JPS5823061Y2 - ロ−タリ−バ−ナ−におけるカ−ボン付着防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の吸引風が内側へ向って通る胴体内にカップを駆動
する中空回転軸により架設し、液体燃料を上記の中空回
転軸からカップの内面に供給しそのカップ先端縁より放
出して胴体内で燃焼させるロータリーバーナーにおいて
は、その燃焼と同時に発生し燃焼ガスと共に内側へ向っ
て進行するカーボンが順次カップの外面に付着しそのカ
ーボンの層が次第に生長してゆき、このカーボン層が断
熱作用をなしカップが低温になって燃焼状態が悪くなる
欠点があった。

そこで本考案は上記欠陥を解消するため、内側が細まる
テーパーの分離リングをカップの内側部外方に適宜に狭
い通風路を形成するように嵌合位置させ、カップの先端
縁外方で１次空気により燃焼した燃焼ガスを分離リング
により分岐し、該分離リングの外方を通る２次空気と内
側が細まるテーパーの分離リングとによって生じる吸引
作用により、その分離リングとカップとの間の通風路内
を通る燃焼ガスの流速を高速になしてカップ外面へのカ
ーボンの付着を防止するようにしたロータリーバーナー
におけるカーボン付着防止装置に係るものである。

第１図乃至第５図に示す本考案の１実施例についてその
構造を説明すれば、１は横置型通風胴で、その中間部に
は循環式穀類乾燥機の通風乾燥室２を挿通して設け、該
通風乾燥室２の上口に穀粒タンク３を連設し、下端部に
は繰出しロール４を軸架してその下方に移送樋５を装設
する。

ａは通風胴１の１端部内に設けた排風機で、固定翼６と
回転翼７とよりなり、その回転翼７を固着した翼車軸８
の外側突出部には伝動プーリー９を取付ける。

ｂは通風胴１の他端吸気部内の中心に設けたロータリー
バーナーを示し、１０．１１はバーナーｂの胴体をなす
外筒および内筒で何れも内側が細まるラッパ状に形成し
、適当間隙を形成して同心に配置し、内筒１１の外端縁
は内方へ屈曲する。

１２はバーナーｂの中心外側に取付けたモーターで、そ
の中空回転軸１３の内側突出部にはボス１４を固定する
。

１５はボス１４の外端部に固着した円形の保炎板で、そ
の周縁を内側へ屈曲して中間部に数個の通気口１６を穿
設すると共に、該通気口１６の反回転側部を外側へ押出
して風導大片１７を装設する。

１８．１９は内外カップで、適当間隙を形成して同心に
配置し開放口を外側へ向けて底部中心孔をボス１４の内
端部に固着し、該内外カップ１８．１９の先端縁を若干
外方へ屈曲し、それらの底部間においてボス１４には回
転軸１３内の中空部に連通して外端が外カップ１９の接
近位置に開口する放射方向の燃料出口２０を設けると共
に、内外カップ１８．１９間の先端開口部は適宜に保炎
板１５の周縁部より内方において保炎板１５に接近して
位置するようになす。

２１は保炎板１５の外周部内側に形成される保炎領域、
２２は外筒１０の内側部中心に配置して内側が細まるテ
ーパーの分離リングで、その外側部を外カップ１９の内
側部外方に適宜に狭い通風路２３を形成するように嵌合
位置させて放射状アーム２４により外筒１０に固定する
。

２５は外筒１０の内側に連結した放炎筒で、その内側端
はラッパ状に拡開２６シてこれに放射状通気孔２７を穿
設する。

２８は内筒１１内に設けた点火栓である。２９は通風胴
１の他端に設置した液体燃料タンク、３０はそのタンク
２９に附設したポンプで、これにコック３１を設けて該
ポンプ３０の吐出口と中空回転軸１３の外端とをパイプ
３２により連通ずる。

３３は通風乾燥室２内の籾を示す。

次にその作用を説明する。

機械の運転を開始すれば、回転翼７の回転による吸引作
用によって第１図に矢印で示すように外気が他端から通
風胴１内に吸入されると同時に、バーナーｂの外筒１０
内および内筒１１内に吸入されてそれらの吸入風は放炎
筒２５内および通風胴１内を１側へ向って進行する。

一方、モーター１２の回転軸１３と一体で保炎板１５お
よび内外カップ１８．１９が回転し、その保炎板１５の
風導大片１７により空気が強制的に通気口１６から保炎
板１５の内側に誘い込まれ、内カツプ１８内および保炎
板１５と内カップ１８の周縁部間を通り保炎領域２１に
至って上記内筒１１内を通る吸入風と合する。

その後その吸入風は分離リング２２によって内外に分岐
し、外筒１０内と通風路２３を１側へ向い進行して放炎
筒２５内に至り合して放炎筒２５内から通風胴１内を進
行する。

そこで、適宜にコック３１を開いてタンク２９内の燃料
をポンプ３０によりパイプ３２内に圧送すると、その燃
料は回転軸１３内の中空部を通って遠心力により出口２
０から外カップ１９の内面上に至り、順次第４図に示す
ように外カップ１９の内面に沿って移行しその先端縁よ
り４方へ向って噴霧される。

