又はトランス−ゲラニル
アセトンによりそれぞれシス−又はトランスーネロリド
ールを得た。
すなわち4201fLlのテトラヒドロフラン中に新し
く調整した金属マグネシウム粉12、Flを入れておき
602の臭化ビニルを水冷下に滴下してグリニヤール試
薬を形成させ、さらにシス−ゲラニルアセトン又はトラ
ンス−ゲラニルアセトン50グを25℃にて滴下する。
反応液は塩化アンモニウム水溶液にて中和し、エーテル
抽出する。
ボウ硝にて乾燥後溶媒を減圧下に留去し、残分を真空蒸
留するとシス−ゲラニルアセトンよりシスーネロリドー
ルが収率82%で得られ、トランス−ゲラニルアセトン
よりトランスーネロリドールが収率84%で得られた。
生成物は実施例■、2の方法で得た標準物質により確認
した。
実施例 5 オルト酢酸エチル648グ及びトランスーネロリドール
44oz及びイソ酪酸221の混合物を21−三つロフ
ラスコに入れて150〜160℃に加熱する。
反応は急激なエタノールの副生を伴うのでそれを常時反
応系外に留去しなければならない。
反応経過はガスクロマトグラフィーにて解析し、原料ア
ルコールの消失するをもって終了とする。
反応速度を更に速める場合はイソ酪酸を追加してやれば
よい。
反応はトランスーネロリドールの転化率95%以上、△
8−トランス、△4−シス、トランス混合ファルネシル
酢酸エチルの選択率98%以上で進行する。
反応後は後処理をせず、そのまま真空蒸留するとbp
148〜152℃(0,4mrrtHg )の留分から
目的の生成物533′i!を純粋に得た。
尚このもののΔ4一位のシス対トランスの比率は40対
60であった。
次にこれを理論段数40段以上の精密蒸留塔を使用し、
還流比10〜20にて蒸留を行なうとbp126〜12
8℃(0,1關Hg)の留分より△8−トランス、△4
−シスーファルネシル酢酸エチル89グを得た。
このものの屈折率はn 30−1.4708であり、そ
の核磁気共鳴スペクトルを第7図に示した。
またbp130〜132℃(0,1mmHg )の留分
からは△8−トランス、△4−トランスーファルネシル
酢酸エチル191”&得た。
このものの屈折率はn30= 1.4708であり、そ
の核磁気共鳴スペクトルは第8図に示した。
これらの化合物はいずれもマス・スペクトルにおいて(
M)+=292を示した。
実施例 6 実施例5と同様にオルト酢酸エチル424グ及びシスー
ネロリドール314グ及びイソ酪酸5.21を150〜
160℃に加熱してエタノールを系外に出しながら4時
間反応を行なう。
触媒のイソ酪酸も反応系外に出るため、時々追加する。
原料の消失をガスクロマトグラフィーにて確認した後、
真空蒸留により△8−シス△4−シス、トランス混合フ
ァルネシル酢酸エチルをbp 143〜148℃(04
間Hg)の留分より344ff得た。
このものの△4一位のシス対トランスの比率は約40’
Z160であった。
更にこれを理論段数40段以上の精密蒸留塔を用いて蒸
留するとbp142〜144℃(0,4mrrtHg
)の留分より△8−シス△4−シスーファルネシル酢酸
エチル42グを得た。
このものの屈折率はn”0= 1.4703であり。そ
の核磁気共鳴スペクトルは第9図に示した。
またbp146〜148℃(0,4關Hg)の留分より
△8−シスー△4−トランスファルネシル酢酸エチル1
281を得た。
このものの屈折率はn30−1.4708であり、その
核磁気共鳴スペクトルは第10図に示した。
これらの化合物はいずれもマス・スペクトルにおいてC
M) +−292を示した。
実施例 7 実施例5と同様にオルト酢e−n−ブチル592グ及び
シスネロリドール220グ及びハイドロキノン112の
混合物を160〜165℃に加熱して、留出するn−ブ
タノールを反応系外に追出しながら6時間反応する。
反応液をそのまま真空蒸留するとbp134〜138℃
(0,3mrILHg)ノ留分ヨリ△8−シス△4−シ
ストランス混合ファルネシル酢酸n−ブチル296グを
得た次にこれを精密蒸留することによりbp133〜1
35°C(0,3mmHg )の留分より△8−シス△
4シスファルネシル酢酸n−ブチルを47′?得た。
このものの屈折率はn30= 1.4695であり、そ
の核磁気共鳴スペクトルは第11図に示した。
またbp135〜138℃(0,3關Hg)の留分より
△8−シス△4−トランス・ファルネシル酢酸n−ブチ
ルを1411得た。
このものの屈折率はn30= 1.4698であり、そ
の核磁気共鳴スペクトルは第12図に示した。
実施例 8〜11 実施例5.6の方法で得られた△8−シス・△4シス、
又は△8−シス△4−トランス、又は△8トランス△4
−シス又は△8−トランス、△4トランスファルネシル
酢酸エチルに対し、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
ムを0.1〜10モル%加えてトルエン又はキシレン溶
媒中1.5〜2倍モルのゲラニオールと伴に加熱してエ
ステル交換反応を行った。
反応波溶媒を除去して残分を高真空蒸留することにより
それぞれ立体保持されたファルネシル酢酸のゲラニオー
ルエステルを収率75〜85%で得た。
結果は表1に示した。尚これらはG、Pa1a等がHe
1v 、 Chi m、 A eta 、、53.18
27〜1832(1970)に報告している結果と一致
している。
【図面の簡単な説明】
第1図はシス−ゲラニルアセトンの四塩化炭素溶液にお
ける核磁気共鳴スペクトルである。 第2図はトランスゲラニルアセトンの四塩化炭素溶液に
おける核磁気共鳴スペクトルである。 第3図はシスーデヒドロネロリドールの四塩化炭素溶液
