JPS5824340Y2 - オフロツク式トリガ−スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はたとえば小型電動工具に用いられるトリガー
スイッチに係り、特にオフ状態をロック保持し得るオフ
ロック式トリガースイッチに関する。

小型電動工具の把握部などに取り付けられるトリガース
イッチは、その操作子を工具使用者の指先により引き込
むように操作することによって接点がオン状態になり、
このオン状態によって工具内蔵のモータに電源が供給さ
れるように電気的接続がなされている。

このようなスイッチは、非操作状態はオフ状態になって
いるが、工具使用者が意図しないときに誤ってスイッチ
操作子が引き込み状態になると、工具内のモータが回転
してたとえばドリル刃が不要にも回転状態になって非常
に危険である。

このような危険な状態を引き起さないように、トリガー
スイッチのオフ状態をロック保持するためのオフロック
機構を設けておき、通常はオフロック状態に保持してお
き、スイッチオンに際してこのオフロック保持状態を解
除するようにオフロック機構を解除操作したのち前記引
き込み操作を行なうようにすることが望ましい。

この場合、オフロック機構の解除操作は、スイッチ操作
者の指先により容易に可能なように設けられることは勿
論のこと、特に構造が簡単で信頼性が高いことが望まれ
る。

この考案は上記事情に基づいてなされたものでその目的
とするところは簡単な構造よりなり信頼性が高く、電動
工具の危険を防止し得るオフロック式トリガースイッチ
を提供しようとするものである。

以下この考案の一実施例について図面を参照して説明す
る。

すなわち、第１図乃至第４図において１１はスイッチケ
ースであり、このスイッチケース１１の前面から引金形
操作子１２の駆動軸１３が摺動進退自在に突出している
。

上記スイッチケース１１内には、上記駆動軸１３の内端
面とケース内面との間に復帰ばね１４が装着され、この
復帰ばね１４により駆動軸１３は前進方向（突出方向）
に付勢されている。

また、スイッチケース１１の駆動軸１３の通路面内には
駆動軸１３の外周面と対接するバッキング１５が設けら
れている。

さらに、上記駆動軸１３には係止用段部１６が形成され
ており、この段部１６とスイッチケース１１内の突起１
７とが係止し合って駆動軸１３の前進位置が規定されて
いる。

そして、駆動軸１３のケース内端部には凹所が設けられ
、この凹所にコイルスプリング１８を介して作動ピン１
９の基部が嵌挿されている。

そして、この作動ピン１９の先端面は可動接片２０上面
に摺動可能となっており、この可動接片２０の中間部を
支持する支持台２１とか固定接点２２．２３とか外部接
続端子２４．２５などが適宜配設されてトリガースイッ
チ本体が形成されている。

一方、上記スイッチケース１１内には駆動軸１３の一側
に沿って隔壁２６により仕切られた収納部２７が形成さ
れており、この隔壁２６には駆動軸１３の進退方向に沿
って切り欠き部２８が設けられている。

また、上記駆動軸１３の後退方向端部で上記隔壁２６側
側面には第１の係止部たとえば突部２９が突設されてい
る。

この突部２９の駆動軸突出方向側面はテーパー状となっ
ており、この先端部は上記切り欠き部２８を通り収納部
２７に突出している。

さらに、上記突部２９と対向するスイッチケース１１の
外側面からはロックピン３０が進退自在に嵌挿されてい
る。

このロックピン３０のスイッチケース外端部にはロック
釦３１が装着され、このロック釦３１とスイッチケース
外側面との間にはコイルばね３２が介在されており、ロ
ックピン３０およびロック釦３１は突出方向に付勢され
ている。

また、ロックピン３０のスイッチケース内突入先端部に
はストッパー片３３の一端部が遊動自在に係合されてい
る。

このストッパー片３３は第６図に示すような形状をして
おり、駆動軸後退方向端部側面には第２の係止部たとえ
ば保合穴３３□が設けられている。

また、上記突部２９と対向するスイッチケース内壁面に
おいて、駆動軸突出位置における突部２９と前記ロック
ピン３０のほは゛中間部には側面がロックピン３０の外
周面に対向するように段部３４が形成されている。

さらに、この段部３４と対向する前記隔壁２６には突起
３５が形成されている。

そして、駆動軸１３およびロックピン３０がそれぞれ突
出位置において、前記ストッパー片３３のスイッチケー
ス内壁側側面かつ中間部は前記段部３４に対接しており
、この段部３４を支点として駆動軸後退方向端部は駆動
軸側面方向に回動され、回動位置において突部２９と係
合穴３３□とが係合状態となるようになっている。

上記のような構成のトリガースイッチにおいて、通常は
操作子１２が突出位置にあり、スイッチ機構（作動ピン
１９、可動接片２０、固定接点２２．２３などよりなる
。

）はオフ状態となっている。この状態においては操作子
１２に引き込み方向の力が加わっても第３図に示す如く
、駆動軸１３に設けられた突部２９の先端部にストッパ
ー片３３の保合穴３３□が係止されているため、操作子
１２は引き込まれず、オフ状態のロックがなされる。

次にスイッチ機構をオン状態にする場合には、先ずロッ
ク釦３１を後退方向へ押す。

これによりストッパー片３３の一端部はロックピン３０
により、係合穴３３、と突部２９の係止部を中心として
駆動軸側部側に回動され、前記係合穴３３、と突部２９
の係止状態は徐々に解除される。