従って上記噴霧燃料に点火栓２８で点火すれば、その燃
料は保炎板１５と内カップ１８の周縁間から強制的に吹
出される風と金し保炎領域２１において燃焼し、燃焼ガ
スはその後内筒１１内を通る２次空気と合した後、外筒
１０内と通風路２３に分岐し進行して外筒１０および放
炎筒２５内を通る３次空気と合し、その後通風胴１内を
通る風と合して熱風が発生する。

而してその熱風は乾燥室２内を徐々に下降する籾３３間
を通過して乾燥作用を行い、乾燥作用の終った排気は通
風胴１の１端から機外へ放出される。

その際、保炎領域２１において燃料が燃焼するとき発生
したカーボンが燃焼ガスと共に外カップ１９の外面に沿
い１側へ向って進行すると、そのカーボンは分離リング
２２内の通風路２３を通る高速な燃焼ガスの流速によっ
て該通風路２３を強制的に迅速に通過してカーボンが外
カップ１９の外面に付着するのを防止され、また場合に
よって上記カーボンが外カップ１９の外面に付着するこ
とがあっても、その付着したカーボンの層は極めて薄い
もので自然に順次剥離してしまう。

第６図に示す本考案の他の実施例は、上記保炎板１５の
風導大片１７を保炎板の内面に設けたもので、その構造
を図面について説明すれば、１５′は保炎板で、断面コ
字形の円環状に形成してその内方片の中間部に数個の通
気口１６′を穿設すると共に、該通気口１６′の反回転
側部を内方へ押出して風導大片１７′を装設する。

その他の符号は第１図乃至第５図におけると同一部分を
示す。

この構造のものにおいても、モーター１２によって回転
軸１３と一体で保炎板１５′および内外カップ１８．１
９を駆動すると、その保炎板１５′の風導大片１７′に
より空気が強制的に通気口１６′から保炎板１５′の内
側に誘い込まれ、保炎板１５′と内カップ１８の周縁部
間を通り保炎領域２１に至って上記と同様に作用する。

なお、上記分離リング２２のアーム２４は内筒１１、あ
るいは回転軸１３のボス１４に取付けてもよい。

また、本考案は回転軸１３のボス１４に外カップ１９の
１個のカップだけを取付けたロータリーバーナーに実施
しても上記と同様に作用する。

本考案はロータリーバーナーにおけるカーボン付着防止
装置を上記のように構成したから、カップの先端縁より
放出される液体燃料は吸引作用によって通る１次空気と
合して燃焼し、その燃焼ガスは分離リングによって分岐
すると共に、該分離リングの外方を通る２次空気と内側
が細まったテーパーの分離リングの誘導作用とで生じる
吸引作用によって分離リングとカップとの間の適宜に狭
い通風路を通る燃焼ガスの流速は高速になる。

従って燃料が燃焼するとき発生しそれと共にカップの外
面に沿って進行するカーボンは、上記分離リングとカッ
プとの間の通風路を燃焼ガスと一体で強制的に迅速に通
過してそのカーボンがカップの外面に付着するのを防止
される上に、場合によって上記カーボンがカップの外面
に付着することがあっても、その付着したカーボンの層
は極めて薄いもので１然に順次剥離してしまい、且つカ
ップにカーボンが付着しないから、そのカーボンの付着
による断熱作用によってカップが低温になることがなく
、従ってカップを高温に保って燃料の予熱および燃焼が
良好となり、燃料を有効に使用して熱効率を高めること
ができる。

更にバーナー内を通って燃焼作用を行う吸風を利用し、
その吸風を分離リングによって分岐し燃焼ガスをカップ
外面に高速に通してカーボン付着防止を行うから、その
作用をさせるための別個の送風機等が不要であり、且つ
構造が極めて簡単で容易安価に製作し得る等の効果があ
る。

また、分離リングを耐熱性が大でしかもカーボン等の剥
離性に富む材料、例えばセラミック材で製作すると実用
上有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係るロータリーバーナーを
備えた循環式穀類乾燥機要部の縦断正面図、第２図は同
上ロータリーバーナーの拡大正断面図、第３図は第２図
のＩ−Ｉ線断面図、第４図はその燃焼要部の正断面図、
第５図は第４図のＩＩＩＩ線断面図、第６図は本考案の
他の実施例に係る燃焼要部の正断面図である。 ｂ・・・・・・ロータリーバーナー、１３・・・・・・
中空回転軸、１８．１９・・・・・・カップ、２２・・
・・・・分離リング、２３・・・・・・通風路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸引風が内側へ向って通る胴体内に開放口が外側へ向う
   カップを駆動する中空回転軸により架設し、液体燃料を
   上記中空回転軸からカップの内面に供給して胴体内で燃
   焼させるロータリーバーナーにおいて、内側が細まるテ
   ーパーの分離リングを上記カップの内側部外方に適宜に
   狭い通風路を形成するように嵌合位置させてなるカーボ
   ン付着防止装置。