における核磁気共鳴スペクトルである。 第4図は、シスーネロリドールの四塩化炭素溶液におけ
る核磁気共鳴スペクトルである。 第5図はトランスーデヒドロネロリドールの四塩化炭素
溶液における核磁気共鳴スペクトルである。 第6図はトランスネロリドールの四塩化炭素溶液におけ
る核磁気共鳴スペクトルである。 第7図は△8−トランス△4シスーファルネシル酢酸エ
チルの四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペクトルで
ある。 第8図は△8−トランス△4−トランスファルネシル酢
酸エチルの四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペクト
ルである。 第9図は△8−シス、△4−シスファルネシル酢酸エチ
ルの四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペクトルであ
る7、第10図は△8シス△4−トランスファルネシル
酢酸エチルの四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペク
トルである。 第11図は△8−シス△4−シスファルネシル酢酸n−
ブチルの四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペクトル
である。 第12図は△8−シス△4−トランスファルネシル酢酸
n−ブチルの四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペク
トルである。 第13図は△8−シス△4−シスファルネシル酢酸ゲラ
ニオールエステルの赤外線吸収スペクトルであり、第1
4図はその四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペクト
ルである。 第15図は△8−シス△4−トランスファルネシル酢酸
ケラニオールエステルの赤外線吸収スペクトルであり、
第16図はその四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペ
クトルである。 第17図は△8−トランス△4−シスファルネシル酢酸
ゲラニオールエステルの赤外線吸収スペクトルであり、
第18図はその四塩化炭素溶液における核磁気共鳴スペ
クトルである。 第19図は△8−トランス△4ニドランスファルネシル
酢酸ゲラニオールエステルの赤外線吸収スペクトルであ
り、第20図はその四塩化炭素溶液における核磁気共鳴
スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シス−ゲラニルアセトンもしくはトランス−ゲラニ
    ルアセトンをビニノげリニャール試薬と反応させるが、
    あるいはエチニル化後部分水素添加して式 で表わされる△6−シスもしくは△6−ドランスネロリ
    ドールを得、これを一般式 %式%) (4) 〔式中R2は炭素数6以下の低級アルキル基、シ クロアルキル基、低級アルケニル基またはシクロアルケ
    ニル基を示す。 〕で表わされるオルト酢酸エステルと酸性触媒の存在下
    に反応させて一般式 〔式中R2は式(4)中のそれと同じ意味を有する〕で
    表わされる△8−シス、△4 シス、トランス混 合ファルネシル酢酸エステルもしくは△8−トランス、
    △4−シス、トランス混合ファルネシル酢酸エステルを
    製造し、これを精留塔を用いて減圧下に蒸留して△8−
    シス、△4−シス及び△8−シス、△4−トランスーフ
    ァルネシル酢酸エステルあるいは△8−トランス、△4
    −シス及び△8−トランス、△4−トランスーファルネ
    ー/ル酢酸エステルをそれぞれ単一物質として得ること
    を特徴とする立体規制されたファルネシル酢酸エステル
    の製造方法。 2 シス−ケラニルアセトンもしくはトランス−ゲラニ
    ルアセトンをビニルグリニヤール試薬と反応させるか、
    あるいはエチニル化後部分水素添加して式 で表わされる△6−シスもしくは△6−ドランスーネロ
    リドールを得、これを一般式 %式%) (4) 〔式中R2 は炭素数6以下の低級アルキル基、 シ (クロアルキル基、低級アルケニル基またはシクロアル
    ケニル基を示す。 〕で表わされるオルト酢酸エステルと酸性触媒の存在下
    に反応させて一般式 〔式中R2は式(4)中のそれと同じ意味を有する〕で
    表わされる△8−シス、△4−シス、トランス混合ファ
    ルネシル酢酸エステルもしくは△8−トランス、△4−
    シス、トランス混合ファルネシル酢酸エステルを製造し
    、これを精留塔を用いて減圧下に蒸留して△8−シス、
    △4−シス及び△8−シ0ス、△4−トランスーファル
    ネシル酢酸エステル、あるいは△8−トランス、△4−
    シス及び△8−トランス、△4−トランスーファルネシ
    ル酢酸エステルをそれぞれ単一物質として得、これを立
    体保持したままエステル交換反応させることを特徴とす
    る一般式 〔式中R3は式(1a)中のR3とは異なり、かつアル
    キル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル
    基、シクロアルケニル基またはアリール基を示す。 〕で表わされる立体規制されたファルネシル酢酸エステ
    ルの製造方法。
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