JP3196405B2 - 自動二輪車のステアリングロック装置 - Google Patents

自動二輪車のステアリングロック装置

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JP3196405B2
JP3196405B2 JP05731293A JP5731293A JP3196405B2 JP 3196405 B2 JP3196405 B2 JP 3196405B2 JP 05731293 A JP05731293 A JP 05731293A JP 5731293 A JP5731293 A JP 5731293A JP 3196405 B2 JP3196405 B2 JP 3196405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不必要にステアリング
がロックされることを防止した自動二輪車のステアリン
グロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの自動二輪車に備えられる盗難防止
用のステアリングロック装置は、フロントフォークアッ
センブリを左または右へ一杯に回動させた位置でロック
するように構成されている。
【0003】一般的なステアリングロック装置は、フロ
ントフォークアッセンブリに設けられた出没可能な係合
凸部と、車体フレームに設けられた係合凹部とを有して
いる。上記係合凸部は、係合位置と解除位置との間を移
動可能とされており、通常はスプリング等の付勢手段に
よって上記解除位置側に付勢されている。
【0004】ステアリングロックを実施する際には、フ
ロントフォークアッセンブリを左または右へ一杯に回動
させ、ハンドルバー付近に設けられたロックハンドレバ
ー等を手動操作することにより、上記スプリング等の付
勢力に抗して係合凸部を係合位置から係合位置に突出さ
せ、係合凹部に係合させる。これにより、フロントフォ
ークアッセンブリの左右回動が不可能となり、ステアリ
ングロックが掛けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなステアリングロック装置では、係合凸部を解除位置
側に付勢するスプリングが万一破損した場合に、自動二
輪車の走行振動によって係合凸部が係合位置と解除位置
との間をガタつき、係合凸部が係合凹部に係合されて不
必要にステアリングロックがロックされる恐れがあっ
た。
【0006】また、上記ロックハンドレバー等に異物が
ぶつかったり、ライダの衣服が引っ掛かるなどした場合
にも、不必要にステアリングがロックされてしまう場合
があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、簡素な構造と良好な操作性を備え、
不必要にステアリングロックがなされることを確実に防
止することのできる自動二輪車のステアリングロック装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る自動二輪車のステアリングロック装置
は、フロントフォークアッセンブリに設けられた係合凸
部が、係合位置と解除位置との間を移動可能とされ、こ
の係合凸部が上記係合位置にある時に、車体フレームに
設けられた係合凹部に係合されてフロントフォークアッ
センブリの左右回動が規制され、ステアリングロックが
実施される自動二輪車のステアリングロック装置におい
て、上記係合凸部のロック操作部と、上記係合凸部を上
記解除位置にてロック、あるいは解除操作するロック手
段を設け、上記ロック手段には、複数の付勢部材によっ
て係合凸部側に付勢され、解除位置に置かれた係合凸部
に係合して係合凸部を解除位置にてロックするロック部
材と、このロック部材と係合凸部との係合を手動操作に
より断つ解除操作部とを備え、上記解除操作部を上記ロ
ック操作部に近接させて配置し、ロック操作部と解除操
作部の操作方向を逆方向としたことを特徴とするもので
ある。
【0009】
【0010】
【作用】上記構成を持つ自動二輪車のステアリングロッ
ク装置によれば、ステアリングロックが不必要な時には
上記ロック手段が係合凸部を解除位置にてロックするた
め、係合凸部を解除位置側に付勢するスプリングが万一
破損しても、係合凸部が自動二輪車の走行中にガタつく
ことが無くなり、不必要にステアリングがロックされる
ことが防止される。
【0011】また、ステアリングロックを行うロックハ
ンドレバー等に、ライダの衣服等が引っ掛かるなどして
