JPS5824559Y2 - 超音波トランスジュ−サ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は定在波の影響を受けず、かつ感度低下をもたら
さない超音波トランスジューサを提供するものである。

まず従来のこの種の超音波トランスジューサについて第
１図とともに説明する。

第１図に示すように圧電高分子フィルム１を、彎曲した
フレーム２に接着した構造の従来の超音波トランスジュ
ーサは、共振周波数を４０ＫＨｚ近傍に設計した場合、
上記彎曲フレーム２のフィルムを張架すべき彎曲面の曲
率半径は、４〜５朋程度となる。

従ってフレーム２の開き角θが１２００程度とした時、
このフレーム２を固定するための基板３とフィルム１の
彎曲頂部４との間隔ｔに生じる定在波は、第２図破線で
示すように、ちょうど超音波トランスジューサの使用帯
域内に現れ、それによって使用帯域内で周波数特性が、
大幅に劣化することがあった。

この定在波を防ぐには、第１図に示したフィルム１と基
板３の間にクラスウールなどの吸音材を充てんすればよ
いが、吸音材によってフィルム背部に音響抵抗が付加さ
れるため、第２図１点鎖線で示すように感度が低下する
欠点がある。

本考案は上記従来の欠点を除去するものであり、以下に
本考案の一実施例について第３図、第４図とともに説明
する。

第３図、第４図において、５は孔６を有する彎曲状フレ
ームであり、この彎曲状フレーム５０片面には、両面に
電極が形成された圧電高分子フィルムＩが接着されてい
る。

８は上記彎曲状フレーム５を取付ける基板であり、この
基板８の片面の中央部には断面が略台形状の突条９が形
成されている。

上記彎曲状フレーム５の平行な両端面は上記基板３の表
面端部に固定されるものである。

本実施例によれば、基板８の突条９上向とフィルム７の
彎曲頂部４′との間隔ｔ′を４朋以下にすることができ
、間隔ｔ′で生じる定在波は、この超音波トランスジュ
ーサの使用帯域より高い周波数で生じることになり、第
２図に実線で示すような特性となり第２図破線で示すよ
うな周波数特性の劣化は生じないものである。

第５図、第６図は本考案の他の実施例を示しており、本
実施例では基板８′に断面半円状の突条９′を形成し、
間隔ｔ″を４ｍｍ以下としているものであり、本実施例
でも周波数特性の劣化は生じないものである。

本考案は上記のような構造であり、本考案によれば、使
用帯域における定在波の発生を防止することができ、周
波数特性の劣化を防止することができる利点を有すると
ともに、吸音材を使用しないため感度低下も生じないも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の超音波トランスジューサの斜視図、第２
図は従来および本考案の超音波トランスジューサの受波
感度特性図、第３図は本考案の一実施例における超音波
トランスジューサの斜視図、第４図は同上面図、第５図
は本考案の他の実施例の斜視図、第６図は同上面図であ
る。 ５・・・・・・彎曲状フレーム、６・・・・・・孔、７
・・・・・・圧電高分子フィルム、 ８′・・・・・・基板、 ９′ ・・突条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 孔を有する彎曲状フレームの片面に圧電高分子フィルム
   を接着し、上記彎曲状フレームの背面に突条を有する基
   板を配置してなる超音波トランスジューサ。