JPS58131307A - 空気圧縮直接噴射式内燃機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧縮点火又は火花点火による空気圧縮直接噴射
式内燃機関であって、ピストンが回転対称的な燃焼室を
備えておシ、原人する燃焼空気に燃焼室縦軸線を中心と
する回転運動が与えられ、燃料が、燃焼室開口縁の近く
で偏心的にシリンダヘッドに配置された噴射ノズルを介
して、回転する燃焼空気の方向で１噴流を成して燃俳室
内へ噴射され、これによって燃焼室壁に燃料膜が形成さ
れる形式のものに関する。

燃焼室壁を燃料で濡らす形式で作業するこの種の内燃機
関はすでに公知である。この内燃機関の利点は特に燃費
がよいこと、排ガスの濁シが少ないこと及び回転が滑ら
かであることにある。他面においてアイドリング、低回
転数範囲及び低負荷範囲では、これに必要なわずかな噴
射量をほぼじかに燃焼全便と混合すると、排ガスの軍が
一層改善される（白煙及び青煙の発生の減少及び不燃焼
の炭化水素の減少）ことも知られている。この処置が効
果的な理由は、これらの範囲では、膜状に付着した燃料
の十分迅速な気化に要する燃焼壁温度が生じておらず、
燃料を燃焼室壁に付着する形式では不完全な混合気調製
ひいては不完全燃焼が生じるからである。

これに対して、高回転数範囲及び高負荷範囲では燃焼’
ＩＰに燃料を付着させる形式が葦めて効果的である。

アイドリング、低回転数範囲及び低負荷範囲で空気に混
合される燃料は、ノズル孔を通過した後では貫通力のわ
ずかな霧となるだめ、回転する空気流によって簡単に吹
流されて、燃焼室壁に、ピストン頂面とシリンダヘッド
との間の隙間内に、又はくびれた燃焼室ではくびれ壁に
付着してしまう。学科がこのような比較的低温の個所に
付着すると、やはシ排ガスの質の悪化、特に不燃焼の炭
化水素が生じる。

高回転数及び高負荷範囲で大きな貫通力を有するように
形成された燃料噴簾でも、噴射の始めと終りではやはり
わずかな霧状の燃料を生ぜしめる。この霧状の燃料は、
低回転数如おけるよシも著しく、高速回転するガスによ
って吹流されて、主としてシリンダヘッドとピストン頂
面との間の隙間内に搬ばれる。さらに、この高速回転す
るガスは上死点の直後に、燃焼室からシリンダヘッドと
ピストン頂面との間の次第に大きくなるギャップ内へ高
速で流入するさいに、噴射の終シの万で生じた霧状及び
滴状の燃料を連行スる。シリンダヘッドとピストン頂面
との間に流入した燃料は燃焼過程に参加せず、燃焼室内
に拡がる炎のフロントによって捉えられず、自己着火に
よって衝撃的に燃焼する。そのさい、この霧状の燃料は
、極めて近くに位置する、ピストン頂面及びシリンダヘ
ッドの表面へ侵食作用を与える。

本発明の課題は、冒頭に述べた内燃機関において、上述
の如き燃料の吹流されによって生じるピストン頂面及び
シリンダヘッドの侵食を回避し、若しくは不燃焼の炭化
水素に関して排ガスエミッションを改善することにある
。

この課題を解決した本発明の要旨は、噴射ノズルの噴射
口がピストンの上死点でピストン頂面の下方に位置する
如く燃φ室内へ突入しておシ、かつ、噴射ノズルの頚部
が、縦スリットを備えて端面で開いたスリーブによって
隙間をおいて取囲まれておシ、かつ、このスリーブが噴
射口を超えて突出していることにある。

この構成によって本発明の課題が簡単に解決される。噴
射過程時に噴射ノズルの噴射口が燃焼室内へ突入するこ
とによって、燃料はピストン頂面とシリンダヘッドとの
間に達しない。回転する空気によって吹流された燃料は
、有利にも、突出した下方のスリーブ壁に付着し、しか
もこの下方のスリーブ壁領域が著しく高温となるため、
迅速に気化する。その上、このスリーブによって、噴射
ノズルが過熱から保護されるとともに、燃焼室内へ噴射
ノズルが深く突入していることによって生じる慣れのあ
るノズル孔内の炭化現象が完全に回避される。スリーブ
が隙間をおいてノズル体を喉囲んでいるので、このスリ
ーブによって噴射ノズルの上方部分と下方部分とに過度
の温度差が生じない。要するにこのスリーブは、混合気
調製の改善のために、吹き流された燃料を捕捉する手段
として機能するとともに、噴射ノズルの熱に対する保護
手段としても機能する。スリーブに設けた縦スリットは
、スリーブ内の温度分布が非対称的であっても、スリー
ブと低温のシリンダヘッドとが応力なしに良好に接触で
きるようにするために役立つ。これによって、スリーブ
若しくはシリンダヘッドに生じる倶れのある亀裂及び破
損が回避される。噴射ノズルとスリーブとの間の隙間は
、時の経過につれて炭素によって充てんされる。この充
てんされた炭素は断熱材として作用して熱に対する保護
の一助となる。

