JPS5822182B2 - 飲食物の製造方法 - Google Patents

飲食物の製造方法

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JPS5822182B2
JPS5822182B2 JP56017341A JP1734181A JPS5822182B2 JP S5822182 B2 JPS5822182 B2 JP S5822182B2 JP 56017341 A JP56017341 A JP 56017341A JP 1734181 A JP1734181 A JP 1734181A JP S5822182 B2 JPS5822182 B2 JP S5822182B2
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amylose
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吉川恵温
杉本要
杉本利行
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、飲食物の製造に際し、澱粉質に枝つくり酵素
を作用させ、得られる生成物を含有せしめることを特徴
とする飲食物の製造方法に関するものである。
澱粉質を含有する食品では、澱粉質の老化によって、そ
の保存性の低下、消化率の低下をもたらすことが知られ
ている。
従来は、これを防止するため、食品製造に際して、澱粉
質の一部分をα−アミラーゼにより加水分解するか、ま
たは糖類を添加するなどの方法が経験的に採用されてき
た。
しかしながら、これらの方法では、澱粉質本来の性質、
例えば接着性、増粘性、賦形性などが低下し、甘味が増
大するなどの欠点が生ずる。
本発明者らは、澱粉質を含有する飲食物の製造に際し、
澱粉質の長所を失うことなく、得られる飲食物の品質向
上を目的に鋭意研究したところ、澱粉質に枝つくり酵素
を作用させ、得られる生成物を使用することにより、本
目的を達成し得ることを見いだし、本発明を完成した。
枝つくり酵素(EC2,4,1,18)は、Q−酵素と
も呼ばれ、アミロースのような直鎖状グルカンのα−1
,4結合に作用してアミロペクチンまたはグリコーゲン
のようなα−1,6結合の枝分れ構造を生成する酵素で
あり、例えば、G、S。
Drumod et al、 、Eur、J、Bioc
hem、 。
Vol、26,168−176(1972年)、および
C、Boyer et al 、 、 Biochem
istry 。
Vol、16,3693−3699(1977年)など
に記載されている。
しかしながら、これらの記載は、馬鈴薯や大腸菌などの
生体中での澱粉またはグリコーゲンの生合成、代謝を明
らかにするため研究されたものである。
本発明は、枝つくり酵素を作用させた澱粉質を含有させ
る飲食物の製造方法であって、使用する枝つくり酵素は
、それを作用させた澱粉質を含有させることにより飲食
物の品質が向上するものであればよく、公知の動物、植
物、微生物由来の酵素を自由に選択して使用することが
できる。
特に、本発明者らが見いだしたバチルス属に属する微生
物由来の枝つくり酵素は、安全性が高いだけでなく、大
量生産も容易なので、本発明に対し有利に利用し得る。
本発明でいう澱粉質とは、枝つくり酵素が作用してα−
1,4グルコシド結合をα−1,6グルコシド結合に変
換して新らたな枝状構造を生成し得る澱粉質であればよ
く、例えば、アミロース、アミロペクチン、澱粉、アミ
ロペクチンから板切酵素を作用させて調整した低分子ア
ミロース、デキストリンなどの澱粉−質、およびこれら
澱粉質を多量に含有する穀類、イモ類などをいう。
飲食物の製造に際して、澱粉質に枝つくり酵素を作用さ
せ、得られる生成物を含有せしめる方法は、本発明の目
的が達成できればよく、例えば、予じめ糊化分散させた
澱粉質溶液に枝つくり酵素を作用させて、これをそのま
ま若しくは必要に応じて濃縮、乾燥した後、飲食物に配
合してもよい才た、予じめ澱粉質と枝つくり酵素とを共
存させて加熱し、糊化と酵素作用とを同時に行なって飲
食物を製造してもよい。
このようにして得られる飲食物は、枝つくり酵素の作用
により澱粉質の老化を抑制し、消化率の低下を抑制でき
るだけでなく、飲食物の口当り、接着性、増粘性、賦形
性、濃厚性、分散性、保湿性、照りなどの物性を改善し
、しかもそれらの性質が変化しにくく高品質を長期間維
