JP3812993B2 - パワーショベル - Google Patents

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文雄 都築
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパワーショベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、掘削作業を行なうパワーショベルは、台車上に旋回可能に搭載された旋回体と、旋回体上に起伏可能に取り付けられたブームと、ブームの先端に回動可能に連結されたアームと、アームの先端に傾動可能に取り付けられたバケットとから成る。また、旋回体上には、ブームとアームとバケットとによって構成される作業部の操作及び台車の走行並びに旋回体の旋回操作等を行なうためのキャブ(操作室)が設置されている。
【0003】
このようなパワーショベルは、近年、その作業性や機能性の向上を図るべく、様々なタイプのものが開発され実用化されている。例えば、図7に示されたパワーショベル100は、アーム110の長さを変化させることによって、掘削深さ及び掘削高さを変えられるようになっている。すなわち、このパワーショベル100では、アーム110が2つのアーム部110a,110bから成り、第1のアーム部110aの上面に第2のアーム部110bがスライド可能に取り付けられている。そして、例えば油圧作動のアーム伸縮シリンダによって第2のアーム部110bがスライド動作される。なお、図中、104は台車、103は台車104の上部に旋回可能に搭載された旋回体、108は旋回体103に取り付けられ且つブームシリンダ107によって起伏されるブーム、109はブーム108の先端に取り付けらた第1のアーム部110aを回動させるアームシリンダ、112は第2のアーム部110bの先端に取り付けられ且つ傾動シリンダ111によって傾動されるバケット、102はブーム108の側方に位置して旋回体103上に設置されたキャブである。
【0004】
また、図8および図9に示されたパワーショベル120は、ブーム108をオフセットすることによって、側溝堀りを行なえるようになっている。具体的に説明すると、まず、このパワーショベル120は、旋回体103に起伏可能に取り付けられた第1のブーム108aと、第1のブーム108aの先端に取り付けられ且つ第1のブーム108aに対して左右方向に旋回可能な第2のブーム108bと、第2のブーム108bの先端に取り付けられ且つ第2のブーム108bに対して左右方向に旋回可能なオフセット部材121と、オフセット部材121に取り付けられ且つオフセット部材121に対して上下方向に旋回可能なアーム110と、オフセット部材121に取り付けられアーム110を旋回させるアームシリンダ109と、アーム110の先端に取り付けられ且つ傾動シリンダ111によって傾動されるバケット112とを備えている。なお、図8および図9中において、図7と共通する構成要素には同一の符号が付されている。
【0005】
また、特に図8に示すように、第1のブーム108aの先端部の一方側の側面にはブラケット126が固着され、このブラケット126には油圧シリンダ125が回動可能に取り付けられている。また、油圧シリンダ125のロッド部の先端は、第2のブーム108bの一方側の側面のブラケット129に回動可能に連結されている。一方、第1のブーム108aの先端部の他方側の側面にはブラケット122が固着され、このブラケット122には第2のブーム108bに沿って延びるロッド124の一端が回動可能に取り付けられている。また、ロッド124の他端はオフセット部材121の側面に固着されたブラケット123に回動可能に取り付けられている。
【0006】
したがって、この構成によれば、図8に示すように、油圧シリンダ125のロッド部が伸縮動作されると、 それに伴って第2のブーム108bがオフセット部材121とともに第1のブーム108aに対して左右方向に回動されるとともに、オフセット部材121に連結されたロッド124も第2のブーム108bの動きに追従して第2のブーム108bと同方向に回動される。この時、ロッド124は、オフセット部材121を第2のブーム108bに対して第2のブーム108bの回動方向と逆方向に回動させて、オフセット部材121を第1のブーム108aと常時平行に位置させる。すなわち、ロッド124は、オフセット部材121および駆動リンク6として機能する第2のブーム108bとともにリンク機構を構成し、オフセット部材121の回動方向および回動量を規制しながらオフセット部材121を第1のブーム108aと常時平行に維持する。 したがって、バケット112を車体の側方で平行に移動させて側溝130を掘削する側溝堀りが可能となる。
【0007】
