JPS5825182Y2 - 内部パイロツト式４方電磁弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内部パイロット式３方電磁弁に関するもので
ある。

例えば、実開昭５３−３２４３０号公報ｌ号公報上うに
、パイロット通孔を内部に備えたスプールとパイロット
弁座を備えたピストンとを摺動自在に連結し、電磁操作
部のプランジャによって上記パイロット弁座及び排出弁
座を開閉することによりピストン及びスプールを駆動さ
せ、而して流路の切換えを行うようにした方向切換弁は
公知である。

しかしながら、上記切換弁においては、弁シール部を両
端に備えた一つのプランジャによってパイロット弁座と
排出弁座とを開閉するようにしているため、排出弁座を
排出流体の流入側から開閉することになり、従って、排
出弁座を開放する場合には、プランジャを排出流体圧に
抗して排出弁座から離間させなければならず、そのため
、プランジャの離間が円滑且つ迅速に行われにくいとい
う欠点があった。

特に、排出能力を高めてピストンの復帰を確実に行わせ
るために排出弁座を大きくした場合にその傾向が顕著で
あった。

本考案は、通電解除時におけるプランジャの復帰を円滑
且つ迅速ならしめることをその目的とするもので、電磁
操作部における固定磁極片の両側に、コイルへの電流の
通断により上記磁極片ｌこ吸着、離間してピストン上の
パイロットオリフィスを開閉する第１可動鉄心と、上記
磁極片上の排出オリフィスを排出流体の流出側において
開閉する第２可動鉄心とを独立に設けたことを特徴とす
る。

而して、本考案において、コイルへ通電した場合には、
第１可動鉄心及び第２可動鉄心がそれぞれ磁極片に吸着
され、第１可動鉄心がピストン上のパイロットオリフィ
スを開放すると共に、第２可動鉄心が磁極片上の排出オ
リフィスを閉鎖し、通電を解除すると、第２可動鉄心は
、磁極片から離間する方向に排出流体圧を受けているた
め、その圧力により速やかに磁極片から離間して排出オ
リフィスを開放し、第１可動鉄心は、排出流体圧とは無
関係に磁極片から離間してパイロットオリフィスを閉鎖
する。

以下、本考案の実施例を図面に基ずいて詳細に説明する
に、１は弁本体であって、圧力流体の供給口２、第１出
力口３ａ、第２出力ロ３ｂ及び排出口４を有し、該弁本
体１内に設けた弁室５には、上記供給口２と第１出力ロ
３ａとの間の供給弁座６、及び第１出力ロ３ａと排出口
４との間の排出弁座７をそれぞれ設けると共に、これら
の弁座６゜７を開閉する弁シール部９，１０を備えた主
弁８を上下動自在に配設している。

この主弁８は、弁室５の底部に立設した案内部５ａに遊
嵌状に支持されて弁室５の内壁と摺接することなく上下
動するもので、復帰スプリング１１により常時上方に付
勢され、その上端には内部に穿設したパイロット通孔が
開口している。

また、上記排出弁座７を介して弁座５に通じるピストン
室１３には、パイロット室１４側に開口するパイロット
オリフィス１６を備えたピストン１５を摺動自在に配装
し、このピストン１５のパイロットオリフィス１６と通
じる内孔１５ａ内に上記主弁８の上端る摺動自在に密嵌
すると共Ｉこ、パイロットオリフィス１６と供給口２と
をパイロット通孔１２Ｇこより連通させ、上記バイロフ
ト室１４は連通孔１７により第２出力ロ３ｂと連通させ
、さらに、前記排出口４をピストン１５の背後において
該ピストン室１３内に開口させて、この排出口４Ｉこピ
ストンの呼吸孔としての機能をも兼備させている。

弁本体１の上部ｌこ設けた電磁操作部１８には、パイロ
ット室１４内の流体を排出する排出オリフィス１９を備
えた固定磁極片２０及びコイル２１を設け、この磁極片
２０の下部及び上部Ｃと、−パイロットオリフィス１６
を開閉するシール部２３を備えた第１可動鉄心２２、及
び排出オリフィス１９を開閉するシール部２５を備えた
第２可動鉄心２４をそれぞれスプリング２６，２γによ
り付勢せしめて独立に配設している。

次に、上述した電磁弁の動作について説明する。

第１図はコイル２１への非通電状態を示すもので、スプ
リング２６の付勢力によって第１可動鉄心２２のシール
部２３がパイロットオリフィス１６を閉じているため、
主弁８は供給口２からの流体圧力と復帰スプリング１１
の付勢力とによって上方に押し上げられ、供給弁座６が
開口すると共に、排出弁座７が弁シール弐１０の当接に
より閉鎖している。

従って、供給口２からの圧力流体は供給弁座６から第４
出力ロ３ａへと流通する。

一方、第２出力ロ３ｂからの流体は、連通口１７からパ
イロット室１４を経て排出オリフィス１９１こ至り、第
２可動鉄心２４を力の弱いスプリング２１に抗して押し
上げて流出する。