持できるので極めて商品価値が高い。
本発明を適用し得る飲食物は、澱粉質を含有するもので
あれはよく、例えば、クツキー、ビスケット、おかき、
スポンジケーキ、ういろう、ぎゆうひ、もちなどの菓子
類、菓子パン、食パンなどのパン類、うどん、そば、ラ
ーメン、マカロニなどの麺類、カマボコ、魚肉ソーセー
ジなどの魚肉練製品、焼肉のタレ、カレールウ、シチュ
ーノ素スープの素などである。
また、澱粉質材料、例えば上新粉、白玉粉、もち粉、道
明寺粉、みじん粉、くず粉、小麦粉、コーンスターチな
どの穀粉類に、枝つくり酵素を作用させ、得られる生成
物を配合して菓子類、その他の飲食物を製造することも
自由にできる。
次に、本発明で使用する枝つくり酵素の製造法および本
発明における飲食物の製造法を実施例により説明する。
〔A 枝一つくり酵素の製造〕
バチルス属からの枝つくり酵素の製造 この実施例に使用するバチルス・メガテリウム10−5
株は、大阪市北区の土壌から発見、分離したものであり
、昭和56年1月28日に工業技術院微生物工業技術研
究所に寄託申請され、FERM P A65859
で受託された。
次にバチルス・メガテリウム10−5株の菌学的性質を
記載する。
■ 形態学的性質 a 細胞形態 [)肉汁寒天斜面培養(28℃、24時間)の場合 平均の大きさは(1,25〜1.5)X(2〜4)μm
であり、両端に丸味を帯びた桿菌で、多形性は有しない
細胞内に顆粒を有し、真東顆粒染色法では染まらないが
、脂肪球染法により染まる。
ときには、2連もしくはそれ以上に連らなり、また非常
に長い細胞もみられる。
shadow formの形成もみられる。
11)グルコース肉汁寒天斜面培養(28℃、24時間
)の場合 平均の大きさは(1,5〜2.0)x(2,。
〜2,5)μmであり、両端に丸味を帯びた桿菌で、多
形性を有しない。
細胞内の゛顆粒は、脂肪球染色、ツクシン染色により染
まりやすくなる。
普通の細胞は少し短かくなるが、鎖状細胞は非常に長い
細胞が多くなる。
b 運動性、鞭毛 肉汁寒天斜面培地にて、28℃で6時間培養した場合、
第1図の電子顕微鏡写真(×10.000)に示すよう
に、よく運動する。
C胞子 1)肉汁寒天培地、土壌浸出液寒天培地において、培養
1〜2日の早い時期に形成される。
!り sporangia sporagia に、ふくらみはほとんど見られず
、胞子は端よりの位値に形成される。
111)胞子型、大きさ 平均の大きさは(1,0〜1.5 ) X (1,25
〜2.5)μmの楕円または膵臓体をしている。
d グラム染色 肉汁寒天培地にて、28℃で6時間および24時間培養
した菌は、何れも陽性である。
e 抗酸性 肉汁寒天培地にて、28℃で24時間培養した菌は、陰
性である。
f カプセル(夾膜) 肉汁寒天培地にて、28℃で18時間培養し、リン−タ
ングステン酸法にて染色し、電子顕微鏡観察を行なった
結果、歯体の周りに影を生じたことにより、カプセルが
存在するものと判定する。
g 真東顆粒 肉汁寒天培地にて、28℃で24時間培養した菌は、陰
性である。
h 脂肪球染色 肉汁寒天培地およびグルコース肉汁寒天培地にて、28
°Cで24時間培養した菌は、何れも陽性である。
■ 培養的性質 a 肉汁寒天平板培養(28℃、5日) 菌の生育は非常に早く、5日後には4〜5mmのコロニ
ーとなる。
コロニーは、不透明な鈍光を帯びた黄白色の円形で、表
面は平滑であり台状の隆起をしている。
周縁は金縁で内容は均質である。
色素は形成しない。b 肉汁寒天斜面培養(28℃、5
日) 菌の生育は非常に早く、良好である。
コロニーは、半透明であり、脂肪様の混光をもった平滑
な表面で、黄白色をしており、外周は少しもり上った偏
平状をなし、糸状の生育をする。
C肉汁液体培養(28℃、2日) 菌の生育が早く、1日で液体はよく濁り、粒状の生育も
見られる。
2日で濁りはほとんどなくなり、大きな薄片状の沈澱を
生じる。
表面にリングを形成しない。
色素、ガスを生成しない。
d 肉汁穿刺培養(28℃、5日) 穿刺部を中心とした寒天表面に、コロニーの形成が見ら
れ、寒天上層部にはせん毛状の菌の生育が見られる。
e 肉汁ゼラチン穿刺培養 1)20℃、10日、袋状に液化 11)28℃、10日、液化し、冷却しても凝固しにく
くなる。
111)肉汁ゼラチン寒天平面培養(28℃、5日)で
、広い分解ハローを示す。
f リドマス ミルり(28℃、14日)1)リドマ