このとき、ストッパー片３３のスイッチケース内壁側側
面は前記段部３４から離れる。

その後、ストッパー片３３の駆動軸側側面のほは゛中間
部が隔壁２６に設けられた突起３５に当接され、さらに
一端部がロックピン３０により駆動軸側部方向に回動さ
れると、ストッパー片３３の駆動軸後退方向端部は上記
突起３５を支点としてスイッチケース内壁面側に回動さ
れる。

しかして、第４図に示す如く上記突部２９と係合穴３３
、との係合状態が解除されるため操作子１２の引き込み
が可能となる。

したがって、この状態において操作子１２に引き込み方
向の力を加えると、駆動軸１３は復帰ばね１４の復帰力
に抗して後退方向に摺動され、後退位置になった状態で
、スイッチ機構がオン状態となる。

なお、この状態において、ロック釦３１の押圧力を解除
すれば、ロック釦３１およびロックピン３０、ストッパ
ー片３３はコイルばね３２の復帰力により第５図に示す
如く原位置に復帰される。

次に、上記状態において操作子１２の引き込み力を解除
すると、駆動軸１３は復帰ばね１４の付勢力により突出
方向に摺動され、スイッチ機構はオフ状態となる。

このとき、駆動軸１３の移動に伴ない突部２９の駆動軸
突出方向テーパ一部の斜面は、ストッパー片３３の駆動
軸後退方向端面部と摺接し、このストッパー片３３の駆
動軸後退方向端部を前記段部３４を支点とし、ロックピ
ン３０のコイルばね３２に抗してスイッチケース内壁方
向に回動しながら摺動する。

そして操作子１２の復帰位置において、第３図に示す如
くオフ状態に復帰する。

上述した実施例では、駆動軸１３の後退方向−側面に駆
動軸突出方向側面がテーパー状の突部２９を設け、また
、スイッチケース外側面から進退自在にロックピン３０
を嵌挿し、このロックピン３０のスイッチケース内突入
先端部にストッパー片３３の一端部を遊動自在に係合し
、このストッパー片３３の駆動軸後退方向部側面に保合
穴３３□を設け、この保合穴３３、と、上記突部２９と
の係止によりトリガースイッチのオフ状態を保持してい
る。

したがって、このオフロック機構は構造が簡単で機械的
な故障が少なく信頼性が高い。

また、オフロック機構の解除操作は、スイッチケース側
面に設けられたロック釦３１を押すだけでよく、操作者
が片手のみで容易に行なうことが可能なため極めて操作
性が良く、シかもスイッチカ、ｆオフ状態になるととも
に何ら操作を要さず自動的にオフロック状態となるので
実用上非常に便利である。

尚、突起３５はストッパー片３３の回動を補助するもの
であり、必ずしも必要なものではない。

また、ストッパー片３３の一端部と駆動軸後退方向端部
との距離を収容部２７の幅とほぼ同一とすれば、段部３
４にストッパー片３３を当接する必要はない。

以上詳述したようにこの考案によれば、簡単な構造によ
りスイッチ機構のオフ状態を保持し得るため小型化が可
能で、操作性に優れ、しかも信頼性が高く、電動工具の
危険防止上極めて有効なオフロック式トリガースイッチ
を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るオフロック式トリガースイッチ
の一実施例を示す上面図、第２図は第２図のＩＩ −Ｉ
Ｉ線に沿う断面図、第３図乃至第５図は第１図の上面部
を切除し、異なる動作状態を示す上面図、第６図は第３
図乃至第５図におけるロック機構を示す分解斜視図であ
る。 １１・・・・・・スイッチケース、１２・・・・・・操
作子、１３・・・・・・駆動軸、１４・・・・・・復帰
ばね、３０・・・・・・ロックピン、３２・・・・・・
コイルばね、２９・・・・・・第１の係止部、３３・・
・・・・ストッパー片、３３□・・・・・・第２の係止
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スイッチケース前面から引き込み操作子の駆動軸が進退
   自在に突出し、スイッチケース内に前記駆動軸を前進方
   向へ付勢する復帰ばねを備えるとともに、前記駆動軸の
   前進位置および後退位置に応じてオフ状態およびオン状
   態に切換制御されるスイッチ機構を備えたトリガースイ
   ッチ本体と、上記駆動軸後退方向−側面に設けられ先端
   方向に細くされた突部よりなる第１の係止部と、この係
   止部に対向するスイッチケースの側面から進退自在に嵌
   挿されたロックピンと、このロックピンを突出方向に付
   勢するコイルばねと、：上記ロックピンのスイッチケー
   ス内突入先端部に一端部が遊動自在に係合され駆動軸後
   退方向端部が一端部より前記駆動軸側部に近接するよう
   中間部が折曲されたストッパー片と、このストッパー片
   の駆動軸後退方向端部に設けられ、前記駆動軸およびロ
   ックピンの突出位置において前記第１の係止部の先端に
   係止する係合穴よりなる第２の係止部とを具備し、スイ
   ッチ機構がオフ状態のときには駆動軸の第１の係止部と
   ストッパー片の第２の係止部との係止により操作子の引
   き込みが不可能なオフロック状態を保持し、ロックピン
   を後退方向へ押し込み操作した状態で前記ストッパー片
   が前記第１゜第２の係止部を中心として回動され上記係
   止状態が解除されて操作子の引き込みを可能とすること
   を特徴としたオフロック式トリガースイッチ。