熱に対する保護のために円筒形のスリーブをノズル軸部
の周りに配置してシリンダヘッド若しくはノズル保持体
に固定し、そのさいこのスリーブを全体的に又は部分的
にノズル突出部の円筒形の頚部に圧迫して当付けること
はすでに公知である（西独国特許第８７３０１１号参照
）。

この公知噴射ノズルは、燃焼室の上方で燃焼室の中央に
配置された直冷式の噴射ノズルである。

このスリーブの欠点は、スリーブがノズル体に接触して
いることによって、ノズル体にまで、少なくともその上
部範囲にまで熱が伝達されることにある。同様に、運転
時にはこの範囲でスリーブに応力が生じ、これがスリー
ブの亀裂を招く。さらに別の欠点は、ノズルと保護スリ
ーブとを挿入して固定することができるためにはシリン
ダヘッドに比較的大直径のノズル孔を形成しなければな
らないことにある。この手段は、この公知噴射ノズルが
すでに述べた如く燃焼室の上方でその中央に配置された
直冷式の噴射ノズルであるために、この公知装置におい
てはさしたる重要な意味を有しない。しかし、燃焼室縦
軸線に対して斜めに、燃焼室開口の縁の近くに偏心的に
配置された噴射ノズルを備え、この噴射ノズルから低温
のシリンダヘッド表面を介して熱を排出しなければなら
ないような本願発明では、構造上の理由で、大きな直径
のノズル孔を形成することは不都合である。さらにこの
公知噴射ノズルでは、ノズル突出部の先端が燃焼室内へ
突入しているが、何故そのような構成になっているのか
は西独国特許第８７３０１１号明細書に開示がない。こ
の公知例の如き中央に配置された噴射ノズルにおいては
、シリンダヘッドとピストン頂面との間の隙間内へ燃料
が吹流されるという問題は距シが大きいために実際的で
はないので、燃焼室内へ噴射ノズルが突入しているのに
は別の目的があると推定される。

噴射開始若しくは噴射終了時のピストン頂面とシリンダ
ヘッドとの間隔と、燃焼室内への噴射ノズルの突入の深
さとの間に関係があるため（ピストンとシリンダヘッド
との間隔は内燃機関の行程に依存している）、本発明の
有利な１実施例では、溶炉室内への噴射口の突入深さが
一鉛直方向で測って一定格回転数及び全負荷における燃
料噴射終了時点でのピストン頂面の位置と、上死点忙お
けるピストン頂面の位置との間隔に少なくとも等しい。

換言すれば、噴射終了時において噴射ノズルの噴射口が
ピストン頂面と同じ高さのところに位置する。噴射口は
その位置よシ下っていてもよいが、その位置よシ上って
いてはならない。

噴射終了時における過程がピストン頂面の侵食の発生に
重大な意味を有していることはすでに説明した。要する
に、定格回転数及び全弁荷における噴射終了を、噴射口
の突入深さを規定するための尺度とみなすことができる
。この位置は多くの場合、排ガスエミッションのために
も最適であシ、この排ガスエミッションには特に低負荷
及び低回転数において考慮が払われなければならない。

その場合、噴射時間は短く。

噴射開始及び噴射終了は上死点に近く、さらに。

ガス運動（回転運動及び流出運動）は、これがエンジン
回転数に比例しているので著しく小さい。

スリーブが０．５乃至２．０ｍｍだけ噴射口を超えて突
出していると特別良い結果が得られる。スリ一ブがこれ
以上突出すると、燃焼空気の回転が妨げられる。

スリーブのスリット幅が、取付時の冷却状態で０．５乃
至２＋ｗ＋であり、かつスリーブの外径が（取付Ｉｒｊ
　前の）自由状態でシリンダヘッドのノズル孔の直径の
１．０乃至１．３倍であるのが効果的である。このよう
にすれば、縦スリットを備えだスリーブが良好に弾性変
形するのでノズル孔内へのスリーブの取付は若しくは挿
入が簡単である。

