JPS5817095Y2 - 二輪車用錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二輪車用錠に関するものである。

更に詳しくは走行中偶発的にカンヌキが施錠方向に移動
することのない安全な二輪車用錠に関するものである。

従来、二輪車用の錠例えば自転車用錠のカンヌキはカギ
による施錠解錠状態において軸方向に押すのみでそのｉ
ｔ施錠できるため、走行中カンヌキに足或いは傘、水筒
等の荷物が触れると、偶発的にカンヌキが施錠方向に突
然移動することがある。

このカンヌキの移動程度によっては車輪のスポークが破
損する他、場合によっては自転車の転倒による怪我、或
いは転倒時に並走する車輛がある場合は、悲惨な人身事
故もおこしかねない。

このような事態を放置しておいては交通事故の撲滅が強
くさけばれている今日、問題が多く、早急に安全対策を
講じることが要望されている。

また、自転車の交通事故撲滅の目的よりして、歩道走行
が可能な道では、上記転倒により歩行者にも危害が及ぶ
ことも少なくない。

本考案者はかかる要望に応えるため、偶発的にカンヌキ
が移動することのない二輪車用錠の構造について鋭意検
討の結果、カンヌキが施錠解除時においてケース内に完
全に収納できる構造の二輪車用錠を創作したものである
。

その要旨は、ケース内にバネの弾発力で施錠解除方向に
移動可能とされると共に施錠解除時には自身全体がこの
ケース内に収容され得るカンヌキと、このカンヌキの切
欠部に嵌脱自在でかつバネの弾発力で常にカンヌキ方向
に押圧される係合駒と、この係合駒の上下動を司るカム
とを設け、さらにカンヌキ側面に突設させられかつカン
ヌキ移動方向に沿うケース側面部に形成された長孔に案
内されてカンヌキと一体移動する操作杆を前記ケース側
面部外に突設させ、この操作杆の施錠方向への前進で上
記カンヌキ切欠部と係合駒とを係止すると共に、ケース
後方より挿入されるカギで上記カムを回動させ前記カン
ヌキと係合駒との係止を解放する構成とした二輪車用錠
である。

以下、本考案をその実施例を示す固めと共に説明する。

１はケースＡの本体、２はケースＡの蓋体であって、こ
の本体１の上部長手方向には樋状のカンヌキ挿入用凹陥
部３及びこの凹陥部３よりさらに陥没したバネ室４が設
けられている。

そしてこの凹陥部３の下方にこれと並設するカギ挿入用
凹陥部５が本体１後方よりそのほぼ長手方向中央部まで
達して設けてあり、この先端に断面円形状のカム挿入用
凹陥部６が、さらに係合駒挿入用凹陥部Ｔが連設されて
いる。

前記凹陥部Ｉの上端はカンヌキ挿入用凹陥部３の下端と
、普た下端はバネ室８とそれぞれ連通している。

なお上記カギ挿入用凹陥部５の後端にはカギ保持板挿入
用凹陥部９が設けられている。

他方、ケースＡの蓋体２には上記本体１の各凹陥部３，
５，６，７．９と対応するそれぞれの各凹陥部３ａ、５
ａ、５ａ、７ａ。

９ａが対応部位に設けられており、本体１に蓋体２をネ
ジ止め等してケースＡを構成した際、上記対応凹陥部３
，３ａ、５，５ａ、６，６ａ、７゜７ａ、９，９ａで構
成される孔に後述する各部材が挿入される。

なお蓋体２の凹陥部３ａには長孔１０が穿設されている
。

１１は後端下方に切欠部１１ａと、この切欠部１１ａ近
傍にその軸線方向と直交する操作杆１２とを有するカン
ヌキで、上記凹陥部３，３ａで構成される孔に挿入され
ており、この操作杆１２の一方の突出部１２ａがバネ室
４に挿入され、カンヌキ１１の施錠方向への前進でバネ
１３を押圧する構成となっている。

普た操作杆１２の他方の突出部１２ｂは蓋体２の長孔１
０に挿嵌され、移動案内されると共にその先端はケース
Ａの外方に突設している。

１４は突出部１２ｂに螺嵌されている摘みである。

１５はカギ１６先端嵌入用孔１７と偏心突起１８を有す
るカムで、上記凹陥部６゜６ａで構成される孔に回動自
在に嵌入されると共に、その突起１８が上記凹陥部７，
７ａで構成される孔に上下動可能に嵌入されている係合
駒１９の切欠部１９ａに係入される。

