JPS5819251Y2 - アコ−デオン扉の開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はロッカー等におけるアコーテ゛オン扉の開閉装
置に係る。

従来ロッカー、物置、家具等における扉の開閉装置には
大別して引き戸形式のものと開き戸形式によるものとが
あるが引き戸形式は開放時に出入口かロッカー等本体の
半分以下に制限され、特に収納物が大きい場合には中央
部より出入れに支障がある他寸法精度、本体の歪み等に
より円滑な開閉が損なわれる欠点があった。

一方開き戸形式は片開き、両開きを問わず本体前方に扉
開放の為の大きな空間を必要とすると共に開放した扉の
外方より収納物の出入れはきわめて困難であった。

以上の欠点を解決する為に本願出願人は一組以上の扉板
より戒る開放位置自在のアコーデオン扉の開閉装置に係
る考案を先に提供したのであるが、先の考案においては
扉下部の滑動方法として本体底板上に設けた摺動造内を
扉下面に設けた突起が摺動する構成とした。

しかしながらこの構成では特に釣戸形式の場合寸法精度
及び長年の使用による本体の歪み等により突起と摺動溝
間の寸法差が大きいときは溝内より突起が脱出したり、
脱出しない迄も前後に揺れを生ずる。

反対に寸法差が小さい時は扉の円滑な開閉が出来なくな
る恐れが生ずると云う課題を残していた。

更に上記構成及び底板上面に別の摺動レールを設けた引
き形式において、埃の多い場所に設置したとき溝又はレ
ール内に埃等が溜り扉の円滑な開閉に支障をきたす要因
となっていた。

そこで本願考案はこれらの欠点を改善し、確実にしかも
円滑な開閉が出来ると共に開口位置に制約を受けないロ
ッカー等におけるアコーデオン扉の開閉装置を提供する
ものである。

以下に本願考案の一実施例を図面により詳細に説明する
が第２図においては左右対称形の為片方の説明は省略す
る。

蝶番１により折畳み可能に係合された二枚の扉板２ａ、
２ｂよりなるロッカー等の本体前面開口の半分を遮閉し
うる大きさの一組のアコーデオン扉２の上面両端部には
Ｌ字形ブラケツ）３ａ、３ｂをアコーデオン扉２が回動
可能となるよう軸着し、該ブラケツ）３ａ、３ｂの縦片
４ ａ 、４ ｂにはローラー５ａ、５ｂを軸止する。

又アコーテ゛オン扉２の下面両端部には先端に丁字形の
摺動片６ａ、６ｂを形成するスライダー７ａ、７ｂをア
コーデオン扉が回動可能となるよう軸着する。

尚該スライダー７ａ、７ｂの取付位置は前述の扉上面に
設けたＬ字形ブラケツ）３ａ、３ｂの直下に設けること
が望ましい。

次に本体８の開口上部に隣接する天井部９前面には開口
部と水平方向にＺ字型１のガイド１０と略り字型のレー
ル１１とにより成るガイドレール１２を形成し、前記ロ
ーラー５ ａ 、５ ｂを嵌入してアコーテ゛オン扉２
を懸吊する。

尚ローラー５ａ。５ｂの前後の揺れを防止する為にレー
ル１１のローラー滑動面は一段落込んだ溝形にすると良
い。

更にガイド１０の下面両端位置には多孔１３ａ、１３ｂ
を穿設すると共に下方へ湾曲して突出する板バネを取着
し、前記ローラー５ａ、５ｂの移動を抑制しうるストッ
パー１４ ａ 、１４ ｂとする。

次に本体８の開口下部に隣接する底板１５前方下面には
開口と水平方向に切欠部１６を設け、該切欠部１６には
リップ溝形の開口部を下方に配置した摺動レール１７を
取着する。

そして該摺動レール１７内には扉板に軸着した前記スラ
イダー７ａ、７ｂの摺動片６ ａ 、６ ｂを嵌入する
。

この場合摺動片６ ａ 、６ ｂの大きさは寸法精度、
本体の歪みの生じ易い上下方向は摺動レール１７の深さ
に比べ小さくシ、影響の受けにくい前後方向の両寸法は
近似させておけば寸法精度及び長年の使用による本体の
歪み等による滑動性の低下を防止すると共に前後の揺れ
のない円滑な開閉操作を得ることが出来る。

