JPS5817039Y2 - ホイスト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、イコライザシーブを有するホイストの改良
に関するものである。

従来この種のホイストを第１図に従って説明する。

図において１は電動機、２は電動機１に回転駆動される
減速機構、３は電動機１と減速機構２とを支持する枠、
４は減速機構２と係合し回転する巻胴、５は第１、第２
のフックシーブ５ａ 、５ｂと、フック５ｃとで構成さ
れるフックブロック、６は枠３に回転自在に支承された
イコライザシーブ、７は第１のフックシーブ５ａ→イコ
ライザシーブ６→第２のフックシーブ５ｂの順に巻回さ
れたワイヤーロープで、その一端と他端が巻胴４の軸方
向の一端と他端に対応結合するものである。

このように構成されたものにおいては、電動機１が回転
すると減速機構２を介して巻胴４が回転駆動され、巻胴
４にワイヤロープが巻回されたり、巻戻されたりするこ
とによってフックブロック５と該フックブロック５に吊
持された荷物（図示せず）が上、下動することは周知の
とおりである。

ところが、ワイヤロープ７のイコライザシープ６の近傍
箇所が振動等によりイコライザシープ６と摩擦を生じ他
の部分に比しての損傷が著しく犬となる、所謂ワイヤロ
ープ７の局部損傷を生じワイヤロープ７の総体的有効利
用が出来ない不経済なものとなるだけでなく、揚程が大
、即ちワイヤロープ７の長さが長いものになると、該ワ
イヤロープ７の捩りのため該ワイヤロープ７自身に絡み
を生じ、該ワイヤロープ７の切断事故が発生するため、
巻胴４にワイヤロープ７を巻回し、装着するに際して、
長いワイヤロープ７を一直線状にしてワイヤロープ７自
身の捩りを除去せねばならず作業性が極めて悪く、また
ワイヤロープ７の捩りを確実に除去することが困難なた
め上記切断事故を確実に防止することができない等の欠
点を有していた。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除去するた
めのもので、ワイヤロープの有効利用を可能にし且つ上
記ワイヤロープ自身の絡みによる切断事故を確実に防止
でき、しかも上記ワイヤロープの巻胴への装着が容易な
ホイストを提供することを目的としてなされたものであ
る。

以下、この考案の一実施例を第２図及び第３図に従って
説明する。

図において８はイコライザシーブ６に巻回された第１の
ワイヤロープ、９は第１のワイヤロープ８の一端と他端
に夫々固着された円板からなる端末金具１０は第１のフ
ックシーブ５ａに巻回すると共に、一端が巻胴４の軸方
向の一端と係合する第２のワイヤロープ、１１は第２の
フックシーブ５ｂに巻回すると共に、一端が巻胴４の軸
方向の他端と係合する第３のワイヤロープ、１２は第２
．第３ワイヤロープ１０，１１の夫々の他端に固着され
た円板からなる端末金具で、第１のワイヤロープ８の一
端と他端に固着された端末金具９と間隔をおいて対向す
るものである。

１３は第１のワイヤロープ８と第２．第３のワイヤロー
プｉｏ、ｉ１とを相対回動自在に連結する連結具で、端
末金具９を囲繞すると共に、端末金具９と軸方向に係合
する筒体１４と、端末金具１２の軸方向下面に軸方向上
面が当接するように配設されたスラスト玉軸受１５と、
端末金具１２とスラスト玉軸受１５とを囲繞すると共に
、スラスト玉軸受１５の軸方向下面と当接し、且つ筒体
１４に螺合する筒体１６と、上記螺合部の絡み止用ねじ
１７とで構成されるものである。

なおその他の符号の説明は第１図の説明と同じにつき省
略する。

このように構成されたものにおいては、最も損傷しやす
い第１のワイヤロープ８が損傷し使用限度に達した場合
、第１ワイヤロープ８を取り替えると、第２．第３のワ
イヤロープ１０，１１を継続して使用することができる
。

また、ワイヤロープ１ｏ、ｉｉの他端を夫々回動自在と
したので、第２．第３のワイヤロープｉｏ、ｉｉの捩り
を確実に除去することができる。

従って上記ワイヤーロープの絡みもなくすことができる
。

またワイヤロープが分割され独立するワイヤロープの長
さが短くなったので、巻胴４に上記ワイヤロープを巻回
装置するに際しての、上記ワイヤロープの捩りの除去作
業の作業性を、上記ワイヤロープを分割しないものに比
べ向上させることができる。

なお連結具１３の具体的な構成が、上記実施例のものに
限定されるものでないことはいらまでもない。

この考案は以上のように、イコライザシーブに巻回され
る第１のワイヤロープと、第１ 、第２のフックシーブ
に対応巻回される第２．第３ワイヤロープを夫々別体と
し、上記第１のワイヤロープの両端に対応し、上記第２
．第３のワイヤロープ端を相対回動を許容する連結具で
連結した構成としたので、最も損傷しやすい上記第１の
ワイヤロープが使用限度まで損傷しても、上記第１のワ
イヤロープを取り替えれば、上記第２．第３のワイヤロ
ープの継続使用ができ、従って従来に比し上記ワイヤロ
ープの総体的有効利用ができる。

また上記ワイヤロープの捩りが確実に除去されるため上
記ワイヤロープ自体の絡みによる上記ワイヤロープの切
断事故を確実に防止することができる。

また上記ワイヤロープの単体の取扱い、巻胴への装着が
容易となる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のホイストの構成図、第２図はこの考案の
一実施例の構成図、第３図は連結具の詳細図である。 図において、３は枠、５はフックブロック、５ａ、５ｂ
は第１．第２のフックシーブ、６はイコライザシーブ、
８は第１のワイヤロープ、９は端末金具、１０．１１は
第２．第３のワイヤロープ、１２は端末金具、１３は連
結具、１４は筒体、１５はスラスト玉軸受、１６は筒体
である。 なお、図中同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠、この枠に回転自在に支承されるイコライザシーブ、
   このイコライザシーブに巻回され一端と他端とが夫々垂
   下する第１のワイヤロープ、上記第１のワイヤロープの
   上記一端と他端に固着された端末金具、フックの上部に
   配置結合される第１、第２のフックシーブ、上記第１の
   フックシーブに巻回されると共に、一端が巻胴に係止し
   巻回される第２のワイヤロープ、上記第２のフックシー
   ブに巻回されると共に、一端が上記巻胴に係止し巻回さ
   れる第３のワイヤーロープ、上記第２、第３のワイヤロ
   ープの夫々の他端に固着された端末金具、上記第１のワ
   イヤロープの一端の上記端末金具と上記第２のワイヤロ
   ープの他端の上記端末金具とを、また上記第１のワイヤ
   ロープの他端の上記端末金具と上記第３のワイヤロープ
   の他端の上記端末金具とを夫々回転自在に連結する連結
   具を備えたホイスト。