JPS5824999Y2 - パワ−ショベル車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、走行機台にブームを、そのブームにアームを
、そのアームにパケットを、夫々互に平行あるいはほぼ
平行な水平軸芯周りで駆動揺動自在に連設したパワーシ
ョベル車に関する。

かかるパワーショベル車として、例えばバックホウにつ
いて、その作業形態を考察するに、その一つに、配管な
どの埋設や基礎構築などの為の水平掘削作業や、法面な
どの傾斜掘削作業があり、その掘削面は、ブームとアー
ムの揺動駆動を合成して、パケット掘削縁を平行移動さ
せながら平滑に仕上げられる。

ところが、この掘削面を平滑にするパケット作業は、熟
練者にとっても難かしい操作であり、のみならず平滑さ
にも欠けるものである。

フェイスショベルなど他のパワーショベルにしても然り
である。

本考案の目的は、傾斜掘削であっても、水平掘削であっ
ても、所期の掘削面に沿った平滑性の高い掘削作業を、
例え未熟練者であっても極めて容易にできるものを提供
することにある。

本考案の特徴構成は、冒記したパワーショベル車におい
て、前記ブームを、基端側部分と、この基端側部分に前
記ブームの対機台揺動軸芯に平行あるいはほぼ平行な軸
芯周りで駆動腰折れ可能に連結した先端側部分とから形
威し、前記ブーム先端側部分を、前記ブーム基端側部分
に連結した外筒と、この外筒に駆動伸縮自在に内嵌させ
た内筒とから形成し、前記アームを前記ブームに対して
揺動させる流体圧シリンダの一端側を、前記外筒に枢支
し、かつ、前記ブーム先端側部分を伸縮させる流体圧シ
リンダの伸縮方向を、前記アーム駆動用シリンダに平行
あるいはほぼ平行にすると共に、前記両流体圧シリンダ
を互に同方向に等速でかつ等距離伸縮させるための制御
装置を設けた事にある。

つまり、ブームを駆動伸縮可能にすると共に前記制御装
置を設けることにより、パケットを対地姿勢が一定な状
態で掘削面に沿わせて平行移動させられるので、しかも
、その平行移動がブームを伸縮操作するだけで行えるの
で、掘削面を平滑にする作業が仕上り精度が極めて高い
状態に、しかも、極めて容易にできるようなった。

その上、ブームを前記腰折れ型式に構成することにより
、その腰折れ操作によって、ブーム先端側部分をその伸
縮軸芯の対地姿勢が一定になる状態にしながら機体に対
して遠近させることができるので、機体を移動させるこ
となくパケット移動範囲を変更することができ、その結
果、パケットの平行移動範囲を大幅に拡大することがで
きるので、平滑面仕上げを広範囲にわたって能率よく行
えるようになった。

その上、両シリンダが同方向に等速で等距離伸縮させら
れるように前記制御装置を設けることにより、アーム駆
動用シリンダを外筒に枢支でき、その結果、このシリン
ダを内筒に枢支する場合のようにシリンダの外筒に対す
る移動を可能にするための切欠きを外筒に形成する必要
をなくせて、ブームの強度低下を防止できるようになり
、作業性の優れたものを強度面でも優れたものにできた
。

以下に、本考案の実施例を図面に基いて説明する。

第１図はパワーショベル車の一例のバックホウを示し、
クローラ走行装置１を装備する走行機台２に縦軸芯まわ
りで全旋回可能に旋回台３を取付け、この旋回台３上に
操縦室４と掘削装置５を搭載して構成されている。

前記掘削装置５は、前記旋回台３に対してブーム６を、
このブーム６に対してアーム７を、そしてこのアーム７
に対してパケット８を夫々水平横軸Ｐまわりで枢支連結
すると共に、油圧シリンダ９・・・・・・によって個々
に上下に駆動揺動可能にして構成されている。