更にアコーテ゛オン扉２の前面には各扉板２ａ。２ｂの
内方に把手１８ ａ 、１８ ｂを取着する。

以上の構成と同様にもう一組を本体に対し左右対称的に
構威し、方形のロッカー等の本体８の前面開口部に装備
し、第１図に示すロッカー等を構成する。

尚前記摺動片６ ａ 、６ ｂに代えスライダー７ ａ
、７ ｂの先端に偏平なローラーを軸着する構成にし
ても良い。

以上の構成より成る本願考案の作用について説明するに
、中央より扉を開く場合には一方側の扉板２ｂの把手１
８ ｂを手前外方へ牽引操作すると、扉板２ｂ上下面に
軸着されたＬ字形ブラケット３ｂ、及びスライダー７ｂ
を支軸として扉が回動すると共に、他方側の扉板２ａの
上部に設けたローラー５ａは手動操作に伴う牽引力によ
り板バネの弾発力に抗しストッパー１４３の湾曲部を乗
り越えてガイドレール１０内を、又扉板２ａの下部に設
けた摺動片６ａは摺動レール１７内をそれぞれ滑動する
。

この時一方側の扉板２ｂの上面に設けたローラー５ｂは
ストッパー１４ｂの板バネの湾曲部により内方への移動
を阻止され停止状態に保たれるから、他方側の扉板２ａ
を確実に一方側の扉板２ｂへ向けて折畳むことができ、
扉を円滑に開くことが可能である。

次に扉を閉じる場合には、一方側の扉板２ｂの把手１８
ｂを把持して前方内方へ押し操作すると他方側の扉板
２ａの上部に設けたローラー５ａ及び下部に設けた摺動
片６ａは手動操作に伴う押出し力により内方へ滑動し、
更にローラー５ａは板バネの弾発力に抗しストッパー１
４８の湾曲部を押圧しながら乗り越えて扉は内方へ移動
する。

この時一方側の扉板２ｂの上部に設けたローラー５ｂは
本体８の内部側壁に当接すると共にストッパー１４ｂに
内方への移行を阻止されているため停止状態に保たれ、
他方側の扉板２ａを確実に一方側扉板２ｂから分離し、
扉も円滑に閉じることが出来る。

又上記とほぼ同様操作により本体８開口の両側をも開閉
することが出来る。

この様に右側、左側及び中央のいずれの個所でも開閉出
来しかも開放状態で左右に滑動するといかなる位置でも
開口可能である。

更に扉を三組以上のアコーデオン扉で構成すると開放時
における前方への突出が少なく小さな空間での開閉が可
能であり、横幅の狭い本体においては一組のアコーデオ
ン扉で構成しても良い。

尚実施例では扉上部のストッパーとして板バネを提示し
たが本願出願人が先に提供した把手の握持操作に連動す
る作動により係止する形式を用いても良く、又多少の不
都合を許容するならば係止装置を省略することも出来る
。

本願考案は前記の構成、作用に基づき、開放位装置自在
で任意の開口位置より収納物を容易に出入れ出来しかも
扉前方の空間の有効利用が計れると共に寸法精度、本体
の歪み等により開閉が損なわれず、又埃の溜ることなく
円滑の開閉が出来、更には扉の脱出する恐れのない実用
的効果のあるアコーデオン扉の開閉装置である。

【図面の簡単な説明】

図面は本願考案の一実施例を示すもので第１図は本装置
を装備したロッカー等の全体図、第２図は右半分を示す
縦断正面図、第３図は縦断右側面図、第４図は第３図Ａ
部分の拡大図、第５図は同斜祖国、第６図は扉の開閉動
作状態を示す説明図である。 符号の説明 １・・・・・・蝶番、２・・・・・・アコ
ーテ゛オン扉、２ａ、２ｂ・・・・・・扉板、３ ａ
、３ ｂ・・・・・・Ｌ字形ブラケット、４・・・・・
・縦片、５ａ、５ｂ・・・・・・ローラー ６ ａ 、
６ ｂ・・・・・・摺動片、７ ａ 、７ ｂ・・・・
・・スライダー、８・・・・・・本体、９・・・・・・
天井部、１０・・・・・・ガイド、１１・・・・・・レ
ール、１２・・・・・・ガイドレール、１３ａ、１３ｂ
・・・・・・孔、１４ａ、１４ｂ・・・・・・ストッパ
ー、１５・・・・・・底板、１６・・・・・・切欠部、
１７・・・・・・摺動レール、１８ ａ 、１８ ｂ・
・・・・・把手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロッカー等の本体前面開口を遮閉しうる折畳み可能に係
   合された二枚−組の扉板から戒る少くとも一組のアコー
   デオン扉と、該アコーデオン扉の上面両端部に回動自在
   に軸着された各ローラーと、上記アコーデオン扉を懸吊
   しながらローラーを案内するように前記本体開口上部に
   敷設したガイドレールと、該ガイドレールの左右両端に
   設けたローラーの回転を抑制するストッパーと、上記ア
   コーデオン扉下面の両端に回動自在に軸着され先端に摺
   動片を形成したスライダーと、該摺動片を案内し且つ脱
   出を防止する本体底板の前方下面に敷設した摺動レール
   とより戊るアコーデオン扉の開閉装置。