なお、図8の(a)はブーム108をキャブ102の右側にオフセットして右側で側溝堀りを行なう様子を、また、図8の(b)はブーム108をキャブ102の左側にオフセットして左側で側溝堀りを行なう様子をそれぞれ示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パワーショベルは、一般に、アームやブームの長さによって作業範囲(作業半径)が決定される。アームの長さが図7に示すように変化しないアーム長固定型のパワーショベルの場合、作業範囲を大きくとるためには、例えばアームの長さを長く設定する必要がある。しかし、一般にバケットの幅はアームやブームの幅よりも大きいため、アームの長さが長くなると、アームを手元側(キャブ側)に引き寄せてバケットを抱え込む動作時に、バケットがキャブと干渉する虞れがある。特に、側溝掘りが可能な図8および図9のパワーショベルの場合には、図8の(b)に示すようにキャブ102側の側溝を掘削する際にバケット112がキャブ102のほぼ正面に位置するため、アーム110の長さを長くすると、アーム110をキャブ102側に引き寄せてバケット112を抱え込む動作時にバケット112とキャブ102とが干渉する可能性が高く、また、狭い空間内で旋回体103を旋回させるためにブーム108およびアーム110を完全に引き寄せて折り畳む超小旋回姿勢時や、バケット112をキャブ102に接近させて掘削する手元側掘削時においても、長尺なアーム110に起因してバケット112とキャブ102とが干渉する虞れが高い。
【0009】
これに対して、アーム110の長さが変化可能な図7のタイプのパワーショベルの場合には、作業範囲を大きくとるためにアーム110が伸長されていたとしても、アーム110をキャブ102側に引き寄せる際にアーム110を収縮させれば、バケット112とキャブ102との干渉を防止することができる。 しかし、操作者がアーム110を収縮させずに引き寄せたり或いは誤操作等した場合には、バケット112がキャブ102と干渉する虞れがある。
【0010】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、作業範囲を広くとることができ、しかも、アームをキャブ側に引き寄せた場合でもバケットとキャブとの干渉を確実に防止できるパワーショベルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のパワーショベルは、台車に旋回可能に搭載され、キャブを備える旋回体と、旋回体上に起伏可能に設けられたブームと、ブームの先端部に回動可能に取り付けられた第1のアーム部と、先端にバケットを有する第2のアーム部とからなるアームと、伸縮可能なロッドを有し、このロッドの伸縮動作によって第1のアーム部をブームに対して回動させるアームシリンダと、第1のアーム部と第2のアーム部とを連結し、アームシリンダのロッドの伸縮に伴う第1のアーム部の回動によって動作して第2のアーム部を第1のアーム部に対して移動させるリンク機構とを具備し、前記リンク機構は、第1のアーム部がキャブ側に向けて内側に回動されると、アームの長さが収縮するように第2のアーム部を第1のアーム部に対して移動させ、第1のアーム部がキャブから遠ざかるように外側に回動されると、アームの長さが伸長するように第2のアーム部を第1のアーム部に対して移動させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施形態に係るパワーショベル(油圧ショベル)1を示している。図1に示すように、本実施形態のパワーショベル1は、台車4と、台車4の上部に旋回可能に搭載された旋回体3とを備えている。旋回体3には油圧シリンダ(以下、ブームシリンダという)7によって起伏可能なブーム8が取り付けられている。また、ブーム8の先端にはアーム10が設けられている。アーム10は、ブーム8の先端部に支軸42を介して回動可能に取り付けられた第1のアーム部10aと、先端にバケット12を有する第2のアーム部10bとから成る。
【0013】
ブーム8側に取り付けられた油圧シリンダ(以下、アームシリンダという)9によって第1のアーム部10aを支軸42を中心に回動させることができるように、第1のアーム部10aの基端に突設されたブラケット43には、アームシリンダ9のロッド部9aが回動可能に取り付けられている。
【0014】
第1のアーム部10aには、互いに平行な一対のリンク40,41を介して、第2のアーム部10bが連結されている。 この場合、第1のリンク40は、その一端が支点ピン45を介して第2のアーム部10bの基端に回動可能に連結され、他端が支点ピン44を介して第1のアーム部10aの途中部位に回動可能に連結されている。また、第2のリンク41は、その一端が支点ピン47を介して第2のアーム部10bの途中部位に回動可能に連結されるとともに、支点ピン46を介して第1のアーム部10aの先端に回動可能に連結されている。また、第2のリンク41の他端は、ロッド49を介して、ブーム8の先端部に連結されている。この場合、ロッド49の一端は、ブーム8の先端部に固着されたブラケット50に支点ピン51を介して回動可能に取り付けられ、また、ロッド49の他端は、第2のリンク41の他端に支点ピン48を介して回動可能に取り付けられている。