も、ステアリングがロックされる恐れが無い。
【0012】しかも、ロック手段に備えられたロック部
材が複数の付勢部材によって係合凸部側に付勢されるた
め、万一上記複数の付勢部材の一つが破損しても係合凸
部のロック作用が損なわれることがない。また、手動操
作される解除操作部には電磁部品やスイッチ類を一切設
ける必要がないため、解除操作部の構成を簡素化して故
障を防ぎ、信頼性を高めることができる。そして、この
解除操作部がロック操作部に近接配置されているので、
ロック操作時に両操作部を片手で同時操作することがで
きて操作性が良く、しかも両操作部の操作方向が逆方向
なので近接配置しても意図しない同時操作がなされ得な
い。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0014】図2は、本発明に係るステアリングロック
装置の一実施例が適用された自動二輪車の一例を示す右
側面図である。この自動二輪車1は、その車体フレーム
2の前頭部に設けられたヘッドパイプ3に、前輪4を支
持するフロントフォークアッセンブリ5が枢着されてい
る。また、車体フレーム2の中央下部に架設されたピボ
ット軸6には、後輪7を支持するスイングアーム8が上
下回動自在に枢支され、車体フレーム2の前方には、後
輪7を駆動するエンジン9が搭載され、エンジン8の上
方には燃料タンク11が、燃料タンク11の後方には着
座シート12が、それぞれ設置されている。
【0015】図3は、自動二輪車1の前頭部を示す斜視
図、図4は、図3のIV-IV 線に沿う縦断面図である。上
記フロントフォークアッセンブリ5は、左右一対のフォ
ークチューブ13がアッパブラケット14およびロアブ
ラケット15によって平行に固定され、このロアブラケ
ット15にステアリングステムシャフト16(図4参
照)が立設されている。上記ステアリングステムシャフ
ト16は、前記ヘッドパイプ3を貫通してステムナット
17により支持され、アッパブラケット14にステムヘ
ッドナット18を用いて固定される。これにより、フロ
ントフォークアッセンブリ5が、ヘッドパイプ3に対し
て自動二輪車1の左右方向に回動自在に枢着される。な
お、前記前輪4は、2本のフォークチューブ13の下端
部に回転自在に軸支されている。
【0016】図3に示すように、アッパブラケット14
には、セパレートタイプのハンドルバー19が固定され
ており、このハンドルバー19の間に、スピードメータ
21およびタコメータ22等の計器類と、イグニッショ
ンスイッチ23が設けられる。そして、アッパブラケッ
ト14の中央部には、ステアリングロックを実施するた
めのロックハンドレバー24が設けられている。
【0017】フロントフォークアッセンブリ5およびそ
の近傍には、図4〜図8に示すステアリングロック装置
26が設けられている。このステアリングロック装置2
6は、上記ロックハンドレバー24およびロックハンド
レバー24に接続される操作ロッド27と、ヘッドパイ
プ3に固着された係合ブラケット28と、フロントフォ
ークアッセンブリ5に回動一体に設けられたアクチュエ
ータケース29と、このアクチュエータケース29内に
設けられるアクチュエータ31と、ロック手段32とを
備えて構成されている。また、上記アクチュエータ31
には、図9、図10に示すように、係合凸部となるロッ
クバー33と、ソレノイド34とが内蔵されている。
【0018】図7に示すように、係合ブラケット28は
扇型に形成され、2個の係合凹部35L,35Rが穿設
されている。上記2個の係合凹部35L,35Rは、フ
ロントフォークアッセンブリ5が左右いずれかの方向へ
一杯に回動された時に、上記ロックバー33が係合可能
となる位置に貫通孔状に穿設されている。なお、図4お
よび図5に示すように、ヘッドパイプ3の下端部には前
方に延びる回動規制片36が固着され、ロアブラケット
15には、上記回動規制片36を挟む形で回動ストッパ
37L,37Rが設けられている。このため、フロント
フォークアッセンブリ5が左右へ一定角度まで回動され
ると、上記回動ストッパ37Lまたは37Rが回動規制
片36に当接し、フロントフォークアッセンブリ5の回
動角度が規制される。因みに、図5および図7では、フ
ロントフォークアッセンブリ5が左側へ一杯に回動され
た状態が示されている。
【0019】前記アクチュエータケース29は、鋼板等
を用いて堅牢に構成されたケース本体38と、同じく鋼
板等により形成されたケースカバー39とから構成され
ている。上記ケース本体38の最上部にはアッパブラケ
