JPS5824167Y2 - 視差防止鏡付指示計器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、指針と目盛との視差を防止するための鏡面を
備え、かつ目盛、指標を光表示する内照式の指示計器に
関するものである。

従来のこの種視差防止鏡付指示計器は、目盛板に目盛に
沿って弧状の長孔を穿設し、この長孔を閉塞するように
裏面側から鏡板を固着した構造のものが古くから知られ
ている。

また最近では実開昭４７−１４９４４号あるいは実開昭
４８−６９３４２号公報などによって提案されているよ
うなアルミ板からなる目盛板本体の表面を予め鏡面仕上
げし、所定の鏡面部となる弧状部を残して残余の部分に
地色ならびに目盛、指標等を印刷し、目盛板本体と鏡面
部とを一枚の板材料によって形成したものが普及してい
る。

しかしながら、前者の構造では鏡を用いるために部品コ
ストが嵩み、かつこの鏡を固着するための接着等の工程
を要するという組立コスト上の不利がある。

また後者の構造では、目盛板全体を鏡面加工されたアル
ミ板を使用しなければならないために材料コストが高く
なる欠点がある。

加えてこの構造では目盛表示部の照明が要求される場合
には、照明用の光源を目盛板の表面側に配置しなければ
ならず、このため光が直接目に入らないように遮へいす
る必要があるなど構造上複雑となる等の欠点があった。

本考案はこれら問題点を解消したもので、構造が簡単で
組立が容易であり、かつ安価に製作できると共に、目盛
板の背面側から間接的に照明して目盛、指標を透過光線
により光表示することができる視差防止鏡付指示計器を
提供するものである。

以下図面に示した本考案の一実施例により詳細に説明す
る。

第１図乃至第３図において、符号１０は透明若しくは半
透明な透光性を有する合成樹脂により成形された本体ケ
ースであって、この本体ケース１０には可動コイル１３
９円筒状ヨーク１４．指針１５などからなる可動部１２
を装着するための凹陥部１６と、後述する目盛板１８を
載置し組付けるための平面部１９とを有している。

そして、この平面部１９のほぼ中央部には鏡面を形成す
るための細長い弧状のアルミ板２０を嵌入するための長
溝２１が凹設されている。

したがって、この長溝２１はアルミ板２０の外形々状に
対応する形状をもち、かつアルミ板２０を嵌入したとき
平面部１９とほぼ同一面となるようにアルミ板２０の厚
みに対応する深さをもって形成されている。

一方、目盛板１８は第３図に示すように透明な合成樹脂
製基板２３からなり、その表面には目盛および指標２４
、ならびに上述した長溝２１内に嵌入されたアルミ板２
０に対応する鏡面相当部２５を残して残余の地部２６は
遮光性のあるインク２７によりスクリーン印刷された遮
光膜が形成されている。

なお、第１図および第２図に示すように、本実施例では
プラスレベルに相当する目盛、指標２４ ａは斜線で示
すように透光性のある着色、例えば赤色のインクで印刷
されである。

以上の構成において、平面部１９の長溝２１内に嵌入さ
れたアルミ板２０は、この上に目盛板１８を載置するこ
とによりその位置で固定され、目盛板１８の透明に残さ
れた鏡面対応部２５を通して鏡面となり、この鏡面に映
る指針１５の像により視差防止が達成できる。

また、本体ケース１０の裏面側に照明用の光源が配置さ
れ、この光源からの光はケース１０および目盛板の基板
２３の遮光されていない目盛、指標２４から透過しＪこ
′の透過光により目盛、指標が光表示されることになる
。

またこの透過光により目盛、指標の近くに位置する指針
１５ならびに鏡面対応部２５も照射されるから、鏡面上
に指針１５の像を映し出すことができ、夜間、暗所でも
指針位置を正確に読みとることができる。

さらに、本実施例によれば、プラスレベルの目盛指標２
４ ａは赤色の光によりマイナスレベルの目盛指標と色
分は表示されるから、その読取りが容易になると共に装
飾的な効果も期待できる。

以上述べたように本考案によれば、鏡面を形成するため
のアルミ板２０は単にアルミ板の打抜き加工で小型に製
作され、このアルミ板２０を嵌入する長溝２１は本体ケ
ース１０の成形加工時に同時に形成されるものであり、
またアルミ板２０の固定も目盛板１８の取付けにより行
なわれるから、材料コストならびに組立コストの低減が
はがられる利点がある。

また本考案によれば、本体ケース１０の裏面側から照明
することにより目盛、指標を透過光によって光表示がで
きるようにしたから、従来のように複雑な構造とするこ
となく夜間、暗所でも正確な読取りが行なれる指示計器
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図は本考
案の要部を示す分解斜視図、第３図は第１図におけるＩ
ＩＩ−ＩＩＩ断面図である。 １０・・・・・・本体ケース、１２・・・・・・可動部
、１８・・・・・・目盛板、１９・・・・・・平面部、
２０・・・・・・アルミ板、２１・・・・・・長溝、２
３・・・・・・基板、２４・・・・・・目盛、指標、２
５・・・・・・鏡面対応部、２６・・・・・・地部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可動部を装着するための凹陥部と目盛板が載置され組付
   けられる平面部とを有する本体ケースを透明もしくは半
   透明な透光性のある合成樹脂で形成し、前記平面部のほ
   は沖央部に弧状の長溝を設け、この長溝内に鏡面となる
   ほぼ同形状のアルミ板を嵌入し、前記目盛板を透明な合
   成樹脂からなる基板で形成すると共に、この基板の表面
   に表示される目盛、指標および前記アルミ板に対応する
   鏡面対応部を残す残余の地部に遮光膜を形成し、かつ前
   記本体ケースの裏面側に照明用光源を配置したことを特
   徴とする視差防止鏡付指示計器。