この内のブーム６は、アーム７の装着部と、ブームシリ
ンダ９の装着部との間で、かつ、ブームシリンダ９の装
着部の近くで、前記横軸Ｐに平行する横軸４１周りで腰
折れ可能に連結した基端側部分と先端側部分６とから形
成されると共に、油圧シリンダ１０によって腰折れ駆動
可能に構成されている。

そして腰折れする先端側ブーム部分は、基端側ブーム部
分に連結した外筒６ｂと、この外筒６ｂに伸縮自在に内
嵌させた内筒６ａどから形成されると共に、油圧シリン
ダ１１によって伸縮駆動できるように構成されている。

前記アームシリンダ９は、その伸縮方向がブーム伸縮用
シリンダ１１に平行になる状態に、かつ、一端側を前記
外筒６ｂに枢支した状態で設けられている。

またこの両シリンダ９，１１は、圧油供給量制御弁など
による制御装置（図外）により、互に同方向に等速で、
且つ等距離伸縮すべく構成されている。

この構成によれば、油圧シリンダ１０．１１を用いずに
、または油圧シリンダ１１とアームシリンダ９を用いず
に、実質的にブーム６とアーム７およびパケット８を揺
動駆動させれば、通常実施のパケット作業を行なうこと
ができ、そして所望する掘削面近くにまでラフに掘削し
た後に、前記パケット８を対地姿勢一定にして、その掘
削縁を所期掘削縁に位置させ、かつブーム伸縮方向を所
期掘削面に沿わせて、この状態でアームシリンダ９およ
びブーム伸縮用シリンダ１１を伸縮制御して、前記ブー
ム先端側部分を伸縮操作するのみで、前記パケット８を
対地姿勢一定の状態で平行移動させることができる。

機体定置状態における前記平滑掘削作業範囲の位置変更
は、ブーム６自体並びにブーム先端側の等角異方向への
揺動により、ブーム先端側の伸縮部分を平行移動するこ
とによってできる。

尚、アタッチメントとして法面仕上用の平板を、前記パ
ケット８に取付けたり、またパケットに取換えてアーム
７に装着すれば、前記アタッチメントの平行移動操作の
極めて簡単な法面仕上げ専用機に構成替えすることがで
き、汎用性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るパワーシュペル車の実施例を示し、
第１図は水平面の掘削作業状態を示す全体側面図、第２
図は傾斜面の掘削作業状態を示す全体側面図である。 ２・・・・・・走行機台、６・・・・・・ブーム、６ａ
・・・・・・内筒、６ｂ・・・・・・外筒、７・・・・
・・アーム、８・・・・・・パケット、９・・・・・・
アーム駆動用シリンダ、１１・・・・・・ブーム伸縮用
シリンダ、Ｐ・・・・・・ブーム揺動軸芯、Ｐｌ・・・
・・・ブーム腰折れ軸芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行機台２にブーム６を、そのブーム６にアーム７を、
   そのアーム７にパケット８を、夫々互に平行あるいはほ
   ぼ平行な水平軸芯周りで駆動揺動自在に連設したパワー
   ショベル車であって、前記ブーム６を、基端側部分と、
   この基端側部分に前記ブーム６の対機台揺動軸芯Ｐに平
   行あるいはほぼ平行な軸芯１１周りで駆動腰折れ可能に
   連結した先端側部分とから形成し、前記ブーム先端側部
   分を、前記ブーム基端側部分に連結した外筒６ｂと、こ
   の外筒６ｂに駆動伸縮自在に内嵌させた内筒６ａとから
   形成し、前記アーム７を前記ブーム６に対して揺動させ
   る流体圧シリンダ９の一端側を、前記外筒６ｂに枢支し
   、かつ、前記ブーム先端側部分を伸縮させる流体圧シリ
   ンダ１１の伸縮方向を、前記アーム駆動用シリンダ９に
   平行あるいはほぼ平行にすると共に、前記両流体圧シリ
   ンダ９，１１を互に同方向に等速でかつ等距離伸縮させ
   るための制御装置を設けであるパワーショベル車。