ット14側に折れ曲がる折曲部41が形成されており、
この折曲部41がアッパブラケット14に掛止され、ケ
ース本体38の最上部は4本のボルト42によってアッ
パブラケット14に固定される。一方、ケースカバー3
9は、ケース本体38に周設されたガイドプレート4
3,44との係合と、2本のビス45による締結とによ
ってケース本体38に固定される。そして、アクチュエ
ータ31は、その上面が4本のビス46によってアクチ
ュエータケース37の天板47に固定される。
【0020】アクチュエータ31は、図9〜図11に示
すように、アクチュエータベース48とカバー49とを
備えており、上記アクチュエータベース48に前記ロッ
クバー33が上下方向へ摺動自在に挿通されている。こ
のロックバー33は、図9中に実線で示す係合位置A
と、二点鎖線で示す解除位置Bとの間を移動可能とさ
れ、ロックバー33に形成されたフランジ51とアクチ
ュエータベース48との間に弾装されたロックバーリタ
ーンスプリング52の付勢力により、通常は上記解除位
置B側に付勢されている。そして、ロックバー33が係
合位置Aに来ると、ロックバー33の上端部が係合凸部
としてアクチュエータ31の上面に突出し、係合ブラケ
ット28の係合凹部35Lまたは35Rに係合するよう
になっている。なお、ロックバー33の下端部は、アク
チュエータ31の下面から突出している。
【0021】アクチュエータベース48には、スライダ
通路53がロックバー33に直交する方向に穿設されて
おり、このスライダ通路53内に、例えば略コの字型の
平面形状を持つスライダ54が摺動自在に内蔵され、上
記スライダ54はスライダスプリング55の付勢力によ
ってロックバー33側に付勢されている。
【0022】ロックバー33のフランジ51上方には、
第一係合溝56が環状に刻設されている。この第一係合
溝56は、ロックバー33が係合位置Aに来た際に、上
記スライダ通路53に一致するように形成されている。
このため、ロックバー33が係合位置Aに来ると、スラ
イダ54がスライダスプリング55に押圧されて図10
中に二点鎖線で示す位置から実線で示す位置まで移動
し、上記第一係合溝56に係合してロックバー33を係
合位置Aにて保持する。
【0023】アクチュエータベース48とカバー49と
の間には、前記ソレノイド34が設置されている。この
ソレノイド34は、スライダ通路53側に出没するプラ
ンジャ57を備えている。ソレノイド34に通電がなさ
れると、上記プランジャ57がスライダ通路53側に伸
びてスライダ54を押圧する。したがって、係合位置A
にて保持されていたロックバー33とスライダ54との
係合が外され、ロックバー33はロックバーリターンス
プリング52の付勢力によって係合位置Aから解除位置
Bに戻される。
【0024】なお、ソレノイド34への通電は、例えば
前記イグニッションスイッチ23のON操作によって開
始され、図示しないタイマー手段等によって一定時間
(例えば0.5秒間)通電が保持されるようになってい
る。
【0025】図4に示すように、ロックバー33のロッ
ク操作部となる前記ロックハンドレバー24は、例えば
略コの字形の縦断面形状を持ち、その底面にはガイドロ
ッド58が垂設され、このガイドロッド58がアッパブ
ラケット14に穿設されたガイド孔59内に摺動自在に
挿入されているため、ロックハンドレバー24は上下摺
動可能となっている。
【0026】ロックハンドレバー24には、前記操作ロ
ッド27がスクリュー60等で接続されており、この操
作ロッド27は下方に延ばされてアクチュエータケース
29内に挿通され、その下端部が後方へ90゜折れ曲が
ってロックバー33の下端部に当接している。
【0027】操作ロッド27の中間部にはEリング61
が環装されており、このEリング61とアクチュエータ
ケース29の天板47との間に弾装された操作ロッドリ
ターンスプリング62の付勢力により、操作ロッド27
およびロックハンドレバー24は下方に付勢される。
【0028】さて、アクチュエータケース37内に収容
されている前記ロック手段32は、ロックバー33を解
除位置Bにてロック、あるいは解除操作するものであ
り、例えば以下のように構成されている。
【0029】図6および図8に示すように、ケース本体
38の下部にはホルダー63とホルダーカバー64とが
2本のビス65によって裏側から締着される。そして、
上記ホルダー63とホルダーカバー64との間に、ロッ
ク部材66が保持される。このロック部材66は、図1