そしてその流出が完了すると、排出オリフィス１９は第
２可動鉄心２４のシール部２５の弱い当接により閉鎖さ
れる。

ここでコイル２１に通電すると、第１可動鉄心２２及び
第２可動鉄心２４が磁極片２０に吸着されるため、第２
図に示すように排出オリフィス１９が閉鎖されると同時
にパイロットオリフィス１６が開口し、供給口２からの
圧力流体がパイロット室１４へ流入してピストン１５及
び主弁８を押し下げるから、排出弁座７が開口し、反対
に供給弁座６は弁シール部９の当接により閉鎖する。

従って供給口２からの流体は、パイロットオリフィス１
６からパイ田ノド室１４、連通孔１７を経て第２出力ロ
３ｂへと流通し、第１出力ロ３ａからの流体は、排出弁
座７から排出口４へと流出する。

ここで再びコイル２１への電流を断つと、第１可動鉄心
２２及び第２可動鉄心２４が磁極片２０から解放される
。

従って、第２出力ロ３ｂからの流体はパイロット室１４
から排出オリフィス１９に至り、ここで第２可動鉄心２
４を押し上げて流出し、それに伴なってパイロット室１
４内の流体圧力は低下する。

而して、第１可動鉄心２２のシール部２３が次第にパイ
ロットオリフィス１６に近すき、このパイロットオリフ
ィス１６からパイロット室１４へ流入する流体を制限す
ることによって、ピストン１５に作用するパイロット室
１４側の流体圧力による作用力よりも内孔１５ａ内の流
体圧力による作用力の方が大きくなったとき、該ピスト
ン１５は上昇してパイロットオリフィス１６がシール部
２３に圧接する第１図の位置に復帰し、同時に主弁８も
復帰スプリング１１により上昇して第１図の切換位置に
復帰する。

この主弁８の移動はピストン１５とは独立して復帰スプ
リング１１の作用に依存するものであり、従ってコイル
２１への通電を断ったとき、ピストン１５は主弁８の動
作と無関係に元の位置へ復帰し、たとえ何等かの原因で
主弁８が復帰しないときでもパイロットオリフィス１６
は閉鎖される。

このように、パイロットオリフィス１６を可動とし、コ
イル２１への通電を断ったときｌこピストン１５が自動
的に第１図の位置まで上昇復帰して第１可動鉄心２２に
よりパイロットオリフィス１６が閉鎖されるようにして
いるため、コイル２１への通電時に第１可動鉄心２２を
主弁８のストローク分だけ移動させる必要がなく、従っ
て第１可動鉄心２２のストロークを小さくすることがで
き、それに伴なって付勢用のスプリング２６及びソレノ
イドを小型化することができる。

本考案に係る電磁弁によれば、可動鉄心をパイロットオ
リフィス開閉用の第１可動鉄心と排出オリフィス開閉用
の第２可動鉄心とに分割し、固定磁極片上の排出オリフ
ィスを第２可動鉄心によって排出流体の流出側から開閉
させるようにしたので、その閉鎖時には該第２可動鉄心
が排出流体圧を磁極片から離間する方向に受けることに
なり、従って、コイルへの通電解除時には、この流体圧
によって該第２可動鉄心を磁極片から円滑且つ迅速に離
間させることができ、しかも排出能力を高めるために排
出オリフィスを任意に大きく形成することができ、また
、排出オリフィスを大きくしても、その開閉とは無関係
の第１可動鉄心のストロークは大きくする必要がない等
の勝れた特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す断面図、第２図はそのコ
イルへの通電状態を示す断面図である。 １・・・弁本体、２・・・供給口、３ａ・・・第１出力
口、３ｂ・・・第２出力口、４・・・排出口、５・・・
弁室、８・・・主弁、１１・・・復帰スプリング、１２
・・・パイロット通孔、１３・・・ピストン室、１４・
・・パイロット室、１５・・・ピストン、１６・・・パ
イロットオリフィス、１８・・・電磁操作部、１９・・
・排出オリフィス、２０・・・磁極片、２１・・・コイ
ル、２２・・・第１可動鉄心、２４・・・第２可動鉄心
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧力流体の供給口、第１、第２の出力口及び排出口を有
   する弁本体内の弁室に、上記第１出力口を供給口と排出
   口とに切換え連通させる主弁を復帰スプリングにより付
   勢させて移動自在に配設し、該主弁の端部をピストン室
   内に摺動自在ｌこ配装したピストンに摺動自在に密嵌す
   ると共に、パイロット室内に開口する該ピストンのパイ
   ロットオリフィスと上記供給口とを主弁内部のパイロッ
   ト通孔により連通させ、電磁操作部に、コイルへの電流
   の通断により固定磁極片Ｉこ吸着、離間して上記パイロ
   ットオリフィスを開閉する第１可動鉄心と、パイロット
   室を介して上記第２出力口こ通じる磁極片上の排出オリ
   フィスを排出流体の流出側において開閉する第２可動鉄
   心とをそれぞれ独立に設けたことを特徴とする内部パイ
   ロット式４方電磁弁。