スは青色から赤紫に、ブロムクレゾールパープルは青色
からうすい青黄色となり、酸の生成はほとんど見られな
い。
凝固も起きない。
11)ミルク寒天平面培養(28°C)で、短期間に広
い分解ハローを示す。
g proteose−peptone acid
agarでの生育 菌はよく生育し、黄白色で表面にしわが形成される。
h グルコース肉汁寒天斜面での生育 肉汁寒天斜面と同様の生育が見られる。
i チロシン寒天での生育 菌はよく生育し、表面にしわが形成される。
J クエン酸塩寒天での生育 肉汁寒天と同様の生育が見られ、培地はピンク色となり
、アルカリ性を示した。
k 馬鈴薯楔子での生育 菌はよく生育し、やわらかく粘液性を示し、水溶液中に
も落下する。
菌は黄色をしており、表面はしわ状となる。
ポテトは腐敗し、灰白色に変色する。
1 大豆寒天での生育 菌の生育は早く、良好である。
コロニーは不透明で、混光をもったしわ状の表面で、黄
白色をしており、台状で糸状の生育が見られる。
m グルコース・アスパラギン寒天での生育肉汁寒天と
同様の生育が見られ、コロニーは白色をしている。
n tomato−yeast m1lk での生
育可溶化(peptonize)する。
I 生理的性質 a 硝酸塩の還元 陽 性 b 脱窒反応 ガス生成なく生育する。
cMR試験 陰 性 d VP反応 陰 性 e インドールの生成 陰 性 f 硫化水素の生成 陽 性 g デンプンの分解 陽性 h クエン酸の利用 陽 性 I 無機窒素源の利用 アンモニウム塩、硝酸塩ともにオリ用できる。
j 色素の生成 ミルク寒天培地、馬鈴薯楔子での生育で、黄色色素を生
成する。
土壌抽出液を含む胞子形成培地での生育で灰白色色素を
生成する。
k ウレアーゼ 陽 性 1 カタラーゼ 陽 性 m 生育の範囲 pH5,5〜9.3で生育し、生育最適pHは7附近で
ある。
また、10〜40℃で生育し、生育最適温度は30℃附
近である。
45°Cでは生育しない。
n 酸素に対する態度 好気性 o O−Fテスト()(ugh−Le i f so
n )試験陰性 p 糖類からの酸およびガスの生成(28℃、14日) ソルビトール、ラムノースからは酸を生成しないが、ア
ラビノース、キシロース、グルコース、シュクロース、
ラクトース、マンニトール、グリセロールから酸を生成
する。
また、前記の何れの糖類からもガスの生成ば認められな
い。
q セルロースの分解 陰 性 本菌株は、上述の菌学的性質からバーシーズ・マニュア
ル・オブ・デタミネイティブ・バクテリオロジー(Be
rgey’s Mannualof Determin
ative Bacteriology)第7版および
第8版に基づき、バチルス・メガテリウム(Bacil
lus megaterium)であると同定した。
■ 酵素的諸性質 (1)作 用 本酵素をアミロース(グルコース重合7約500)に作
用させると、還元力はほとんど生成しないにもかかわら
ず、ヨウ素呈色はその作用が進むにつれて漸次減少し、
660nmにおける吸光度が作用前の約10%以下に低
下する。
(イ)アミロースからの生成物に、細菌類化型α−アミ
ラーゼまたは豚膵臓α−アミラーゼを作用させて、その
作用物をペーパークロマトグラフィーで分析すると、イ
ンマルトシルマルトースおよびさらに高重合度の分枝デ
キストリンを生じる。
この結果からα−1,4結合のアミロースからα−1,
6結合を含む生成物が生じているものと考えられる。
(0) アミロースからの生成物に、イソアミラーゼ
を作用させ、次いで、細菌糖化型α−アミラーゼを作用
させて得られる作用物をペーパークロマトグラフィーで
分析したが、イソマルトシルマルトースは検出されなか
った。
これは、アミロースからの生成物に存在するα−1,6
結合がイソアミラーゼの作用により分解されるものと考
えられる。
(/埼 アミロースからの生成物に、イソアミラーゼ
を作用させると、ヨウ素呈色はその作用の進行とともに
漸次増大し、660nmにおける吸光度が作用前の約1
.1〜10倍に増加する。
これは、イソアミラーゼによりα−1,6結合が切断さ
れ、直鎖状デキストリンが生じるためと考えられる。
に)アミロースからの生成物に、β−アミラーゼを作用
させ、その分解率を測定すると、原料アミロースの場合
の約50%に低下した。
これは、生成したα−1,6結合によりβ−アミラーゼ
の分解限度が低下するためと考えられる。
(ホ アミロースからの生成物を、イソアミラーゼで分