(A),(B) に示すように、ロックバー33の軸方向に対し
て直角方向に摺動自在とされる。
【0030】ロック部材66は、複数の付勢部材(例え
ば2個の付勢スプリング67)によってロックバー33
側に付勢される。即ち、ロック部材66には、図1(A)
に示すようにホルダー63内に画成されるスプリング室
68内を移動する上下一対のスプリング受69a,69
bが形成されており、これらのスプリング受69a,6
9bと、上記スプリング室68の、ロックバー33から
離反した側の壁面との間に、上記2個の付勢スプリング
67が弾装され,ロック部材66をロックバー33側に
付勢している。
【0031】図1(A),(B) および図6に示すように、ロ
ック部材66の、ロックバー33側の端部には、突片状
の係合片71が設けられている。また、反対側の端部に
は、上下方向に貫通するロッド貫通孔72が穿設されて
おり、このロッド貫通孔72には、ロックバー33側に
向かって下方に傾斜する斜面72aが形成されている。
なお、ホルダー63には上下方向に貫通するホルダー貫
通孔73が穿設されており、このホルダー貫通孔73の
上部にブッシュ74が嵌装され、このブッシュ74はホ
ルダーカバー64に形成された保持片64aによって保
持される。一方、ロックバー33の下端部近傍には、ロ
ック部材66の係合片71が係合可能な第二係合溝75
が周設されている。
【0032】ロックバー33が解除位置Bにおかれた
際、ロック部材66の係合片71が、ロックバー33の
第二係合溝75に係合される。このため、ロックバー3
3は解除位置Bにてロックされる。
【0033】さらに、ロック手段32には、上記ロック
部材66とロックバー33との係合を手動操作により断
つ解除操作部76が備えられている。図1および図5に
示すように、アッパブラケット14には、ロックハンド
レバー24に近接して段付き穴状のロッド挿通孔77が
穿設されており、その段部にはブッシュ78が嵌装され
る。そして、上記ロッド挿通孔77およびブッシュ78
に解除ロッド79が上方から挿通され、この解除ロッド
79は下方に延びてアクチュエータケース29内に導か
れる。なお、解除ロッド79の上端部には押ボタン81
が形成されている。
【0034】解除ロッド79の押ボタン81と、前記ブ
ッシュ78との間には、解除ロッドリターンスプリング
82が弾装される。また、解除ロッド79の中間部に
は、Eリング83が環装される。これにより、解除ロッ
ド79は上記解除ロッドリターンスプリング82の付勢
力によって上方に押し上げられ、上記Eリング83がア
ッパブラケット14の下面に当接される。
【0035】解除ロッド79の下端部は、ホルダー63
のホルダー貫通孔73およびブッシュ74に挿通されて
前記ロック部材66のロッド貫通孔72に届いており、
解除ロッド79の下端部には、貫通孔72に形成された
前記斜面72aに平行する斜面79aが形成されてい
る。
【0036】解除ロッド79の押ボタン81が押される
と、解除ロッド79の斜面79aがロック部材66の斜
面72aを押圧し、これによりロック部材66をロック
バー33から離反させる方向へ働く力が発生する。この
ため、ロック部材66は前記2個の付勢スプリング67
の付勢力に抗して図1(A) の位置から図1(B) の位置に
移動し、ロック部材66の係合片71と、ロックバー3
3の第二係合溝75との係合が断たれる。なお、押ボタ
ン81を放すと、解除ロッド79とロック部材66は、
それぞれ解除ロッドリターンスプリング82と付勢スプ
リング67の付勢力により、図1(A) の位置に戻され
る。
【0037】以上のように構成されたステアリングロッ
ク装置26によって自動二輪車1のステアリングをロッ
クさせる場合には、先ずハンドルバー19を左または右
へ一杯に回動させ、次に押ボタン81を押した状態でロ
ックハンドレバー24を引き上げる。
【0038】すると、解除位置Bにてロックされていた
ロックバー33のロックが外され、ロックバー33が上
方へ移動可能となる。そして、ロックバー33は操作ロ
ッド27によって解除位置Bから係合位置Aに押し上げ
られ、ロックバー33の上端部がアクチュエータ31の
上面から突出して係合ブラケット28の係合凹部35L
または35Rに係合し、フロントフォークアッセンブリ
5の回動が不可能となる。
【0039】この時、前述したように、アクチュエータ
31内においてスライダ54がロックバー33の第一係
合溝56に係合し、ロックバー33が係合位置Aにて保
持される。なお、この後ロックハンドレバー24を放す