ノズル保持体のところでスリーブにカラーを設けること
ができる。このカラーによって、スリーブの挿入位置が
規定され、シリンダ内へのスリーブの滑落が阻止される
。

縦スリットを、シリンダヘッドによって完全に覆われる
スリーブ範囲に設けるのが有利である。このようにすれ
ば、惨料がこの縦スリットを通って危険な領域へ侵入し
ない。スリーブの下方範囲（シリンダヘラｒ底部範囲）
に形成されたシリンダヘッド突端が、７リンダヘツｒか
ら突出したスリーブ部分の不都合な熱的変形によって著
しくは負荷されない。特にこの個所での煤発生の危険若
しくはこの突端の焼損が回避される。

次に図示の実施例につき本発明を具体的に説明する。

第１回はピストン６に設けた球状の燃焼室７を示し、こ
の燃焼室はシリンダヘッド５へ向かって狭められた頚部
を有しており、この頚部のところには、スパウト状に形
成されて斜めに燃焼室７内へ開口した接続通路７ａが設
けられて−る。この接続通路７ａを延長したところには
シリンダヘッド５に燃料噴射ノズル２（以下噴射ノズル
という）が配置されている。この噴射ノズル２はスリー
ブ４によって隙間１６をおいて取囲まれており、噴射ノ
ズル２の噴射口２ａはンリンダヘッド底面５ａの平面よ
シ下方に位置している。スリーブ４は端面で開いており
かつ縦スリットを備えており、この縦スリットのスリッ
ト幅Ｓ（第２図参照）は、取付時の冷却状態で０．５乃
至２．０ｍｍである。スリーブ４の外径は自由状態では
、シリンダヘッド５のノズル孔１１の直径ｄの最大で１
．３倍であシ、有利に−は１．１倍である。スリーブ４
の直径を大きくする理由は、スリーブ４の外面をシリン
ダヘッドのノズル孔壁に十分に接触させるためである。

このようにすれば、スリーブ４に伝達された熱が良好に
低温の７リンダヘツド壁へ排出される。

重要な点は、スリーブ４が噴射ノズル２の噴射口２ａを
超えて突出していることである。突出量は０．５乃至２
．０鰭であシ、有利には１．０鶏である。

ピストン６の上死点位置（第１図）では、噴射口２ａ及
びスリーブ４のひずめ状の下部分が燃焼室７内へ突入す
る。燃焼室７内への噴射口２ａの鉛直方向で測った突入
深さａは、一定格回転数及び全負荷に関連して一燃料噴
射終了時におけるピストン頂面６ａの位置と、上死点に
おけるピストン頂面の位置との間隔に少なくとも等しい
。

排ガス組成の改善も望まれる場合には（特に乗用車のよ
うな軽量の自動車の低狛荷範囲）、噴射口をさらに深く
燃焼室内へ突入させることもできる。突入深さａは、噴
射開始時若しくは噴射開始と噴射終了との間の値におけ
るピストンの距たシに依存して決定される。

第１ワに示す実施例では、ノズル軸線１が噴射口軸線に
合致している。しかし、このことは必ずしも必要でない
。ノズル保持体３のところに、スリーブ４がカラー４ａ
を備えておシ、これによってスリーブ４は所定位置に固
定される。

第３図は上死点後若しくは噴射終了へ向ったピストン６
の位置を示す。第３図から判るように、噴射された燃料
主噴流８の周りに膠状の燃料９若しくはエネルギのない
燃料滴が存在し、この霧状の燃料は、回転する空気１７
によって、有利に高幅のスリーブ壁のひづめ状の部分に
付着して気化する。矢印１５は上死点後に生じる半径方
向のガス運動を示す。

一般に、この半径方向のガス運動はピストンヘッド若し
くはシリンダ頂面の侵食の原因となる。なんとなれば、
噴射終了へ向かって生じる霧状若しくは滴状の燃料がこ
の半径方向のガス運動によってシリンダヘッドとピスト
ン頂面との間に連行されるからである。ところが本発明
では、噴射終了時に噴射口２ａが少なくともピストン頂
面６ａと同じ高さに位置している（又は場合によっては
ピストン頂面よシ下方に位置する）ので、前述の欠点が
生じない。このことは同様に上死点前の噴射開始の場合
にも当てはまる。しかしそのさいには多くの場合、噴射
ノズル２の噴射口２ａはピストン頂面６ａよシ上方に位
置している。しかし、この場合には、高速で燃焼室内へ
流入する圧縮流によって、ピストン頂面６ａとシリンダ
ヘッド５との間の隙間内への燃料の吹流されが著しく阻
止される。