【0015】
第2のアーム部10bの先端にはバケット12が回動可能に取り付けられている。具体的には、一対のブラケット27,27(図では一方のブラケット27のみが示されている)がバケット12に固着され、ブラケット27,27の第1の端部27aに支持ピン26を介して第2のアーム部10bの先端が取り付けられている。また、バケット12は、第2のアーム部10b側に取り付けられた油圧シリンダ(以下、バケットシリンダという)11のロッド部11aを伸縮させてリンク機構30を動作させることにより、傾動される。この場合、リンク機構30は、第2のアーム部10bの両側にそれぞれ連結された互いに平行な一対のリンク22,22と、バケット12側に連結された互いに平行な一対のリンク24,24とから成る。さらに詳細には、各リンク22,22の一端が第2のアーム部10bの先端側に取付ピン21を介して回動自在に取付けられ、各リンク24,24の一端がバケット12の各ブラケット27,27の第2の端部27bにそれぞれ取付ピン25を介して回動自在に取り付けられ、リンク22,22の他端とリンク24,24の他端とバケットシリンダ11のロッド部11aとが取付ピン23によって互いに回動可能に連結されている。
【0016】
なお、旋回体3上には、ブーム8とアーム10とバケット12の操作及び台車4の走行並びに旋回体3の旋回操作等を行なうための操作室(以下、キャブという)2が、ブーム8の側方に位置して設置されている。
【0017】
次に、上記構成のパワーショベル1の動作について説明する。
図1の状態からブームシリンダ7のロッド部を所定量伸長させると、ブーム8が起上されて、アーム部10a,10bおよびブーム8の姿勢が例えば図2に示す状態Aに保持される。
【0018】
この状態Aから今度はアームシリンダ9のロッド部9aを収縮していくと、第1のアーム部10aが支軸42を中心に外側に回動するとともに、第2のリンク41を介して第1のアーム部10aと接続するロッド49も支点ピン51を中心に外側に回動する。この時、ロッド49は、第2のリンク41を支点ピン46を中心に図中反時計回りに回動させ、この第2のリンク41を介して第2のアーム部10bを第1のアーム部10aから離間させるように動作させて第1のアーム部10aの先端側へと移動させる。また、この時、第1のリンク40も第2のアーム部10bの動きに追従して支点ピン44を中心に回動する。すなわち、支点ピン44,46を中心として回動する平行リンク40,41によって第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの先端側に移動され、アーム10全体の長さが伸長される。図中Bは、アームシリンダ9のロッド部9aが完全に収縮された状態を示している。この状態では、第1のアーム部10aが外側に最大限に回動されるとともに、第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの先端側に最大限に移動される。すなわち、アーム10が最も伸長される。また、この状態Bでは、平行リンク40,41によって第1のアーム部10aから離間するように移動された第2のアーム部10bが先端側で再び第1のアーム部10aと接触する。
【0019】
一方、状態Bからアームシリンダ9のロッド部9aを伸長していくと、第1のアーム部10aが支軸42を中心に内側に回動するとともに、前述した動作と逆の動作を経て第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの基端側へと移動される。そして、アームシリンダ9のロッド部9aがストロークエンドまで伸長した状態(状態A)では、第1のアーム部10aが内側に最大限に回動されるとともに、第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの基端側に最大限に移動される。すなわち、アーム10が最も収縮される。また、この状態Aでは、平行リンク40,41によって第1のアーム部10aから離間するように移動された第2のアーム部10bが基端側で再び第1のアーム部10aと接触する。
【0020】
以上のように、本実施形態のパワーショベル1は、アームシリンダ9を伸長させて第1のアーム部10aをブーム8に対して内側に回動させると、すなわち、第1のアーム部10aをキャブ2側に引き寄せると、ロッド49およびリンク40,41の動作により、第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの基端側に移動されてアーム10全体の長さが自動的に収縮される。したがって、バケット12とキャブ2との干渉が確実に防止される。一方、アームシリンダ9を収縮させて第1のアーム部10aをブーム8に対して外側に回動させると、ロッド49およびリンク40,41の動作により、第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの先端側に移動されてアーム10全体の長さが自動的に伸長される。したがって、広い範囲にわたって作業を行なうことが可能となる。