と、ロックハンドレバー24と操作ロッド27は、操作
ロッドリターンスプリング62の付勢力によって図4中
に実線で示す位置に戻される。
【0040】ステアリングロック解除の際は、前述した
ようにイグニッションスイッチ23をONにすればソレ
ノイド34に通電がなされ、ソレノイド34のプランジ
ャ57がスライダ54を押圧してスライダ54とロック
バー33の第一係合溝56との係合を解き放す。このた
め、ロックバー33がロックバーリターンスプリング5
2に付勢されて解除位置Bに戻され、ロックバー33の
上端部が係合ブラケット28の係合凹部35Lまたは3
5Rから抜脱されてステアリングロックが解除される。
【0041】ロックバー33が解除位置Bに戻される
と、ロック手段32のロック部材66が2個の付勢スプ
リング67に付勢されてロックバー33側に移動し、ロ
ック部材66の係合片71がロックバー33の第二係合
溝75に係合するため、ロックバー33は解除位置Bに
てロックされる。
【0042】このように構成されたステアリングロック
装置26によれば、ステアリングロックが不必要な時に
はロック手段32がロックバー33を解除位置Bにてロ
ックするため、ロックバー33を解除位置B側に付勢す
るロックバーリターンスプリング52が万一破損して
も、ロックバー33が自動二輪車1の走行中にガタつく
ことが無くなり、不必要にステアリングがロックされる
ことが防止される。
【0043】また、ステアリングロックを行うロックハ
ンドレバー24に、ライダの衣服等が引っ掛かるなどし
ても、ステアリングがロックされる恐れが無い。
【0044】しかも、ロック手段32に備えられたロッ
ク部材66が、複数の付勢部材(2個の付勢スプリング
67)によってロックバー33側に付勢されるため、万
一上記付勢部材の一方が破損してもロックバー33のロ
ック作用が損なわれる心配が無い。また、手動操作され
る解除操作部76には電磁部品やスイッチ類を設ける必
要が一切無いため、解除操作部76の構成を簡素化して
故障を防ぎ、信頼性を高めることができる。そして、こ
の解除操作部76がロック操作部であるロックハンドレ
バー24に近接配置されているので、ステアリングロッ
クを施す際には解除操作部76をロックハンドレバー2
4と共に片手で同時操作することができて操作性が非常
に良い。その上、ロックハンドレバー24は上方に引き
上げて操作するに対し、解除操作部76(押ボタン8
1)は下方に押し下げて操作するものであり、両操作部
24,76の操作方向が逆方向であるため、操作性向上
のためにロックハンドレバー24と解除操作部76(8
1)を近接配置しても、これらが意図せずに同時操作さ
れることは有り得ない。
【0045】こうして、不必要にステアリングがロック
されることが確実に防止される。
【0046】ところで、ステアリングロック実施時に
は、図7に示すように、ボルト45とビス46の大半が
係合ブラケット28の下部に隠れるため、これらのボル
ト45およびビス46が緩められてステアリングロック
が外される恐れが無い。
【0047】また、ステアリングロック実施時において
は、アクチュエータケース29最上部の折曲部41とロ
ックバー33とが、それぞれアッパブラケット14と係
合ブラケット28とに掛止されるため、アクチュエータ
ケース29をアッパブラケット14に固定する4本のボ
ルト42を緩めても、アクチュエータケース29を取り
外すことは不可能であり、自動二輪車1の盗難を防止す
ることができる。
【0048】なお、本実施例では、イグニッションスイ
ッチ23をONにすることによってソレノイド34を作
動させ、ステアリングロックを解除しているが、暗証コ
ードの入力や、電波、赤外線等を用いたリモコン装置を
使用することなどによってステアリングロックを解除さ
せる構成にすることも考えられる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
二輪車のステアリングロック装置は、フロントフォーク
アッセンブリに設けられた係合凸部が、係合位置と解除
位置との間を移動可能とされ、この係合凸部が上記係合
位置にある時に、車体フレームに設けられた係合凹部に
係合されてフロントフォークアッセンブリの左右回動が
規制され、ステアリングロックが実施される自動二輪車
のステアリングロック装置において、上記係合凸部のロ
ック操作部と、上記係合凸部を上記解除位置にてロッ
ク、あるいは解除操作するロック手段を設け、上記ロッ
ク手段には、複数の付勢部材によって係合凸部側に付勢
