JPS5815528Y2 - スパイク付天井用インサ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は合成樹脂製の支持体に吊金具を嵌合し釘で枠体
に打付は固定するようにした天井用インサートの改良に
関するもので、その目的とするところは取付時も取付後
も支持体に無理な力が作用しないようにすると共に組立
時の作業性を容易にせんとするにある。

従来の釘付天井用インサートは、第１図に示すように筒
体１ａの外周部に数個の針支持部１ｂを一体に形威し、
夫々釘挿通孔１ｂ’を設けた合成樹脂製支持体１と、数
本の釘２と、吊ボルトを螺合する螺子孔３ａを底面より
中間部造設けた胴３ｂの上端に鍔３Ｃを一体に形威した
金属製吊部材３を第２図の如く一体に組立て、下方に突
出している釘２の先端を型枠４の定位置に載置し、鍔３
Ｃをハンマーで叩いて釘２を鍔３Ｃでおさえ乍ら型枠４
に打込み固定するものがあるが、コンクリート４ａを打
設後型枠４を引張って外す時、釘２が型枠４と一緒に下
方に引張られるので第３図に示す如く合成樹脂製の針支
持部１ｂが下方に抜けて間隙部が形成され、金属製吊部
材３の固定力が極めて弱くなり所定の部材を吊下できな
いという欠点があった。

そのような欠点を除くため第４図に示す如く筒体９ａの
上下に鍔９ｂ、９Ｃを一体に形威し、夫々釘孔９ ｂ’
、９ Ｃ’を設けた合成樹脂製支持体９を用い、釘孔９
ｂ’、９ Ｃ’に釘２を上方より挿通し、金属製吊部
材３を筒体９ａに嵌合するようにしたものもあるが、上
部の鍔９ｂが金属製の鍔３ｃとコンクリートとで挟圧さ
れてつぶれインサートがガタつくという欠点があるばか
りでなく何れの場合も気温が上昇して合成樹脂製の支持
体が柔軟になり、膨張した時、作業中足が吊部材にぶつ
がると吊部材が支持体から抜けてしまう、という欠点が
あった。

又第５図に示すように筒体５ａの上部に上方が開口した
函５ｂを、下部に座板５Ｃを一体に形威し、両部５ｂ及
び座板５Ｃに釘挿通孔５ｄを設けた合成樹脂製支持体５
の釘挿通孔５ｄに上方より釘６を挿入し、函にナツト７
を嵌合し、上部に蓋８を螺合して一体に組立て、下方に
突出している釘６の先端を型枠Ａの定位置に載置し、蓋
８をハンマーで叩いて釘６を蓋８でおさえ乍ら型枠Ａに
打込み固定するものもあるが、コンクリートを打設した
場合吊ボルトを螺合するナツト７の下方にコンクリート
がなく、ナツト７にが・る重量は合成樹脂製の函５ｂの
底部段５ｂ’でのみ支持しているので強度が弱く、又、
部品数が多いのでそれだけ高価になるという欠点があっ
た。

本考案は吊金具の鍔に孔を設けてスパイクの上端をかし
めて一体に固定することにより従来の欠点を除くように
したものである。

第６図乃至第１１図は本考案の第１の実施例を示すもの
である。

金属製の胴１０ ａの上端に鍔１０ｂを一体に形成し、
胴１０ ａの下面より中間部迄螺孔１０ Ｃを設は鍔１
０ ｂに孔１０ｄを設け、上部に鍔１１ ａを一体に形
成したスパイク１１の上部を孔１０ｄに下方より挿入し
て上方に突出し、鍔１１ ａの下部をプレス受台１２の
孔１２ ａに挿入し、鍔１１ ａを受台１２上面の受孔
１２ｂに嵌合し、上方よりプレス１３で押圧してスパイ
ク１１の上端に扁平頭部１１ ｂを形成してかしめ止め
固定し、吊金具Ａを形成している。

Ｂは従来周知の合成樹脂製支持体で前記胴部１０ ａが
嵌合する孔を有する筒体１４ ａと、その外周にスパイ
ク１１が挿入し得る孔を有するスパイク挿入部１４ ｂ
と下方の鍔１４Ｃとを一体に形成し、この吊金具Ａと支
持体Ｂとを第９図の如く一体に組み立て・ある。

使用する時は第１０図に示す如く、型枠１５の所定位置
に載置し、ハンマーで鍔１０ｂの上を叩いてスパイク１
１を型枠１５に打込み、支持体Ｂの鍔１４Ｃを型枠１５
上面に当接させる。