【0021】
図2には、アーム長固定型のパワーショベルPのバケット112の先端の軌跡C1と、本実施形態のパワーショベル1のバケット12の先端の軌跡C2とが示されている。これらの軌跡から分かるように、アーム長固定型のパワーショベルPは、バケット112とキャブ2との干渉を防止するためアーム110をあまり長くすることができず、したがって、作業半径をあまり広くとることができないが、本実施形態のパワーショベル1は、第2のアーム部10bの移動によりアーム10全体の長さを変化させることができ、しかも、第2のアーム部10bの自動後退動作によってバケット12とキャブ2との干渉を確実に防止できるため、作業半径を大きくとることができる。
【0022】
また、本実施形態のパワーショベル1は、単にアームシリンダ9を伸縮動作させるだけで、第2のアーム部10bが自動的に第1のアーム部10aに対して前後動するため、アーム伸縮シリンダを別個に用意することなく且つアーム伸縮操作を別個に行なうことなく、アーム10全体の長さを変化させることができる。
【0023】
なお、本実施形態では、ピン44を支軸42と共用しても良い。すなわち、第1のリンク40が支軸42を中心に回動するようにしても良い。
図3は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態のパワーショベル1aは、ブーム8をオフセットすることによって側溝堀りが行なえるタイプのものである。なお、ブーム8以外の構成は第1の実施形態と同一であるため、第1の実施形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明を省略することとする。
【0024】
図示のように、本実施形態のパワーショベル1aは、旋回体3に起伏可能に取り付けられた第1のブーム8aと、第1のブーム8aの先端に取り付けられ且つ第1のブーム8aに対して左右方向に旋回可能な第2のブーム8bと、第2のブーム8bの先端に取り付けられ且つ第2のブーム8bに対して左右方向に旋回可能なオフセット部材59とによってブーム8が構成されている。なお、オフセット部材59にはアームシリンダ9が設けられている。
【0025】
また、図示しないが、図8で示したごとく、第1のブーム8aの先端部の一方側の側面にはブラケットが固着され、このブラケットには油圧シリンダが回動可能に取り付けられている。また、前記油圧シリンダのロッド部の先端は、第2のブーム8bの一方側の側面のブラケットに回動可能に連結されている。一方、第1のブーム8aの先端部の他方側の側面にはブラケット52が固着され、このブラケット52には第2のブーム8bに沿って延びるロッド54の一端が回動可能に取り付けられている。また、ロッド54の他端はオフセット部材59の側面に固着されたブラケット53に回動可能に取り付けられている。
【0026】
そして、オフセット部材59には、支軸42を介して、第1のアーム部10aが上下動可能に取り付けられている。
このような構成のパワーショベル1aは、図8で説明したごとくブーム8が動作して、側溝掘りを行なうことができるとともに、図2で説明したごとくアーム部10a,10bが動作して、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0027】
一般に、ブームオフセット型のパワーショベルの場合、キャブ側の側溝を掘削する際にバケットがキャブのほぼ正面に位置する(図8の(b)参照)ため、アームの長さを長くすると、アームをキャブ側に引き寄せてバケットを抱え込む動作時にバケットとキャブとが干渉する可能性が高いが、本実施形態のパワーショベル1aは、ブームオフセット型でありながらも、第1のアーム部10aをキャブ2側に引き寄せると、第1の実施例で説明したように、ロッド49およびリンク40,41の動作により、第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの基端側に移動されてアーム10全体の長さが自動的に収縮されるため、バケット12とキャブ2との干渉を確実に防止できる。
【0028】
図4および図5は本発明の第3の実施形態を示している。本実施形態のパワーショベル1bも、第2の実施形態と同様、ブーム8をオフセットすることによって側溝堀りが行なえるタイプのものである。なお、アーム部10a,10b同士を相対的に移動させるためのリンク機構およびオフセット部材59以外の構成は第2の実施形態と同一であるため、第2の実施形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明を省略することとする。
【0029】