され、解除位置に置かれた係合凸部に係合して係合凸部
を解除位置にてロックするロック部材と、このロック部
材と係合凸部との係合を手動操作により断つ解除操作部
とを備え、上記解除操作部を上記ロック操作部に近接さ
せて配置し、ロック操作部と解除操作部の操作方向を逆
方向としたことを特徴とするものである。
【0050】したがって、ステアリングロックが不必要
な時には上記ロック手段が係合凸部を解除位置にてロッ
クするため、係合凸部を解除位置側に付勢するスプリン
グが万一破損しても、係合凸部が自動二輪車の走行中に
ガタつくことが無くなり、不必要にステアリングがロッ
クされることが防止される。
【0051】また、ステアリングロックを行うロックハ
ンドレバーに異物がぶつかったり、ライダの衣服等が引
っ掛かるなどした場合でも、ステアリングがロックされ
る恐れが無い。
【0052】
【0053】しかも、ロック手段に備えられたロック部
材が複数の付勢部材によって係合凸部側に付勢されるた
め、万一上記複数の付勢部材の一つが破損しても係合凸
部のロック作用が損なわれることがない。また、解除操
作部が手動操作されるので電磁部品やスイッチ類を一切
必要とせず、これにより解除操作部の構成を簡素化して
故障を防ぎ、信頼性を高めることができる。そして、こ
の解除操作部がロック操作部に近接しているので、ステ
アリングロック時に両操作部を片手で同時操作すること
ができて操作性が良く、しかも両操作部の操作方向が逆
方向であるためこれらを近接配置しても意図しない同時
操作がなされ得ない。
【0054】こうして、不必要にステアリングがロック
されることが確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(A) はロック
部材が係合凸部であるロックバーに係合された状態を示
す縦断面図、(B) は解除操作部の作用によってロック部
材とロックバーとの係合が断たれた状態を示す縦断面
図。
【図2】本発明に係るステアリングロック装置の一実施
例が適用された自動二輪車の一例を示す右側面図。
【図3】図1に示す自動二輪車の前頭部を示す斜視図。
【図4】図3のIV-IV 線に沿う縦断面図。
【図5】図4のV-V 矢視図。
【図6】図4のVI-VI 線に沿う横断面図。
【図7】図4のVII-VII 線に沿う横断面図。
【図8】本発明に係るステアリングロック装置の分解斜
視図。
【図9】図4のIX-IX 線に沿う縦断面図。
【図10】図9のX-X 線に沿う横断面図。
【図11】図9のXI-XI 線に沿う縦断面図。
【符号の説明】
1 自動二輪車 2 車体フレーム 5 フロントフォークアッセンブリ 24 ロック操作部となるロックハンドレバー 26 ステアリングロック装置 28 係合ブラケット 31 アクチュエータ 32 ロック手段 33 係合凸部となるロックバー 35L,35R 係合凹部 66 ロック部材 67 複数の付勢部材となる付勢スプリング 76 解除操作部 79 解除ロッド A 係合位置 B 解除位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62H 5/00 - 5/06 B60R 25/00 - 25/02 E05B 65/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントフォークアッセンブリに設けら
    れた係合凸部が、係合位置と解除位置との間を移動可能
    とされ、この係合凸部が上記係合位置にある時に、車体
    フレームに設けられた係合凹部に係合されてフロントフ
    ォークアッセンブリの左右回動が規制され、ステアリン
    グロックが実施される自動二輪車のステアリングロック
    装置において、上記係合凸部のロック操作部と、上記係
    合凸部を上記解除位置にてロック、あるいは解除操作す
    るロック手段を設け、上記ロック手段には、複数の付勢
    部材によって係合凸部側に付勢され、解除位置に置かれ
    た係合凸部に係合して係合凸部を解除位置にてロックす
    るロック部材と、このロック部材と係合凸部との係合を
    手動操作により断つ解除操作部とを備え、上記解除操作
    部を上記ロック操作部に近接させて配置し、ロック操作
    部と解除操作部の操作方向を逆方向としたことを特徴と
    する自動二輪車のステアリングロック装置。
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