解させ、次いで、その分解物のグルコース平均重合度を
末端基定量歩(還元力と全糖量の割合により算出する。
)で求めると約14となり、アミロペクチンのイソアミ
ラーゼ分解物の場合における約21よりも、グリコーゲ
ンのイソアミラーゼ分解物の場合における約12に近か
った。
また、アミロースからの生成物を、完全メチル化した後
、酸分解し、次いでガスクロマトグラフィーを行うと、
生成物中の分校鎖長は、グルコース平均重合度的14と
算出される。
(2)基質特異性 アミロースのほか、アミロペクチン、澱粉にも作用する
また、グルコース平均重合度1.8.の低分子アミロー
スにも作用する。
(3)活性測定法 部分的に精製し、α−アミラーゼを除去した後の酵素液
100μlを、0.1%アミロース(1)H7,5、0
,05Mリン酸塩緩衝液)100μlに加え、25℃で
10分間作用させた後、これはN/300ヨウ素溶液 (0,004MK110.005N HClを含む〕
3dを加え、660 nmにおける吸光度を測定する。
この条件で1分間に吸光度の1%を減少する酵素活性を
1単位とする。
また、アミラーゼが存在する場合でも、例えは放線菌の
産生ずるアミラーゼ阻害剤〔5Ueda et al、
、Agr、Biol、Chem、 。
Vo l 、37 (9) 、2025〜2030(1
973年)〕を用いれば、本酵素は阻害を受けないので
、前記方法により容易に活性を測定できる。
(4)至適pHと安定pH pH4〜6は酢酸緩衝液、pH6〜8はリン酸塩緩衝液
、pH8〜10はグリシン−NaOH緩衝液を用いる。
至適pHは、前項に述べる活性測定法のうちアミロース
溶液のpHを変えて行なう。
また、安定pHは、酵素液を各pH緩衝液で25℃、2
5時間保った後、pH7,5に戻し、残存活性を測定す
る。
結果は、第2図に示す如く、本酵素の至適pHは7.6
付近であり、安定pHは6.5〜8.5である。
(5)至適温度と温度安定性 至適温度は、前述の活性測定方法のうち、温度のみを変
えて行なう。
また、温度安定性は、酵素溶液をpH7,5で各温度に
io分間保った後、25℃で残存活性を測定する。
結果は、第3図に示す如く、本酵素の至適温度は25℃
付近であり、温度安定性は450C付近までである。
(6)阻害、活性化および安定化 亜鉛、水銀またはカドミウムの2.5× 10−3Mの存在で阻害される。
システィン残基に特異的に作用するp−クロロマーキュ
リ−安息香酸の10−5Mの存在で阻害される。
本酵素を活性化する物質については不明であるが、多く
の報告に見られるようなりエン酸、グルコース−1−リ
ン酸による活性化は見られない。
SH還元試薬は、本酵素の安定化に効果があり、ジチオ
トレイトール、2−メルカプトエタノール、還元型グル
タチオン、システィンの順に有効である。
また、20%グリセロールの存在下では、耐熱性が増加
する。
0.1飴牛血清アルブミンも若干の効果が見られるが、
カルシウム、マグネシウムには耐熱性を高める効果は見
られない。
(7)精製方法 通常の酵素の精製方法と同様に行うことができる。
(8)分子量 シュクロース密度勾配超遠心法およびゲル側渦法により
測定したところ、本酵素の分子量は70,000±20
,000である。
(9)結晶構造および元素分析 明らかでない。
(10)等電点 焦点電気泳動法により測定すると、本酵素の等電点けp
H4,5付近である。
αυ ディスク電気泳動 7.5%ポリアクリルアミドゲル(pH9,4)を用い
、実施例1の精製酵素標品を4℃、ゲル1本当り2.5
m Aで2時間泳動させると、酵素活性区分は単一で
あって、ブロムフェノールブルーに対する移動度は約0
.19である。
■ 酵素の製造 シュクロース 2.0w/v%、ポリペプトン1.0w
/v%、肉エキス o、5w/v’fb、リン酸2カリ
ウム 0.1 w / v%、塩化ナトリウム0.1w
/v%、硫酸マグネシウム 0.03w/v%、炭酸カ
ルシウム(別滅菌)0.5w/v%および水からなる培
養液(pH7,0)の151にバチルス・メガテリウム
10−5株 FERM−P A5859を植菌し、2
8℃で45時間、通気攪拌培養した。
培養物を遠心分離(3,000×g)し、得られた菌体
を超音波処理より破砕した後、遠心分離(10,0OO
X9)L、上清(粗酵素液)約1.71を得た。
水液には、ml当り約9.6単位の枝つくり酵素を含有
していた。
本酵素の精製は、硫酸アンモニラムラ加工、飽和度0.
