JPS5813414B2 - ケ−ス用把手の製法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として、ダンボール箱に開設される運搬用の
開口に嵌めて使用する把手の製法に関する。

中、大型のダンボール箱には運搬のため側壁に指先が嵌
まる大きさの開口が開設されており、更に該開口に補強
と密封を画るための把手が嵌め込まれたものも使われて
いる。

上記把手は一般に合成樹脂の射出成形で形成されている
が、把手自体の形状が複雑であり、従って金型も複雑と
なりコスト高になる問題があった。

本発明はブロー成形法を利用することにより、所定形状
の把手を安価且つ容易に製造する方法を提供するもので
ある。

以下図面に示す実施例に基づき、本発明を具体的に説明
する。

把手１は、熱軟化性の合成樹脂材、例えば高圧法で重合
されたポリエチレンで一体成形されるものであって、第
１図及び第２図の如く、ダンボール箱８の両側壁８１．
８１に開設した開口８２に杷手１の嵌合部３を嵌めて使
用する。

杷手１の嵌合部３は第２図及び第３図ｄの如くダンボー
ル箱８の開口８２より稍小径で且つ側壁８１の肉厚より
稍長い筒状であって、該嵌合部３の先端には外方向へ略
垂直に鍔部２を延すと共に、他端は、指先が入るだけの
空間４１を残して封止部４で閉じている。

更に封止部４と嵌合部３の接合部分は、全周に亘って環
状に突出させることにより、抜取め部５が突設されてお
り、前記鍔部２と抜止め部５の屈曲壁５１によりダンゲ
ール箱８の開口部周縁８３を両側から挾み、把手１が開
口８２から脱落するのを防止している。

なお、抜止め部５は、必ずしも全周に設ける必要はなく
、必要箇所にのみ数点設けることも可能で、又、封止部
４の壁面に傾斜を付けるのではなく、封止部４０周面に
突起を設けても可い。

上記の如く中空体６０対向する両側壁をその外周部を鍔
部２となし、該鍔部２を残して外側へ膨出させて封止部
４となした構成の把手１は、第３図ａ乃至ｄの如く、ブ
ロー成形法を利用して一度に２個ずつ製造される。

ブロー成形法は通常、第３図ａ及びｂに示す如く、所定
温度に加熱した熱可塑性合成樹脂パイプ７１を２分割構
造の金型７，７ａで挾んで下端を５閉じ、上端から圧力
空気をパイプ７１内に吹き込むことにより、パイプ７１
を膨脹させて金型７，７ａの内面に密着させ、金型の内
壁に一致した外形状に成形するものであって、成形品は
全て、吹込口６１以外は閉じた袋状体となること及び、
中心から遠ざかる程、成形品の肉厚が薄くなることを特
徴とする。

本発明にかかる製造法は、かかるブロー成形法の特徴を
巧みに利用している。

前記の如く、本発明にかかる把手１は一方が大きく開口
している為、そのままの形ではブロー法で作ることは出
来ず、又、かかる構造の把手１を射出成形法等で作る場
合、割型が複雑となって製造は難しい。

そこで本発明の方法では、ブロー成形法を利用して、第
３図Ｃの様な形状の中空体６を形成した後、不要部分を
切除して、必要形状の把手を形成する。

即ち前記中空体６は、把手１，１を２組、鍔部２，２を
間隙を設けて対向配置し、鍔部２，２０周縁を接合壁６
２で閉じた形状であって、第３図Ｃの破線で分割した形
状を、各金型７，７ａの内面に型面として夫々形成し、
かかる金型７，７ａを使用してブロー成形法により中空
体６を形成する。

形成された中空体６は、膨脹前のパイプ材７１に接近し
た箇所、例えば鍔部２の中央或いは嵌合部３等は肉厚で
硬質に形成され、鍔部２の両側端或いは封止部４等は、
肉厚が稍薄く、軟質に形成される。

従って、かかる構成の把手１をダンボール箱８の開口８
２に押し込む際、封止部４及び抜止め部５は第２図の破
線で示す如く、容易に屈曲して、開口８２を傷めること
なく、把手１の嵌合部３は開口８２に緊密に嵌まり、従
って開口８２からの塵芥の侵入は有効に防止される。

更に鍔部２と嵌合部３は、他よりも肉厚に形成されてい
るので、把手１の空間４１内に指先を挿入し、ケース８
を持ち上げた際、開口８２の周縁８３は鍔部２、嵌合部
３及び抜止め部５で三方から挾持され、補強されるので
ある。

本発明は上記の如くなるので、成形された把手１は、ケ
ース８の開口８２に封止部４側から押し込むだけで、抜
止め部５及び鍔部２によって開口８２内に係止され、取
り付け作業は極めて簡単で２ある。

更にケース８の開口８２に配備された把手１は、開口８
２を閉じて塵芥の進入を防止すると共に、運搬時には手
触りが良く、ケースの持ち運びを楽にし、更に開口部周
縁８３を補強し、破損を防止デする。

又、ブロー成形法を利用したため、１度に２組ずつ把手
１が形成されるので、生産性が上がり、安価に製造され
、更に又、上記の方法で形成された把手は、必要箇所の
みが厚く形成されるので、使用材料に無駄がない等、多
くの優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は把手の取り付け状況を示す斜面図、第２図は第
１図■一■線に沿う拡大断面図、第３図５ａ乃至ｄは製
作工程を示す説明図、第４図は従来例を示す一部を破断
した斜面図である。 １・・・把手、２・・・鍔部、３・・・嵌合部、４・・
・封止部、５・・・抜け止め部、６・・・中空体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 素材となるパイプ材７１を一対の金型７，７ａによ
   って挾む工程と、パイプ材７１に圧縮空気を吹き込み、
   パイプ材７１を膨脹させて金型内面の形状に沿わせ、対
   向する２つの袋状封止部４の夫夫の開口近傍に小径の段
   状抜止め部５を形成し抜止め部５の開口側に夫々鍔部２
   を連設して各鍔部２，２の周縁を接合壁６２で連設した
   中空体６を成形するブロー成形工程と、中空体６を両側
   の鍔部２，２の夫々内側面に沿って切断し、対称形状の
   ２つのケース用把手を形成する工程とを実施することを
   特徴とするケース用把手の製法。