図示のように、本実施形態のパワーショベル1bでは、第2のブーム8bの先端に、アームシリンダ9を保持し且つ第2のブーム8bに対して左右方向に旋回可能なオフセット部材59aが取り付けられている。このオフセット部材59aは、第2の実施形態のオフセット部材59と異なり略三角形状を成しているが、その機能においてオフセット部材59と異なるところがない。
【0030】
また、オフセット部材59aには、支軸42を介して、第1のアーム部10aが回動可能に取り付けられている。アームシリンダ9によって第1のアーム部10aを支軸42を中心に回動させることができるように、第1のアーム部10aの基端には、アームシリンダ9のロッド部9aが回動可能に取り付けられている。
【0031】
第1のアーム部10aには第2のアーム部10bがスライド可能に連結されている。具体的には、第1のアーム部10aに形成されたレール82に対して、第2のアーム部10bに設けられた係合部81がスライド可能に係合している。また、第2のアーム部10bには、第2のアーム部10bを第1のアーム部10aに沿ってスライドさせるリンク機構70が接続されている。リンク機構70は3本のリンク60,62,66から成る。このうち、第1のリンク66は、その一端が支点ピン67を介して第2のアーム部10bの基端に回動可能に連結され、他端が支点ピン65を介して「く」の字型の第2のリンク62の一端に回動可能に連結されている。また、第2のリンク62は、その略中央部位が支点ピン64を介して第1のアーム部10aの途中部位に回動可能に連結されるとともに、他端が第3のリンク60を介してオフセット部材59aに連結されている。ここで、第3のリンク60の一端は、オフセット部材59aに支点ピン61を介して回動可能に取り付けられ、また、第3のリンク60の他端は、第2のリンク62の他端に支点ピン63を介して回動可能に取り付けられている。
【0032】
次に、上記構成のパワーショベル1bの動作について説明する。
図4の状態からブームシリンダ7のロッド部を所定量伸長させると、ブーム8が起上されて、アーム部10a,10bおよびブーム8の姿勢が例えば図5に示す状態Aに保持される。
【0033】
この状態Aから今度はアームシリンダ9のロッド部9aを収縮していくと、第1のアーム部10aが支軸42を中心に外側に回動するとともに、第2のリンク62を介して第1のアーム部10aと接続する第3のリンク60も支点ピン61を中心に外側に回動する。この時、第3のリンク60は、第2のリンク62を支点ピン64を中心に図中反時計回りに回動させ、第2のリンク62に連結する第1のリンク66を介して第2のアーム部10bを第1のアーム部10aに沿って先端側にスライドさせる。これにより、アーム10全体の長さが伸長される。なお、図5中、Bは、アームシリンダ9のロッド部9aが完全に収縮された状態を示している。この状態では、第1のアーム部10aが外側に最大限に回動されるとともに、第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの先端側に最大限に移動される。すなわち、アーム10が最も伸長される。
【0034】
一方、状態Bからアームシリンダ9のロッド部9aを伸長していくと、第1のアーム部10aが支軸42を中心に内側に回動するとともに、前述した動作と逆の動作を経て第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの基端側へと移動される。そして、アームシリンダ9のロッド部9aがストロークエンドまで伸長した状態(状態A)では、第1のアーム部10aが内側に最大限に回動されるとともに、第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの基端側に最大限に移動される。すなわち、アーム10が最も収縮される。
【0035】
以上のように、本実施形態のパワーショベル1bは、アームシリンダ9を伸長させて第1のアーム部10aをブーム8に対して内側に回動させると、すなわち、第1のアーム部10aをキャブ2側に引き寄せると、リンク機構70によって第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの基端側にスライドされてアーム10全体の長さが自動的に収縮される。したがって、バケット12とキャブ2との干渉が確実に防止される。一方、アームシリンダ9を収縮させて第1のアーム部10aをブーム8に対して外側に回動させると、リンク機構70によって第2のアーム部10bが第1のアーム部10aの先端側にスライドされてアーム10全体の長さが自動的に伸長される。したがって、広い範囲にわたって作業を行なうことが可能となる。
【0036】
図5には、アーム110の長さが固定されたブームオフセット型のパワーショベル120(図8および図9で説明した )のバケット112の先端の軌跡C1と、本実施形態のパワーショベル1bのバケット12の先端の軌跡C2とが示されている。これらの軌跡から分かるように、パワーショベル120は、バケット112とキャブ2との干渉を防止するためアーム110をあまり長くすることができず、したがって、作業半径をあまり広くとることができないが、本実施形態のパワーショベル1bは、第2のアーム部10bのスライドによりアーム10全体の長さを変化させることができ、しかも、第2のアーム部10bの自動後退動作によってバケット12とキャブ2との干渉を確実に防止できるため、作業半径を大きくとることができる。