3〜0.65の沈澱画分を集め、5mM2メートルカプ
トエタノールを含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7
,5)に溶解し、同緩衝液(pH7,5)に溶解し、同
緩衝液で透析した後、DEAE−セファデックスA−5
0カラムに吸着させ、塩化すl−’Jウム濃度を高めた
同緩衝液で溶出させて活性画分を集め、同緩衝液で透析
した後、4−アミン・ブチル−セファロース4Bカラム
クロマトグラフイーで活性画分を集めて行なった。
得られた精製酵素は、粗酵素液に対して約2.000倍
の比活性を有し、活性収率は約30%であった。
本精製酵素を、アミロース(平均グルコース重合度 5
00)に作用させた時のヨウ素呈色の低下およびアミロ
ースからの生成物にイソアミラーゼを作用させた時のヨ
ウ素呈色の増加の様子を第4図に示す。
第4図から明らかなように、枝つくり酵素の作用により
、660 nmにおける吸光度は、作用前の約10%以
下に低下し、またアミロースからの生成物にイソアミラ
ーゼを作用させることにより、660 nmにおける吸
光度は、作用前の約1.1〜10倍に増加する。
実施例 A−2 エツシエリヒア属からの枝つくり酵素の製造KH2P
04 0.85 w / v%、K2HPO41,1w
/v%、酵母エキス 0.6w/v%、酢酸ナトリウム
0.4w/v%、グルコース 0.1 w / w%
および水からなる培養液(pH7,0)の1m3にエツ
シエリヒア・コリ IFO3366を植菌し、37℃で
16時間培養した。
培養終了後、遠心分離し、得られる菌体を5mMジチオ
トレイトールを含むグリシルグリシン緩衝液(pH7,
5)の共存下でホモゲナイザーにより破砕した。
遠心分離した後、得られる上清を硫安塩析して飽和度3
0〜60係の沈澱画分を採取し、5mMジチオトレイト
ールを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7,5)に
対して透析した。
次いで、DEAE−セルロースカラムに吸着させ、塩化
ナトリウムの濃度勾配(0〜0.6M)により溶出させ
、活性画分を採取し、メンブランフィルタ−により濃縮
して枝つくり酵素液とした。
活性収量は、約11,000単位であった。
実施例 A−3 馬鈴薯からの枝つくり酵素の製造 馬鈴薯10kgをスライスし、亜ジチオン酸ナトリウム
0.5w/v%およびクエン酸ナトリウム0.5w/
v%を含有する水溶液に30分間浸漬した後、水洗し、
ホモゲナイザーで破砕する。
次いで、遠心分離して得られる上清に酢酸鉛溶液の少量
を加え、生じる不溶物を遠心分離して除去し、上清を採
取した。
この上清を実施例A−2の場合と同様に塩析、透析、D
EAE−セルロースによるクロマトグラフィー、及びメ
ンブランフィルタ−による濃縮によって枝つくり酵素液
を採取した。
活性収量は、約900単位であった。
〔B 飲食物の製造〕
実施例 B−1 ういろうの製造 白玉粉460gに、実施例A−1のVに記載した方法で
製造した精製酵素を5,000単位含有せしめた水22
0m1を加えてよくこねた後、砂糖930gを加え、さ
らに上新粉280gを混ぜてよくこねた。
これを濡れたふきんに入れ、常法に従って30分間蒸し
上げた後、これを冷却し、切断成形してういろうを製造
した。
本品は、半透明で老化を起しにくく、口当り、風味は良
好で、長期間商品板を維持した。
実施例 B−2 食パンの製法 小麦粉650gに実施例A−1のVに記載した方法で製
造した枝つくり酵素4,000単位を加え、次いで、砂
糖20g、食塩11.9を少量の水に溶解して加えよく
かきまぜ、さらに圧搾酵母13g1シヨートニングオイ
ル13g、イーストフード2gを加えると共に、適量の
水を追加してよく練り、ドウを作成し、以後は常法に従
って26℃で2時間発酵させ、熟成時間15分、ベンチ
タイム15分、次いでオーブン温度約200℃で約40
分間焼いて、食パンを製造した。
本品は、風味良好で、適度の弾性を有し、経口変化も少
なかった。
実施例 B−3 ヵマボコの製造 解凍したスケソウすり身 4に9に、実施例A−1の■
に記載した方法で製造した枝つくり酵素2.000単位
およびプルラン20gを含有する氷水400ru11.