次いでコンクリート１６を打設し、型枠１５を外す。

１７は吊ボルトである。

第１２図、第１３図は本考案の第２の実施例を示すもの
で、頭部１８ａを有するスパイク１８を吊金具Ａ′の鍔
１０ｂ′の孔１０ｄ′に上方より挿入し、頭部１８ ａ
を鍔１０ｂ′の上面に当接し、スパイク１８をプレス台
１９．２０の間の溝２１に挿入し、鍔１０ｂ′をプレス
台１９．２０の上面に載置し、一方めプレス台２０を他
方のプレス台１９に向って押圧する。

プレス台１９．２０の溝上端には突部１９ ａ 、２０
ａが突設されているので、第１２図に於いて鍔１０ｂ
’下面に沿ってスパイク１８には膨出部１８ ｂが形成
され、スパイク１８は頭部１８ ａと膨出部１８ｂとで
鍔１０ｂ′に一体に固定される。

他の構造は第１実施例と同様である。

第１４図、第１５図は本考案の第３の実施例を示すもの
で、逆円錐状頭部２２ ａを有するスパイク２２を吊金
具Ａ“の鍔１０ｂ”に形成した前記逆円錐より円筒に近
い逆円錐状孔１０ｄ”に上方より挿入係止し、スパイク
２２をプレス受台２３の孔２３ ａに挿入し、鍔１０ｂ
”をプレス受台２３の上面に載置し、鍔１０ｂ“上面よ
り突出したスパイク２２の逆円錐状頭部をハンマーで叩
くと、第１５図の如く逆円錐状頭部２２ ａの側面が逆
円錐状孔１０ｄ”の側面にくいこみ一体に固定され、頂
部２２ ｂは扁平状にかしめられる。

本考案によれば吊金具の鍔にスパイク上端をかしめて一
体に固定してあり、この鍔下部に直接コンクリートが充
填されるので、型枠を外す時スパイクと一緒に鍔が下方
に引張られ、該鍔がコンクリートに当接するので合成樹
脂製の支持体には何等無理な力が作用せず、強度的に弱
い合成樹脂製の支持体かがつぶれ破損し、吊金具がガタ
つくというようなこともなく、又スパイクは支持体のス
パイク挿入孔に挿入支持されているので叩いて型枠に打
込む時に曲ることがなく真直に打込むことができ、又気
温が上昇して合成樹脂製の支持体が柔軟になり膨張した
時、作業中足が吊金具にぶつかってもスパイクが一体に
固定され、このスパイクが支持体のスパイク挿入孔に入
っているので吊金具が外れることがないという効果を有
するものである。

なお支持体は吊金具の胴部及びスパイクを挿入し得る孔
が形成されていればどのような形状でもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の第１比較例の分解斜視図、第２図は第１
比較例の固定前の正断面図、第３図は第１比較例の釘支
持部が釘と共に抜けた状態を示す正断面図、第４図は従
来の第２比較例の正断面図、第５図は従来の第３比較例
の固定前の正断面図、第６図は本考案の第１の実施例の
吊金具の製作時の正断面図、第７図は本考案の第１の実
施例の吊金具の一部切断斜視図、第８図は本考案の第１
の実施例の支持体の斜視図、第９図は本考案の第１の実
施例の組立時の正断面図、第１０図は本考案の第１の実
施例の固定前の正断面図、第１１図は本考案の第１の実
施例の使用時の正断面図、第１２図は本考案の第２の実
施例の吊金具の製作時の正断面図、第１３図は本考案の
第２゛の実施例の吊金具の側面図、第１４図は本考案の
第３の実施例の吊金具の製作時の正断面図、第１５図は
本考案の第３の実施例の吊金具の要部正断面部分図であ
る。 Ａ 、 Ａ’、 Ａ″・・・・・・吊金具、Ｂ、Ｂ’、
Ｂ”・・・・・支持体、１１．１８．２２・・・・・・
スパイク、１１ａ・・・・・・鍔、１１ ｂ・・・・・
・扁平頭部、１８ ｂ・・・・・・膨出部、１８ａ・・
・・・・頭部、２２ ａ・・・・・・逆円錐状頭部、２
２ ｂ・・・・・・頂部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胴上端に一体に形威した鍔に孔を設け、スパイクの上端
   部を前記孔より上方に突出して鍔にがしめで一体に固定
   し、スパイク先端を胴下面より下方に突出させ、胴下面
   より中間部迄螺孔を設けた吊金具と、前記側及びスパイ
   クを挿入する孔を有する合成樹脂製の゛支持体とからな
   るスパイク付天井用インサート。