JPS5815567B2 - 勾配受型の連結角形蓋における移動防止構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は上下水道用、電力電気通信用、ガス用等のマン
ホール及びその他、地下構造物に連通する縦穴を閉塞す
る勾配受型の連結角形蓋を対象とし、その蓋が受枠内を
水平移動して、偏摩耗する事によるガタッキ振動に起因
する騒音や蓋の飛び上り等を防止する蓋の移動防止構造
に関する。

従来、この種の蓋としては、蓋を受枠段部に、単に載置
する平受型のものと、蓋と受枠との周縁に勾配面を設け
、勾配面にて互にはめ合う勾配受型のものがあった。

前者乎受型は受枠と蓋との側面間隙を形成せざるをえず
、従って自動車等車輌通過の原因で蓋が受枠内を前後左
右に微小であるが移動したり、又蓋受枠間の側面間隙よ
り土砂が進入し、その土砂介在によって、前記の蓋の前
後左右動が助長され、蓋受枠間の接触面が偏摩耗を起こ
し、そのためにガクツキ振動に起因する騒音を発したり
、場合によっては、蓋が片上りして飛び上るという危険
性があった。

又後者勾配受型は、蓋と受枠は勾配面ではめ合うので、
前者に比べその点勾配角度の傾斜度によって改善はされ
るが、蓋、特に角形蓋が大型化してくれば、上部からの
荷重により受枠が変形することによって、蓋と受枠との
間に間隙を生じ蓋の受枠への喰い込みが不足する事にな
り、蓋の移動を完全に止める事に難点があった。

又、大型化してきて蓋が、複数枚に分割され、その分割
区分された蓋が独立して開閉される構造の大型連結蓋の
場合では、−区分された蓋同志間に加工精度が不良の場
合は間隙を生じ、蓋の水平移動が避けられず、ために上
述の様に蓋受枠接触面の摩耗変形等によるガタッキ振動
に起因する騒音や蓋の飛び上りの原因となっていた。

本発明は、勾配受型の大型の連結角形蓋のかかる欠点を
、蓋開側を緊密な嵌合ピン構造即ちしまりばめ構造にし
、また、蝶番側を蓋開側方向に遊びを持たせ、その直角
方向にとまりはめにしたピン構造を併せ適用することに
より効果的に防止できるという知見に基いて完成された
ものである。

本発明の要部構造である突起、はめ合い孔の組の数は、
１組でも複数組でもよいが、一般に組数が増加するにつ
れて移動がより完全に防止される。

蓋の蝶番側のはめ合い孔は、蓋の垂直（上下）方向回動
の邪魔にならない様に長円孔とするのが望ましく、又突
起の形状は先細のテーパ型棒体状でも、又非テーパー型
のものでよい。

更に、突起は蓋又は、受枠に一体構造として形成しても
よいし、又図面に示す様に数個の部品を組立てることに
よって形成してもよい。

以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明する。

第１図から第４図において、Ａは蓋、Ｂは受枠を示す。

受枠Ｂの蓋開側顎部１には、テーパー状で、且つ断面が
真円状の蓋開側貫通孔２を設け、同じく受枠Ｂの蝶番側
顎部３には、断面が蓋開側方向に対して長径の長円状の
蝶番側貫通孔４を設けている。

また、蓋Ａの開側には前記蓋開側貫通孔２に嵌合するテ
ーパー状の蓋開側突起５を設け、同じく蓋Ａの蝶番側に
は、前記蝶番側貫通孔４に挿入する単純棒状突起６とが
設けられている。

蓋Ａと受枠Ｂとは、その勾配面７ではめ合い、蓋自重、
喰込力等の荷重の大部分を受けている。

受枠Ｂは、蓋開側にはめ合い孔２を形成するための顎部
１と、蝶番側にはめ合い孔４を形成するための顎部３と
蝶番金物（図示せず）の下部を貫入させる受座８とを内
周面に突設させている。

孔９．１０は、前記各突起５，６を蓋に取付けるための
孔である。

それぞれの突起５と６は、押板１１を回礼９，１０内に
それぞれ螺着し、その上方に、充填材１２を注入して蓋
Ａに固着されている。

本発明においては、蓋Ａは受枠Ｂの前後に設けられた勾
配面７によって、はめ合い支持される一方、突起５，６
が受枠Ｂのはめ合い孔２，４にはめ合って入っているた
め、蓋Ａの移動が防止されている。

特に突起５とはめ合い孔２とによって蓋の前後左右方向
の移動が完全に防止され、しかも突起５、はめ合い孔２
はテーパー状にしているのでより蓋の移動防止が完全と
なっている。

又、突起６は嵌合孔４内で左右方向の移動のみが防止さ
れる。

そして嵌合孔４は長円孔であるので蝶番（図示せず）を
中心に、蓋Ａを反転開蓋させる場合に突起６が邪魔しな
い様になっている。

この様に、本発明によれば、蓋と受枠との間に一対の突
起とそのはめ合い孔とを設けたことによって、平受型に
みられるように、蓋が受枠内を水平方向に移動すること
による蓋と受枠との摩耗を防ぐことができ、又蓋と受枠
との側面間隙に土砂が進行することによる蓋受枠間の偏
摩耗も防止できる。

更に角形や多角形状の勾配受型の蓋で、大型化した場合
、上部からの荷重による受枠の拡巾変形によって生じる
蓋の水平移動、あるいは本実施例の様な角形大型連結蓋
の蓋同志間の間隙等によって生じる水平移動を完全に防
止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明マンホール縦穴を閉塞する蓋の移動防
止構造の実施例を示す平面図、第２図は、第１図■−■
線における断面図、第３図は同実施例、蝶番側はめ合い
孔の部分を示す平面図、第４図は第３図の■−■線にお
ける蓋と受枠との勾配受部のはめ合い状態を示す拡大断
面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 受枠Ｂの蓋開側顎部１に、テーパー状で、且つ断面
   が真円状の貫通孔２と、同じく受枠Ｂの蝶番側顎部３に
   、断面が蓋開側方向に対して長径を持つ長円状の貫通孔
   ４を設け、かつ、蓋Ａの開側に前記テーパー状で且つ断
   面が真円状の貫通孔２に嵌合するテーパー状突起５と、
   同じく蓋Ａの蝶番側にあって前記断面が長円状の貫通孔
   ４に挿入する単純棒状突起６とを設けたことを特徴とす
   る勾配受型の連結角形蓋における移動防止構造。