２０はバネ室８に挿嵌されたバネで、上記係合駒１９を
常にカンヌキ１１方向に押圧している。

２１は上記凹陥部９゜９ａで構成される孔に挿入された
カギ１６保持板である。

尚図中２２は保持板２１に設けたカギ１６ガイド孔であ
る。

次に本考案の使用状態について説明すると、先ず操作杆
１２の摘み１４を第１図において矢印方向（施錠方向）
へバネ１３の弾発力に抗して順次押圧しカンヌキ１１を
ケースＡ外に突出前進させていく、そして操作杆１２が
長孔１６の前孔部に達したとき、すなわちカンヌキ１１
が前進限に達したとき、ちょうどカンヌキ１１の切欠部
１１ａが係合駒１３上に位置する。

同時、常時カンヌキ１１方向にバネ２０の弾発力で附勢
されている係合駒１９が押上げられて前記切欠部１１ａ
に係入するので、カンヌキ１１は完全に施錠される（第
８図参照）。

他方、上記係合駒１９の上昇に伴って連係関係にあるカ
ム１５は、第９図口のようにほぼ３００ くらい強制的
に回動されると共に、カム１５と一体回転するカギ１６
も同時回転しカギ１６は垂直状態となる。

次に施錠解除は、カギ１６を垂直状態より時計方向へほ
ぼ３００くらい回すと（第９図では反時計方向となる。

）、これに付随してカム１５も同時に回動し、カム１５
の突起１８に規制され係合駒１９がバネ２０の弾発力に
抗して押下げられ、カンヌキ１１の切欠部１１ａと係合
駒１９の係止関係が解除され、カンヌキ１１の規制が解
かれバネ１３の弾発力で後方、すなわち施錠解除方向に
移行し、カンヌキ１１はケースＡ内に完全に収納される
第１，２図の状態となるのである。

以上詳述したように、本考案は施錠解除時に、カンヌキ
１１がケースＡ内に完全に収納する構成であるため、二
輪車の走行中、錠が不意に作動することがなく極めて安
全性の高い錠であり、交通安全に役立ち、二輪車による
悲惨な輪禍と歩行者への危害を最小限度にすることがで
きる。

筐た、本考案はカンヌキ１１及びその切欠部１１ａと係
合駒１９並びにカム１５の連係関係で施錠及びその解除
をなす構成であって、機械的にも無理がなく、かつ簡素
化されており、故障が少く、その操作が頗る簡便である
等実用上の効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面図、第２
図は蓋体を外した正面図、第３図は蓋体の背面図、第４
図は第１図の側面図、第５図は第１図のＸ−Ｘ線断面図
、第６図は第１図のＹ −Ｙ線断面図、第１図は要部部
材の斜視図、第８図は施錠状態を示す蓋体を外した正面
図、第９図は係合駒とカムとの連係関係を示す概略図で
ある。 １・・・・・・本体、２・・・・・・蓋体、３，３ａ、
５，５ａ。 ６，６ａ、？、７ａ、９，９ａ・・・・・・凹陥部、１
０・・・・・・長孔、１１・・・・・・カンヌキ、１２
・・・・・・操作杆、１４・・・・・・摘み、１５・・
・・・・カム、１６・・・・・・カギ、１８・・・・・
・突起、１９・・・・・・係合駒、２１・・・・・・保
持板、Ａ・・・・・・ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース内にバネの弾発力で施錠解除方向に移動可能とさ
   れると共に施錠解除時には自身全体がこのケース内に収
   容され得るカンヌキと、このカンヌキの切欠部に嵌脱自
   在でかつバネの弾発力で常にカンヌキ方向に押圧される
   係合駒と、この係合駒の上下動を司るカムとを設け、さ
   らにカンヌキ側面に突設させられかつカンヌキ移動方向
   に沿うケース側盾部に形成された長孔に案内されてカン
   ヌキと一体移動する操作杆を前記ケース側盾部外に突設
   させ、この操作杆の施錠方向への前進で上記カンヌキ切
   欠部と係合駒とを係止すると共に、ケース後方より挿入
   されるカギで上記カムを回動させ前記カンヌキと係合駒
   との係止を解放する構成としたことを特徴とする二輪車
   用錠。