馬鈴薯澱粉200g、砂糖80g1グルタミン酸ナトリ
ウム80g、トリポリリン酸すl−’Jウム12.9、
食塩120gを加えて捕潰し、常法に従って成形した後
、内部品温か80℃になるように約30分間蒸し上げた
続いて、室温で放冷した後、4℃で24時間放置してカ
マボコを製造した。
本品は、きめが細やかで、艶ややかな光沢を有しており
、食感も良好であった。
実施例 B−4 粉末ポタージュスープの製造 薄刃小麦粉 1kgに、実施例A−1の■に記載した方
法で製造した枝つくり酵素s、ooo単位および食塩3
0gを含有せしめた水溶液360m1でよくこねた後、
麺線を作成し、これを蒸気で約2分間蒸し、次いで14
0〜145℃の油脂で加熱脱水し、さらに粉砕し、て粉
末を得た。
この粉末に食塩100,9.グルタミン酸ナトリウム3
505’。
イノシン酸ナトリウム5g、粉末ミルク20(Bi’、
香辛料10gを均一に混合して粉末ポタージュスープを
製造した。
本品20gをコツプに取り、熱湯130rILlを注げ
ば、適度の粘性を有する食味良好なポタージュスープが
得られた。
実施例 B−5 蒸しようかんの製造 小麦粉600gに、かたくり粉250g、食塩20p、
ざらしあん401.砂糖1kg、マルトース1.4kg
、および実施例A−2の方法で製造した枝つくり酵素6
,000単位を含有する水2.41とをよく練合せた後
、これを成形し、常法に従って約40分間蒸し上げた。
本品は、老化を起しにくく、口当り、風味が良好で、長
期間高品質を維持した。
実施例 B−6 カスタードクリームの製造 コーンスターチ400.!li’に、実施例A−3の方
法で製造した枝つくり酵素800単位を含有する溶液2
0WLl、マルトース1.5kg、砂糖1.5kgおよ
び食塩10gを加えて攪拌しつつ、これに沸騰させた牛
乳7kgを除々に加え、さらにとろ火にかけて攪拌を続
け、コーンスターチが糊化して全体が半透明になった時
に火を止めて冷却し、バニラ香料を少量添加、混合して
カスタードクリームを製造した。
本品は、適度の粘性、光沢を有し、口当りもなめらかで
あり、経口変化も少なかった。
【図面の簡単な説明】
図において、第1図は、バチルス・メガテリウム10−
5株の細胞を電子顕微鏡でio、ooo倍に拡大した写
真である。 第2図は、pHと相対活性の関係を示す線図であり、実
線が枝つくり酵素の至適pH1破線がそのpH安定性を
示す。 第3図は、温度と相対活性の関係を示す線図であり、実
線が枝つくり酵素の至適温度、破線がその温度安定性を
示す。 第4図は、反応時間と相対吸光度の関係を示す線図であ
り、実線がアミロースへの枝つくり酵素の作用、破線が
枝つくり酵素による生成物へのイソアミラーゼの作用を
示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 飲食物の製造に際し、澱粉質に枝つくり酵素を作用
    させ、得られる生成物を含有せしめることを特徴とする
    飲食物の製造方法。
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