第４図にはクランク角に依存したピストン運動を示す放
物線１３が示されている。例えば燃料噴射が上死点前の
２６°で開始され、上死点後１２°で終るとすれば、全
負荷時の噴射時間全体は二重矢印１０で示される。噴射
終了時にはピストン頂面がシリンダヘッド隙間５ｂから
距離ａだけ離れている。この距離ａは、ピストンが上死
点に在るときに燃焼室内へ突入する噴射口２ａの突入深
さに相当する。例えばこの突入深さａは約１．３鱈であ
シ、スリーブ４は噴射口２ａを超えて約１簡突出してい
る。噴射孔の軸線を符号１２で示す。

スリーブ４の存在によって噴射ノズルのためにシリンダ
ヘッドに大径の孔を形成する必要はない。むしろ、噴射
ノズル頚部が若干細く形成される。噴射ノズル頚部のこ
の材料軽減は（比較的小さな接触面及び内側の燃料流に
よって）、燃料ノズルの温度軽減を自動的に生せしめる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の主要部をピストンの」二元
点位置で示す断面図、第２図は第１図の■−■線に沿っ
た断面図、第３図は第１図に示す実施例の主要部をピス
トンの上死点後の位置で示す断面図及び第４図は第１図
に示す実施例のノズル噴射口の位置とピストン運動との
関係を示した説明図である。 １・・・噴射ノズル軸線、２・・・燃料噴射ノズル、２
ａ・・・噴射口、３・・・ノズル保持体、４・・・スリ
ー７’、４ａ・・・カラー、５・・・シリンダヘッド、
５ａ・・・シリンダヘッド底面、５ｂ・・・シリンダヘ
ッド隙間、６・・・ピストン、６ａ・・・ピストン頂面
、７・・・燃料室、７ａ・・・接続通路、８・・・燃料
主噴流、９・・・霧状の燃料、１０・・・二重矢印、１
１・・・ノズル孔、１３・・・ピストン運動を示す放物
線、１６・・・隙間 復代理人　弁理士　　矢　野　敏　雄

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　圧縮点火又は火花点火による空気圧縮直接噴射式内
   燃機関であって、ピストンが回転対称的な燃焼室を備え
   ておシ、原人する燃焼空気に燃焼室縦軸線を中心とする
   回転運動が与えられ、燃料が、燃焼室開口縁の近くで偏
   心的にシリンダヘッドに配置された噴射ノズルを介して
   、回転する燃焼空気の方向で１噴流を成して燃焼室内へ
   噴射され、これによって燃焼室壁に燃料膜が形成される
   形式のものにおいて、噴射ノズル（２）の噴射口（２ａ
   ）がピストン（６）の上死点でピストン頂面（６ａ）の
   下方に位置する如く燃焼室（７）内へ突入しておシ、か
   つ、噴射ノズル（２）の頚部が、縦スリットを備えて端
   面で開いたスリーブ（４）によって隙間（１６）をおい
   て取囲まれており、かつ、このスリーブが噴射口（２ａ
   ）を超えて突出していることを特徴とする空気圧縮直接
   噴射式内燃機関。 ２、　燃焼室（７）内への噴射口（２ａ）の突入深さく
   ａ）が−鉛直方向で測って一定格回転数及び全負荷にお
   け、る燃料噴射終了時点でのピストン頂面（６ａ）の位
   置と、上死点におけるピストン頂面（６ａ）の位置との
   間隔に少なくとも等しい特許請求の範囲第１項記載の内
   燃帰関。 ３、スリーブ（４）が０．５乃至２．０膿だけ突出して
   いる特許請求の範囲第１項言Ｐ載の内燃機関。 ４、スリーブ（４）のスリット幅（５）が、取付けられ
   た冷却状態で０．５乃至２．０閣である特許請求の範囲
   第１項乃至第３項のいずれか１項記載の内燃機関。 ５、スリット付きのスリーブ（４）の外径が、自由状態
   でシリンダヘッド（５）内のノズル孔（１１）の直径の
   １．０乃至１．３倍である特許請求の範囲第１項乃至第
   ・４項のいずれか１１．Ｊ記載の内燃機関。 ６、スリーブ（４）がノズル保持体（３）範囲にカラー
   （４ａ）を備えている特許請求の範囲第１項乃至第５項
   のいずれか１項記載の内燃機関。 ７　縦スリットが、シリンダヘッド（５）Ｋよって完全
   に覆われるスリーブ範囲に位置している特許請求の範囲
   第１項乃至第６項のいずれか１項記載の内燃機関。