【0037】
また、本実施形態のパワーショベル1bは、第1および第2のアーム部10a,10bが常に接触した状態であるため、掘削の負荷をアーム部10a,10b同士の接触面で受けることができ、負荷に対して十分な強度を確保できる。すなわち、前述した第1および第2の実施形態では、アームシリンダ9の最伸長時および最収縮時においてのみアーム部10a,10b同士が接触し、それ以外ではリンク40,41が立ち上がってアーム部10a,10b同士が離間するため、掘削の負荷をリンク40,41で受けることになるが、本実施形態では、掘削の負荷を常にアーム部10a,10b同士の接触面で受けるため、力の伝達が良好であり、十分な強度をもって掘削作業を行なうことができる。
【0038】
図6は本発明の第4の実施形態を示している。本実施形態のパワーショベル1cは、第3の実施形態のリンク機構70において第1のリンク66を排除し、第2のリンク62の一端部を第2のアーム部10bに設けられた一対の回転ローラ80,80間に位置させたものであり、その他の構成は第3の実施形態と同一である。
【0039】
この構成では、アームシリンダ9のロッド部9aの伸縮に伴って第2のリンク62が支点ピン64を中心に回動すると、回転ローラ80,80間で移動可能に挟持された第2のリンク62の一端部によって第2のアーム部10bが第1のアーム部10aに沿ってスライドされる。したがって、第3の実施形態と同一の作用効果を得ることができる。
【0040】
なお、本発明は前述した各実施例に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは言うまでもない。例えば、第1のアーム部10a内に第2のアーム部10bがスライド可能に収容されるテレスコープ形のアーム構造を採用し、アームシリンダ9の伸縮に伴う第1のアーム部10aの回動によって第2のアーム部10bが第1のアーム部10a内をスライドするようなリンク機構を設けても良い。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のパワーショベルによれば、作業範囲を広くとることができ、しかも、アームをキャブ側に引き寄せた場合でもバケットとキャブとの干渉を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るパワーショベルの側面図である。
【図2】図1のパワーショベルの動作状態を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るパワーショベルの側面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るパワーショベルの側面図である。
【図5】図4のパワーショベルの動作状態を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係るパワーショベルの側面図である。
【図7】従来のパワーショベルの一例を示す斜視図である。
【図8】従来のパワーショベルの他の例を示す平面図である。
【図9】図8のパワーショベルの斜視図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c…パワーショベル
2…キャブ
3…旋回体
4…台車
8…ブーム
9…アームシリンダ
10…アーム
10a…第1のアーム部
10b…第2のアーム部
12…バケット
40,41,60,62,66…リンク
49…ロッド
70…リンク機構

Claims (1)

  1. 台車に旋回可能に搭載され、キャブを備える旋回体と、
    旋回体上に起伏可能に設けられたブームと、
    ブームの先端部に回動可能に取り付けられた第1のアーム部と、先端にバケットを有する第2のアーム部とからなるアームと、
    伸縮可能なロッドを有し、このロッドの伸縮動作によって第1のアーム部をブームに対して回動させるアームシリンダと、
    第1のアーム部と第2のアーム部とを連結し、アームシリンダのロッドの伸縮に伴う第1のアーム部の回動によって動作して第2のアーム部を第1のアーム部に対して移動させるリンク機構と、
    を具備し、
    前記リンク機構は、第1のアーム部がキャブ側に向けて内側に回動されると、アームの長さが収縮するように第2のアーム部を第1のアーム部に対して移動させ、第1のアーム部がキャブから遠ざかるように外側に回動されると、アームの長さが伸長するように第2のアーム部を第1のアーム部に対して移動させることを特徴とするパワーショベル。
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