JPS5816205Y2 - プリント基板の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プリント基板を着脱自在に保持する取付構
造に関する。

従前、増幅器等の各種電気機器に釦いてプリント基板を
使用する場合、そのプリント基板を電気機器内のプリン
ト基板収納部に取り付けるには通常ビスを用いて固定し
たり、あるいは収納部に適当な挿入溝をＩＦし、てプリ
ント基板の両側端部を挿入したりして取り付けている。

しかしながら、前者にあってはプリント基板のビス挿通
用孔位置を収納部側のねじ孔位置と正確に一致させなげ
ればならないため、位置決め作業を必要とし孔加工が面
倒であると共に、ビスで固定されるため取り付け、取り
はずし作業が煩雑となる。

一方後者にあってはプリント基板の板厚寸法に合った正
確な挿入溝が要求され、例えば溝幅が狭い場合にはプリ
ント基板の挿入が困難となり、また広過ぎればプリント
基板の安定性が悪くなる不都合があった。

この考案は上記のようり従来の欠点に鑑みて改良された
もので、構造が簡単で、装置固定部側への取り付けが容
易で、かつプリント基板を確実に位置決め固定し得るプ
リント基板の取付構造を提供するものであり、その特徴
とするところは基部に取付用脚部と、略クランク状に折
曲され先端部に係止爪を有する弾性変形可能な保持片と
を設けてなる取付具を装置本体に配設したことにある。

以下、この考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。

第１図はこの考案に係るプリント基板の取付構造に用い
られる取付具の斜視図、第２図は第１図に示した取付具
によってプリント基板を保持した状態を示す一部破断側
面図である。

これらの図に耘いて、取付具１は合成樹脂材料、例えば
ポリアミド樹脂、フッ素樹脂等で一体戊形され、円盤状
の基部２と、一端が前記基部２の周面に連設されて略ク
ランク状に折曲され、他端が前記基部２の上方において
起立してなる保持片３と、前記基部２の上面で、しかも
前記保持片３と対向する位置に突設され且つ前記保持片
３の水平部３ａの上面とほぼ等しい高さを有するストッ
パ用突起４及び前記基部２の下面略中央部に垂設された
取付用脚部５とから横取され、前記保持片３の先端部で
かつ前記ストッパ用突起４側の側面と反対側には鉤形の
係止爪６が設けられている。

そして、この係止爪６の上面、すなわち保持片３の先端
部上面６ａは傾斜されてプリント基板９の取付時におけ
る案内面を構成している。

前記取付用脚部５は周面に督ねじ７が形成されることに
よりねじ体を構成しており、この取付用脚部５を固定部
を構成する装置本体８の内壁面に形成した孔部に圧入す
ることにより、前記取付具１が所定箇所に固定される。

前記プリント基板９は角部に形成された挿通孔１０に各
前記取付具１の係止爪６が嵌入係合することにより第２
図に示す如く固定保持される。

即ち、前記プリント基板９を実装する場合には、前記係
止爪６にプリント基板９の挿通孔１０を当てがって、該
プリント基板９を押圧すれば、前記傾斜した側面６ａに
よって保持片３が弾性変形し、これに伴って係七爪６が
挿通孔１０に挿入されてプリント基板９の上面側に突出
し、而して保持片３の弾性復帰により係止爪６が挿通孔
１０の上面側周縁部と係合することにより前記プリント
基板９を保持する。

この時、各保持片３はそれ自体の弾性により前記挿通孔
１０の外側縁、すなわち係止爪６と対向する側縁に圧接
し、プリント基板９を互いに反対方向に引張って保持す
る。

したがって、挿通孔１０の孔位置あるいは取付具１の取
付は位置に多少のバラツキが生じたり、また取付具１の
向きが多少狂っていてもプリント基板９の固定保持が確
実であるため厳密な寸法精度が要求されず所定位置に確
実に固定でき、しかも孔加工、取り付は作業等が容易で
あるという大きな利点を有している。

また、プリント基板９はストッパ用突起４と係止爪６に
よっても上下方向の移動を規制防止されろため、必要以
上の力でプリント基板９を押圧した場合にむいても、又
不側の衝撃力が作用することがあっても保持片３を必要
以上に弾性変形させることはなく、シたがって保持片３
の折損を防止し得る。

なオ・、プリント基板９を取付具１から取りはずす場合
には係止爪６をストッパ用突起４方向に押圧して保持片
３を弾性変形させれば簡単に取りはずすことができる。

また、この考案は上記実施例に限定されるものではなく
その要旨を逸脱しない範囲において例えば保持片３を絶
縁被覆された板ばねで別個に形成し、これを基部２にビ
ス止めするなど適宜変更が可能である。

以上詳細に説明したように、この考案に係るプリント基
板の取付構造は、取付用脚部が設けられる基部に、略ク
ランク状に折曲され該基部の平方において起立する弾性
変形可能な保持片を設け、かつ該保持片の先端部に案内
面を有する係上部を設け、この係止爪をプリント基板の
挿通孔に挿入係合させるようにしたので、プリント基板
の保持および左右、上下方向の位置規制が確実である。

また前記挿通孔、装置固定部側に設けられるねし孔等の
加工精度を従来に比して低いものとすることができ製作
が容易であると共に、プリント基板の装脱操作も極めて
簡単且つ容易であるなど、その実用的効果は非常に大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るプリント基板の取付構造に用い
られる取付具の一実施例を示す斜視図、第２図はプリン
ト基板の取付は状態を示す一部破断側面図である。 １・・・取付具、２・・・基部、３・・・保持片、４・
・・ストッパ用突起、５・・・取付用脚部、６・・・係
止爪、Ｉ・・・釦ねじ、８・・・装置本体、９・・・プ
リント基板、１０・・・挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装置本体に配設されてプリント基板を固定保持する取付
   具を有し、この取付具は、基部と、この基部の表面側に
   略クランク状に設けられて上方に延在し先端部にプリン
   ト基板の挿通孔に挿入係合される係止爪が設けられると
   共にこの係止爪の上面は傾斜されて案内面を横取し、前
   記プリント基板の保持時には前記係止爪側の側面が前記
   挿通孔の一側縁に圧接される弾性変形可能な保持片と、
   前記基部の下面に設けられて前記装置本体に固定される
   取付用脚部とを備え、前記係止部とクランク状をなす保
   持片とで前記プリント基板の左右ｐよび上下方向の移動
   を規制防止することを特徴とするプリント基板の取付構
   造。